今更ですが今作では融合デッキはエクストラデッキに改名、枚数は十五枚までとなっております。
さて、オベリスクブルー最狂とは誰なのか?
ヒント:タッグフォース3
「ええと、さっきパックで当たったこのカードは結構相性いいなあ……でもそうするとこれは抜かなきゃかあ……」
試験から数日、何もしないと結果が気になって仕方がないから、カードショップに行ってパックを買ったところ、中々いいカードが出てきた。これを機にと、デッキの中のカードをいじくり回すこと、気づけば数時間。ま、まあ短いほうかな…………前は丸一日デッキいじり続けて訳分からなくなることだって珍しくなかったし……
「もしもーし、遊佐くん、であってるよね?」
やはり召喚師アレイスターが闇属性、魔法使い族、星4とサポートに恵まれているだけあって色々なカードを組み合わせられるのがいい。
サモンプリーストならクレインやアレイスター、他属性のモンスターも呼んで来れて……
「もしもーし!もしもーし!聞こえてるー?」
……ん?もしかして俺今誰かに呼ばれてる?ふと顔を上げると、目の前に女の子の顔があった。
「…………うわぁ!?」
「やっと気づいたね。全くもう、何回呼んでもデッキと睨めっこしてるんだもん。ボクは早乙女 レイ(さおとめ れい)。君は遊佐蓮矢君だよね?」
目の前にいたのは、黒い髪を伸ばし、デュエルアカデミアのブルー寮の制服を着た女の子。背は……結構低い。高等部の制服を着てるってことは年上なんだろうけど、年上って感じがしない。
「えっと、合ってますけど、なんで俺の名前……?」
「そりゃあ、クロノス先生から聞いたからね!はい、これ。編入試験の結果だよ」
そう言われて取り出したのはデュエルアカデミアの印が押された封筒。開けるとそこにはラーイエローとしての編入を認めるという一枚の紙が入っていた。
「……っしゃあ!」
「おめでとう。クロノス先生に無理言って代わってもらった甲斐があったよ」
「……どういうことですか?」
「んーとね、本当は編入試験の結果はアカデミア職員が伝えに行くことになってるんだけど、ちょっと気になることがあって代わってもらったんだ!」
……気になること?何か試験中にやらかしただろうか……
「えっと、俺何かしましたかね……?」
「ふふ、こっちの話だから気にしないでいいよ!ただ……」
「ただ?」
「ねえ!デュエルしようよ!」
「いきなりですか?まあいいですけど……ここだと狭いんでその辺の公園にでも……」
「私のデッキでデュエルディスクを使うと、ちょっとびっくりさせちゃうかなあ……テーブルデュエルでもいい?」
「?ええ、いいですけど……」
「じゃあ行くよ!楽しもうね!」
「「デュエル!」」
蓮矢 LP4000 手札5
レイ LP4000 手札5
「ボクの先攻だね、ドロー!私はモンスターをセット!ターンエンドだよ」
レイ LP4000 手札5
セットモンスター
ん、随分静かな立ち上がりだな……これは次のターンに大量に展開するのか?早乙女先輩は不敵な笑みを崩さない。となるとセットモンスターは展開の補助か、俺の妨害札か……
「どちらにせよやることは変わらない!俺のターン、ドロー!俺は≪召喚師アレイスター≫を召喚し、効果発動!≪召喚魔術≫を手札に加えます」
現れたのはおなじみの白き召喚師。今日も頼むぜ!
蓮矢 手札5→6
「アレイスターを召喚……と言うことは来るんだね……!」
「ええ、俺は≪召喚魔術≫を発動!手札の≪炎を操る者≫を墓地に送り、アレイスターをゲームから除外し炎の召喚獣≪召喚獣プルガトリオ≫を融合召喚!」
アレイスターと炎を操る者を墓地に送り、現れるのはクロノス先生とのデュエルでも使用した三体の悪魔、プルガトリオ。貫通効果を持ってるこいつでダメージを与えつつ様子見だ……
蓮矢 手札6→4
≪召喚獣プルガトリオ≫
星7 炎 悪魔
2300/2000
「召喚魔術の効果で除外されているアレイスターを手札に戻し、このカードをデッキに戻します。バトル!プルガトリオでセットモンスターに攻撃!相手モンスター一体につきプルガトリオの攻撃力は200アップ!さらに貫通効果を持つ!」
三体の悪魔が向かう先……伏せられたカードがめくられる。現れたのは怪しげな、人間かも怪しい黒いローブをまとった商人。
召喚獣プルガトリオ ATK2300→2500
???→魔導雑貨商人 DEF700
蓮矢 手札4→5
レイ LP4000→2200
「ふふふ、リバースした≪魔導雑貨商人≫の効果発動!デッキから魔法・罠カードが出るまでカードをめくり、それ以外は墓地に送るよ!一枚目、モンスターカード!二枚目、モンスターカード!三枚目、モンスターカード!四枚目、モンスターカード……………十枚目、おっと、ここでボクは魔法カード、≪死者転生≫を手札に加えるよ」
レイ 手札5→6
「魔導雑貨商人……一気に墓地を肥やされたか……俺はカードを一枚セットし、ターンエンド」
参ったな……めくられていくカードを見たが早乙女先輩のデッキは……『あのカード』が出る前に決着をつけたいところだ……
蓮矢 LP4000 手札5→4
召喚獣プルガトリオ
セット1
レイ LP2200 手札6
「ボクのターン、ドロー!まずは≪月の書≫を発動!プルガトリオを裏側守備表示にするよ」
「……俺はリバースカード、≪法の聖典≫を発動。プルガトリオをリリースし、≪召喚獣コキュートス≫を守備表示で特殊召喚します」
プルガトリオに魔法陣がかかり、それを払って現れるのは水の召喚獣、コキュートス。効果の対象にならず、効果で破壊されない、更には守備力2900と、かなりの硬さを持つモンスターだけど…
≪召喚獣コキュートス≫
星6 水 ドラゴン
1800/2900
「おっと、それなら関係ないね!ボクは手札から≪ライトロード・アサシン メイデン≫を召喚し、魔法カード≪同胞の絆≫を発動するよ!2000ライフを支払い、デッキから≪ライトロード・ウォリアー ガロス≫と≪ライトロード・モンク エイリン≫を特殊召喚!」
「一気にモンスターが三体も……」
早乙女先輩のカードに導かれ現れたのは三体の光の戦士。先ほどのプルガトリオに対抗してか、コンビネーションを魅せている。
レイ LP2200→200 手札6→3
≪ライトロード・アサシン メイデン≫
星4 光 戦士
1700/1000
≪ライトロード・ウォリアー ガロス≫
星4 光 戦士
1850/1300
≪ライトロード・モンク エイリン≫
星4 光 戦士
1600/1000
「更にメイデンの効果発動!デッキからカードを二枚墓地に送り、その中の『ライトロード』と名のつくカード一枚につき攻撃力を200アップさせる!おっ、ラッキーだね、墓地に送られたのは≪ジェイン≫と≪ライラ≫、どっちもライトロードだよ!ついでにガロスの効果でカードを二枚墓地に送るよ!ちぇっ、こっちはハズレか」
≪ライトロード・アサシン メイデン≫
ATK 1700→2100
「行くよ、バトル!エイリンでコキュートスを攻撃!」
「……!エイリンの効果は対象を取らない効果……」
「流石は筆記主席だね!エイリンの効果でコキュートスをエクストラデッキに戻すよ!ガロスとメイデンでダイレクトアタック!」
「一気にライフが飛んで行った……」
エイリンが何かを唱えながらコキュートスに向かうと、コキュートスが急に苦しみ出し、エクストラデッキへと帰って行ってしまった。時間差でやってきた二体の戦士は、それぞれ俺のライフにかなりの痛手を与え、主人の元へと帰る。
蓮矢 LP4000→50
「私はカードを二枚セットしてターンエンド!エンドフェイズにエイリンの効果で三枚、メイデンの効果でデッキから合計五枚のカードを墓地に送るよ!そしてそれぞれの効果に対してガロスの効果、合計四枚のカードを墓地に送り、その中のライトロードの数だけドロー、四枚の中にライトロードは二枚!よって二枚ドロー!」
レイ LP200 手札3
ライトロード・アサシン メイデンATK2100→1700
ライトロード・ウォリアー ガロス ATK1850
ライトロード・モンク エイリン ATK1600
セット2
「これがオベリスクブルーの実力……!負けてたまるか!俺のターン!」
蓮矢 手札4→5
さて、早乙女先輩のフィールド……モンスターが三体とはいえ、全て攻撃力は2000未満だし、ライフはたったの200。さらにさっきのセリフからして、ある程度俺のデッキについて知っている。ということはあのセットカードは俺の大型モンスターを除去するカードの可能性が高い。≪奈落の落とし穴≫のような召喚反応系の罠か、≪次元幽閉≫のような攻撃反応系の罠、いや≪強制脱出装置≫のようなフリーチェーンのカードかもしれない。俺のライフも50しかないし、慎重に行かなければ……
「むー、難しい顔してるね!ダメだよ、デュエルはもっと楽しまないと!」
「どの口が言いますか……手札から≪沼地の魔神王≫の効果を発動。このカードを墓地に送り、≪融合≫として扱う≪置換融合≫を手札に。さらにアレイスターを召喚し、召喚魔術を手札に加えます」
「……何もないよ」
「なら!俺はカードを一枚伏せ、≪手札抹殺≫を発動!」
蓮矢 手札5→3
これで墓地にいてほしいカードを捨てることができた……しかし、まだ不安は拭えないな。
「俺は手札抹殺で捨てられた墓地の≪置換融合≫を除外して効果発動!墓地にあるプルガトリオをエクストラデッキに戻し、カードを一枚ドロー」
蓮矢 手札3→4
……いいカードを引けた!ありがとう、俺のデッキ!
「俺は手札から≪ブラック・ホール≫を発動!場の全てのモンスターを破壊!」
「それは通せないね!≪神の宣告≫を発動!ライフを半分支払い、ブラックホールを無効にするよ!」
「くっ……でもこれで残るセットカードは一枚!手札から永続魔法≪星邪の神喰≫を、そしてセットした≪召喚魔術≫を発動!俺の墓地の融合素材として扱う≪沼地の魔神王≫と、貴女の墓地の光属性モンスター≪超電磁タートル≫を除外し、来い!≪召喚獣メルカバー≫を融合召喚!」
二体のモンスターを除外し、現れたのは甲冑をまとった騎士、メルカバー。マイフェイバリットには今日も期待してるぜ!
レイ LP200→100
蓮矢 手札4→2
≪召喚獣メルカバー≫
星9 光 機械
2500/2100
「あらら、バレちゃってたか」
「バレバレですよ!更に≪星邪の神喰≫の効果発動!俺の墓地から沼地の魔神王一体のみが除外されたことにより、デッキから属性の異なる≪超電磁タートル≫を墓地に送る!そして、メルカバーでメイデンを攻撃!」
「残念、させないよ!≪攻撃の無力化≫発動!バトルフェイズを終了させるよ」
「ホント、俺のデッキと相性悪いですね……!召喚魔術をもう一枚発動、フィールドのアレイスターと墓地の≪青龍の召喚士≫をゲームから除外し、≪召喚獣ライディーン≫を融合召喚!」
さらに現れたのは風の召喚獣、ライディーン。雷を纏った剣を持つ戦士だ。有名な≪月の書≫と同じ効果を持ち、守りにも使える優秀なモンスターだ。
≪召喚獣ライディーン≫
星5 風 戦士
2200/2400
≪月の書≫と同じ効果を持つライディーンに、手札を捨て、相手のカードを無効にするメルカバー、そして『あのカード』が出てきても一度なら凌げる超電磁タートル、これだけいればなんとかなるはず……!
「召喚魔術の効果でアレイスターを手札に戻し、このカードをデッキに。俺はこれでターンエンドです」
蓮矢 LP50 手札2
召喚獣ライディーン ATK2200
召喚獣メルカバー ATK2500
星邪の神喰
「フフ……行くよ、ボクのターン!じゃあとりあえずと≪貪欲な壺≫を発動!墓地のモンスターを五体デッキに戻して二枚ドローするよ」
「……どうぞ」
「いいのかなー?じゃあ遠慮なく……
墓地にライトロードが四種類存在するとき、≪裁きの龍≫を特殊召喚する!」
現れたのは白き輝きを持つ龍。
雲を割って佇むその姿は、まさに切り札と称するに値する効果を持つ。
≪裁きの龍≫
星8 光 ドラゴン
3000/2600
「やっぱり出てきたか……」
「メイデンの効果でデッキからカードを二枚墓地に送り、その中のライトロードの数だけ……攻撃力を400アップ!ガロスの効果でもう二枚送り……一枚ドロー!≪神秘の中華なべ≫でメイデンを墓地に送ってライフを回復して……≪裁きの龍≫の効果発動!1000ライフを払い、全てのカードを破壊する!」
「せめての足掻きだ……!メルカバーの効果発動!手札のアレイスターを捨てて、裁きの龍の効果を無効にし破壊する!」
レイ LP100→2200→1200 手札4
「あらら、残念……
じゃあ、二枚目行ってみよっか♡」
「嘘だろ……」
「もう一度ライフを払って、裁きの龍の効果発動!全てのカードを破壊!」
「ライディーンの効果発動!裁きの龍を裏側守備表示に!」
レイ LP1200→200 手札4→3
「うーん、じゃあ……これでどうかな?墓地に光属性モンスターが五種類以上存在するとき、≪ライトレイ ギア・フリード≫を特殊召喚!おまけにもう一枚!」
呆然とする俺の前に更に現れるのは、不死鳥の鎧を脱ぎ去り、白く輝く鎧を纏った剣士、ライトレイ ギア・フリード。あっという間に早乙女先輩のフィールドが大型モンスターで埋まっていく。
レイ 手札3→1
≪ライトレイ ギア・フリード≫
星8 光 戦士
2800/2200
「バトル!ギアフリードで攻撃するけど……」
「バトルフェイズ開始時に≪超電磁タートル≫を除外して効果発動!バトルフェイズを修了させる!」
「だよね、私はカードを一枚……特別に教えてあげる、≪聖なるバリアーミラーフォース≫をセットしてターンエンド」
レイ LP200
ライトレイ ギア・フリード ATK2800
ライトレイ ギア・フリード ATK2800
セット1(裁きの龍 DEF2600)
セットカード1(ミラーフォース?)
嘘だろ……嘘だろ嘘だろ嘘だろ!
ギアフリードの効果は確か……一ターンに一度、自分の場が戦士族のみの場合、墓地の戦士族を除外して魔法と罠を封じる効果……それにミラーフォースだと!?どうやって打破しろってんだよ……そして俺の手札は貪欲な壺を防ごうとして温存しておいた置換融合のみ……無理だ……
「さあ、キミのターンだよ!」
「俺のターン……ドロー……」
引いたカードは……ごめんよ、せっかく新しく入れたのに、お前を活躍させてやれなかった……
「俺は……ターンエンド…………」
蓮矢 LP50 手札1→2
「…………残念、せっかくキミの逆転劇を期待してたんだけどなあ……私のターン、裁きの龍を反転召喚、ダイレクトアタック」
悔しい……悔しくてたまらない…………
早乙女先輩……いつか絶対勝ってやる……
蓮矢 LP50→0
「ありがとう、最後はちょっと勿体無かったけど、楽しいデュエルだったよ」
「いえ、こちらこそ……早乙女先輩」
「ん?何かな?」
「見ててくださいよ……いつか絶対、先輩に勝ってみせます」
「…………うん!楽しみにしてる!」
負けは負け、素直に認めなければならない。
だが、早乙女先輩が卒業するまでにはまだ時間がある。それまでに必ず勝ってみせる!そのためにも、デュエルアカデミア……早く色んな奴らとデュエルがしたい……!
注:蓮矢とレイがやっているのはあくまでテーブルデュエルです。デュエル中の描写はデュエリストによる幻覚作用によるものですので、皆さまが普段されているものと異なる場合があります。