元地方公務員は無難を選択しました。【ひっそりのっそり更新】 作:airel
誰かの話
『霍家直系男子が貴陽に、
祖父が退官する代わりに
資蔭制を用いての入殿』
国の頭脳と謳われた霄瑤璇は、この一報に少し頭を悩ましていた。
「珍しいな、お前がそんなに眉間に皺を蓄えるなど…」
厄介事か、言外そう問いかけたのは戦乱の時代から長き時を共に駆け抜けてきた茶鴛洵で、霄瑤璇は一報が書かれた書簡を彼に渡す。
手渡された書簡を見たかの名大官も、事態を理解し息を呑む。
霍家、古くは彩雲国建国時既に存在していたとも言われ、伝説の女傑、初代霍去韶を産んだ一族。
女系しか産まれなかったが故に、永らくの間中央政治から隔絶していたかの家の、それも稀代の男児、しかも直系となれば、朝廷内の権力闘争の酸いも甘いもを知る彼等からしてこの事態はちと難儀だと言える。
ただ救いなのは、永らく中央と隔絶していた事もあり、朝廷内でかの家について詳しく知る者はそう多くはいない、いない筈だったのだが…。
「あの王位争いの時、霍家が困窮に喘ぎ飢え苦しむ貴陽に物資を送り続けた事は官民問わずまだまだ記憶に新しい」
その鴛洵の言葉に、 瑤璇も言無げに頷く。
5年前、戰嘩王が病に倒れた事を発端に表面化し激化した王位争い。政事は荒れ、官は私腹を肥やし、そして不作つづきから物価は高騰し、貴陽に住む民は困窮した。
一人が一杯の薄粥を、一日啜れれば御の字と言わんばかりの光景がそこかしこに広がっていた。貴族は戸を閉め門を固く閉ざして見てみぬフリをする中、霍家は物資を貴陽へと送ったのだ。信頼ある商家や官吏と連携し、高騰する物価など知るかと言わんばかりの安価で。王位争いが終わるまで送り続けたのだ。
そのお陰で数万単位で飢え死にするはずだった人口が、その三分の二にまで減らす事となった。
心ある高官達は、この行いに感謝するもののかの家の力に恐怖を抱いている。そこの直系男子が入殿するとなれば…。
「…厄介すぎる、色々とな」
いつもの円卓にて、鴛洵は一席だけ空いている椅子を見て呟く。
朝廷三師と呼ばれるようになった自分達の中のもう一人。武勇に優れるが故に、かの家の人間に対抗意識を燃やしていたあの男。今日はたまたま、左右羽林軍の調練に付いて行っていないが、あれの耳にこれが入ると『何男だと?!なら勝負だ!!!』とか叫んでかの家に突撃しかねない。いやする、絶対に。塀を捩って登る60過ぎの筋骨隆々爺の背中が見える。
そう想像しただけで鴛洵は、まだ起きてもいないのに頭痛がしてきて頭を抱えたくなった。
瑤璇と鴛洵は黙ってお互いを見つめ合い頷く。面倒くさいのでアイツが気付くまでは黙っていようと。
「取り敢えずは様子見をするしかあるまい、どんな思惑があるにしろな」
そう直ぐ問題が起こる訳でもあるまいとの鴛洵の言に瑤璇は、それもそうだなと呟き溜め息を零して少し冷えてしまった好物の梅茶を啜った。
この時、国の頭脳こと霄瑤璇は何もなければ、などと言うことが世の中で有り得ないものだとうっかり忘れていたのである。
霍家直系男子、霍桐莉が入殿して2日後にそれは起こった。いやバレたと言うべきか…。
彼の祖父は、彼の教育係として礼部官の魯官吏を指名し、彼の指導によって宮中の廁掃除をする桐莉の事は、あっという間に高官達の耳に届いたからだ。もれなく瑤璇と鴛洵が一番隠しておきたかったかの老将軍の耳にも届き、何故黙っていた!!と2人に怒鳴りつけ(屋敷に突撃しなかったのは理性が働いたからだろう)、宮中ではいつものように老官3人の喧しい口喧嘩が聞こえてきたとか…。
本編よりもお喋りなあーとーがーきー!の前に、
更新出来なくてごめんなさい!
待ってて下さった皆様、ありがとうございます!
ようやく心に余裕が出来まして、骸骨を乞うを読みながら書き上げる事が出来ました。本編じゃないけど(^0^;)
というか作者の旺季大好きっぷりには、唖然としますね~。上巻はてっきり劉輝の治世について書かれているのかと思えば悉く旺季様のお話とは…、私もビックリです。
旺季を持ち上げる為にこけおろされる残念な3人、迷子のコウユウ・恋患いのシュウエイ・残念イケメンのセイラン(漢字変換探すのが面倒くさいのでカタカナで許して)。この人達、最初はもっと優秀、ホープみたいな書かれ方してたのに後半、悉く存在感皆無という有り様に、私は悲しいよ…(。・・。 )コンナコタチジャナカッタノニ
と原作語りをしてると文字数が恐ろしい状態になるのでここまで!
次回の更新は、近い内に出来たら良いなぁと思ってます。それまでまた待ってて貰えれれば幸いです。
ここまで、お付き合い頂きまして
ありがとうございます!
また次回、皆様とお会い出来る事を心より楽しみにしております。
まったね~(*^^*)ノシ バイバーイ!