魔法少女リリカルなのはGhost   作:musi

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第六話「最悪な再会」

ジュエルシードの発動に気付いた俺となのは達は宿をそっと抜け出し、夜の暗い森へと向かっていた。

 

「こんな所にまでジュエルシードが現れるとはな」

「せっかく綺人となのはが身体を休められると思ったのに」

「ありがとう、ユーノくん。私はちゃんと休めたから心配しなくても大丈夫だよ」

「なのは、無理はするな」

「無理なんてしてないよ」

「そう言っている時のなのははだいたい無理をしている時だよ」

「その通りだ」

 

なのはは怪我をして以来、自分の身体になるべく負担をかけないようにしていた。しかし、それはなるべくであり、ムリをしていないわけではなかった。それに俺とユーノは気付いていた。

 

「どうやらユーノもなのはのことを分かってきたようだな」

「そりゃあ色々と無茶に付き合わされれば嫌でも理解させられるよ」

「ふふ、それなら今回は俺がなのはの代わりに出てすぐに戻ると」

「綺人、右に避けよっ!!」

 

俺の隣にいたエメスが叫んで右への回避を伝える。

 

(間に合うか?)

 

そう考えると同時に俺はそれを使っていた。

その瞬間、俺の目の前のもの全てが遅くなるそれはまるでスローモーションの映像を見ているようであった。

左を見た綺人はエメスの言葉をすぐに実行した。綺人の頭の左上には今すぐにも振り下ろされるであろう刃があった。

綺人はその刃に合わせ身体を動かし回避した。

 

「ッ!!」

「綺人くん!」

「ちっ」

 

俺は二撃目を警戒し目の前にいる眼帯をつけた男から距離をとった。

だが二撃目は放たれなかった。

 

「おや?今のは回避されまいと思っていましたが、まさかこうもあっさりと回避されてしまうとは…いやはや恐ろしい」

 

男は二撃目を放たず、俺が避けたことをただ関心するだけだった。

 

「き、貴様は!」

「覚えていていただけましたか」

 

俺が男の行動に戸惑っているとエメスが男の顔を驚いたように見ていた。どうやらエメスは男の素性を知っているようだ。

 

「宿の自販機の前にいた…なんか訳が分からん名前のココア好きではないか!」

「尋道夜要月です」

 

変な男、要月は冷静にツッコミをいれる。

 

「尋道夜、貴様は何者だ」

「私はただの用心棒です。そして私の今回の任務はあなた方を止めること」

「止める…まさか」

 

尋道夜が何を言っているのか俺は気付いた。

 

「なのは!今すぐにジュエルシードの確保に行くんだ!」

「えっ、な、なんで」

「早く行けッ!!」

 

俺が考えていることが正しければ、今、ジュエルシードを確保に向かっているのは俺達だけではない筈だ。

そして、その予想を裏付けるかのように、ジュエルシードの反応がある場所に光が落ちた。

 

 

 

ジュエルシードの封印のために使った魔法の光が辺りを包み込み、周りが全く見えなくなる。

それも次第におさまり、そこにいた三人の姿が見えてくる。

 

「ジュエルシードの封印を確認」

 

光がおさまり、それと共にジュエルシードが封印されたことを義手の少年が伝える。

 

「今回も難なく終わったね、フェイト」

「うん、この調子でいければ母さんも怒らないよ」

「どうだかねぇ」

 

アルフはフェイトの言葉に少々、反抗的な返事を返した。

 

「アルフ、確かに母さんは人が変わってしまったけれど、根はいい母さんの筈だよ。最近はちょっと疲れてるだけでジュエルシードが集まれば、また優しい母さんに戻ってくれるよ…そうなったら皆でピクニックにでも行こうよ。勿論、セラも一緒にね」

「それは嬉しいがフェイト」

 

フェイトに話をふられたセラはフェイトの方を向かずに答えていた。フェイトはその行動に首をかしげる。

 

「どうしたの?セラ」

「要月が二人逃した」

「え」

「はぁ!?二人も逃しただってぇ!」

 

セラの言葉はフェイト達にとっては予想外のことらしく驚きを声に出してしまう。

 

「おいおい、あのいけ好かない連中が自信を持って雇った用心棒だろ!?」

「そうだ」

「なのになんでこんな簡単に二名様をご招待しちゃっているのさ!!」

「要月が健在していることから予測できる可能性は三つだ。一つ、残った二人が相当な実力者であること、二つ、連中の企みでワザと通したか、そして三つ…先程の二つの選択肢の両方ともの可能性だ」

「え~と、とりあえずは二がいいかな」

「選べれば苦労はしない」

「そうだねぇ、一は最悪、三はもっと最悪、だから覚悟はしておけってことかい?」

「そんなとこだ」

「それじゃあどうするの?」

 

不足の事態にフェイトは不安そうにしていたが、セラは淡々と答えた。

 

「先制攻撃をかける」

「え」

「砲撃開始」

 

セラは片腕を今まで見ていた方向に片腕を向ける。

次の瞬間、セラが片腕を向けていた森が掌から出た熱線に飲み込まれた。

 

「これまたド派手なもんを」

「セラ…これはやりすぎじゃないかな?」

 

フェイトとアルフが熱線を飛ばした場所を顔をひきつらせながら見ていた。先程、森があった筈の場所には既に森はなく、あるのは何百メートル先も抉られた地面だけであった。

そこにいた生き物が生きている筈はない、この光景を見た者ならば必ずそう考えるだろう。

だがセラは違った。

 

「上空に魔力反応、目標の生存を確認」

 

セラが見た方向になのはがいた。

それを見たフェイトとアルフは目を点にして驚くしかなかった。

 

「あっ…あの子」

「うん?どうしたんだい、フェイト?」

「この前にあった。私達以外にジュエルシードを探している魔導士の子」

「あれがか…末恐ろしい子供だな」

「ねぇ、セラ、アルフ」

「なんだい?」

「私だけであの子と戦わせて」

 

フェイトの提案に二人は首を傾げながらも一様は了承した。

 

「?構わないが…どうしたんだ、急に?」

「綺人のことを聞こうと思って」

「へ?なんであの魔導士にそんなこと聞くんだい?」

「あの子、管理局っぽくないし。それであの辺りに現れたなら、その周辺に住んでる筈だから」

「知っている可能性ありか」

「うん」

「あ~、それでかい」

 

アルフが納得したように頷く。

 

「それなら行ってきなよ、あいつが変に考えてくれれば撹乱になるかもしれないし」

「そううまくはいかんないんじゃないかな、じゃあ行ってくるよ」

「ピンチになったら助けに行く」

「セラ、ありがとう」

 

フェイトは上空に向かって行った。

 

 

 

 

「アレに巻き込まれてたら危なかったかも…」

《下の状態を見る限りでは間違いなくやられていました》

「うわぁ~」

 

セラの砲撃をなんとか回避できたなのはが下の荒れきった状況を見て、顔が青ざめていた。

 

《ですが如何に威力牙あろうとも当たらなければどうということはありません》

「そうだね、あれをやった人は?」

《ジュエルシードの反応があった場所です。今現在、ジュエルシードの反応はありません》

「間に合わなかったんだね」

《そんなこともあります。気に病まないでください、それよりもマスター》

「あの子だね」

 

地上からフェイトが向かって来た。

フェイトがなのはの前にやって来たが二人

は無言だった。その沈黙は暫しの間、続いた。

最初に口を開いたのはフェイトだった。

 

「…戦う前に一つだけ聞かせてください」

「いいけど、それなら私の質問も後で答えてくれてくれないかな?」

「…先に貴方が質問していいよ」

「ふぇ、いいの?」

「私の質問は答えられないかもしれないし」

「?」

 

なのはにはフェイトの質問がよく分からなかったが、とりあえずは先に質問することにした。

 

「貴方もジュエルシードを集めてるんだよね?」

「うん」

「なら目的は?」

「母さんに頼まれたことだから分からない」

「お母さんに頼まれたの?」

「そうだよ、私は母さんに頼まれただけで理由は聞いてないんだ」

「そうなんだ」

「あまり答えられなくてごめんね、私が質問してもいいかな」

 

なのはが頷いたのを確認してからフェイトが質問を始めた。

 

「人を探しているんだけれど一条綺人っていう男の子をしらないかな?」

「えっ…」

 

フェイトの口から予想外な名前が出てきた。その名前はなのはを混乱させる。

 

「昨日、助けてもらってお礼がしたいんだ。それでもし、知っていたら教えてもらいたいんだ」

 

なのはの耳にフェイトの言葉は一切入ってきてはないかった。

なのはは今、車の中で聞いた綺人の話を思い出すことでいっぱいいっぱいであった。

なのはの頭に綺人の言った言葉の一つ一つを出来る限りの冷静さを保ちながら思い出そうとする。

昨日の出来事、義手で銀髪の少年、金髪の少女、それらの情報が目の前にいる少女の名前を導き出す。

 

「…フェイト」

「ッ!!?何で私の名前を」

 

どうやら自分の考えは的中していたようだ、そうなのはが考えた時だった。

 

『なのは!そこをどけ!』

 

突然、綺人からの念話がなのはを振り向かせた。振り向いた先には鎧を着込んだ綺人が此方に向かって突っ込んでくる姿があった。

 

「だめっ!!!」

「ッ!」

 

なのはは咄嗟に庇うようにフェイトの前に出た。綺人はなのはにぶつかりそうになるもギリギリの所で踏みとどまった。

 

「何をしているんだ!なのは!」

「この声…綺人な…の?」

「お前、フェイトか?」

 

そうして彼らは早くも願っていた再会を、最悪のかたちで果たした。




まだ続くのかよ、温泉回
しつこいわ

終わらせない俺が悪いんだがなっ!

今回の投稿は少し遅くなりました。
友人から借りた、ラストでアスなものやってたのだぁ!
それもあるが思い付かなかっただけだぁ!
現役海兵隊員出演しているみていたのだあぁ!
遊戯王をやっておったわ!

真ん中だけ覚えておけばよし

そういえば思うたのだが…この後書きを読むような奴はおるのか?
このような作品に評価を付けていただいてありがとうございます。
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