ドラえもん のび太の新魔界大冒険~絆の戦士と7人の魔法使い~ 通常形式版 作:憲彦
1つ言わせて貰いたいことが。仮面ライダー剣で出てくるギャレンに変身する橘さん。彼がダイヤのカテゴリーJであるピーコックアンデットをバーニングディバイドを使って撃破するシーン。あそこで最愛の人物である小夜子の名前を叫びながら放つのですが、あそこ、良く笑われるシーンとして見られているのですが、前回公式で配信があったとき、「全然笑えねーよ。どこでこのシーンを笑ってんだよ」とガチで思っていました。何故あれが笑われるのか、今でも謎です。
のび太が絨毯の上で美夜子を慰めていた時、ドラえもんたちは絨毯の中で食事の準備をしていた。
「のび太くん遅いな……何やってんだろう?」
「全く!だからノロマは嫌いなんだ!!」
「もう先に食ったまおうぜ!!」
のび太の帰りを待ちきれないのか、スネ夫とジャイアンがヤジを飛ばしている。確かに、腹が減っている分イラつくのは分かるが、ヤジを飛ばす必要は無いと思う。
「僕、ちょっと見てくるよ」
そう言うと、出来杉が絨毯から顔を出して覗いてみた。ちょうどのび太が美夜子を抱き締めて、背中を擦って慰めている時だった。それを見ると、出来杉は何も言わずに絨毯の中に戻った。
「後5分だけ待ってくれるかな?」
「何かあったの?」
「いや。2人で話をしていただけさ」
そう言って出来杉がなんと無く誤魔化して時間を稼いだ。少し微笑んだのを気付かれないように必死に隠してたと言うのは、完全な余談かな?そしてその数分後、美夜子とのび太が中に戻ってきた。
「ごめんごめん。遅れちゃった」
「待たせちゃってゴメンね」
中に戻ってきた美夜子の顔は、どこかスッキリしており、のび太はもう1つ決心を固めたと言う感じになっていた。この後は全員で食事を食べ、それぞれの部屋で少しの間休息を取った。
部屋で全員休んでいるとき、スネ夫とジャイアンの相部屋では、スネ夫がドラえもんから借りた道具で何かを作っていた。
「さっきから何作ってんだ?」
気になったのか、ベッドで横になってたジャイアンが質問した。スネ夫は手が離せないのか、振り向きはしなかったが簡単に答えてくれた。
「悪魔やビーストに対抗できる武器を作ろうと思ってね」
「こんな玩具の銃や飛行機でか?」
そう。玩具だ。スネ夫は自分の家から、取り寄せバッグを使って銃と飛行機の玩具を取り寄せ、それを技術手袋と天才ヘルメットを使って改造しているのだ。
「玩具でも、ドラえもんの道具で改造すればどうとでもなるよ。飛行機の方はビッグライトで大きくするれば僕たちが乗ることだって出来るしね。それに、のび太1人に戦わせ続ける訳には行かないだろ?」
「成る程。それもそうだな。よし!俺様にも何か手伝わせろ!」
「!じゃあこの作業お願い!!」
「まっかされよう!!」
ふえるミラーで増やした技術手袋と天才ヘルメット、そして、銃をいくつかジャイアンに手渡した。これから魔界星付近に到着するまでの間、2人は改造作業に没頭していた。
そしてその頃、絨毯の上では、
「はぁぁあ!!」
「何してるの?出来杉さん」
「あ~。魔法の練習だよ。簡単な攻撃魔法や癒しの魔法を少しでも使えたらって思ってね」
出来杉が魔法の練習をしていた。そこに静香が現れると、練習を少し中断して説明をした。
「それって、のび太さんの為?」
「うん……。ビーストや悪魔が出たとき、僕は何もできずに見ているだけだったんだ。でも、もう見てるだけは嫌なんだ。だから……」
出来杉は、この事件に直面してからと言うもの、ただ近くで見ていることしか出来なかったのだ。のび太は巨人に変身して戦い、ドラえもんは道具をだしてバックアップ。ジャイアンは恐ろしいほどのパワーでビーストと悪魔を薙ぎ倒してきた。出来杉が特別何も出来なかったと言うわけではないが、必死に戦い、傷だらけになっているのび太を助けることが出来ないのを悔やんでいたのだろう。
「僕はもう、彼だけに荷を背負わせたくないんだ」
「そう……」
出来杉の目には確かな闘志が宿っている。こちらも魔界星付近に到着するまでの数時間、出来杉は魔法の練習、静香は出来杉がまとめたノートを読んで自身も練習をしていた。
全員、1人の大切な仲間の事を思い、自分に出来ることを精一杯やっている。地球を、家族を、仲間を、友人を、大切な人を守りたいと思う沢山の気持ち。希望を乗せて、魔界星へと向かっていた。
数時間後、のび太たちは最所の部屋に集まっていた。外を見るためのモニターらしき物には、漆黒の炎に包まれた惑星、魔界星が見えていた。
「ついに、ここまで来たね……」
「これが……魔界星……」
のび太とジャイアンが呟き、他のメンバーも魔界星を見つめる。
「あの星の接近を止めるには、悪魔族の王、大魔王デマオンを倒すしかないわ」
その言葉に、全員が息を飲む。引き返せない所まで来たと言う実感や、これから起こる戦いの緊張が駆け巡ったのだろう。
「魔界星への入り口はたった1つ。南極に炎の裂け目があるの。ただし、10秒で通りすぎないと、あらゆる物な燃やし尽くされるわ……」
「たった10秒……!」
出来杉は唖然としたように呟いた。他の皆もそうだ。あまりの短さに驚いている。
「フルスピードで突っ込んでも、間に合うかどうか……」
「あっ!」
ドラえもんが声をあげると、魔界星の地球で言う南極辺りに1ヶ所、炎が渦巻いている部分があった。どうやら、それが炎の裂け目のようだ。
「重力圏に突入するわ!!皆!衝撃に備えて!!」
美夜子がそう叫ぶと、全員慌てて近くにある物にしがみついた。その直後、とんでもない衝撃と共に、重力圏に突入。炎の渦に飲み込まれるように入っていった。
「「「熱い熱い熱い!!!」」」
「このままじゃもたない!僕が少し時間を稼ぐ!!」
エボルトラスターを引き抜き、人間サイズのウルトラマンに変身。絨毯の外にワープすると、サークルシールドを展開して絨毯を包み込んだ。
「はっ!よし!これなら!!」
絨毯の中では早速効果が出たようで、温度が急激に下がってきた。だが、それは長くは持ちそうに無い。
「グッ!アァ…!ハァァア!!」
「のび太君!?」
ウルトラマンになったのび太にはダメージが行っている様で、体が溶け始めているのが伺える。更にダメージの影響か、シールドにも所々穴が空いてきた。
「もう危険だ!!早く戻れ!!!」
「のび太くん早く!!」
「グッ!ウワァ!フゥッ!ハアァァァ!!」
ここでようやく絨毯は黒い炎を突破した。それと同時にのび太の変身が解け、シールドも消滅。残っていた小さな種火が再び燃え上がって、絨毯を焼き始めた。
「脱出だ!!早く!!!」
全員絨毯から飛び出してタケコプターを使い脱出。いち速く出てきた美夜子は空中でのび太をキャッチした。その直後、絨毯が小規模な爆発を起こしながら墜落。炎上し、黒煙を上げている。
「早く隠れて!悪魔たちがやって来るわ!!」
そう言われ、全員慌てて離れたところにある氷山の影に隠れた。美夜子と出来杉は顔を少し出して様子を伺い、ドラえもんはお医者さんカバンをポケットから出して、無茶をしたのび太の手当てをしている。
そして、とうとう悪魔がドラゴンに乗ってやって来た。絨毯の側に降りると、燃えている絨毯と周りを調べ始める。
「完全に焼けていますが、地球の物に間違いありません」
角を2、3回蹴り、破片を飛ばした。星1つの下っ端がドラゴンに乗っている星3つの悪魔に伝えた。
「魔界星に乗り込んで来るとは、命知らずな奴等よ」
「これでは乗っていた連中も黒焦げでしょう!」
「どうかな?あるいは空中で脱出したかもしれん。……直ちにデマオン様に報告だ!!」
鋭い悪魔だ。生き残っていると言う可能性を捨てず、脱出した方法まで当ててきた。全員ドラゴンに乗ると、来た方向を戻るように飛んでいった。この時、ドラゴン達の後を、小さな球体型のドラえもんの道具、スパイ衛星が追っていた。
「スパイ衛星が、上手く追跡してくれる、ううううううう……」
「だ、大魔王の城まで案内してもらう訳ね……」
全員、スパイ衛星から送られてくる映像を見ながら震えていた。薄着で来ているから当然と言えば当然だ。ドラえもんと美夜子も寒さが回ってきたのか、寒さで震えだした。
「の、のび太くん。大丈夫?」
「う、うん。大分回復したよ」
「よ、よし!後を追うぞぞぞぞぞぞ……」
震える手でモニターをポケットにしまい、タケコプターで後を追い始めた。
悪魔たちの後を追って、南極の空を飛ぶ彼らだったが、現在猛吹雪に襲われており、さっきよりも震えながら飛んでいた。
「か、髪型が……もう最悪!」
この状況で髪型を気にするスネ夫。神経が図太いと言うか逞しいと言うか、ある意味勇者である。
「手足の……感覚が無くなってきた……」
「な、何か……頭がボーッとして……」
「眠っちゃダメー!!!そのまま、心臓まで凍って死んじゃうぞ!!!」
眠ってしまったのび太を起こすために、ドラえもんが耳元で叫んだり体を揺すったりしているが、全く起きそうにない。と言うすぐに意識が完全に飛んでしまいそうだ。
「もう、ダメ……」
その後、静香が眠ってしまい、続けてジャイアンとスネ夫までもが眠ってしまった。出来杉は何とか意識を保っている。
「静香ちゃん!?」
「ジャイアン!?スネ夫!?」
このままではとても飛べる状況ではない。一旦雪と風をしのげる所に降りた。
「いてぇ……」
「いてぇ……」
氷が崩れて洞窟になっている場所に入ると、スネ夫とジャイアンは意識を保つためにお互いを殴っていた。全力でだ。
「静香ちゃん!!しっかりして!!」
「起きろ!!目を覚ませ!!のび太ー!!寝ちゃダメだってば!!!」
「目を覚ませ!!のび太くん!!」
美夜子は静香を揺すって意識を保たせて、ドラえもんと出来杉は1番ヤバそうなのび太に、必死になって声を張り上げて呼び掛けていた。だが、
「あぁ……暖かいなぁ~……」
目を覚ますどころか、寝言まで言い始めた。
「夢を見てるのか!?しっかりしろ!!」
ドラえもんは叫びながらのび太の体を強く揺らす。しかし、のび太は目を覚まさず、首がガクリと項垂れた。その様子は、ドラえもんと出来杉には死んだように見えてしまったのだろう。
「の、のび太くん。うわああああああああああ!!!」
ドラえもんはのび太を抱き締めて号泣し、出来杉も口を押さえながら涙を流していた。だが、次の瞬間のび太がまた寝言を言ったのだ。
「すごい……ちょっぴり塗っただけで、こんなに暖かいなんて……」
「ッ!!その手があったか!!え~と……ちょっと待っててね。寒くなるほど暖かく感じる魔法のクリームはっと……」
のび太の寝言を聞いて、何かを思い付いたドラえもん。ポケットからがらくたを放り投げ、ポケットの奥から目的の道具を取り出した。
「あべこべクリーム!!さぁ!皆も早く塗って!!」
ドラえもんは意識の無いのび太に塗りながら、全員にクリームを回して塗り込む様に言った。ジャイアンとスネ夫、静香はボーッとしながら、自分の体にクリームを塗っている。
「ふわぁ~……」
「スゴい!!身体中ポカホカだわ!!」
クリームの効果が早速出てきたのか、静香は幸せそうな顔をし、美夜子はクリームの効果に驚いていた。
「あれ?夢じゃなかったんだ」
意識を取り戻して早々にそんなことを言った。
「「いててててててててて!!?」」
感覚が戻ったため、2人は顔を押さえながら悲鳴をあげた。
「お前!少しは手加減しろよな!!」
「お前こそ!!」
「「いててててててててて!!?」」
2人はお互いに文句を言いながら顔を押さえて痛がっている。そんな光景に、全員大笑いだ。7人はそのまま南極を取り越えるために飛んでいく。サッキマデノ様子が嘘のようになっており、逆に熱いくらいだと言い始めた。
「付けすぎなんだよ。少し落とせ」
ドラえもんから指摘を受けて、ちょうど言い量まで調整する光景がしばしば見られた。
くそ寒い南極の話が終わったので、そこそこ暖かい後書きコーナーです!
今日紹介するヒミツ道具は!?
ドラえもん
「あべこべクリーム~!!」
出来杉
「あべこべクリームは、塗ったら感覚があべこべになる道具です。なので、雪山とかで凍死しそうになったら、塗れば助かると言うわけです」
のび太
「でも、吹雪の時に使うと雪が熱くて火傷しそうになるんだよね」
ドラえもん
「ある意味、使いどころが難しい道具だよね~」
それじゃあ!次回予告だぁぁぁ!!!ブァハハハハハハハハハハ!!アァハハハハハハハハ!!!
美夜子
「次は、人魚の島があるわ……そこに住む人魚たちは、海を渡ろうとする者達を自身の歌声で魅了して操り、海に住む怪獣に食べさせるらしいわ」
ドラえもん
「仕方無い……じゃあ、耳バンでも貼るか」
のび太
「ねぇ美夜子さん、海に住む怪獣って、ビースト?」
ジャイアン
「カラオケマイクセット~!!」
ドラえもん
「何か、のび太くん前よりも強くなってない?」
出来杉
「次回 人魚の島。僕たちは、大切な目的の為に真っ直ぐ進まなくちゃいけないんだ!!」
のび太/ドラえもん/出来杉
「次回も読んでね~!!」
次回もお楽しみに!感想と評価、その他作品もよろしくお願いします!!