【完結】 ─計算の果てに何があるか─   作:ロザミア

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どうも、ロザミアです。

感想が来たり、お気に入りがまた増えたりととても嬉しい限り。

元気が出たので内蔵ぶちまけながら投稿しました。

では、どうぞ。


新しい家族

やあ、皆の衆。

現在胃が痛いワラキーだ。

何で胃が痛いのかって?

まあ、なんだ。

簡単に説明すると……

 

サーゼクスの依頼で地上にいる。

 

これがまた、面倒にもほどがある依頼でね。

 

事のなり行きから話した方が早そうだ。

長くなるから覚悟するがいい。

 

 

 

 

 

 

朝早くに起きて朝食を作ってオーフィスと食べてから歯を磨いて着替えをする。ちなみに、今日のオーフィスの服装は最初に会ったとき着てたゴスロリ風ワンピースだ。

そこまではいい。

 

今日は何もない予定なのでオーフィスに一日中付き合おうと思っていた時に玄関の扉が慌ただしく開いたのを察知した。

 

「……オーフィス、客人が来たようだから私の部屋で本でも読んでなさい。来てはいけないよ。」

 

「……ん。」

 

「いい子だ。」

 

オーフィスを自室へ置いてから玄関へ赴くと、サーゼクスが少し慌てた様子でこちらへやって来た。

 

「これは、サーゼクス。魔王ともあろう者がそんなに慌ててどうしたのかね。」

 

「慌てもするさ、君が適任だと思ったから大慌てで来たんだ。……ふぅ、座って話させてくれないかい?」

 

「……とても嫌な予感がするがいいだろう。」

 

俺はサーゼクスと客間まで行き、ケーキと紅茶を出す。

座っているサーゼクスはありがとうと感謝の言葉を述べる。

……さて、どんな事を言うのやら。

 

「それで?私に頼みたいこととは?」

 

「ああ、赤龍帝は知っているだろう?」

 

「待て、私は今非常に不愉快なモノを予想している。

……当ててみよう。赤龍帝の神器を得た人間が現れたか?」

 

「流石はズェピアだ。当たりだよ。

単刀直入に言おう。赤龍帝の力を持つ人間と接触してほしい。」

 

「他の魔王か君が行くべきだろう。」

 

「僕達が離れてしまうと現状の警備では支障を来してしまう。

冥界に何かあったときのために魔王がいなければならない。

仮に堕天使が攻めてきて、魔王三人では止めきれなかったでは笑い話にもならないだろう?」

 

「それを言ってしまえば殆どの国は動けないよサーゼクス。

君は焦りすぎだ。赤龍帝がこちらを攻めてくるとは限らないだろう。」

 

俺はサーゼクスを諭すように嗜める。

何でわざわざ赤龍帝に一人で会いに行かなきゃいけないんだっての。

それに、俺がいない間、家は?オーフィスは?

当然、放置となる。

それはいけない。

 

「……そうだね。確かに、焦りすぎたかもしれない。

だけど、僕が思うに、君が適任なのは間違いない。

君は恨みを買われていないから調査には君以上の役はいないんだ。」

 

「君達が招いた結果でもあるだろう。」

 

「それでもだ。頼まれてはくれないか?」

 

……分かってるとも。

彼は友と決めた者をこうも軽く危険に行かせはしないというのは。

だが、彼は魔王だ。

最善を打てるのなら打つべきなのは王として当然だ。

 

俺は溜め息を吐く。

 

「……分かった、分かった友よ。

だが、多少の準備をさせてくれ。後少しで完成するのだ。」

 

「受けてくれるのはありがたいけど、何を造ってるんだい?」

 

「……そうだな、一言でいうならば、神滅具に届く物だ。」

 

「なっ……そんなものを?」

 

「そう驚くことはないだろう。私は錬金術師だ。

錬金術師とは真理を探求する者であり、世を暴く者だ。

ならば、神滅具に近しい物を造っても何もおかしくはあるまいよ。」

 

「それは、そうだが……君は何をする気なんだ?」

 

心配してくれるのか。

いつかお前と対峙するであろう俺を。

知らぬとはいえその情を俺に向けてくれるのか。

 

お前は優しい。

優しさを持つ王だ。

お前は優しすぎる。

確かにお前は冷酷になりきれる才を持っている。

 

だからこそ、その情を向けるべきではない。

どうかこの話を持ち出した真の意味を察してくれ。

 

お前が俺の友だというのなら。

 

「ハハハ、どうだろうね?私はただ来るべき敵を倒す為の力を欲してるだけだよ。」

 

お前が気付くまで、俺は言葉を偽るとしよう。

 

「そうか…安心したよ。

君は力に溺れる奴には見えないし、戦いを楽しむようにも見えない。

じゃあ、行くときは連絡してくれ。」

 

「ああ。なに、すぐに完成するとも。

すぐに、ね。」

 

「見せては……くれないだろうね。」

 

「分かってるようで結構。私も、自信作はあまり見せびらかしたいとは思えない方だ。」

 

「……やっぱり、アジュカと気が合うんじゃないか?」

 

「アレはダメだ。私と彼では価値観がずれているからね。さ、用が済んだのなら帰った方がいい。

君の妻が待ってるぞ。」

 

「……何も言わずに出ていったから怒ってるだろうなぁ……」

 

彼はこれから起こる妻の怒りに土下座する覚悟を決めて出ていった。

……さて。

 

「……ズェピア、客、帰った?」

 

「ああ、帰ったとも。

……オーフィス、私は依頼でね、しばらく家を離れなければならなくなった。

すまないが一人で留守番を「やだ。」…オーフィス。」

 

「ズェピアが居なくなると、我寂しい。ついてく。」

 

「確かに君ならば問題ないかもしれないが、他の勢力に何をされるか分からない。

安全のためにここで留守番をしてなさい。」

 

確かに、ついてきてくれるのは嬉しい。

だが、無限の力を欲する輩が地上に居ないとは限らない。

連れていけないという意思を込めて話す。

 

「…ズェピア、何しに行く?」

 

オーフィスはついていけないと察したのか諦めた様子で俺の家を離れる理由を聞きに来る。

 

「赤龍帝の様子を見に行くだけだよ。」

 

「…ドライグの?アルビオンもいる?」

 

「可能性はあるね。」

 

「なら、やっぱり我も連れてく。

我なら一捻り。」

 

「……。」

 

俺の事が心配なのだろう。

孤独に生きてきたからこそ、家族というものを知った今が愛しいのだろう。

家族の俺が居なくなればまた一人なのだ。

 

俺は、彼女を抱き締めながら頭を優しく撫でる。

子供をあやすように、ゆっくりと優しく。

 

「オーフィス、心配せずとも私は強い。

たかだか龍の力を得た人間風情に負けはしないさ。

それとも、私が信じられないかな?」

 

「……帰ってくる?」

 

「すぐに。」

 

「……ん、なら、約束。」

 

「ああ、約束だとも。」

 

約束をしたんだから帰らないといけない。

いいか、これは、死亡フラグではない。

露骨な死亡フラグは生存フラグと化すのは世の理だからな。

家族を残して死ねません。

 

 

 

 

 

 

ていうフラグと我が娘を冥界に残してサーゼクスに準備が整ったのを伝えてから地上に来たわけよ。

長い?もっと短くできたろって?

おま、オーフィスとのやり取りまでがこの話なのが分からないのか。

そんなのアルクルートのない月姫じゃない!

 

まあ、そんなこんなで赤龍帝の調査な訳ですが、何一つとして手掛かりなんぞありません。

 

サーゼクス曰く

 

『龍のオーラというのは色々と呼び寄せるモノでね、それが君を導いてくれるかもしれない』

 

だそうで。

何それ○ォース?○ーブレード?

あれなの?○ォースの導きなの?鍵の導く心のままになの?

はい無能。

優秀と思ってた俺の評価はがた落ちだぞ!

ちくしょう、そんな曖昧なもんで見つかる訳ねえだろうが。

 

……まあ、探しながら皆に神器のおさらいといこうか。

 

神器ってのは聖書の神が作り出した人間のための武器だ。

といっても宿るのは一部の人間のみで、発現しても皆が強いって訳でもない。

かといって、弱すぎる物もない。

そして、神器とはその人間の魂と同じような物で、奪われたり、壊されたりすると当然ながらその魂も傷ついたり、消滅したりする。

そして、神器にも例外がある。

それが神滅具…まさに神を殺せる可能性がある神器だ。

今のところ神滅具の数は13種類とされている。

今回俺が調査する『赤龍帝の籠手』も神滅具だ。

 

こんなもん作るなんて聖書の神は自殺願望でもあったのか?

まあ、とっくに死んでるけども。

 

…実は人間だけに宿ると言われてるが、奪われないとは言われてない。

実際、原作の登場人物であるアーシア・アルジェントは堕天使に神器を奪われてる。

 

このように、人外も神器を得る方法があるのだ。

悲しいね、バナージ。

 

……まあ?俺の造った『コレ』は神器ではないからその摂理には当てはまらないけどね。

 

さて、神器の説明も適当に終わらせたんだが……

 

取り合えず、魔術でこの地域一体をサーチして、強い力の反応の場所に来たんだが……

 

 

「……なんだって、こんな……」

 

うん、それっぽいのが居たね。

赤い籠手なんて嵌めてるのは現状赤龍帝位じゃないか?

しかし、少女か……。

しかも、金髪のスタイル抜群美人ときてやがる。

年齢的にまだ二十歳越えてないのに、凄いなおい。

だがすまない、俺は一誠じゃないからそこまで露骨に反応はしないんだ。

 

……んー、なんだか消沈してるなあれは。

 

まあ、突然強い力を手に入れればこうもなるか。

俺もそうだろうし。

 

そりゃ、人生おかしくもなるか。

 

さて、接触といこうか。

戦闘になれば?

ハッハッハ、死徒二十七祖に挑むのだから相手がどうなるか分かるだろう?

 

俺は女の前へと降りて話し掛ける。

 

「そこの君。そんな所で座り込んでどうしたのかね?」

 

「……何よ、アンタも私を化け物呼ばわりするの?」

 

これはネガネガしてますね。

しかし、彼女がここにいる理由が分かったぞ。

 

「いやいや、話し掛けただけなのだが……。

まあ、少し話を聞きたまえよ。」

 

「……話を聞いても、良いことなんか……」

 

「…それについて知ってると言ったら?」

 

「!アンタ、もしかしてこの変な籠手について知ってるの!?もし知ってるなら教えて!」

 

うわ、凄い食い付きだな。

まあ、そりゃ食いつきもするか。

望んでもない、それも知らない力が急に自分のものになったんだ。

こうもなるわ。

 

「落ち着きたまえ。

焦っても仕方無いだろう?」

 

「……そうね。よく考えれば、アンタを疑うべきよね。」

 

「まあ、うん。そうだね、その通りだよ。

いや、本当に知ってるんだがね?」

 

「そう、じゃあ勿体振らずに教えてくれる?」

 

「……一つ、確認だ。これを知るということはこの世界の裏側に介入するということ。

その覚悟はあるかな?」

 

「……私は知りたいだけよ、私のコレが何なのかね。

まあ、何か来るんなら殴る。それじゃ駄目?」

 

大雑把だな、と薄く微笑む。

彼女は中々見ない類いの人間だ。

 

「いやいや、初めてにしては及第点じゃないか?

よろしい、ならば教えるとしようか。

君のその、『赤龍帝の籠手』について。」

 

それから俺は語った。

『赤龍帝の籠手』には龍が入っていて未だ意識があること。

10秒毎に能力を倍加することができること。

いずれは白龍皇と戦う運命にあることを。

 

「……何よ、それ。そんな昔の喧嘩の為に私に死ねって言うの!?ふざけないでよ、何でよ、私は何もしてないのに!」

 

彼女の泣き叫ぶ声は絶望と怒りと悲しみに満ちていた。

俺には何もできない。

俺はただ泣いている彼女を見ているしかできなかった。

こんな、こんな年若く、二十歳にも満たない少女にこの運命は酷だろう。

俺には神器として二天龍を封印した聖書の神がどうしても悪魔としか思えなかった。

 

この少女に、花冠を作り笑う運命すらやらないのだから。

 

 

 

 

 

「……落ち着いたかな?」

 

「…えぇ。それで、私はどうすればいいの?」

 

「それは私に聞くことではない。他人の示した道を歩くのはオススメしない。」

 

「…それもそうね。」

 

彼女は考え込んでしまった。

 

何か名案でも思い付いたのか顔をあげて俺を見ている。

 

「じゃあ、貴方についてく!」

 

「……はい?」

 

「はい?じゃないでしょ。私に説明するだけして逃げようたってそうはいかないわよ。」

 

「…いや、それもそうだが……私についてきても危険なだけだぞ?冥界だぞ?悪魔が沢山居るんだぞ?」

 

「だから?」

 

「だから?じゃなくてだな君……ハァ、仕方ない。少し待っていたまえ。」

 

俺は彼女から少し離れた場所でサーゼクスに連絡をいれる。

 

『やあ、ズェピア。赤龍帝は見つけたかな?』

 

「ああ、見つけたとも。二十歳にも満たぬ少女だったよ。」

 

『……そうか。それは、辛い運命だね。』

 

「ああ、ところでだな、その少女が私についていきたいと言ってるのだが。」

 

『え"っ』

 

サーゼクスからこんな声が漏れるのは初めてだな。

楽しくなってきたぞ!

 

「いやぁハッハッハ、どうした方がいいかな?」

 

『駄目だ!絶対に駄目だ!』

 

「え?いいよ?君は優しいなサーゼクス!流石は魔王だ!」

 

『いやいやいやいや、了承してないよ!?

怒ってる?やっぱり怒ってるだろ君!?』

 

「いやぁ、怒ってるわけないだろう。

私は寛大な方だと自負してるよ、うん。

いくら君が人の休日に危険な依頼を持ち込んでくる酷い友人だとしても許すとも。」

 

『嘘だ!絶対に怒ってるだろそれ!』

 

「ダイジョウブダヨ。」

 

『大丈夫じゃない、大丈夫じゃないよ。とにかく!何とか彼女を──』

 

「……おや、通信が切れてしまったなぁ。

いやこれは、一応連れてきた方がいいと思うから連れていくか!ハッハッハ。」

 

─俺の休日をぶち壊した報い、冥界で受けるがいい。

 

その想いのままにやってしまったが、後悔どころか達成感に満ちております。

 

「よし、大丈夫なようだよ。」

 

「本当?よかった、断られたらどうしようかと思ってたの。」

 

「……ソウダネ。」

 

「あ、そういえば名前聞いてなかったわ。

私はフリージア。貴方は?」

 

「私はズェピア。ただのズェピアだ。それ以上でも、それ以下でもない。」

 

「ふふ、変な自己紹介の仕方ね。かっこつけてるの?」

 

「さて、どうだろうね?」

 

「よし、じゃあ、その冥界とやらにレッツゴー!」

 

「連れてくのは私だがね。」

 

 

──────────────────────

 

 

「冥界の空は何だか毒々しいわね~……」

 

「まあ、冥界という名前だからね。そういうのは天界に期待してくれ。」

 

そんなこんなで転移でやってきました冥界。

フリージアは冥界の空がおきに召さないようだが、そこは我慢してもらおう。

 

家の側に転移したからすぐに着いた。

 

「……貴方、お金持ちだったの?」

 

「……私は小さい家でいいと言ったのだが、友人がね。」

 

「苦労してるのね。」

 

「それなりにはね。

さて、ただいまオーフィ─「ズェピア!」おっと、力の入った出迎えだ。」

 

扉を開けると、可愛い娘が飛び付いてきたので、キャッチしてから降ろす。

オーフィスはとても嬉しそうにしている。

約束を守れたからかな?

 

「ズェピア、帰ってきた。約束、守った。

我、嬉しい。」

 

「約束は守る主義でね。……さて、オーフィス、新しい家族が出来た。紹介しよう、こちらフリージア。

赤龍帝だよ。」

 

「えーと……よろしくね?オーフィスちゃん。」

 

「……ん、よろしく。…ドライグ、反応しない?」

 

「まだ寝てるんじゃないか。知らないが。」

 

「もし反応するようになったら言いたいことがあるから早くしろって感じだけどね。」

 

「…ズェピア、食費、平気?」

 

「そういうのは気にしなくていいんだよオーフィス。

さて、フリージアの部屋へ案内しようか。」

 

その後は、サーゼクスに話をつけないとな。

多分、怒ってる。

 

面倒だなぁ……。

 

ま、無理矢理やってしまったのは俺だし、何とかするとしよう。

 

「ねえオーフィスちゃん。ズェピアはどんな人なの?」

 

「ズェピア、優しい。後は……父?」

 

「ハハハ、今更ながら結婚もしていないのに父親とは、中々に面白いな。」

 

それも、龍神だしな。

 

…うん、やっぱり、この選択は間違ってない。




展開を無理矢理やってもいいじゃない、二次創作だもの。
というわけで赤龍帝ちゃんを家族に迎え入れました。

フリージアという名前でキボウノハナー思い浮かべた人は挙手しなさい。
ただの花の名前からもじっただけです。

まあ、赤龍帝である以上、イベントが盛りだくさんなのですが……
それはもうちょっと先ですね。
ではまた
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