Revival of Darkness 作:RASN_Pixiv1本になります
しつこいようにまた当ても無く辺りをRASNはふらついていた。
「…こっちか…?」
と言うわけでもなく今度はちゃんと目的っぽいものがあって歩いており、そしてたどり着いたのは和風な建物であった。
「音はここからか…?」
そんな和風の建物からは何かをペンペンと弾く音が聞こえていたのだった。
「…ここか?」
そして回りをグルグルと見回ると。
「ん?おや、RASN様でしたか。いきなりの押し掛けでビックリしましたよ。」
「あぁ…済まない…。」
内では和室でありそこには軍神の島のチハヤが琵琶を弾いていたのだった。
「本当に驚いたわよ…もう大丈夫なの?」
「ピヨ…?パパ…!」
「くりゅー?」
そしてチハヤ以外にもそこにはカスミもおり琵琶を手にして、後ろにはヒナが小さく蒼い龍のクリカラと遊んでいた。
「パパ…!?」
「ピヨ…?」
だがRASNが来たのを見るとヒナはとたとたと走って真っ先に驚くRASNの側に寄った。
「パパ…ということは…。」
「チハヤさん…申し訳無いけど私とRASNはそんなんじゃ…」
「そんなことは無いと思いますよ?実際とてもお似合いかと。」
「なっ…!?冗談言わないで…?!」
「…話が掴めない…。」
「くるるー!」
だがクリカラはとても楽しそうに舞っていた。
そしてどたどたが落ち着いた頃…。
「それでそれは何なんだ…?」
「これですか琵琶と言う楽器ですね、実はここで小さくではありますが琵琶教室をしております。」
「ヒナ、ママと一緒にここに通ってるんだよ。」
「本当はヒナちゃんがあの龍と遊んでいたのに連れていかれたら成り行きでね…。」
「ですがカスミさんは中々筋がよろしいですよ?このままビワリストに…。」
「遠慮しておくわ、でも…精々たしなむ程度かしらね。」
「ふふ、家族でセッションするのも楽しそうですね。ヒナちゃんも笛が吹けますからね。」
「パパとママとさえずり…、一緒にやろう?」
するとヒナはフルーぴょ…ではなく尺八を取り出したのだった。
「…まぁそれぐらいなら…。」
「RASN様もどうぞ?」
「えっ…。」
そうしてカスミは琵琶と撥を持ち、RASNはチハヤから琵琶の一式を渡されたのだった。
「……。」
渡されたがRASNは困った顔をしており琵琶をなめ回すように見たり、撥で弦を叩いてみたりとしていた。
「あっ、済みません…ついノリで渡してしまいましたが使い方とか…。」
「大丈夫よ、RASNは割りとどんなものでもそつなく出来るからね。どうかしら?」
「…そう言われると何となくは…。」
「そうですか、ならば私は皆様の調子をとりますからご自由に鳴らしてみてください。」
チハヤも琵琶を構えた。
「いくよ?ママ、パパ…?」
そしてヒナの笛の音に釣られるかのように三つの琵琶も弾き始めたのであった。
「いいノリです…!」
チハヤは先の通りに二人の弾きに合わせて琵琶を掻き鳴らしていた。
「……。」
カスミは凛と動作も綺麗に琵琶を鳴らしておりまるでそこに桜が舞うかの様な音色だった。
「…っ!」
しかしRASNは少しだけ難儀してるが何とか弾けてはいたのであった。
「…大丈夫?」
「何とかかな…?」
「……、ちょと脇を絞めすぎじゃないかしら?そうすれば楽にやれると思うけど…?」
「………、本当だ…ありがとう。」
「礼なんか良いわよ…それよりもちゃんと弾きなさい。」
「ふふふ…仲がよろしいですね?」
「なっ…!?だから!そんなんじゃ…!!」
「ママ…音が…ちゃんと弾こう?」
「……そうだな。」
「うっ…分かってるわよ……。」
そうして暫く四人の合奏は続いた、RASNも程無くして琵琶に慣れて良き音色を出せる様になってきた。
しかし…。
「とても良きノリ…堪りませんね……!」
そうしているとどんどんとチハヤがおかしくなっていたのであった。
「くるー!」
「おや!もっとですかクリカラ様?でしたら…!」
するとチハヤは琵琶を弾きながら立ち上がるとトントンと足で拍子をとりながら長い水色の髪を乱すように体を捻らせていた。
「ノッて来ましたー!!!」
「くりゅー!」
するとクリカラはもっとと言わんばかりにチハヤの真似をするように体を捻らせた、そしてチハヤは更に更にへと奇抜な弾き方をしていた。
時には直に指で弾いたり、寝転び回りがらも弾いたり、足の爪で弾いたり、あらぬところで弾いたりなどしていたが激しき曲調は変わらずにやっていたのだった。
「くー!…くりゅ?」
クリカラは相変わらず楽しんでいたがふと振り返るとRASNらの姿がなくなっていたのだった。
「くりゃー?」
「待ってくださいクリカラ様!ただいまはとってもノッてますのでー!イヤッホッホイーー!!」
「……。」
クリカラは何処か諦めたかのように畳に降りると顎を着けて眠ったのだった。
「くぅー!熱くなってまいりました!!うぉぉぉ!(バサァ)」
そして後に演奏が止んだ小屋からは赤面のチハヤが見つかったとか…。
そしてクリカラがRASNらをいないと気付いたときにRASNらはカスミに連れられて外に出ていた、外の景色はすっかりと暗くなり始めていた。
「いいのか…?」
「いいのよ、ああなったら聞かないんだから…。」
「そうなの…?」
「ええ、変にやってるならまだいいけど最後には………。」
「最後には?」
「…?」
「…言えないわよそんなこと…。」
「そんなこと?」
「ピヨ?」
カスミは顔を赤らめながらもそう言い連れられる二人は同じように首をかしげていた、そして三人は先程RASNがいた広場が見える丘に着いたのだった。
「そういえばRASNは体はもう…平気そうね。」
「何度も聞かされたよ…。」
「そう、やっぱり慕われてるからかしらね?」
「…そうなのか…。」
「うん、ヒナもママもパパの事は大好きだよ?」
「……そうか…。」
そうするとヒナはRASNにキュッと抱き付いてそう言い、RASNは微笑みながらもそのヒナの頭を撫でたのだった。
「…まぁ近くにはいないみたいだし…、そういえば見た感じはもう会場は出来たかしらね?」
広場の方は暗がりを晴らすように電飾などからの光が伸びており、歓声などもRASNらの方にへと聞こえてきた。
「ねぇ、一緒に行こう?ママ、パパ?」
「うっ……。」
「ふふ…RASNまるで最初の頃の私みたいね?」
「最初の頃…?」
「あなたは難もなく受け入れたけど…ちょっとはね…。」
「ピィ…。」
カスミはRASNの側にへと行きヒナの頭を撫でた。
「ともかく…行ってみる?」
「あぁ…、行ってみよう。」
そうしてRASNとカスミはヒナに手を繋がれ会場にへと向かっていった。
そして三人は広場にへと着いた遠くからでも少し喧しかったが間近となるとかなり騒がしかったのだった。
「パパ、あそこ行こ?」
「ああ、行こうか。」
その中でヒナを先頭にRASNらは祭りを楽しんでいた、RASNの顔も何処か穏やかそうな顔なのであった。
「………。」
「どうしたの?さっきからよく回りを見ているみたいだけど…?」
「いや、何でもない…行こう。」
目の前の屋台にてヒナが視線を取られる中、カスミの言う通りRASNは祭りの様子を見とれるかのようにしていたのだった。
「……。RASN、ヒナちゃんはあたしが見るから行ってきなさい?」
「………分かった、ありがとう…。」
そうしてRASNは手を振ってその場から離れたのだった。
「パパ…!これ……あれ…?パパは…?」
「…隠れんぼらしいわよ、探しにいく?」
「うん!行こうママ…!」