WWⅡウィッチーズ   作:ロンメルマムート

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糖分あり。

私、大戦期ジェット機はミーティアとP-80除いて軍用機としてはあまり評価してません。
なんでか?飛行機としてのレベルは高いけど“軍用機”としてはダメダメ。
ミーティアとP-80は比較的高いから許せる。
真面目にFJ‐1フューリーとMig17以前は技術レベル低いから。
あとジェットエンジン、意外と効率悪い(ターボファンの方が効率いい)


第8話:ジェットの騒音

 リーネたちが特訓から帰ってきてから数日後の夜、ミラーの部屋に動く影があった。

 それは部屋に入ると寝ていたミラーのベッドに潜り込んだ。

 

ミラー「ん…リーネ?」

 

リーネ「ミラーさん…」

 

 潜り込んだのはリーネだった。

 リーネはなぜか帰ってきてからずっと、夜になれば何故かミラーのベッドに潜り込みミラーと一緒に寝ていた。

 ミラーはそれを許していたがなぜ急にこんなことをしだしたのかが気になった。

 

ミラー「リーネ、あそこで何があったんだ?

    正直に話してくれないか?」

 

リーネ「ミラーさん…」

 

 リーネはミラーの問いに答えずミラーに抱き着いただけだった。

 それにミラーはリーネの頭を撫でながら聞く。

 

ミラー「僕を信じれないのかい?」

 

リーネ「そんなことないです。ミラーさんは正直で優しくて一番信頼しています。」

 

ミラー「そんな僕にも言えないことがあったのか?」

 

 ミラーが再度聞くとリーネは頷いた。

 

ミラー「それを僕に話せない?」

 

 ミラーが聞くとリーネが怯えた声で言う。

 

リーネ「話したら…ミラーさんが殺されるかもしれないんですよ」

 

ミラー「大丈夫だ、誰にも話さない。

    それに僕はリーネを置いて死ぬようなことはしない、約束する。」

 

 ミラーが答えるとリーネはゆっくりとあの日、あの場所で見た残虐行為の全てを話した。

 すべて話し終わるとリーネは泣き始めミラーはリーネの背中をさする。

 暫くするとリーネは泣き疲れて寝息を立てて眠り始めた。

 

ミラー「リーネ…」

 

 ミラーはリーネの頭を撫でながら名前を呟き額にキスをすると天井を見て呟いた。

 

ミラー「とんでもない事を知ってしまったぞ…」

 

---------

 

 翌朝、ミーナ、ハインツ、坂本、バルクホルン、シャーリー、ミラーの6人が集まっていた。

 

ミーナ「本当にそんなことが…」

 

坂本「ありがとう、ミラー。

   だから島から戻ってきてから宮藤たちの様子がおかしかったのか…」

 

 ミラーは5人にリーネから聞いたことをすべて話した。

 その内容に5人は衝撃を受けた。

 

ハインツ「そりゃそんなもん見たらそうなるよな。」

 

シャーリー「そんな連中が実在するとはな…」

 

 口々にその衝撃を口にするが一人だけバルクホルンが別のことを言った。

 

バルクホルン「このことは、アレックスだけには言わないでくれるか?」

 

ハインツ「何でだ?」

 

バルクホルン「アレックスの家族は多分その虐殺部隊に殺されたんだ。

       多分聞いたら冷静でいられなくなると思うんだ」

 

 バルクホルンはノヴァクのことを思い黙っていてほしかった。

 ノヴァクの家族はタンネンベルク作戦で特別行動部隊に虐殺されていた。

 バルクホルンはもしノヴァクがこのことを聞いたらどうなるのか想像がついた。

 

ハインツ「なんだ、大丈夫だ。このことは俺たちだけしか知らないし聞いていない。

     誰にも話す気はない、不用意に話してみろ、全員この世から消されるぞ」

 

ミーナ「ええ、トゥルーデ。

    安心して。」

 

 二人はこのことを毛頭話すつもりなどはなかった。

 なにせ不要に言えば消される話であった。

 

バルクホルン「ありがとう、ミーナ、ハインツ」

 

シャーリー「しかしあの堅物がノヴァクの心配をするなんてねぇ」

 

 するとシャーリーがバルクホルンを煽る。

 だがバルクホルンは胸を張って答えた。

 

バルクホルン「リベリアン、アレックスは私の家族だ。

       家族の心配をするのが当然…ってどうした?ミーナ、ハインツ、坂本少佐」

 

 するとバルクホルンがミーナたちが何故か笑顔で見てくることに気が付いた。

 

ミーナ「トゥルーデが家族って言うなんてねぇ」

 

ハインツ「お前らいい加減結婚しろよ。」

 

 バルクホルンがノヴァクのことを家族と言い切ったことを微笑ましく見ていた。

 バルクホルンとノヴァクの付き合いはハインツから見ればあとは結婚するだけレベルだった。

 

坂本「お前たち、そういう関係だったのか?」

 

ミラー「坂本少佐、知らなかったんですか?

    二人とも結婚を前提に付き合ってるんですよね?

    よく二人でクリスさんのお見舞いにも行ってますし」

 

 一方、坂本は二人の関係を少しも知らなかった。

 ミラーはそのことに半分呆れながらも説明する。

 二人の仲はほとんど夫婦であった。

 

坂本「そうだったのか、まあバルクホルンも年ごろだからな。」

 

ハインツ「まあそうだが、そういえばそろそろ当直の交代の時間だろ?

     次は確か…」

 

 するとハインツが腕時計を確認すると当直の交代の時間が迫っていた。

 

シャーリー「私とノヴァクだっけ?」

 

バルクホルン「分かってると思うがあのことは絶対にアレックスには言うなよ」

 

 次の当直はシャーリーとノヴァクだった。

 それにバルクホルンがくぎを刺す。

 

シャーリー「はいはい、分かってるって、じゃあ行ってくるねー」

 

 シャーリーはそれを適当に流すとハンガーに向かった。

 

 

---------

 

 それから少しして、格納庫では熱帯シャツ姿のニコとヤンがへばっていた。

 

ニコ「暑い…今何度だ…」

 

ヤン「28度、外は20度だぞ…シャーリー、エンジン切ってくれ…

   フィンランド人を蒸し焼きにする気か…」

 

 外の気温は4月のロマーニャでは平均的な20度前後だったがハンガー内はなぜか28度にもなっていた。

 理由は簡単だった、シャーリーがその横でエンジンを回していたのだ。

 当たり前だが物理学上エネルギーが生まれると熱も発生する、ましてやエネルギーの塊であるエンジンは非常に高い熱を発するものである。

 そのため適切な冷却をしなければあっという間にオーバーヒートからの炎上を起こしてしまう。

 そして締め切って空調がなく、風通しの悪い(この時点でハンガーとしては問題である)ハンガーでエンジンを回した結果、熱がこもって蒸し風呂状態になっていた。

 二人は暇だったので格納庫に来てみればこの蒸し風呂状態にへばっていた。

 一方、シャーリーはというと

 

シャーリー「よしよし、今日も絶好調だな。

      私のマーリンエンジンは」

 

 下着姿でユニットを回していた。

 その姿にヤンとニコは呆れた。

 するとシャーリーの前に二人の影が現れた。

 

バルクホルン「シャーロット・イェーガー大尉」

 

ノヴァク「そんな恰好で何をしている?」

 

 バルクホルンとノヴァクがシャーリーの格好を注意する。

 その恰好は明らかに適切とは、特にノヴァクやニコ、ヤンにとっては目のやり場に困る姿でもあった。

 バルクホルンはノヴァクのことも気になり注意し、ノヴァクもバルクホルンとの関係から注意した。

 だが二人の質問にシャーリーは呑気な口調で答えた。

 

シャーリー「何って、エンジンテストだけど?」

 

「「そうじゃない!」」

 

 その呑気な答えに二人が同時に反応する。

 

バルクホルン「今は戦闘待機中だぞ!」

 

ノヴァク「連中が来たらどうする気だ!」

 

 二人はシャーリーを注意するがシャーリーの反応は呑気なものだった。

 

シャーリー「だってハンガーの中でエンジン回すと暑いじゃん。

      ほらあっちでも」

 

 シャーリーが指さすとそこには暑さでへばっているルッキーニがいた。

 

バルクホルン「全く、お前たちは」

 

ノヴァク「いつもいつも」

 

 シャーリーとルッキーニの姿に二人は呆れる。

 するとシャーリーは二人を弄ることにした。

 

シャーリー「へぇ、カールスラント人とポーランド人は規則に厳しいってか?

      どうなんだ?ハルトマン」

 

ニコ「呼びました?」

 

シャーリー「あ、ニコの方は呼んでないぞ」

 

 シャーリーはバルクホルンたちの後ろに来た下着姿のハルトマンに聞いたが同じ苗字(ただしハルトマン=ファルケンホルストという複合性。ただ長いのでみんなハルトマン呼び)のニコが反応するがシャーリーが違うというとそれ以上何も言わなかった

 

ハルトマン「あっつ~」

 

バルクホルン「うっ、ハ、ハルトマン!お前まで!」

 

ニコ「え?」

 

シャーリー「多分ニコじゃないぞ」

 

 二人が振り返ると暑さにへばって下着姿のハルトマンがいた。

 バルクホルンがハルトマンを呼ぶが同じ苗字のニコがまた反応する。

 

ノヴァク「なんて格好をしてるんだ!服を着ろ!

     それでも軍人か!」

 

ハルトマン「え、そうだけど…」

 

ノヴァク「お前に軍人たるもの誇りを持って国民の模範になろうとしないのか!」

 

 二人は今度はハルトマンを注意した。

 

シャーリー「ハハハ、それにしてもお二人は本当に息ぴったりだねぇ」

 

 シャーリーは今度はノヴァクとバルクホルンの息の合った行動を弄る。

 

バルクホルン「なんだリベリアン、アレックスは私の家族だ」

 

ノヴァク「トゥルーデは俺の家族だ、俺の唯一のな」

 

バルクホルン「リベリアン、アレックスを取ろうとか考えるなよ。

       その時は、本当に“殺す”からな」

 

 シャーリーが二人を弄ったが、逆にバルクホルンに脅され彼女からはものすごい殺気が出ていた。

 それにシャーリーは本気で恐怖を覚えた。

 

シャーリー「ヒェ…取らないからな、私にはハインツがいるし」

 

バルクホルン「そうか、ならいいが少しでも誘惑しようものなら…」

 

 バルクホルンは指を鳴らして脅した。

 するとハンガーの端から別の声が聞こえてきた。

 

ハインツ「こいつが例のテスト機か」

 

ミーナ「ええ、Me262V1、ジェットストライカーよ」

 

ハルトマン「ジェット?」

 

 格納庫の端でハインツとミーナが会話していた。

 目の前には赤色に塗られた変わったユニットが置かれていた。

 その会話にハルトマンが後ろから割り込んだ。

 

ミーナ「ハルトマン中尉?」

 

ニコ「何ですか?」

 

ハインツ「お前じゃない、というか何で下着姿なんだ?」

 

 ミーナが呼ぶとまたニコが反応する。

 すぐにハインツが訂正してハルトマンがなぜ下着姿か聞く、するとバルクホルンとノヴァクがやってきた。

 

バルクホルン「コラ!ハルトマン!」

 

ノヴァク「服を着ろ!はしたないぞ!」

 

バルクホルン「ん?なんだこれは?」

 

 するとバルクホルンが二人にジェットストライカーのことを聞いた。

 

ハルトマン「ジェットストライカーだって」

 

ノヴァク「ジェット?あのニエムツィの新兵器だった奴か?」

 

ハインツ「知ってるのか?」

 

 ノヴァクがジェットという単語に反応しハインツが聞いた。

 

ノヴァク「ああ、実際戦ったことも見たこともないんだが何でもレシプロよりも早く、パワフルなエンジンを積んだニエムツィの最新の秘密兵器だと聞いたことがある。

     ただ加速力と機動性、上昇力に欠けてドッグファイトに持ち込むと結構楽に落とせるらしいぞ。

     知り合いのヤンキーはP-51でアウクスブルクへの爆撃隊の護衛中にジェット戦闘機に襲われて空中戦になったら目の前で急旋回してエンジンが停止、そのまま撃墜したらしい。

     他の知り合いも離着陸時を狙って数機落としたりしたらしい」

 

ハインツ「なんだそりゃ、ダメダメじゃないか」

 

ノヴァク「だが一度速度が乗ればどんな戦闘機でも追いつけない恐ろしい奴らしい」

 

 ノヴァクは自分の聞いたジェット戦闘機、即ちMe262のうわさを話した。

 Me262は史上初のジェット戦闘機として航空史に載っているがその実情は未熟な最新技術を使用したため欠点が多く飛行機としてはともかく軍用機としては欠陥が多かった。

 だがそれでも名機である。

 

バルクホルン「確かジェットは研究中だったはずだが」

 

ミーナ「今朝ノイエ・カールスラントから届いたの。

    エンジン出力はレシプロストライカーの数倍、最高時速は950キロ以上、とあるわ」

 

シャーリー「950!すごいじゃないか!」

 

 ミーナが性能の説明をするといつの間にかシャーリーがやってきて惚れ惚れしたような表情でMe262を見る。

 

ミーナ「レシプロストライカーに変わる新世代の技術ね。」

 

ハインツ「シャーリー、てめえもなんて格好してるんだ。」

 

バルクホルン「ん?これは?BK-5か?」

 

 すると今度はバルクホルンが横に置かれた巨大な大砲に気が付いた。

 

ミーナ「ジェットストライカー用に開発された武装よ。

    ミラーさんのBK-5を改良した50ミリ砲一門、他に30ミリ機関砲4門?」

 

ハインツ「ふーん、30ミリねぇ」

 

バルクホルン「すごい!」

 

 その火力にバルクホルンは珍しく目をキラキラさせていた。

 するとシャーリーが声をかけた。

 

シャーリー「なあなあ、これ私に履かせてくれよ!」

 

バルクホルン「いいや、私が履こう!」

 

 シャーリーが志願するとバルクホルンも志願する。

 そしてすぐに口論になった。

 

シャーリー「なんだよ、お前んじゃないだろ!」

 

バルクホルン「何を言っている、カールスラント製のこの機体は私が履くべきだ!」

 

シャーリー「国なんか関係ないだろ!950キロだぞ!

      超音速の世界を知っている私が履くべきだ!」

 

バルクホルン「お前の頭の中はスピードのことしかないのか?」

 

シャーリー「ケチケチすんなよ」

 

ミーナ「また始まった…」

 

ハインツ「ほっとけほっとけ、そのうち勝手に仲直りするさ」

 

 そのいつものような喧嘩に他のウィッチは呆れていた。

 すると柱の上で寝ていたルッキーニが口論の声で起きて飛び降りた。

 

ルッキーニ「いっちばーん!」

 

 飛び降りるとそのままユニットを履く。

 

バルクホルン「あ、おい」

 

シャーリー「ずるいぞ、ルッキーニ」

 

ルッキーニ「へへーん、早い者勝ちだもーん」

 

 履いたルッキーニはそのまま使い魔を出してユニットのエンジンをかける。

 Me262はジェット特有の甲高い音が響き始めるが突如、ルッキーニが電撃を受けたかのように飛び上がるとユニットを脱いで逃げ出した。

 

シャーリー「ルッキーニ!」

 

ハインツ「何が起きたんだ?」

 

 シャーリーはすぐに追いかけてルッキーニに訳を聞いた。

 

シャーリー「ルッキーニ、どうしたんだよ?」

 

ルッキーニ「なんかビビビッてきたぁ!」

 

シャーリー「ビビビ?」

 

ルッキーニ「あれ嫌い、シャーリー履かないで」

 

 ルッキーニの話を聞くとシャーリーが決断した。

 

シャーリー「やっぱ私はパスするよ」

 

バルクホルン「何?」

 

シャーリー「考えてみたらまだレシプロでやり残したこともあるしな。

      ジェットを履くのはその後でも遅くはないさ」

 

 シャーリーはルッキーニの話を聞いてジェットを履くのをパスした。

 それを聞いてバルクホルンが自慢げに言う。

 

バルクホルン「ふ、怖気づいたな。

       まあ見ていろ、私が履く!」

 

 するとそのままバルクホルンはジェットを履くとユニットを起動させまたジェット特有の甲高い轟音を奏で始めた。

 そして顔を少し赤らめながらつぶやく。

 

バルクホルン「すごい」

 

ノヴァク「トゥルーデ!無理するなよ!危険だと思ったらすぐにやめろ!」

 

バルクホルン「分かってるアレックス。

       どうだ、今までのレシプロストライカーでこいつに勝てると思うか?」

 

シャーリー「なんだと!」

 

 そしてまたバルクホルンはシャーリーを挑発して口論し始めそれにほかのウィッチたちはまたかと呆れていた。




史実でド・ゴールが1877年以前の憲法(つまり第3共和制以前の立憲君主制)に戻してオルレアン家を国家元首に据えた王政復古を検討して驚いてる。
なんで復古しなかったんですかね?王制はロマン

イタリアの春の平均最高気温調べたら普通に20度ぐらい(しかも南部)しかなくて驚いてる。
いや、1945年の5月に北イタリアのポンテッバの7キロ南のドーニャ付近で撮られた第24SS山岳猟兵師団カルストイェーガー/第59SS山岳猟兵連隊カルストイェーガー/第Ⅱ大隊残余がイギリス第6機甲師団に降伏交渉する際の写真に写ってる同大隊のオスヴィン・メルヴァルトSS中尉がSSの熱帯用短ズボン着てるから意外と暑いと思ってた。(実はこの説明してる写真、実は今までSSDR師団の降伏交渉の写真とか言われてきたらしい)

お姉ちゃんがちょっとしたヤンデレになった。
ニコとハルトマンが同じ苗字同じ階級で完全コメディーと化してる。
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