今回は短めとなっております。
では、どうぞ。
さて、ようやく終わった。
時間はロスしたも同然だが、それは構わない。
もうすぐピースは揃う。
本当はやりたくもない計算を使う日になるとは思わなかったが、これで次の段階まで安全且つ大胆に始められる。
ズェピア・エルトナムに出来て、その体を持つ俺に出来ないわけがない。
そうやって俺は今までの生を紡いできた。
世界すら驚かせて見せよう。
それまで、君の出番を譲るよ。
兵藤一誠。
いや、主人公。
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「ぅん……?ここは……?」
「起きたかね、イッセー君。」
「へっ、ズェピアさん!?」
驚かせてしまったか。
まあ、起きたと思ったら目の前に俺がいるんだから仕方無い。
リアスちゃんとかならあまり驚きはしなかったんだろうが。
「君は、強いのだね。」
「へ……?つ、強いって、ズェピアさんの方が強いじゃないですか。」
「違う、そうではない。
君が、君である事が強いと言っているのだよ。
君という個が、悪魔という群れよりも輝きを放っている。
それが君自身の強さゆえか、それとも……」
「……?」
「…いや、何でもない。
さて、私は帰ろうかな。
リアス君にも起きたと伝えておこう。」
そう言って俺は病室を後にしようとする。
「待ってください!」
「何かな、監督による質問は上映が終わってからだが、特別に許可しよう。」
「……俺に、赤龍帝にそこまで接するのはもしかして貴方の「違う。」じゃ、じゃあ何で?」
この少年…いや、こいつ、何をいっている。
俺が、こいつを?
……まさか、あり得んな。
俺は過去の憂いを断った側だ。
今更、そんな事はあり得ない。
「アンサーの前に確認を。その問いが出たのは家族として赤龍帝が居たから、かね?」
「…はい。」
「ならば、不正解。
私はあの子を赤龍帝というそのような可哀想な者と見たことはない。
私にとって、あの子は娘だった。
……そう、親よりも先に消えてしまう人間だった。」
「でも、魔王様と友人なら、悪魔の駒位─「その場で壊した。」なっ……!」
「リアス君から聞かなかったかね?
私は、あのような道具は反対だった。
あのままではいつか必ず批判の波紋は広がり、冥界は崩れる。
それは友として、一人の住民としてあってほしくはない未来だ。
故に反対した。
だが、結果として、君のように人が、或いは他種族が悪魔へと変わっている世界。
……サーゼクスは、いつか悪魔の駒を無くすだろう。」
「そしたら、今の眷属悪魔達は!」
「それは安心したまえ、全員の駒を抜くなどという事はしない。
…さて、話が変わってしまったが、私の答えだったね。
簡単だとも─
─君が、中心部だからだよ、兵藤一誠。」
「俺が、中心部……?」
兵藤一誠、お前は主人公だ。
龍のオーラ、それもある。
だが、それは『世界』の建前だった。
お前が主人公である限り、世界はお前を中心として回る。
当たり前だ、そうでなければ物語は成立しない。
メイン無くして物語などあり得ない。
だからこそ、俺はお前を利用する。
主人公であるお前のこの世界に、俺という個を組み込むことにより、物語を分岐させる。
……というのは、もう既に終わっている。
よって、俺がこいつと関わるのは、ただの確認だけとなった。
どれ程にまで成長したのか。
それさえ分かればいい。
……どのみち、後はやることを済ますだけだ。
「回答は出した。
後は知らないよ。
私も少し忙しいものでね、また会おう。」
「え、あ、はい……。」
俺は、病室を出て、リアスのいる部屋へ向かった。
・
・
・
「イッセーが目を覚ました!?」
「うむ、行ってあげるといい。」
「はい!知らせてくださり、ありがとうございます。
行くわよ、皆!」
リアスは嬉しそうに眷属達と共に出ていく。
一人を除いて。
「……。」
「……君は行かなくていいのかね。
元教会の戦士。」
名前は、確かゼノヴィアだったか?
ゼノヴィアは俺を真っ直ぐに見ながら
「いや、行く。……だが、それよりも確認したいことがある。」
「ふむ、私にかね。」
「ああ。……何か企んでないか?」
「ふむ?私が企んでいる、とは?」
「……ディオドラの件は知ってるだろうか?」
「うむ、知っている。」
「そのせいで、少し疑心暗鬼でな。
下衆の類いであったが、テロ組織と繋がっているとは思ってなかった。
だから、貴方もその可能性があるのではと…勘繰ってしまった。」
いやぁ、鋭い。
戦士の勘か?
確かに、繋がっているとも言えるか。
「なるほど。
だが、私がテロ組織…『禍の団』と繋がっているのなら、障害となる君たちを仕留めて魔王に首でも渡していよう。違うかね?」
「……それもそうか。
疑ってしまいすまない。」
「いや、構わんとも。
私が怪しいというのもまた事実。
仕方のないことだ。
……さあ、行きたまえ。君だけがあの場にいないのはそれこそ違うだろう。」
「…そうだな。」
ゼノヴィアはそう言って部屋を出る。
……さてと。
静かに座って茶を飲んでいた教授が話し掛けてくる。
「終わったか、ズェピア。
問答はどうだった。」
「ここまで変わるとは正直予想外だった。
だが、これもまたあの子という人間が成し遂げた事であるのは誇らしい。」
「そうか。
それで?次は何処へ行く?」
「次の場所は決めている。」
「ほう?」
「観光といこう、京都にね。」
そこで、ようやく事に当たれる。
さて、見せてくれよ、英雄の成り損ない共。
せめてその姿に英雄の魂を感じさせてくれ。
じゃなきゃ、奪っちまうぞ。
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はい、やって参りました、皆一度は行ってみたいかもしれない京都にね。
え?行きたくねぇ?そうですか……。
まあ、何しに来たかはまだ教えられないっていうかもう分かってる人も居るだろ。
いやぁ、困っちゃうね。
劇団の人かな、とかスゲェコスプレだな、とか周りの人に言われる我々。
すいません、これワラキー本来の服装なんすよ。
参っちゃうね。
こんなに言われちゃうと、気にしちゃうぜ。
「おい、ズェピア。」
「何かね?」
「貴様、何故団子を食っている。
優先すべき事では無かったのか?」
「まだ時間はある。
それまで満喫しようというスタイルだが、理解できないかね?」
「いいや、理解できるとも。
だが、何故団子なのだ。そこは餅だろう。」
「……君、餅派か。」
「貴様は団子派か。」
「……いや、やめよう。不毛な争いだ。
我々の真の目的は別にある。」
「それもそうだな。」
「ん、ちなみに我はどっちもいける。」
「そうか、それは平和だな。」
「好き嫌いが激しくないのはいいことだ……」
『……!?』
「?」
俺と教授は、突如現れた娘を凝視する。
いつからそこにいたんだ。
いや、それより……どうして、ここに来た?
「お、オーフィス……何故君が?」
「……英雄派が、動いたから、監視。
後、我への対抗策への探り。
ズェピア達は、知らない?」
「貴様への対抗策?
無限である以上、死を超越しているも同然だと言うのにか?」
……オーフィスへの対抗策…無限の龍神を打倒しうる策?そんなものがあるとは到底──
─まさか。
「──『サマエル』か。」
「『サマエル』だと?龍を殺すためだけのような存在のアレか。
まさか、存在していたとでも言うのか。」
「……『サマエル』。
『究極の龍殺し』。アレなら、我も怖い。」
「……ふむ、どうやってそれを持ってくるかは知らないが……許しがたい。
私の家族に、毒を与えようなどとは愚かな。」
怒りが沸き上がる。
未来の内容の多くは知れない故に、危うく娘を失いかけるところだった。
英雄の魂を継ぐだのと大口を叩くのはいいが、さて、俺のような化け物にどう勝つのか。
さて、と。
多分、これは原作で言う彼が解決すべき事なのかも知れないが、悪いな兵藤一誠。
原作は既に破綻させちゃってるんだなぁこれが。
だから、俺が家族のためにちょっと怒って君の解決場面を根こそぎ奪っても、問題ないですね。
未来なんて知り得ないんだし。
「ああ、そうだ。オーフィス、頼みがあるのだが。」
「何でも言って。」
ん?今なんでもって…じゃねぇ。
おいやめろ、その妙に期待した目をやめなさい。
お父さんそんな風に育てた覚えはない。
「君の蛇を貸してほしい。」
「蛇を?」
「ああ、少し細工をするのに必要でね。
旧魔王にまた貸したんだろう?」
「ん、当たり。
また吸収した。」
「それは何より。
……では、まずは妄想思考の激しい阿呆共の元へと向かうとしよう。」
旧魔王の次は、英雄志望かぁ。
楽しめるといいけど。
早く、投稿しなきゃ(使命感
皆待ち望んでいた英雄派(笑)を書かなきゃ!
……キャラ設定覚えてねぇや