とある科学のハードミサカ   作:イェス

18 / 30
サマーバケーション「海」
序章 悟る者


――深夜の路地裏には怒号と絶叫と悲鳴とそして人が砕ける音がしていた。

 

「懲りない奴らだな。」

「もう!ゴキブリかっての!」

 

路地裏はすぐに静寂を取り戻していた。

そこには白く、白くただ白い二人組、学園都市第一位とその取り巻きである竜宮聖朝歌(ミサカ)だけが立っていた。

聖朝歌(ミサカ)の手にはバールのようなもの(エズカリバール)が握られており、それで第一位に絡んでくるスキルアウトを昏倒させていたのであろう。

 

「そうそう、打ち止め(ラストオーダー)という個体が目覚めたから明日遊びに来てね?」

 

ごくごく一部の高校生以外が喉から手が出るほど欲しがるそのセリフを第一位は軽く受け取ると自室のあるマンションに入っていく。彼の住むその部屋はその場所から見えないので、第一位の姿が見えなくなるその瞬間まで聖朝歌(ミサカ)が見送る。

献身的な彼女はそれを有り前のように行う。

 

それを見てまた、悩んだように目を閉じた人物が一人いた。

学園都市統括理事会理事長、アレイスター=クローリー

悩ましいことに日頃の行いがそろそろ厄介になってきていた。

噂として第一位がレベル0負けた。という噂と、第一位が大勢の女子に囲われていた。という噂が流れ出し、その噂が合体して、第一位が女をかばってレベル0に負けた。という噂が出てきて、ほぼ付きそう聖朝歌(ミサカ)が第一位の女とされて、聖朝歌(ミサカ)による残虐行為が学園都市各地で発生していたからだ。

また、少しの正義心を抱え込んた者たちが、第一位が女を庇ってやられたことに対し、称賛し、そのレベル0を探すことに対して躍起になっている。

そろそろまずい。対応しなければ残虐行為はエスカレートしていく。暴走はエスカレートしていく。

統括理事会として対処せねばならない。

しかし、邪神と第一位と幻想殺し(イマジンブレイカー)を一緒にしても大丈夫なのか?とそう理事長は悩んでいた。

今回、何かが起こる。そんな胸騒ぎを覚えながら、いや何か起こってしまうと確信しながらも理事長、アレイスター=クローリーは上条当麻が通う高校と竜宮生物研究所宛の手紙を指示した。

 

「土御門元春。今回は邪神、第一位、そして上条当麻の見張りをしてもらう。」

「見張り?」

「あぁ、特に竜宮聖朝歌(ミサカ)。彼女の言動に注意してくれ。くれぐれも変なことはさせるな。」

「プランに関係あるのか?」

「これは、学園都市の理事長としての仕事だ。やつは絶対なにかする。」

「わ、わかった。」

 

人はそれを運命と言う。絶対に避けられないものを。

後に土御門元春は、酷くアレイスター=クローリーの言葉を実感するのであった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。