転生したんだけど、何かおかしい
白い空間だ。
病院の白い天井とか、そういうのではなく、本当に何もない真っ白な空間。
そこに俺は立っていた。
…いや待て待て、俺は確か……
「君は死んだよ、鉄骨事故であっさりとね。」
そうそう、鉄骨事故であっさりと……
─え、誰ですか……。まさか、菌糸類の奈須神!?
突然話し掛けられて驚いた。
見た目金髪青目の完璧なイケメンに話し掛けられたと分かると心の中で舌打ちをした。
何やねん、全然ちゃうやん。
こういう時話し掛けてくるのはグランドクズのキャスターじゃないんですか!
「夢見すぎだろ、相手が夢魔だけに。それと、僕は神だよ。」
─ハァ?頭おかしいんじゃねぇの?神様なんてね、神代の世界くらいしか居ないんだよ?バーカバーカ。
「まあ、信じなくても話は続けさせてもらうけどね。
まあ、なんだ、よくあるアレなんだ、すまない。」
─はいはい、アレね、アレ。
夢だと思いたいが、笑い飛ばしたいが、口ではああ言ったものの不思議と納得している自分がいる。
認めるのは辛いが……死んだのだろう、俺は。
「心中お察しするよ。僕のミスで隣の田中さんが死んでしまう予定が君が死んでしまう事になってしまった。
申し訳無い。」
─いや、本当だよ。アポの本買ったのにそりゃねぇよ。読みたかったんだよ?それをさぁ……。
アポ、というのはFate/Apocryphaの事であり、何でか手を付けてなかったFate本である。
アニメが始まったので有り金叩いて買ったのだが……
この通りである。これには演算も追い付きませんよ、えぇ。
「本当に申し訳無い。代わりといっては何だが、君を転生という形で生き返らせたい。どうかな?」
─まあ、うん。いいですけど……世界とかは?
「決めちゃった。クジだったけど、ハイスクールD×Dの世界だね。」
─うぉい!ガチインフレのご都合主義世界じゃねぇか!型月の作品時空が良かったのに!
ハイスクールD×Dというのは、主人公である
詳しくねぇぞ、友人が単語連発してたくらいしか知らないといえば分かるだろうか。
「うん、そうだね。だから普通に送るのは流石にヤバイと思ったから特典をあげようかなって。チートでも普通でも何でも……そうだね、3つあげよう。」
─いいのか、一つじゃなくて。チートにチート重ねたらヤバイだろ。
「この話を持ち掛ける前に君の一生を見させてもらったけど君は俗に言う踏み台のような傲慢でもないし、勝手でもないからね。まあでも、やりたいならご勝手に。」
随分と優しいことで。
まあ、決まってるんだけどね。
昔っから好きなキャラが居たんだ。
それになる……というのは本人には失礼だろうし、声優さんにも申し訳無いから、同じ姿をした別人って感じでやりたいし……
─じゃあ、一つ目、
「何というか、意外なのを選んだね。型月が好きなら『王の財宝』とか『無限の剣製』を選ぶかとばかり。」
─いや、それも魅力的だけどやっぱ好きなキャラになれるならなりたいじゃん?
俺は、ワラキアの夜、又はタタリが大好きだ。
死徒二十七祖第十三位の吸血鬼。
存在が現象と化した者であり、過去は頭がおかしい兵器開発企業のアトラス院の院長を務めた天才錬金術師。
滅びの未来を視てしまい、それを覆そうと模索するも滅びの未来しか視えなかったせいで発狂し、死徒となり、第六法へと挑んだものの敗れた。
しかし、彼という個は滅びたものの彼ではない意識すらない霊子を漂流させ、タタリとして活動する。
まあ、活動といっても、一定の条件が揃った地域でのみ発生する嵐のような存在なのだが……。
しかし、型月作品の格ゲー『MELTY BLOOD』、通称メルブラの舞台である日本三咲市に現れたせいで主人公のシオン・エルトナムと遠野志貴に討伐される。
あの眼鏡の所に行ってしまったのが運の尽きというか、周りの面子も問題だったから仕方ない。
彼の設定を見た瞬間、俺は何故だか彼が気に入った。
理由なんて知らない。
ていうか、そんなもの好きなものに一々問うだけ無駄だ。
まあ、その後はずっとメルブラをやりまくった。
格ゲー得意じゃなくて碌にコンボも決めれなかった記憶しかないが、ワラキアの夜を使いまくった。
使う度に好きになったし、どんどん投票数zeroの無限転生者さんが可哀想に見えてきた。
─という訳であるが、文句は?
「うん、まあ、ない。それで、二つ目は?」
─二つ目は、死徒のデメリットを無くしてほしい。流石に出来るだけ弱点は残しておきたくないからね。
死徒は確かに強力な存在ではあるがその分、デメリットもある。
血を定期的に吸ったりしないとならんし、太陽とかは弱点だし、衝動に支配されていくっぽいし……
「無難だね。三つ目は?」
─三つ目は、タタリを改造したい。内容は……
「……ふむふむ、なるほどね。分かった、ご要望通りにするとしよう。」
使いたいとは思わないがな。
まあ、この改造通りなら、下手に人を襲わなくてもいいから安心だ。
「……じゃあ、これで特典は決まったね。何か言いたいことはあるかい?その姿で言葉を発する事が出来る最後の機会だよ。」
─そうだな……じゃあ……
これから、俺は彼の姿、彼の声となる。なら、この台詞を言うべきだろう。
─「開幕といこう。」
これは、ワラキアの夜……死徒ズェピアとなった俺の物語である。
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「……さて、と。形は良好、声も良好、視点も良好だ。」
やあ、皆の衆。
転生した俺もといワラキーだよ。
何ていうか、あっさりと転生したな。
視界が真っ白になったと思ったら大地に立っていた。
現在、太陽の下に晒されているが、要望通り、痛みも何も無し。
しかし、これが増谷ボイス!素晴らしいなぁ…イケボですな、うん。
俺としてはこのまま戦いとかはしないで街とかで監督していたいんだけどなぁ。
でもな、D×Dの世界はね、強者を野放しにしてくれねぇんだって友人が言ってたんだよ。
わざわざ一般人Aにならずにワラキーになったのはなぜかって問われたらさ…成れると言われたら、好きなモノになりたい衝動は皆も分かると思うのだよ。
このキャラになって舞台で役者を演じる……それはとても素晴らしいことなのだ。
っと、こうしてる間にも時間は過ぎる訳だから、ずっと立ってたらおかしいよな。
そろそろ移動しようかな……。
何と清々しい朝か。
目の前に広がる緑の大地、空は雲一つない青空と来た。
絶好の転生者日和ですな!
普通の死徒には毒ですな!
まあ、効かないからって油断はしない。
下手して死んだら俺も現象になる羽目になる。
初日から死んだら困るしな。
さて、歩く前に太陽成分を受け取りながら深呼吸といこうか!
俺は深呼吸の動きをして、空を見上げる。
すると空には天使みたいのがこちらへ飛んできていた。
「─少し、
とか言ってはみたが、あれ、天使だよね、みたいのじゃなくて天使だよね……。
時代ミスったな
原作どころかそれより前じゃねぇか!
待ってくれよ、流石に設定は知ってるぞ。
原作なら、普通にこちらに天使が羽開いて来ねぇよな!?
冥界じゃないよねここ!
つまりは……
「戦争よりも前の劇場ということかね。(三勢力の戦争中かよぉぉぉぉぉ!!)」
拝啓、神へ
時代ミスりやがってありがとう、ファッ○ュー。
最後まで読んでくださり、感謝です。
初投稿となりますが、頑張らせていただきます。
3000位の文字数ですが……これから増やせていけたらと思ってます。