とある科学のハードミサカ   作:イェス

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一章 妹達

8月8日。

 

「レベルアップおめでとうございます。ミサカ嬢。」

「当然の原理だ。やはり愛し子(ダーリン)一方通行(アクセラレータ)で間違いないようだ。」

 

外界演算(ダークプロセッサ)は現実改変能力だ。

いくつもの選択肢(パラレルワールド)を自分の都合の良いように扱う、()()の如き力と言える。

違うとするなら、元の状態を正しく理解できる範囲のみだ。

 

「お嬢様なら超能力者(Level5)になれると思ったんですけどなんででしょう?」

「Level5だと都合が悪い。ここのトップが私がどんな存在だなんて分からないとかそんな冗談ないと思うし。近々呼ばれるんじゃないかな?私が知ってる人と同じ人間ならね。」

「そうですか?……え、知り合いってことは相当年のある方ですよね?理事長って本物のアレイスター=クローリーなんですか?」

「さぁ?どうだろうな。」

 

・・

 

午後、一人優雅に収集ゲーで脳死プレイをし続けていると留守番中に玄関のチャイムが鳴った。

玄関には、御用の方は研究所受付までお願いしますと札を引っさげていたので、居留守を使うことにしたのだが、チャイムを連打されてしまったので、仕方なく出ることにした。

 

「あーはいはいはいはい!用事があるなら研究所の――」

 

玄関を開けたら私がいた。

いや、色のある私。機械的な、感情の薄い顔をしてそこに御坂美琴が立っていた。

そしてチャイムの真ん前には、ここ数年音信不通になっていた我が兄、朝歌がそこに居た。

ストロベリーブロンドの少し長めな髪の毛に、アースアイと呼ばれる珍しいタイコーズブルーと黄金の瞳。

すべてママから遺伝したイケメンなら間違いなくお兄ちゃんだ。

 

「あ、うお、お兄ちゃん?とミサカ…まさかお兄ちゃんこの聖朝歌(ミサカ)の顔を忘れた???」

「ばーか、いくらクローン同士だからって見間違うか。お前のほうが幼い顔してるし色が違うだろうが。」

「え、じゃあそのイケてる面で女の子を引っ掛けて?てか、連絡なしに帰ってきてなんのつもり?あなたのご飯はもうないからね!」

「え、いや、食べてきたし。」

「あ、そう。そりゃ、中2だもんね。」

 

このネタは早かったかー。

使用人はたしか、見習いメイドちゃんがいたよね。その子にお茶を用意させて、とりあえず話を聞こう。

 

「それにしてもどうしていきなり帰ってきたの?そっちの妹達(シスターズ)よね。関係あるわけ?」

「いや、ないぞ。実は俺大能力者(Level4)になったんだ。能力名は重力漕手(グラビティキー)、重力操作能力で勧誘がうざくて研究所(じっか)に戻ってきただけだ。」

「Level4!私もそう!おそろい!」

「そうだな。」

「うん、お兄ちゃんずっとこっちいいるわけ?荷物とかどうすんのさ。」

「あー、それよりもまず、こいつの話をきいてやってくれないか?」

 

完全に忘れていた妹達(シスターズ)のミサカに目をやると、またしても感情の宿っていない視線が帰ってきた。

 

「端的に言いますと、一方通行(アクセラレータ)がピンチです。とミサカは切り出します。義妹(シュヴェスター)力を貸してください。」

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