結局昼を終えても当麻は見つからなかった。
戻ってきた五条の報告で、土御門が付いていったとの事だけわかったが、その土御門も場所を教えてはくれなかったそうだ。
そのため、保護者役を命じられた五条とお兄ちゃんが何やら会議するらしく、私と
上条刀夜の付き添い付きで。
「そうそう、契約者に守ってほしい物が。分霊たる私のお願いがあるんだ。」
「ほォ。」
「私が加護できるのは貴方の子供の子供まで。そして貴方の血が薄れれば薄れるほど加護が減っていく。
私は別に貴方を連れていきたいわけでも、自分の為だけのものにしたいだなんて思ってないけど、他の神を信仰するのは嫌だ。」
私の歩幅に合わせて歩む
「私の寿命は短い。だから
大きく
夕日のオレンジ色の光が海に反射してより一層
「守らると思うかァ?」
「契約したんだから当たり前。これでもマシな方。守らなきゃいけないのよ。」
後ろの当麻パパも私達を見て微笑んでる。
それに気がついたのか
「……父さん。」
そんな空気に水を挿すやつがいた。
現行行方不明となってた上条当麻。
どこか不安げで、絶望したような、それでも救いを求めるような顔で。
「当麻‼どこに行っていたんだ!出かけるなら誰かにきちんと言うなりしなさい!怪我はしてないのか?」
それは親としての顔で、心配していたから怒るという単純な感情だ。
パパだって時々そんな顔をして私を叱る。それでも当麻は表情を変えなかった。
迷子というわけではなく、単純に自分から足を運んだ先で何かあったんだろう。
「なんでだよ?なんで、なんでオカルトに手を出した?あんたは
「何を言ってるんだ?」
「シラ切ってんじゃねぇ!どうして魔法使いの真似事なんざしたんだよ!」
泣きそうな当麻に当麻パパは困惑するのみ。
私達でさえ当麻の言葉は理解できない。
それなら、当然当麻パパは理解できないだろう。
「落ち着きなさいな。何をそこまで焦ってるの?」
「
私から見て、上条刀夜はただの一般人だ。何かしら異変は起こっていて、それの真ん中に彼がいることはなんとなく知ってたけど、こんなことになるなんて思わなかった。
体が入れ替わったね。ならブレて見えたのもわかった気がする。
「記憶喪失になった当麻は、いやそもそも昔の事だ。お前は覚えていないから言いたくなかったが、昔お前は疫病神と言われていた。」
そして刀夜は私をちらりと見る。
「蒼さん、
当麻は目を見開いて私を見る。当たり前だろ?だって親戚なんだもん。親戚でパパは大人だ。大人の勤めを果たしただけだ。当麻のわがままで抑えられる話じゃない。
「その瞬間、もうオカルトに頼るしかないとそう思った。」
「ばっかやろう!こんなことまでしなくても、俺は十分幸せだ!不幸だと思うことがあった!だけど、俺は幸せだったんだ!」
「は、なんだ。幸せだったのか。なら、みすみす息子の幸せを奪ってしまうところだったのか。まあ、
「はぁ?叔父さんどういうこと?オカルトに意味がない?」
「え?はは、お土産やさんで買い漁ったお守りのことを当麻は言ってるんだろ?」
「お、お守り?当麻、これ、叔父さん犯人じゃなくない?そもそもおじさん!御守は買い漁ったら効果が喧嘩して不幸になるから、各地で買ってきちゃだめ!」
「そうなのか?」
オカルトに興味なさすぎなの?ただのオカルトでもこれって有名な話よ?それにこの言い方、各地って結構重複してやばいことになってるんじゃ?
「どういうことだ?」
「これって、魔術とか魔法とかじゃない、趣味のオカルト程度の層でも有名なんだけど、各地のお守りを集めると力の対立があって……お守りって言ったってたかがお守りってたかをくくっちゃいけないの。確実に加護は存在してる。微々たる物だけど。」
「偶像崇拝みたいなやつか?」
「やけにスムーズね?まぁ、そんな感じ。そーよ、お守りや象徴をかたどった彫り物だったり。既製品のお守りだって、正しい位置に置けば魔術なんてポンポン発動できちゃうんだから!」
「待ってくれ?俺んちにはお土産家中にあった。それがもしも」
「?正しい配置に着いてたら、ついてしまってたらね?発動するんじゃなくて?」
「っ!」
「
そこにもう一人、行方不明になってたやつが現れた。
「土御門……。」
「
「へ?まぁ、知ったからには、直ぐに儀式場なんて……見つけた。」
車でそう遠くはない場所に巨大な儀式場がある。
飛んでいけばすぐにつくだろうし。
「あそこには数々の巨大な魔法陣が敷かれていた。俺でもわからないような。なんとかできるか?」
「まぁ、えぇ。飛んでいきましょう。」
・・
飛んで数分のところに上条宅は存在していた。至るところにお守りがあり、キモい御守もあって鳥肌が立つ。
それにしてもやばい。
急遽
お風呂場のに亀のおもちゃがあったのでそれをアヒルのおもちゃに変える。ここで違う魔法が発動しそうになるため、無理やり抑え込んでから、部屋中の爬虫類と鯉の御守を集めてきて理想の位置においていく。
「どんな術だ?」
「世界中で一斉に大音量でアポカリプティックサウンドを鳴らすって魔術。上書きできるけど、なんか楽器持ってない?」
「ねェ。」
「ケータイならあるぜよ。」
「じゃあ音楽かけてイヤホンを鼻に突っ込んで口開けといて。」
「俺が?」
土御門に無理やりそうさせると、家の中が光りだした。語彙力ないからあれだけど、光りだした。
そして徐々に御守が砕け始めて土御門に集まっていく。
「
土御門を挟むように東に私、西に
私はケータイのライトだけど。
これは太陽と月の代替品だ。
土御門はラッパの代わり
「何千の
そして、世界にフーガト単調の一節が鳴り響いた。
「………おわったかァ?」
「終わったわ。やったのよ!」
「土御門さん、被害すごいぜよ。」
「まっ、これで事件解決ね?」