インフィニット・ストラトス 夜天の弟の鮮烈なる物語   作:ウィングゼロ

3 / 6
第3話『テロリスト襲撃』

 

 

カリム姉の預言により姉さんから単独で地球に調査に出向くことになった俺

 

姉さんは預言にあった遠き蒼い星は地球を示しているのではないかと推測して、今回俺が地球へ派遣されたわけだが…

 

「ごめんなさい、突然変なことを言ってしまって」

 

『いや、急な用事なんかもなかったからね…別に良いよ』

 

今現在、地球への調査でショッピングモールを回っていた俺だが、途中で男性に絡まれていた同い年だと思う女の子を知り合いと装って助け、その後その女の子と一緒にショッピングモール内の喫茶店に腰を下ろしていた。

 

「その……私は更識簪です……」

 

『ああ、君の名前か……俺は八神優希…此処には観光で来たんだ』

 

ぎこちないがお互いの名前を教えたけど……

 

『………』

 

「………」

 

は、話が続かない!

 

というか同い年の女の子と話したことなんて殆どないからこういう時の対処法が…

 

「その八神…さんは…その海外から旅行で此処に?」

 

『え?ああ…どうして俺が国外からきたって?』

 

俺は一言もそんなことは言っていなかったはずだ…なのに何故…

 

「えっと、こんなところさほど珍しくもないですし、でも海外の人ならそうかも知れないって…」

 

と何処か余所余所しく、理由を述べる更識さん、内心で中々の洞察力の持ち主だと思う。

 

『昔は日本に住んでいたんだけどね…家族の事情で国外を転々としていたんだ』

 

昔のことは本当だが流石にミッドチルダのことを言うことは出来ないから上手く誤魔化して返答する。

 

確か姉さんが中卒後の進路もイギリスに留学するためとかで合っていたはずだし…

 

「それじゃあ…八神さんは…」

 

更識さんが何かを言おうとした瞬間、それを遮るかのように少し遠くから爆発音が響いた。

 

『っ!?なんだ!?』

 

俺は椅子から慌てて立ち上がり警戒を強める中、微かに耳には銃声と悲鳴も聞こえてくる。

 

まさかテロか!?日本でもテロなんて…

 

昔の日本のことを鑑みれば平和な国だということが俺の中にはあった。

 

しかし今の現状を見ると、もうそれは昔のことだと言うことだろう。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

同時刻、優希達がいるショッピングモールから少し離れた区画

 

少し前までは人が行き交い、休みということで家族連れも多いこの時間帯、平穏だった日常は1発の銃声と爆弾により終わりを迎えた。

 

怒号と悲鳴…断末魔のパレードが木霊し銃口から放たれる弾丸に撃ち抜かれたものは老若男女、皆倒れていく。

 

「あはははっ!死ね死ね!男と仲良くする奴等など同罪だ!みんな死んでしまえ!!」

 

そう狂った叫び声を上げるのはまだ二十代前半の若い女性、手には日本では見たこともないアサルトライフルを逃げ惑う来客者に向けて発砲、撃たれた人は皆何も抵抗できずに弾丸より空いた穴から血飛沫が飛びてて辺りを赤く染め上げる。

  

そんな混乱の中、優希と簪もまたショッピングモール内にいた。

 

「くそ!完全に四方八方塞がれてるか!?」

 

「ど、どうすれば…」

 

物陰から出入り口がテロリスト達に守られていて突破が困難だと悔しそうに見る優希、その隣には簪もいてこんな状況でどう動けば良いのかと取り乱している。

 

「落ちついてください、更識さん……それにしてもテロリスト達はなんでこんなショッピングモールを…」

 

優希はテロリスト襲撃に関して動機がどのようなものなのかと思考を巡らせると、隣にいて優希の言葉を聞いていた簪があっっと何か思い当たる節があるかのように声を漏らした。

 

「何かあるのか?」

 

「う、うん実は明日に此処でISの展示会があって…多分もう此処にISがあるからじゃないのかな」

 

「なるほどな…そんな身勝手な理由で…!」

 

簪から聞いたテロリストの動機に優希は怒りを露わにして手を震わせ、内心ではどうするかと此処からの脱出方法を模索する。

 

「お父さん~お母さん~!」

 

「「っ!」」

 

優希が模索していると優希でも簪でもない第三者声が聞こえてきて、二人は慌てて辺りを探すと小さい子供が泣きながら歩いている。

 

「不味い…!」

 

声を殺しながら予想外なことに戦慄する優希

 

するとテロリストも泣き声に反応してか優希達に近づいてくる。

 

簪は子供を落ちつかせようと子供の元へ駆け寄り、緊迫な状態でありながらも優しく接する。

 

「君、落ちついて…大丈夫、大丈夫だから」

 

「ん?ああ、やっぱりいたいた」

 

なんとか落ちつかせようとする簪であるが非情にも泣き声で近づいてきたテロリストに見つかってしまう。

 

「っ!」

 

テロリストに銃口を向けられて簪は子供を守るように抱き寄せるがテロリストと簪の間に優希が割って入る。

 

「なに?今時男が女を守ろうとするわけ?」

 

優希の割り込みの行動を見て女尊男卑に染まっているテロリストは嘲笑う。

 

「…更識さん…少しその子と後ろに下がってて」

 

そんなあざ笑う声に微動だにもせず優希は簪達に下がるように促した。

 

「それじゃあ死んじまいな!」

 

満面の気味の悪い笑みを浮かべながら銃口を優希に向け…

 

銃口から銃声と共に弾丸が飛び出した

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。