【完結】 ─計算の果てに何があるか─   作:ロザミア

14 / 69
どうも、ロザミアです。

お気に入りが10を越えたので吐血しながら投稿しました。

この小説が面白いのか分かりませんが、見てくれるだけでも嬉しい限りですね。

では、どうぞ。


何気無い日常を

やあ、皆の衆。

最近家族が増えたワラキーだよ。

……いや、オーフィスは家族と呼んでいいのか?

いいか、オーフィスは家族だ。

さて、あのオーフィス天井落下事件から実に十日は経っている。

なので、いくつか報告をしたいと思う。

まず、オーフィスが少し感情が出るようになった。

まだぎこちない気もするけど、笑うときの顔がええんや。

きっと娘を持つ親とはこんないいものを毎回見てるんやな。

……そして、ギャルになった娘を悲しい目で見ながら仕事に勤しみ、無茶振りに答えるという毎日に……

 

やめよう、この話はやめよう。

自分も社会で働いていた身でもある。

え?ニートじゃないのかって?

ニートで型月大好きやってけるわけねぇだろ型月嘗めてんのか。

特にワラキーの事ならいくらでも費やせる覚悟があるぞ。

メルブラでもうお役御免だったのにワラキー出るって聞いた瞬間の俺の反応はそらもう凄かった。

フルムーンでBLOOD HEATしてからアークドライブフィニッシュだったね。

いやぁ、あの時はもう最高だった。

使いまくったね。負けまくったけど。

基礎コンとかやれる程度の俺には辛いわ。

 

……んん、脱線しすぎた。

続きといこう、魔界復興の手伝いをして早十日あまりが経っているが、その中でお偉いさんと会ったりするのはとても辛かった。

小声で薄汚い吸血鬼とか、溝鼠とか言われるんやで?

言うのは心の中だけにしなさいよって言いたかったけど、面倒くさいからやめておいた。

だけど仕返しに退出するときにタタリの一端を見せて脅かしたからいいけどね。

 

一緒にいたサーゼクスはいいぞもっとやれと言わんばかりに笑ってたね。

しかも親指立てて。

おい魔王、退出した後だからよかったけどお前それお偉いさんの面前でやったら俺の胃が死ぬからやめろよ。

あいつ、結構気さくというか絡みやすい奴で俺としても楽だからいいんだけどそれはひやひやするから止めてほしかった。

 

さて、後は……

 

 

「ズェピア、廊下で静かに立って、どうかした?」

 

おっと、うちの娘が話し掛けてきたのでちょっと報告は中断させてもらおう。

あ、ちゃんと自己紹介したよ。

素っ気なかったけど。

 

まあ、今では懐いてくれて素っ気なさはどっか行ったけどな。

二度と帰ってこなくていいぞ素っ気なさよ。

 

白いワンピースを着たオーフィスは本をもってこちらへ寄ってくる。

 

「いや、何も問題はないよ。ところでオーフィス、その本は?私の持ってる本では無いようだが……」

 

「知らないおじさんから貰った。」

 

「貰っただけなら、心優し「ただ、鼻息が荒かった」オーフィス、その男は何処かな。」

 

うちの娘を物で釣るなど何と許しがたき行為を…。

これは絶対にぶっ殺案件ですわ。

 

「殴ってから貰っておいた。」

 

「それならば問題はない。」

 

うちの子賢い。

ちゃんとぶん殴ってから貰ったんだね。

 

「それで、その本を読んでほしいと?」

 

「そう。…駄目?」

 

くっ、上目遣いで首を傾げて聞いてくるとは何というテクニックを覚えたんだオーフィス……

これでは断るに断れないではないか!

 

「家族の頼みを断る理由など無いよ。

私の部屋で座って読もうではないか。さて……。」

 

内容を流しで読む。

読んだのだが……これは悲劇ものだな。

よくある話だ。

国を救うために立ち上がった男が、国に後々危険とされて殺される。

そんなありきたりな話。

こういうのよりハッピーエンドな話を読み聞かせたいが、あの子の頼みだ。

 

たまにはバッドエンドを聞かせるのも、いい勉強になることだろう。

 

俺はオーフィスと共に自分の部屋へ戻り、紅茶を淹れてから椅子に座る。

そして、オーフィスは俺の膝の上に座る。

……流れるように座るなぁ。

 

オーフィスはまだかとこちらを見上げてくる。

うん、可愛いから読んじゃう。

 

「では、読むとしよう。

始まりは王妃がある魔物により病に患ったところからだった──」

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

「男は怒りもなく、悲しみもなく、ただ全てを受け入れた。

自分が死ぬことによって貴殿方が安心なさるのならと抵抗することもなく王にその命を差し出した。

 

……これで終わりだね。」

 

「……すぅ…すぅ………」

 

「おやおや、これは……」

 

読み終えた時にはオーフィスは寝てしまっていた。

何とか起きようとしていたが、無理だったようだ。

やはり、何百年も生きていてもこの子はずっと一人だったせいか精神が幼い、幼すぎる。

……それ故に利用しようとするやつも出てくるだろう。

まあ、そんなやつはタタリの恐怖を味合わせるだけだから大丈夫大丈夫。

 

ところで、王妃の病を断ち切って助けた男がこうして殺されるのはちょっと酷いと思うのよ。

英雄は出番が終われば要無しということか。

 

閉じた本をテーブルの上に置いてオーフィスを起こさぬように抱いてベッドへ寝かせる。

……うんうん、ゆっくりとお眠り。

 

今までの孤独を埋めるように出来るだけこの子に時間を割いているが、こうして寝たりしているときは俺がやりたいことをやれる時間だ。

 

俺は地下のプライベートルームへと転移する。

元々この場所は俺個人が研究などやりたいことをするための場所だ。

無論、サーゼクスも知らない。

 

まあ、俺が出来ることなんて、錬金術位でしょ。

ずっと製作しているが、俺は体はそうでも、元はアトラス院の者ではないので当然時間はかかる。

何を作ってるか気になるかな?

 

まあ、すぐに分かるよ、すぐね。

これは、アルテミット・ワンも撃ち落としたという程の力がある。

神殺しの上位互換、星殺しといったところか?

 

でもね、効果そのままなんてするわけ無いでしょ?

もっと強くしますよ、そりゃ。

錬金術師ですもの、改良くらいお手の物よ。

 

いやぁ、楽しみだなぁ。

 

…オーフィスを手伝うと決めた以上は全力で手伝うし、全力で俺の欲も叶える。

だが、うちの子を利用しようとするやつがどれ程強いのか分からない。

だからこそ、ズェピア・エルトナムがしたように幾つかの保険を確保しておく。

邪魔されない今だからこそ準備に専念する。

 

オーフィスという存在は居るだけで実力者は察知してしまう。

サーゼクスも気付いている筈だ。

グレートレッドを倒したら世界に何が起こるか分からないからという理由で俺と対立するだろう。

アイツはそういう奴だ。

 

まあ、どれ程強かろうとも、どれ程賢かろうとも、最終的には全て俺が越えればいい。

 

ああ、これから戦うであろう強者に胸が高鳴る。

生前無かった感覚だ。

そも、競争という意思があの世界にはそこまで無かった。

俺には現実が機械にしか見えなかったのだ。

 

だからこそ、俺はこの世界がより美しく見える。

 

もう、つまらない事なんて無い。

俺は、彼として生きて彼として死ぬ。

 

その事に何の戸惑いがあろうか。

 

 

……と、いかんいかん、またおかしくなりかけた。

ワラキーの狂人としての影響も受けてたりするのかねこりゃ。

 

それとも、俺自体がこんな奴だったとか。

 

それも又吉。(なお誤字にあらず)

 

 

──────────────────────

 

 

錬金術も大事だけど、買い物も大事である。

 

お金は働き口のお陰で何とかなってるけど、食材などはどうしようもない。

こればかりは買うしかないのだ。

農園なんざ作る気ないし。

 

それに、うちはしょっちゅう食材が消え失せる。

何故かというと、まあ、分かると思うけどオーフィスがよく食べるからである。育ち盛りなんだよ。

育たないけど。

アルトリア並に食べるものだから驚いた。

けれど本当に美味しそうに食べてくれるから苦でもないし、作った側として嬉しい。

 

え?料理できたのかって?

じゃなきゃ一人暮らししようとしないって。

そこら辺は生前の経験が活きたわけだ。

 

特殊な方面はズェピアの力だが、普通に日常の方面は俺の力である。

しかし、働いた後に自分で家事をするのは疲れる。

オーフィスには任せたくない。

俺よりも小さい見た目で家事をされると申し訳ないという感情でいっぱいになるからである。

だからといって大人の体に変化しなくていい。

これは俺がロリコンなのではなくてもう幼女の姿の方が定着して接しやすいという理由がある。

 

お前な、いくら相手が俺よりも長生きで無知で小さい見た目でも、犯罪はダメだよ犯罪は。

 

ていうか、それはワラキーじゃねぇ。

 

まあ、そういった理由で買い出しも俺が請け負ってる。

首都だからかリリスは復興中でも多少は賑わってる。

 

悪魔の食事って想像つかない人もいるだろう。

だけど、安心してくれ。

人間と全く変わらん。

普通に牛とかいるし、豚もいる。

野菜も育ててりゃ、果物もある。

 

悪魔って魂とか喰ってるのかと思ってたよ俺は。

 

悪魔の貴族社会でもそこは変わってなくてありがたい。

 

「おや、ズェピアさん。また食材切れたのかい。」

 

「ハハハ、まあ、そんなところだ。」

 

「アンタ一人暮らしの筈だろう?あんなに買い込んでるのに無くなるって、アンタどんだけ大食いなのさ。」

 

「いやそれがな、我が家の近くに大きな魔物が居てな。そいつが懐いてきたからこうして多めに買ってるわけだよ。」

 

「へぇ、そりゃ相当でかいんだろうなぁ。アンタも苦労してんな。手に負えなくなったら始末した方がいいよ。アンタの財布のためにもね。」

 

「こうして多めに買う分、君の店は儲かってるわけだがね。」

 

「まあ、そうだな。じゃあ、倍は買ってくれ。」

 

「断る。これ以上買うようなら私の財布の中身が本当に塵と化すからね。」

 

俺はそう言って店の男に金を出して食材の詰まった袋を持って店を出る。

あの店長は最近冥界に住み始めた俺に対しても周りと態度を変えない数少ない者だ。

 

やっぱり戦後ってのもあって新参者のことを疑うのは仕方ないと思うし、こればかりは時間の問題だ。

無理に関わっても痛い目を見るだけ。

 

まあ、俺の事は自然と慣れてくれればいいってだけだ。

 

そんなこんなで我が家に着いた。

 

この体だとこの量も大した重さじゃないので、肩は凝らないし背筋も曲がらない。

すばらしいぞ、死徒は。

 

改めてこの体の便利性を小さいながらも実感した俺は扉を開けて中に入る。

 

中に入ると、玄関にオーフィスが立っていた。

帰ってくるまで待ってたのだろうか?

何だか嬉しそうな雰囲気を出している。

 

「ズェピア、おかえり。」

 

「ただいま、オーフィス。よく眠れたかな?」

 

「ん、でも、最後まで聞けなかった…。」

 

「落ち込むことはないよ。また続きを聞かせよう。」

 

「ん、約束。それ、ご飯?」

 

「まだ作ってないがね。今日は何が食べたい?」

 

オーフィスは少し悩んだ様子で

 

「……ハンバーグ。」

 

と言った。

しかし、ハンバーグとは…この時代だと中々レアじゃないか?

18世紀かは知らないけど、食べてるところを見たことがないし。

 

「では、夕飯はそうしよう。」

 

…時代ねぇ。

退屈しなければいいんだけどなぁ。

 

「…ズェピア、暇?」

 

「どういう意味での暇かな。」

 

「計画。」

 

「ああ、それか。別段、私は始まりまで退屈を感じてはいないよ。

君はどうなのかな?」

 

「退屈、感じない。」

 

「そうか、なら、もう少しこの日常を過ごしてもいいということだよ。」

 

「…そう。」

 

「そうだとも。」

 

他愛のない会話。

家族の会話。

それがどれだけ大事かを俺は理解している。

前世でも俺は一人暮らしをしていたが、親との会話がないのは実に空虚だ。

帰ってくれば親がいた生活はもう無くて、代わりに帰ってくれば暗く寂しい玄関があった。

だからこそ、オーフィスがいることに俺は喜びを感じている。

だって、家で会話がある。帰ってくれば、出迎えがある。

こんな日常を大切にしたい。

無論、計画が始まっても、終わってもだ。

 

食材を俺自作の冷蔵庫に入れてから自室へ戻る。

 

今日の紅茶は何にしようかな。

 

たまにはキーマンにしよう。

皆はどんな紅茶が好きかな?

俺はダージリンのオータムナルが好きだよ。

 




私が好きなのはウバですね。

でも、最近は紅茶を飲むと腹痛が起こる。
何でですかね……。

感想をくれるとこの連鎖から抜け出せるかもしれない(露骨な要求)

では、また。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。