フォルス&リュート
C
フォルス「そこの君!」
リュート「なんだ、俺に何か用か?」
「君の今読んでいた本…あ、やっぱり!その学術書、僕も昔読んだことがあるよ、なかなか興味深いことが書いてあったから、覚えているよ 君も読書をよくするのかい?」
「まあ…そうだな することといえば魔術の修行か読書くらいだ」
「そうか!僕は魔術は分からないが、読書は好きだよ よければ、少し話さないか?」
「あ、ああ…いいだろう」
B
フォルス「やあ、リュート!」
リュート「お前は…フォルスだったな 何用だ?」
「リュート、これを見てくれ!この前君が読んでいた学術書の続きの刊だよ。 昔読んだものだったからどこにやったか不安だったけど…なんとか見つけられたよ。」
「ほう…続きがあったのか それで、どうしたんだ?」
「僕はもう読み終わったものだから、君にあげようと思ったんだ。パイソンのやつは大事にしないし…」
「これを俺に?それはありがたい、ではいくらだ?」
「お金なんて取らないよ!あげると言ったじゃないか」
「バカな…何も取らずに物のやり取りをするのか?なぜだ?」
「なぜって…そういうものだろう」
A
フォルス「リュート!この前の本、読んでくれたかい?」
リュート「ああ…まだ途中だがな。」
「そうか!読み終わったらまた感想について語り合おうじゃないか!」
「…なあフォルス、なぜお前はいつも俺に話しかける?」
「え…最初は君と趣味が合っているからと思って…」
「それ以降は?」
「それからは………そういえば、君から話しかけられたことは一度もなかったな…君は僕のことが嫌いか?」
「そういうわけではない、ただいまいち解せないのだ。私に構っても何がうまれるわけでもないのに…」
「そうか…そうだな、あえて理由とするなら、僕は君と友達になれたと思っていたんだ。でも、それは僕だけだったみたいだな。」
「なにっ!?俺とお前は…友達なのか!?」
「僕はそのつもりだったが…」
「友達…友達は話しかけるものなのだな…失礼した、私に友人はアルムしかいないのでな。どういうものかが分からなかったんだ」
「た、大変なのだな…よし!ならば今日から正式に僕と君は、友達だ!」
レオ&カチュア
C
レオ「あらカチュア、ごきげんよう」
カチュア「あ、レオさん…どうも」
「顔色が良くないわよ、どこか怪我でもしたの?」
「い、いえ…少し考え事を…」
「ふうん、あなた可愛いんだから、暗い顔ばかりしてたら損よ?まあ、それでも私にはちょっと負けちゃうかしらね」
「は、はあ…」
B
カチュア「…」
レオ「あらあら、また考え事かしら?」
「レオさん…まあ、そんなところです。」
「ふうん…恋ね」
「えっ!?」
「私も乙女なんだから、それくらいのこと分かるわよ。まあ誰が好きなのかまでは無理だけれどね。」
「ち、違います…別にそんな悩みじゃ…」
「隠さなくてもいいの!ほら、私に話してみなさい、別に誰かに言いふらしたりしないわよ、私、口は固い方なの」
A
レオ「あら、この前よりは少し明るくなったんじゃないかしら?」
カチュア「レオさん…はい、誰かに話すことなんてありませんでしたから…」
「ふうん、姉妹もいるのに誰にも話さないなんてね、損してるわよ 女ってのはね、堂々としてた方が綺麗にみえるんだから!
それに一度うまくいかなかったからってなによ!世界はバカみたいに広いんだから、その人ぐらいの男、まだまだいるに決まってるわ!
「ありがとうございます…でも、いいんです 私が初めて誰かを好きになったのは、あの人だから…
それが叶わないものだとしても、彼が幸せならそれでいいかなって…きっと、それも間違ってないと思うんです」
「そう、なら何も言わないわ。それじゃ、さっさとこの旅を終わらせましょう、1日でも早くアカネイアってところに帰るためにね。」
「はい、頑張りましょう」
セリカ&クリフ
C
セリカ「クリフ、大丈夫?怪我はしてない?」
クリフ「なんともない。別にいちいちそんなことで構わなくても結構だよ」
「でもクリフ、ロビンやグレイ達とは違って気が弱かったじゃない。そんな人が戦うなんて、やっぱり心配だわ」
「それは…君も人のこと言えるほどじゃなかったでしょ。昔と一緒にしないでよ」
「そうね、ごめんなさい」
「まったく…」
B
セリカ「ねえ、私がいない間はどうだった?何か特別変わったことはあったの?」
クリフ「そうだなあ…今起きてることは言うまでもないだろうけど…戦争が起きる前は、特に何もなかったしなあ…」
「あの時から変わらないってこと?」
「アルムはマイセンおじさんと剣の稽古ばかりだったかな、グレイは騎士を信用しなくなったみたいだったな、ロビンは逆に憧れてる、エフィは…あの頃のままだよ」
「そう…みんな、思ったより変わってなかったのね クリフはどうなの?」
「僕は街に出て学校へ行ってたけど…人と無駄に関わるのは嫌いだったな」
「そう…それじゃ、今私と話してるのも嫌?」
「それは…別に」
「ふふ…良かった、私のこと嫌いじゃないのね」
「…今の、もしかして茶化した?」
A
セリカ「クリフ…私以外のみんなとは、滅多に話さないわね やっぱり、人と関わるのは嫌なの?」
クリフ「まあ…そうなるかな 君の仲間なんだから悪い人じゃないってのは分かるけどさ…でも、関わってるとお互い嫌になる部分とか出てくると思うからさ…僕って、面倒な奴だよね」
「ううん、クリフの言いたいことも十分に分かるわ。でも、ずっと一緒にいれば、そういうところもだんだん嫌じゃなくなってくると思うわ 友達って、そういうものでしょ?」
「そうなのかな…」
「確かに、色んな人がいるから絶対とは言えないけれど…ほら、村のみんなも性格はバラバラだったじゃない」
「はあ…変わったねセリカ 今の君には全然かなわないや…」
「そうかしら…でも、私達は変わらずにずっと友達よ?」
「急にそんなこと言うなよ…うん、よろしく…」