異能者の日常~知人のキャラを添えて~   作:黄昏翠玉

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知人の素敵な二次創作キャラに出会ったので思いついたネタを書き書きしております。
他人のキャラを自分の世界観にぶち込むとかいう阿呆をやらかしていますが温かい目で見守ってください。あとはじまりがシリアスっぽいですがほのぼのです(たぶん)

他の連載――やめろ、その話はするんじゃない


第1話 はじまりはじまり

城山(たてやま)(セイ)という者がいる。

この人物、いうなれば、この異能力者社会の中でも特に変わり種である。

持ち合わせた能力の強さから研究機関に引っ張りだこになり、単純に言えば、そう。

 

ぐれた。

 

大人に反発し、親元から引きはがされることを嫌い、高い能力の持ち主たちを引っ張っていこうとする者たちを極端に毛嫌いしている。

 

そんな誠が、必ずと言っていいほど行動を共にする者たちがいる。

その人物たちもまたとんでもない能力を持っていたりするので、類は友を呼ぶのか、大人たちは彼らに手を出せなかった。

 

しかし、それでも普通に学校は存在し、異能者が多くなろうが何であろうが高い能力者には特権が与えられ、そしてまた、彼らは異能者を抑え込むために組織を作っている。

 

異能者のことは異能者に任せておく。そうして作られた異能者による治安維持組織“ジャッジメント”は、高い能力を持つ者がほぼ所属することで有名な組織であり、おそらく最も戦闘能力においても秀でているであろう。

 

どこかに巣食った組織を潰すために出動せねばならなくなるくらいには、激務に追われていた。

 

「城山君、この先の制圧を任せる。日和(ひより)君、2人で行ってくれ」

「へーへー」

「了解した」

 

黒い髪、黒い瞳の誠と、白い髪に青い瞳の日和(ひより)(ヒカル)。2人は静かに廊下を進んでいく。

主犯たちはもう捕らえた。あとは、どうやらこの先の部屋にいるらしい生命反応を確認して、人間なら保護、組織の仲間ならば逮捕である。

 

「チェイ」

「ん?」

「走るぞ」

「げっ」

 

誠は少し表情を引き攣らせた。運動は得意とするところではないのだ。

晃は一方で、運動以外に能はない。言葉足らずで無表情。ちなみになぜか無敵で不死身の肉体の持ち主である。それが彼の異能であるということで決着がついている。

 

「頼むから俵にしないでくれ!」

「む、すまん」

 

肩に担がれたら流石に困る。誠は小さく息を吐く。長距離は走れないがそんなに体力がないわけでもないのだから。

 

「おら、走るんだろ、走れ日輪野郎」

「承知した」

 

扉がたくさん並んでいる。宿屋でもあるまいし、ここは工房か何かかと思ってしまう。

扉の1つを、迷わず晃が開けた。

 

「――うわ」

「――」

 

2人は眉根を顰めた。

散らかった部屋の真ん中に、1人の少年が、眠っている。

 

「……こいつは」

「……」

 

小さく、晃は息を吐いた。

 

「……チェイ、こいつはお前が連れていけ」

「は? なんで?」

「ホムンクルス、異能は強力。お前の家ならば問題あるまい」

「うわ、ひでえ。ウチは託児所じゃねえよ」

 

だが、と小さく誠は答える。

 

「分かった。こいつはウチで預かる。テメエが報告書書け」

「……俺には無理だ」

「じゃあこいつの飯代お前持ちな」

「それくらいならば引き受けよう」

 

ちなみに、だが。

この会話、他の、ある程度事情が分かっているメンツであってもかみ合っていないように聞こえる。幼馴染の2人の間で何か一種の暗号状態になっているのであった。

 

布に包まれている少年の髪は白い。すうすうと小さく呼吸音が聞こえる。布に包まれた少年を、そのまま、誠は自分の異能で小さくした。

 

「――この部屋にはなにもいなかった」

「ああ」

 

小さく肯定の意を返した晃に、誠はさっさとその部屋を出ることで応える。

 

他の部屋もすべて見て行って、数名の眠っているホムンクルスを発見し、全員布に包んで保護した。あとの処理を大人に任せ、ジャッジメントのメンツはその場で解散となる。子供に危うい事させてんじゃねえよ、と、この当時高校2年生だった誠は後に語ったのである。

 

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