「か、壁に穴を開けられた……」
「………。」
『きゃああああああああああ!!!!!!!!!!!!』
皆、悲鳴を上げて逃げ出した。
「逃げるぞ二人とも!早くしないと次々と巨人が入ってくる!!」
アルミンがそう言い2人の手を引いて逃げようとするとエレンはその手を振り切り慌てて駆けていく。
『エレン!』
「壁の破片が飛んでった先に家が‼︎ 母さんが!」
「‼︎」
「ミカサ!エレン待って!」
アルミンはそう言い追いかけて行く。
イェーガー家までの道は投石で日常(いつも)と変わっていた。
イェーガー家は潰れていた。
アルミンが追いついた時には二人とも瓦礫を退かしていた。
アルミンは息を切らしながら
「ハァ、ハァ、二人、とも、カルラさん、は、姉、さんとか、い物に出掛けた、はずだよ!二人、も聞、いただろう?」
とアルミンが言うとエレンとミカサは
『あっ』
どうやら忘れていたらしく惚けた顔をする。
アルミンは呆れた顔をしたがとりあえず逃げようと二人の手を改めて繋ぎ
「とりあえず、逃げよう!」
と言い3人は北門に向かって駆けて行った。
ーーーーーー
お願い!無事でいて!
クセロは立体機動装置を使い黒煙の上がる故郷をシガンシナ区を飛び駆けて行った。
カルラや祖父とよく買い物に行った市場を駆け、イェーガー家を目指して。
たくさんの巨人の姿が見える。
「もう、あんな所まで!」
クセロは唇を噛み締め覚悟を決めた。
もともと人間だったものを殺す覚悟を。
本当は怖い。
嫌だ。
でも、それで弟が。(アルミン)
祖父が。
弟同然に思っていた子が。(エレン)
母同然に思っていた女性が。(カルラさん)
もしかしたら、私の前世と同郷かもしれない子が。(ミカサ)
死んだら?
私は私を許せなくなる。
覚悟を決めろ。クセロ。
守るって決めたんだ!
奇行種だろうか?
一直線にこちらに向かってくるのが見える。
何故?
それを考えても仕方ない。
早く!早く!どこ?どこ?
3人ともどこにいるの?
早く見つけないと!
それに気を取られていると
「姉さん!!」
弟のアルミンの声がした。
慌てて声のした方を向くと巨人がすぐそこまでに迫っていて今にも、エレンとミカサ、アルミンを捕食しようとしている所だった。あまりの惨状にブチ切れかけて慌てて立体機動装置を使いアンカーを壁に刺し、うなじを狙う。
ギリギリ、だった。
怒りで手元が少し狂ってしまった。
後、1センチずれていたら救えなかった。
もっと、私に力が、有ったら良かったのに。
私はまだまだ半人前だなと思った。
そんなこと考えている余裕無いはずなのに。
巨人は白煙を上げている。
私はとりあえず3人に声をかけた。
「大丈夫⁉︎⁉︎怪我とかない?」
3人とも一応、首を縦に振ったので私は
「ごめん、3人ともまだ走れる?」
と言うとエレンとミカサは頷き、アルミンは顔を歪め首を横に振った。
私は深呼吸を繰り返すとアルミンを背中に背負いミカサとエレンを連れて船着場を目指した。
現在公開出来る情報
クセロはアルミンの実姉
巨人が元々人間であった事を知っている。