あれから僕は愛花ちゃんが自分の義理の妹と言うことを話し、愛花ちゃんが言ったことの捉え方が間違っている事を教えた。
「そ、そう。て、手料理だったのね」
「ゎ、私はそんな事だろうと───」
「随分と乱れていた見たいですけどね」
愛花ちゃんは朱乃先輩にそう言う。予想以上に弄れて尚且つ反応も面白かったからこんな事を言っているのであろう。そして、愛花ちゃんは部長の方を見る。
「……さ、さあ、イッセー契約を取りに行きなさい!」
「おや、私から弄られたくないから話を──」
「愛花ちゃんその辺でやめてあげなよ」
「……吉野さんは、部長は助けて朱乃先輩は助けないのですね」
弄る矛先を僕に向けてきた。朱乃先輩は、その事に気付き、ハッとした顔をして何か膨れている。
「そうですわ。吉野君なんで私の時に止めて下さらなかったの」
「すみません。割り込むタイミングが見つけられなかったんです。それより、愛花ちゃん仮にも先輩なんだからそれなりの敬意は、持とうよ」
「分かりました。善処はします。それより、悪魔の契約の取り方には興味がありますね。私と吉野さんもついて行っていいでしょうか?」
愛花ちゃんは部長にそう質問する。部長に関しては、少し疲れてる気がする。主にさっきの愛花ちゃんの弄りで
「いいけど、なんで吉野も連れて行くのかしら?」
「何を言うかと思えば、そこのイッセー先輩は性欲の化身とか聞きましたし、二人きりになったりしたら、即座に大声で助けを呼びなさいとクラスメート全員に教えられました。」
それを聞いたイッセーは、床に崩れ落ちていた。
少しだけ笑ったのは内緒だ。
◇◇◇
僕と愛花ちゃんは、イッセーの契約の付き添いという形で今依頼主の家の前にいる。けれども、少し様子がおかしい、家の周りに結界が形成されつつある。
「こんばんわー、グレモリー様の使いの者ですけど。あのー
上がりますねー」
イッセーは、全く気付いておらず、警戒もなく中に入る。チラッと愛花ちゃんの方を向くと表情が険しい。どうやら、愛花ちゃんもこの家の異変に気付いているようだ。
僕と愛花ちゃんは、周りの気配を気にしながら家の中に入る。
リビングに入ろうとすると
「な、なんだこれは!?」
イッセーが叫んだ。僕は、少し焦ってリビングに入る。そこにあったものは、死体だった。イッセーは、口を手で押さえている。僕と愛花ちゃんに関しては、表情は変えないもの相当キツいものを見ている感じだ。
壁に何か書いてある。イッセーもそれに気付く。イッセーが喋ろうとした瞬間、愛花ちゃんが口を開く。
「外道が……出て来なさい」
とても静かな口調だがとても怒りが感じた。既に、彼女の手には神器が展開されてあった。
「おやおや、気付いていた────っと!!いきなりなりしやがるこのクソ女!!」
神父が出て来たと思ったら愛花ちゃんが即座に絶園の力を発動して、球体を放っていた。その攻撃で神父の後ろにあったものは殆ど消えている。
「聖職者ですか。それにしても、口が汚い。今すぐその口ごと頭を消して差し上げます」
「なんだと!!このクソビッチ!!こっちがお前の頭と胴体をギッチョンしてやるよ!!」
「愛花ちゃんストップ!」
僕は愛花ちゃんに止まれと呼びかける。
「なんで止めるんですか吉野さん」
「もし、誤解だったらどうするの。神父さんこの惨劇はアナタがやったんですか?」
僕がそう質問すると楽しげな表情で神父が答える。
「あ~そうですよ。そうですよオレが殺りましたよ。だってソイツ悪魔を呼び出す常習犯だもん。それより、そこのまな板クソビッチ今ここで殺してヤンよ!それに君も悪魔と一緒にいる人間なら一緒にギッチョンしてやるよ」
「……ほう、誰がまな板ですって?」
尋常じゃない怒りが隣から感じてきた。そして、怒りが殺気に変わっていく。
「おぉ、いいね、いいね。そんなまな板クソビッチな感じでオレに殺気を向けてくるなんてコーフンしちゃうじゃないか!」
僕は内心どんな感じだよと思ってしまった。
「け・ど・ね。そこにボーッとしてる悪魔君からやっちゃお。大丈夫痛いから苦しむよ!」
そう言うと神父は、銃口をイッセーの方に向ける。すると
「キャァァァ!!」
悲鳴が聞こえた方を見るとシスターがいた。
「おんや~助手のアーシアちゃん。結界は張り終わったのかな?」
僕は、神父が助手と言ったので敵と認識し、警戒する。しかし、様子がおかしい。
「こ……これは……」
ケラケラ笑い神父が答えるように説明する。
「そっかそっか、キミはビギナーでしたな~。これが俺らの仕事。悪魔に魅入られた駄目人間こうして始末するんす」
「ア、アーシア」
イッセーがシスターを見てそう言う。
「イッセーさん!?」
「あれれ?もしかして、この悪魔と知り合い?まさか悪魔とシスターの禁断の愛?ダメダメそんなの。悪魔は始末しないとイケないん───」
神父の言葉を遮り
「アナタ見たいな神父は此処で始末されるのですよ。消えなさい腐れ神父!」
容赦なく絶園の力を使う愛花ちゃん。さっきの言葉が怒りの動力源であることは確実だ。しかし、不意打ちにも関わらず、神父は攻撃を避ける。
「不意打ちとは、まな板のヤることですね!!そのまな板に風穴空けて逝かせて───」
神父が銃口を愛花ちゃんに向けた瞬間、僕は魔具を使い、はじまりの魔法を発動させる。高速移動で僕と神父の距離がゼロになる。神父は、驚いている様だが関係ない。僕は、神父の銃を持っている方の腕に防御フィールドを纏った拳で殴る。その際、ミシミシと神父の腕が鳴った。そして、銃が手から放れ、僕はその銃を回収し、後退する。
「おいおい、優男何してくれんの?なんで銃盗っちゃったの?それ高いんだよ?」
「えっと、いやその……隙だらけだったから?」
反射的に行動したのは確かだ。けど、人が銃口を向けられて助けないわけにはいかない。というよりは、早くこの状況から抜けたいのが本音だ。
「もぉ~オレはお前にフォーリンラブしちゃったよ?オレの腕こんなにしてくれたしさ、銃盗られちゃったしさ。……あ、殺っちゃお」
明らかに骨が折れてると思われる程腫れている腕を見せてくる。流石に強く殴り過ぎたと思う。横で愛花ちゃんは表情は変えていないが、良くやりましたね。と思っている気がする。
「や、やめてください!!フリード神父!」
シスターが僕と神父の間に割るようにして入ってきた。イッセーもその様子に驚いていた。
「イッセーさん達は、悪い人ではないです」
驚いた。まさか、僕らの味方をするとは思わなかった。シスターは必死で神父に止めてと訴えかける。
「あぁ!!ウッセーんだよ!!このクソ共は始末しないと気が済まない────」
神父が言いかけた所で魔法陣が展開される。やっと、来たか。僕は部長達が来たことにより少し警戒を解く。そして、魔法陣の中から部長達が現れる。
「悪魔さんの団体でご到着。これは、ちょいっとマズいかな?けどけど、始末しないと!!」
そう言い、神父は朱乃先輩目掛けて切り込んでいった。しかし祐斗によって防がれていた。
「いきなり女性に切り掛かるなんて紳士じゃないね」
「サーセン!けどけど、クソ悪魔に対してなんてどーでもいいんじゃないんすかね!」
祐斗に切り込んでいく神父。それに対して祐斗は流すように剣を逸らしていく。
「わるいね。吉野君達にはやられてもらうわけにはいかないんだ。」
「おアツいですねぇ!そこの優男君と悪魔君は、そういう関係!?あひゃひゃ、三角関係ですか?誰が総受けで、攻め?」
「下品な口だ”はぐれ悪魔祓い“か」
「木場先輩に同意です。さっさと消しましょう」
そう言って愛花ちゃんは絶園の力を溜めている。今まで静かだと思っていたけど力を溜めていたのか。
「って、愛花ちゃんその攻撃味方諸共巻き込むよね!?」
僕の言葉にオカ研メンバー含む。神父、シスターが反応する。
「チッ、バレましたか……そんな事はないですよ。吉野さんぐらいは、助かるとは思ってますよ」
「最初の舌打ちから聞こえてるからね。それに僕以外は助からない一撃を放とうとしてたの!?」
「あ~も~五月蠅いですよ!吉野さん!私はそこの神父を抹消出来ればどうでもいいのです!!」
そんな事を言い合っていると外から何かが近付いてくる気配がした。
「……堕天使の増援」
子猫ちゃんが呟く。部長達は魔法陣を展開する。イッセーは、アーシアも一緒にと言っているが眷属でない限り、一緒には行けない。つまり僕と愛花ちゃんも眷属でないため一緒に行けないのだ。僕は、そんな騒いでいるイッセーに
「イッセー、大丈夫ちゃんとこの子も部室に連れていくから。」
そう言った。まあ、的確に言うと連れて行くのは愛花ちゃんなのだが。
イッセーは任せるとだけ言い転移した。
「さてと、愛花ちゃん」
「なんですか吉野さん」
「シスターを部室に連れて行ってくれないかな。僕は残って何とかするから」
「……はぁ、そんなことだろうと思いましたよ。分かりました。けど、傷一つでも付けてきたら、吉野さんの部屋に私の下着を投げ込み、警察に下着泥棒ですと言って突き出します。後、あの神父は、私が殺るのでちゃんと生かしておいてくださいね」
かなりハードな罰ゲームを出された。けど、僕は笑ってしまった。後半の方は、聞かなかったことにする。
「それは流石にキツいかな」
愛花ちゃんは僕の慌てる顔が見たかったのか僕を睨みつけた。
「まあ、いいです。それより、アーシアさんと言いましたね。それでは行きましょう」
「え??ちょっと、ま、待ってください~!?」
愛花ちゃんは、アーシアちゃんをお姫様抱っこするとそのまま、飛び、屋根を走っていった。
「……凄い運動神経だな。……それより外の堕天使をどうにかしないとな」
そう言い、家の外に出て堕天使のいる方を見上げた。
これからは、週一の更新になると思うのでご了承ください。
読んでくださった方に感謝感激。