魔法少女リリカルなのは Broken beast   作:やまあざらし

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 夕食が済み、入浴セットを持ったアリサからの追撃を逃げ切った一葉はひとりで温泉に入った後、夕方に使い魔と会っていた縁側に腰を下ろしていた。

 今頃、旅の一団は腹ごなしに急遽催された卓球大会で盛り上がっている頃だろう。面子のほとんどが常識をぶっちぎってどこかに忘れてきてしまったような人たちばかりだ。

 もしかしたら卓球は卓球のルールに則った卓球以外のスポーツになっている感は否めないが。

 

 『新しい使い魔……ですか。 状況がどんどんカオスになっていきますね』

 

 『新しい勢力かアゼルの手下か、どっちかわかんないけどとりあえず喧嘩だけは売っといた。 てかさ、使い魔ってそんなにほいほいと造れるもんなの?』

 

 『不可能ではありませんが、無暗に何体も造る魔道師はいませんね。 魔道師一人につき一~二体が常識の範囲です』

 

 『そりゃ、どうしてさ?』

 

 『効率的ではないからですよ。 使い魔を維持する魔力はバカにはなりません。 それならば、強力な一体を造った方が術者の負担が少ないからです』

 

『羊千匹より獅子一匹ってやつね。 確かに、戦う側としてはそっちの方が厄介だわな』

 

一葉はそう言うと、自動販売機で買った瓶のコーラを口に含んだ。重層が口の中ではじけて、温泉で乾いたのどを潤す。

ベヌウは今、レクイエーションルームでなのはとユーノの傍に居る。使い魔がなにかしらのアクションをとった場合に備えてだ。

ちなみに、一葉はなのはとユーノに使い魔のことは話してはいない。せっかくの温泉旅行に水を差す気持ちにはなれなかったし、正直に言ってしまえば、もはや二人を戦力として考えていなかった。

 

『ま、とりあえずそんなに強そうな奴じゃなかったけど、一応注意だけはしておいて。 ベヌウはそのまま、なのは達の傍で待機ってことで』

 

『それは構いませんが……、一葉の方は大丈夫なのですか?』

 

『んぁ? ああ、襲われても返り討ちにしてくれる』

 

 『そういう意味でなく……。 いや、やはりいいです。 なんでもありません』

 

 『そうかい』

 

 ベヌウが言葉を濁らせたことは、なんとなく一葉にもわかった。それは現状の、戦力の分散という物理的かつ戦略的なものでなく、むしろ一葉の精神的なものを心配しているのだろう。

 数時間前、一葉が赤毛の使い魔と対峙した時に、一葉は自分でも驚くほど容易く濃度の濃い殺意を引きだすことができた。“敵意”ではなく“殺意”だ。この二つは似て非なるもの。敵意が警告だとすれば、殺意は殺す気持ちを前面に押し出すことだ。

 一葉はあの時に、使い魔に対し、自分の感情をコントロールしきれずに敵意をぶつけるつもりで、殺意を向けてしまった。

 ベヌウもおそらく、一葉の変化に感づいているのだろう。あの森でアゼルと出会ってから、一葉は確実になにかに蝕まれ始めているということに。

 

 『……一旦、念話を切ります。 なにかあったら繋いでください』

 

 『あいよ』

 

 ベヌウとの念話が切れて、辺りには沈黙が落ちる。頭の中に響いていた声が途切れると、静寂の向こう側から聞こえてくる虫の音が耳の奥に響いた。

 一葉は自分の服の袖を強く握りしめて、縮こまるように身を強張らせた。ベヌウの声が聞こえなくなった途端、このまま夜の闇の孤独に溶けてしまいそうな気がしたからだ。

 

 この心臓に染み込むように静かに襲いかかる感情を一葉は知っていた。

 これは恐怖だ。

 

 自らの闇に呑みこまれた時、自分がどうなってしまうのか。伸ばした手の先さえも見えないような漆黒の道を歩み続けて、果たして未来はあるのか。世界を取り残して自分だけが変わってしまう恐怖は、無明の闇の中で崖の上に取り残されてしまったかのような絶望にも似ている。

 

 いずれ自分は自分のままいなくなる。その時に、自分の近しい人たちはどう思うのだろうか。それを考えただけで心臓を口から吐き出してしまいそうになる。

 

 不意に、ギシリと縁側の廊下が軋む音が聞こえた。一葉が音がした方を振り返ると、そこにはすずかが立っていた。

 浴衣姿のすずかはいつもの頭につけている白いカチューシャを外して、藍色の長い髪を一つに束ねて肩にかけていた。

 

 「……卓球は、どうしたの?」

 

 一葉は努めて平常な声で言った。追い詰められている自分を感づかれたくなかったからだ。

 一葉の問いに、すずかは柔らかい笑みを浮かべて答えた。

 

 「抜け出してきちゃった。 みんなでトーナメントやってたんだけど、今は決勝戦で士郎さんと恭也さんが一人ダブルスで親子対決中」

 

 「……一人ダブルス」

 

 正直、少し見てみたい気がした。

 すずかはゆったりと歩くと、一葉の隣に腰を下す。肩が触れ合いそうで、そうでない微妙な距離。すずかの髪から、ふわりと柔らかい香りが鼻を掠めた。

 

 「浴衣、脱いじゃったんだね。 似合ってたのに」

 

 「んー、寝るときは着慣れたものがよくってさ。 すずかも浴衣すごく似合ってるよ」

 

 「ふふ、ありがと。 お世辞でも嬉しいな」

 

 目を細めるすずかを見て、一葉はドキリとした。すずかが身につけているのは、浴衣というよりも寝巻に使う着流しだ。薄い青色の布地に流水を泳ぐ金魚が刺繍されている、袖や裾からはすずかの白魚のように白く細い四肢が伸びている。胸元からはだける鎖骨や、襟首から覗かせるうなじなど、普段着とは違う独特の艶めかしさは小学生のすずかに不釣り合いなほどに様になっていた。

 対して、一葉はほぼ普段着だ。ワンポイントのTシャツの上に羽織を着ているだけで、下は三本線のハーフパンツだった。

 

 「で、なんの用?」

 

 「え?」

 

 「なにか言いたいことあるんじゃないの?」

 

 一葉の言葉に、すずかは一瞬だけ目を丸くすると、すぐに気まずそうに視線を下に逸らした。

 

 「えと……、そんなにわかりやすかったかな?」

 

 「わかりやすいもなにも、あからさま過ぎていつ話しかけてくんのかヤキモキしてましたよ」

 

 すずかの様子がおかしくなったのは、一葉が温泉から上がってからのことだ。夕食のときなど、チラチラと一葉の方を見てはなにかを話しかける素振りを見せては躊躇うという挙動不審な行動をしていた。

 そんな態度に戸惑いを覚え、ようやく声を掛けられて安堵したほどだ。

 

 「……あのさ、ちょっと前にみんなで将来の夢のことを離したの覚えてる?」

 

 「ん? 確か、すずかが機械工学系に行きたいって言ってたやつ?」

 

 「うん……。 あの時、一葉くんはさ、旅に出たいって言ってたよね? それってさ、一葉くんはどこに行きたいのかな?」

 

 視線を落としたまま、慎重に言葉を選ぶようにすずかは言う。

 

 「どこって、そりゃ……。 どこだろ?」

 

 おかしい。自分は世界を見て回りたいと間違いなく願っていたのに、いざこうして詰問されると、具体的な風景がまったく思い浮かばなかった。

 戸惑うように口をどもらせる一葉をチラリと見て、すずかは哀しそうにまつ毛を伏せた。

 

 「多分さ、一葉くんは“どこかに行きたい”じゃなくて“どこかに行ってしまいたい”思ってるんじゃないかな? ここじゃないどこか、誰も一葉くんを知ってる人がいないところに」

 

 すずかの言葉が、一葉の胸を鋭く突きさした。今まで考えたこともなかった。それでも、言葉にされて初めて、すずかの言葉こそが一葉が心の底で望んでいたことだと気が付いたのだ。

 透明な湖の水底まで見透かすようなようなすずかの言葉に、一葉は少なからず動揺した。

 

 「そのリアクションだと、図星みたいだね」

 

 「あー……、どうだろ? 自分でもよくわかんないわ」

 

 一葉は曖昧に言葉を濁すと、すずかは顔を上げて一葉を見た。雨に打たれた花のように寂しそうな表情をしていて、つい視線を逸らしてしまった。

 

 「私はね、きっと一葉くんがどこに行きたいか、その場所を知ってるよ」

 

 「え?」

 

 「ごめんね……。 実はさっき、一葉くんがここで女の人と話してるの盗み聞きしちゃったんだ」

 

 「……!」

 

 言葉に窮した。あの時、なにか聞かれてはまずいことを滑らせてはいなかっただろうか。数時間前の記憶を掘り返して言動を振り返ようとするが、すずかはさらに言葉を続けた。

 

 「その時に、一葉くんがどこに行こうとしてるのか……なんとなけどわかっちゃったの……」

 

 すずかの声が震える。一葉が逸らしていた視線をすずかに向けると、ギョッとした。すずかの瞳からは、大粒の滴がボロボロと溢れ出ていた。

 

 「ねぇ……。 一葉くんが行こうとしてる先には……きっと、なんにもないよ……。 その道の途中だって……、痛くて……哀しいことばかりだよ……。 なのに……、なんで……。 ここに居なよ……。 どこにも行かないで……、このままずっと……、私達と一緒に……、居てよ……」

 

 言葉を詰まらせながら、すずかは浴衣の裾を両手でギュッと握りしめていた。夜の闇を区切る廊下の明かりに浮かぶその姿は親とはぐれてしまった子供のようで、一葉の胸は痛みで裂けそうになった。

 だが、すずかの願いは一葉に届くことはない。今までの穏やかだった時間を否定したくはない。できればこのまま続いて欲しいとさえ願っている。

 すずかがここで一葉の殺意を具現化した影を見たことは、一葉は簡単に想像がついた。

 荒れ狂う雄牛はなにもかもを壊し、痛みと悲劇だけを残すだけだ。あの影が目覚めた今、もはや今まで通りの時間を過ごすことができないことなど、一葉自身が一番理解していた。

 

 「ごめんな……、すずか」

 

 胸を抉る痛みが自分の醜さを糾弾する。一葉は付き離さねばならないほどに近づいてしまった過去の自分を後悔した。

 こんなことになるくらいだったのならば、誰とも交わることなく、ただ周囲の人々を蔑みながら孤独に過ごし続ければよかった。

 しかし、どれほどに悔やんでも過去は戻らない。すずかは一葉の言葉に、白い顔をますます透き通らせ青ざめさせた。

 

 「どう……、して……?」

 

 絞り出すような声すずかの声には絶望しか見えなかった。強張った身体をむりやり動かすように、すずかは一葉の服の袖を掴んだ。

 

 「オレは……、その道を往かなきゃいけないんだと思う。 そうしないと、きっとオレは自分が守りたいものを、守ることができないまま終わる気がするんだ」

 

 「一葉くんの、守りたいものってなに……? その中には……、私たちは入ってないの……?」

 

 「それは……」

 

 服を通じて身を震わせるすずかの振動が一葉にも伝わってくる。こめかみに痛みとなって襲いかかる気まずさから逃れる為に、一葉は言葉を濁そうとした時だった。

 

 「ちょっといいかい?」

 

 一葉とすずかの前に、赤毛の女性が現れた。

 

 

 ◆◇◆

 

 

 「悪いね。 取り込み中だったかい?」

 

 中庭のつつじの生け垣を掻き分けて、夜の闇から浮かび上がるように姿を見せたのは件の使い魔だった。服装は宿で貸し出している浴衣から、白いタンクトップとデニムのホッとパンツ。それに指抜きのグローブにブーツという、いかにも動きやすそうな格好をしている。

 使い魔は一葉とすずかの間に数メートルの距離を置くと、片足に体重を駆けるようにして立ち止まった。

 

 「わかってんなら空気を呼んでお引き取り願いたいんだけど」

 

 「そういうわけにもいかないのさ。 ご主人様の命令でね」

 

 「命令ねぇ。 忠実なことで。 それより、伝言はそのご主人様にちゃんと伝えてくれたの?」

 

 「あたしゃ伝言板じゃないよ。 言いたいことがあるんなら自分で言いな」

 

 使い魔は整った顔を張りつめさせ、視線を逸らした。その表情に多少の警戒心は見られたが、数時間前とは打って変わって敵意というものがなりを潜めていた。それは一葉でもない、まだ姿を見せない主でもない別のなにかと向き合い内面の脆さを押し隠そうとしているように見えた。

 

 この人だ、とすずかは直感した。この人が、例え張本人でなくともこの女の人が一葉をどこかに連れ去ろうとしている人達の一人なのだと、すずかは名も知らぬ女性を睨みつけた。

 一葉の袖を握った手は離さない。むしろ力を込めて握り直した。

 

 だが、すずかのそんな気持ちを知ってか知らずか、使い魔はすずかの視線に気が付くと鋭い一瞥をくれるだけで、直ぐに興味なさそうに一葉に向き直した。

 

 「ご主人様の命令でね。 アンタを連れてこいってさ。 悪いけど一緒に来てくれないかね?」

 

 「……そんな口上でおとなしく付いてくのはよほどのバカか大物だけだと思うよ」

 

 「あたしとしてはアンタに拒否された方が嬉しいんだよ。 できればアンタはご主人に会わせたくないからね」

 

 女性は腰に手を当てて嘆息を漏らしながら言った。緊張とは別種の強張りを表情に張り付ける使い魔に、一葉はなんとも言えない疑問を抱いた。

 もし使い魔の言うとおりに会って話がしたいというのなら、このような回りくどい手段などとらずに自分から会いに来た方が効率がいいし、なによりも今の一葉にはすずかという枷が付いている圧倒的に不利な立場に居る。

 この状況で、すずかを交渉材料にも使わずに要件を伝えるだけのやり方はどうにも理解しがたかった。

 

 『ベヌウ、さっき話してた使い魔からデートの誘いがあったからちょっと行ってくるね』

 

 『……はい?』

 

 一瞬、ベヌウの間の抜けた声が響いたかと思うと、烈火の勢いで声を荒げた念話が飛んできた。

 

 『イヤイヤイヤイヤ! なに言っちゃってるんですか!! だめに決まってるでしょう!! 危険すぎます!!』

 

 『んにゃ、多分大丈夫でしょ。 今の状況でこっちに危害を加えないってことは、そういうことだよ』

 

 『ならば私も一緒に行きます! どうにかして話しを長引かせて下さい!!』

 

 『却下。 お前はなのはとユーノの傍にいて。 違うとは思うけど、これがアゼルの罠って可能性もゼロじゃないしさ。 ベヌウまでこっちに来ちゃったら、あの二人じゃ太刀打ちできないでしょ』

 

 『しかし!!』

 

 『三十分たっても帰ってこなかったら迎えに来て。 じゃ、そういうことで』

 

 『あ……ちょっ……!?』

 

 一葉はベヌウとの念話を強制遮断すると、そのまま立ちあがろうとした。だが、袖に強い抵抗感を感じて腕を引っ張られてしまう。すずかが服を握ったままだった。

 

 「ダメ……だよ。 行っちゃ、ヤダよ……」

 

 人ゴミで迷子になってしまった子供のような表情で、すずかは懇願する声で一葉を見上げていた。

 一葉は僅かに逡巡した。このまま、この場に残りたいという願望もあったが、それでも付き離すような気持ちで、すずかの手を優しく解いた。

 

 「大丈夫。 まだ、大丈夫だから。 ちゃんと戻ってくるよ」

 

 「でも……」

 

 「忍さん。 後はお願いしてもいいですか?」

 

 「え?」

 

 この場に居るはずのない人物の名前に、すずかは頓狂な声を漏らした。一葉はすずかから視線を外して、廊下の角に向ける。そこから、忍が出てきた。

 

 「……いつから気が付いてたの?」

 

 「最初からですよ。 ちょっと年上のお姉さんにデートに誘われちゃったんで、遊びに行ってきます」

 

 「そんなのダメに決まってるでしょ。 知らない人について言っちゃいけないって亜希子さんに教わらなかったの?」

 

 「あの人とは知らない間柄じゃないですよ。 そうですよね……、えーっと……」

 

 『名前、なんて言うの?』

 

 『……アルフだよ』

 

 「ね、アルフさん?」

 

 「まあね」

 

 アルフが首肯すると、忍は疑うような目つきで一葉とアルフを見比べる。あまりにもあからさますぎる一葉の言い訳は、本当ならば普段の忍に通用するはずがない。それでも、一葉にはこの場を忍が見逃す確信があった。

 

 「……そういうことなのならば、わかったわ。 アルフさん、一葉くんのことお願いね」

 

 「お姉ちゃん!?」

 

 忍の言葉に、すずかは悲鳴のような声を上げた。明らかな虚言を、狡猾な頭脳を持つ忍が見抜けないはずがない。だとしたら、忍は一葉の嘘を知っての上でこのままなにも見なかったことにしようとしているのだ。

 

 「お姉ちゃん! どうして……!?」

 

 「すずかは黙ってなさい。 一葉くん、朝までには戻ってくるのよ」

 

 「はいはい」

 

 一葉は簡単に返事をすると、一葉は足元に会った旅館のゴムサンダルを足にはめ立ちあがった。

 すずかが伸ばした手は見ない振りをした。

 一葉はすずかが、いや。月村家に関わる人間が普通ではないことにずっと前から気が付いていた。

 満月が近づくと吐息から血の匂いを香らせる姉妹に、動く度に機械の摩擦音が響く従者。ファリンとノエルについてはよくわからないが、忍とすずかはおそらく人外か、もしくは人を踏み外した者の末裔なのだろう。忍は一葉がそのことに気が付いていることに、感づいている節があった。だからこそ、あからさまな不審者に一葉が付いていくことを見なかったことにしたのだ。

 人外の一族が迫害されるのはどの時代、どこの世界であっても同じこと。人知れぬ息を潜めて生きる一族なのならば、僅かに疑問を持ってしまったのならば例え知人でも許容はしない。一族が権力を持っているのならば土地を追いやられるか、命を奪われか、そのどちらかである。

 疑わしきは消せ。その理念は忍にもあった。一葉のように、一族に対して違和感を持ってしまった人間を遠くの血に追いやったこともある。だが、一葉は妹の友人であり自らの婚約者の家族とも面識があるために一筋縄ではいかない。そうであれば、自分達の関与しない、目の前に居る第三者の手によるものであれば、まさに渡りに船だ。例えあの女性が一葉に対してよからぬことを考えていたとしても、消えて欲しいと思っていた人間に対して手を差し伸べる必要などどこにもないのだ。と、いう思考が忍の頭で展開されているのだろうなと思いつつも、一葉はうなじにすずかの視線が突き刺さるのを感じながらそれを無視して、アルフの背中に続いて闇に消えていった。

 

 

 ◆◇◆

 

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