それは、この
本霊に還るのではなく、存在を霧散させて本霊に戻るため加護者にたいしてほかの
私からして十二世紀。
突如として飛来した私に村の長はなぜここに来たと尋ねてきた。
もし現代だとしたら確実にエイリアンとか言われるだろうけれども、その時代は取り敢えず神にしとけば良いだろって言う感じに、てきとうだった。
実際の所私自身明確な存在では無く、その世界を回り道に通った神様が気まぐれに放り投げたちっぽけな分霊といったところだろう。
はじめは自己の固定化のため取り敢えず誰かに願われたかっただけだ。そんな時たまたま小さな声が聞こえた。
「神様がいるなら、どンな奴でもいい。オレを助けてくれ。」
その声こそ、本霊が求める暇つぶしのための物語のキーキャラクター。
私の
助けを乞う
張り切って、その呼び声の主がいる世界が異世界だと気が付かないまま、なんの調整もなしに世界の壁のようなものを跨いでしまった。
だからこその十二世紀。
小さな声を聞いて現れた救いの女神様になるはずだった私は村の井戸の真ん前に突然現れた何者かになってしまった。
【助けを乞う声が聞こえたので来てみたけれど、時代を間違えた】と言うのは少しだけ恥ずかしかったから、ただ何となく、暇潰しに。とだけ答えて、その者たちに加護をかけた。
別にいいだろう。こんなお茶目な出来事も、話を彩るスパイス的なものになる。すぐに声の持ち主は見つかって、この村の者たちの中で幸せに暮らすのだ。と。
そう思っておよそ九百年が過ぎた。
それでも見つからなかった。
いつの間にか世界の色々な色や音が見えなくなり、村はいつの間にか竜宮と名乗り私を至宝として見るようになっていた。
魂が剥き出しのままの私ではこの世界だと消耗していくだけ。
本来なら永遠であり、消えたとしてもいつの間にかまた現れるようなそんな存在の筈の私であったにも関わらず、あと四半世紀の命だと。その程度の存在にまで成り下がったと実感させられた。
このまま消えるなんてとんでもない!
人間に成り下がってでも、動物に成り下がってでも
この手で抱きしめて、理不尽だろうとも怒ってやるんだ。この私を呼び寄せておいて迎えにも来ないなんて!
そしてその最後この魂を燃やし尽くして、
エネルギーを消耗しすぎて私は
この身を人間に落として、やっと確保できた百年。
この残りの百年に願いを込めて、きっと