私は夢を見ている。新しくインプットした世界の処理で肉体に負荷がかかり過ぎたんだろうね。
夢と言っても記憶整理の時に見る夢ではなく、運命と呼ばれるものが明確な意思を持って見せてくる過去の記憶。
おかしなことを言ってるとか思うでしょ?
占い師とか預言者の本物と同じ。あれは個人の過去を見たり未来を見るだけしか出来ないけど、私みたいな種類の物は違う。
意識だけタイムスリップするみたいな感じで過去を見ることができる。それで今見てる。
ここは、この体になる前の世界だ。試験的に私の体と普通のクローンとの比較をする為に作られた試験個体を作り始めた頃だ。
簡単に言えば
あの子は戦闘クローンとして作られる
「
私の体調調整も兼ねて、耐久実験を行っている研究所に何ヶ月が言っていた頃、私はドリーと出会った。
「
私と違って平凡で凹凸の少ない体。
同じ顔をしてるはずなのに、あっちのほうがお姉さんみたいな顔つきをしていた。
「ドリー、紹介するわ。貴方の義妹の
彼女は私と違って、生命維持装置をつけていて、私と違って、いろんな薬を打たれていた。
私と彼女が会えるのは、別の階で実験してるみーちゃんとやらがいない時間。みーちゃんとやらはいろんな実験をするから体調が安定して間もない私との接触は危険が多いらしい。今考えたら似すぎてる私達は流石に怪しまれるからだと思う。
「ねぇ、海ってどんなところ?」
「海?学園都市は海に隣接してないし貴方は知らないわよね。ここからじゃあ見えないし。」
海について聞かれたんだっけ?私はあまり海に行かなかったけど、それなりには知っていた。
深海魚とかそう言うのにハマった時期もあったから。
「海はしょっぱくて未知の世界。そしてエラ呼吸が制する世界よ。」
私が彼女と触れ合うに連れて、どんどん感覚も取り戻しつつあった。その代わりに元々体が持っていた能力が抑え込まれて私の能力が全面に出てきて、いつからかミサカネットワークのようなものも掴めなくなった。
ドリーの寿命もなくなっていったのも分かってきちゃったし、研究者もそれがわかっていたのかそういった話を前々から私にしていた。
その頃から精神基盤を来るとかで、私も機材を頭につけて脳波を測定し始めた。
順調に精神基盤が出来上がって
いつもの研究員さんが慌てて私に教えてくれた。
ドリーがもう危ないと。
新しい友達と遊んでいる時に倒れたようで研究員もこれ以上の延命は無理だと判断したそうだ。
我儘を言って、最後の少し無理やり延命させて話をした。
「ドリー?」
「ミサカちゃん。」
「気分はどう?」
「とっても、眠い。」
私の能力で痛みを感じさせないようにしていた。ドリーも私もミサカだったから。
ドリーはそのことについて、わかってはいなかったけど、私達が双子みたいに同じことを考えていることだけはわかっていた。そしてその時も同じことを考えていたと思う。
「ねぇ、ミサカちゃん。」
「何?」
「しょくほうみさきちゃんに会ったら、ありがとうって伝えてほしいな。」
食蜂操祈。
第五位だ。そうか、この約束を思い出すためなのか。
ドリーからの伝言をすっかり忘れていた!
でも、今回敵なの?今更ドリーがありがとうって言っていたとかそんなことで大丈夫なの?
「おい?」
「あぁ、ごめんなさい
「どォした?」
「宇宙から電波を受け取ったのよ。思い出せって。」
「電波?オマエ……」
「ああっと、ええっと神からの啓示的な?私ってば神だからそう言う言い方は違うの!発明が降りてくる的な意味で使ってる言葉だから、そのひらめき的なもんなの!忘れてた物がハッと思い出す感覚のことをそう読んでるわけで、宇宙からの電波は実際に来てないし、どちらかといえば宇宙に居る同族からのテレパシーは送られてくることはあるけれども!」
ついつい言い訳してるけど!ほんとに違うの!痛い子とかそんなんじゃないんだから!!
「ミサカネットワークからなンか来たって事で良いのかァ?」
「それは、少し違うけど、そんなもんかな?」
「そォか。」
私達は順調に施設を進んでいる最中だった。
別部隊が先に侵入しているようで木原君たちは作戦会議中。私達は後ろで待機なので、木原の後についていけばいいから待機中。
「ノロノロご苦労なこったなァ。」
「
「ふゥン、アレイスターの野朗との話のはどォなンだ?」
虚数学区はまだ掴みきれてはいない。
今は少し面倒くさい処理をしてるところだ。
「今拡張子変えてるところ。」
「拡張子だァ?」
「そう。画像ファイルみたいなもの。学園都市の拡張子を今、レイヤーを分けてpng形式に保存して、それを私の使ってるシステムにコピペしてるとこ。」
「………ガンバレ。」
暇な
ホントはこんな作業、自室に籠もってやるもんだけれど、今は
私にもバフがかかるから
「お?おおお??」
え?何?気持ちー!肩に、
「肩が綿毛のように軽い!え?天才?」
「そこまでのもンかァ?芳川と同じ反応だしよォ。」
「なんでそうなったか、わからないけどすごい軽い。血流の流れが良くなったのかもしれない。ヤバイ!」
「電気信号をうまく調整出来るようになれば、オマエも出来るぞ。」
「えーー!なにそれ!
それぞれ行軍の準備を始めてるから会議は終わったのだろう。
「
「なら、
「駄目だ。今回お前らみてぇなガキ共の引率を押し付けられてんだよ。爺さん対策もあるんだとよ。」
「そう。なら仕方ない………?」
今、能力で無効化したような感覚があった。
場所は運転者ちゃんの方。
「どォした?」
「待機中の運転者ちゃんの方、襲撃された?木原!」
「あぁ、今通信が入った。第三位と第五位だそうだ。」
「は?なんて第三位と第五位が一緒なの?ジジイと第五位って手を組んでると思ってたけど違うの?」
「あ?違うにきまってんだろ?」
「壮大な勘違いがあったわ!本丸はジジイってことか!なるほど!ちょっと、転移して連れてくるわ!」
「あっ、おい!
運転者ちゃんの近くに転移すると、第三位と第五位が運転者ちゃんに掴みかかって何か騒いでいた。運転者ちゃんちゃん可哀相。
「そこの戦闘種族共!お待ちなさーい!」
「誰が戦闘種族よ!って、アンタなんでこんなところに。」
体操服姿の第三位が泡を吹きつつある運転者ちゃんをガクガクと揺さぶりながら私に反論する。
運転者ちゃん可哀相。第五位は私に向けていつでも能力を使えるように?リモコンを向けてきてる。
「なんでって、クローンミサカが行方不明になったから探しに来たの!」
「そうなの?ならこいつは?」
「運転手。」
「そう。」
ぱっと、運転者ちゃんを第三位が手放すと、哀れかな運転者ちゃんは意識を手放して落ちる。これはひどい。
「でも、こいつら
「うーん、どこまで喋っていいかわからないから保護者役の所に連れて行こうと思うんだけど?ついてきてくれる?」
「第一位も一緒なのかしら?」
「そうだよ。」
「遠慮するわぁ。」
「そう。あ、第五位ってしょくほうみさきだよね?ドリーがありがとうって言ってたよ。さ、第三位行こうか。」
「私は強制的なのね?」
「えぇ?だって歩く破壊兵器じゃん。」
「ちょっとアンタねぇ?」
第三位を掴んで転移するために集中しだすと、脳内に直接声が届いた。
第五位だけど、まぁ無視しちゃおう。
てか、第三位やっぱ胸私より少ないな。
「何胸もんでんのよ?アンタもしかして……」
「私の勝ち。」
「なっ!勝ちって、ちょっとどういうことよ!」
「ちょっと!待ちなさい!」
第三位の胸を揉んでいると、第五位が
つまり、そういうこと。
「くっ、流石に
「も、揉んでんじゃないわよぉ!!!」