キャットと過ごす日常   作:高崎瑞希

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お買い物

わっかを手渡される。

首輪…マジで作ったのか。残念ながら俺にはそんなアブノーマルな性癖はない。

さらに言えば…裸エプロンで外に出ようとしないで!

いくら夢でもムリだから!

 

「まずは…服着ようか。」

「お?ご主人はもっと可愛いキャットがお好きか。

だがこのエプロンもgood(キャット)だと思うのだが?」

「可愛いよ。可愛いけどさ…さすがに…」

 

とはいっても…俺は高校受験の時に家を出ている。

今俺はこの家に一人暮らしだ。女の子の服なんて持っていない。

 

「うーん…キャットでも着れそうな服…大きめの服…」

 

タンスを漁る。なかなか…冬服なら大きめの服はあるが…残念ながら今は夏。

仕方ない…とりあえずは…

 

「キャット、これ着て。」

 

手渡したのは…白のTシャツ&ジャージ。

 

「ほう…」

「だから!目の前で脱がないで!」

 

慌てて後ろを向く。恥じらいはないのか!ないんだろうね…

 

 

 

「着たぞ!ご主人!」

「あぁ…どう?きつくな…」

 

下半身は問題ない。しかしズボンと服の間が大きく空いている。

簡単に言うとおもいっきりへそが出ている。大きな胸が服を押し上げているためだ。

その胸の頂点には二つの凸が…そりゃそうか。今まで裸エプロンだったのだ。

下着なんて持っているはずがない。

 

「キャット!」

「お?どうしたのだ。ご主人。」

「服!買いに行こう!」

「うむ!これはちょっと小さいのだな。チェンジを希望する!」

「だから脱がないで!我慢!」

「なぜだご主人!服を押さえるでない!」

「脱がない?」

「むぅ…仕方ないのだ。キャットは良いキャット。オリジナルとは違うのだな。」

 

ふぅ…まったく…服はまぁいいや。いや、よくないけど。手とか尻尾とかはどうしようか。

一応体は最低限隠れてるし…いっか。夢だし。

 

「よし!服買いに行こう!」

「おうさっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「疲れたぁ…」

「キャットは楽しかったのだ!またやりたいぞ!」

 

家を出てからここまではバスに乗ったのだが…

周りからの目が痛かった。

しかもキャットがこっちを触ってくること触ってくること…

途中膝枕をしようとし始めた時は反射的に降りるボタンを押しました!ええ!押しましたとも!

別のお客さんが降りたから良かったけど…すいませんでした。

 

ついたのはイ○ンモール。人通りは多い。急いで服屋へ…

あまり男にこの姿を見せたくない。やたらと触ろうとしたり写真を撮ろうとしたりする輩が多いからね。

女性なら…まぁ許せる。キャットと同姓だから。

 

「む!あれがいいのだ!行くぞご主人!」

「ん?気に入るのあっ…あっち行ってみようか。可愛いのがありそうな気配がするなー…」

「入るぞ!皆殺しだワン!」

「んあぁ…引っ張られるぅ…そこは止めとこ?止めた方が良いと思うな…」

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませぇ。本日はどのような物をお探しですか?」

「あれがいいのだ。キャットは着るぞ。ご主人も一緒だ。」

「ぁ…お構い無く…」

 

ひたすら目を閉じる。何も見てはいけない聞いてはいけない。

ここは男が来る場所ではない。

 

「彼女さん大きいですからね。こっちもどうですか?お似合いですよ。」

「むぅ…どうだ?ご主人よ。どっちがキュートだ?」

 

意見を求めないで。強いて言うなら早く出よう。ねぇ。

 

「夫の考えを読み取るのもキャットの役目!こっちなのだな!」

 

あー…決まったのかな…安いといいな…こんなの買ったことないからな…

 

「はい。一点で4,800円ですね。」

 

高い!けど…夢だし!

 

「お買い上げありがとうございましたー。」

 

 

 

 

 

「では着るぞ。」

「だーかーらー!外で脱ぐな!次は服!行くよ!」

「ご主人が積極的!これは妻としてこたえるべきなのか?」

「こたえてくれるならさっさと歩いて!」

 

 

 

 

 

なんとか服も買い、さっき買った下着とあわせて着替える。

 

「キュートか!キュートか!!ご主人!」

「うん!可愛いね!」

 

可愛い。ちょっと胸元とか露出も多い気がするが…

 

「じゃあ散歩の続きを…あ、もうこんな時間か。」

「では帰るのだ。ニンジンが欲しいのだな。」

「んー…じゃあ一階で食材買って帰ろうか。」

「おう!なのだな!」

 

買い物を始める。結論から言おう。キャットにかごを持たせたのが間違いだったね!

 

「ニンジンニンジンニンジンニンジンニンジンニンジンニンジンニンジンニンジンニンジンニンジンニンジン…」

「待って!やめて!そんなにニンジンいらない!いらないから!」

「しかしご主人よ。ニンジンだぞ?」

「そうだね!ニンジンonlyだよ!もっと玉ねぎとかじゃがいもとか買おうよ!俺肉食いたい!」

「ニンジンニンジンニンジンニンジンニンジ…」

「あああああ!!!!!」

 

 

 

 

 

「えっと…6,000円です。」

「だぞ。ご主人。」

「ニンジンonlyでこの値段…買うけどさ…夢だしさ…でも…心にくるよ…どすっとさ…」

 

 

 

 

 

重かったよ…女の子に持たせるわけにはいかないじゃん…!

 

「にゃにゃにゃにゃーん。ワンワン!」

 

楽しそうだね。キャットの笑顔を見てるとこっちも笑顔になるよ。

 

「では作るのだ。stayで待つのだご主人よ。」

「んー…」

 

すごい笑顔だけど…不安しかないよ…

 

「切って-切って-切って-切って-…できたのだ!」

 

キッチンに入って数十秒。キャットが出てくる。

 

「食え!」

 

出てきたのは肉じゃが。

 

「なんでだよ!なんでニンジンonlyでこうなるのさ!」

「ご主人は肉じゃが大好物。これで夫のハートをわしづかみ!」

「夫じゃないし…うまいな!めっちゃ味染みてるね!まるで何時間も煮込んだようだよ!」

「ふふふ。わしづかみなのだ!キャット大勝利!」

 

うめぇ…うめぇ…なんだこれ!うま!

 

 

 

 

「あぁ…美味しかった。」

「では昼寝だな。一緒にベッドにgoだ!」

「ん。」

 

楽しい時間は必ず終わる。

それはわかっている。しかし眠らなければ…ずっとこの夢は続くのではないだろうか…

 

「んー…」

「うん。もう自由にするといいよ…」

 

キャットが買った服を脱ぎ始める。そしてエプロン着用。

 

「寝るぞ。ご主人よ。」

「うん…」

 

楽しかったな…またこんな夢見れたらいいな。

 

「ありがとね。キャット。」

「くぅ…」

「ふふ」

 

頭を撫でる。気持ち良さそうに笑う。この笑顔もこれが最後。触れあいは終わりだ。

 

「ふわぁ…」

 

疲れた…叫びまくったからな…いくら夢でもはしゃぎすぎた…

 

「おやすみ。キャット。」

 

 

意識が遮断された。

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