クレーベ&ジーク
C
クレーベ「ジーク殿、少しいいか?」
ジーク「ジークで構わない…どうした、クレーベ」
「すまない、ではジーク 君の過去についてなのだが…」
「私の…過去、か」
「思い出したくないなら、言ってくれ 私も無理に詮索するつもりはない」
「私は…いや、少しだけ聞かせてくれ」
「分かった、今度また話そう」
B
クレーベ「君はどこかの大陸から流れてきたのだったな?そのことなんだが…」
ジーク「手がかりがあるのか?」
「私も詳しくは知らないのだが…アカネイアという大陸は、名高い将が数多くいるらしい、その見事な槍さばき、君はアカネイアの騎士だったのかもしれないな」
「なるほど…」
「どうかな?何か思い出せそうか?」
「ああ…ハッキリとした記憶は出てこない…だが、妙な違和感がするんだ…思い出せない、というよりは…思い出してはいけないような…」
「ジーク……すまない、良かれと思ってのことだったが、君を苦しませることになってしまうとは…」
「気にするなクレーベ、その心使いには感謝している 私には昔を忘れ、今を生きるぐらいがちょうどいいのかもしれないようだ」
「ああ、それがいい もう君の過去のことは言わないようにするよ それに今の君には、大切な方がいるものな」
「ふっ…お互い様だ」
A
ジーク「ううっ…」
クレーベ「どうしたジーク!?どこかをやられたのか!?」
「い、いやそうではないんだが…今朝、ティータが焼いてくれたパンを食べたのだが…味が濃すぎてまだ口に残っている…どうやら塩の量を間違えたようだ」
「ははは、そういうことだったのか 彼女はそそっかしい人なのだな」
「ああ…だが、誰にでも優しく振舞う心を持っている 私はティータのそういうところに惹かれたのだろうな」
「戦いの中で大切な人がいるというのは、大きいことだな 私にもマチルダがいるから、分かるつもりだよ」
「だが、今は大陸中を巻き込む戦い…ティータもマチルダも戦場に出ていることが、辛いところだな…」
「確かにそうかもしれない…けれど私はマチルダの強さを信頼している なに、ティータも強い子ではないか、きっと大丈夫さ」
「そう、だな…ありがとうクレーベ、お前が味方で心強い …よし、行くぞ!」
「…あの戦いぶり…ここに来る前からも並大抵の将ではなかったのだろう…アカネイア随一と噂される黒騎士…まさか、彼なのだろうか…?」
ティータ&マチルダ
C
ティータ「マチルダさん、怪我してるよ!待ってて、私が治すわ」
マチルダ「すまないティータ、お願いする」
「ねえねえ、マチルダさんって、少し前に捕虜にされてたところを助けられたんだよね?」
「う、うむ…?…確かにそうだが、それがどうかしたのか?」
「ほら、私も捕まってたところをアルム達に助けられたからさ、私達、気が合うのかもね!」
「その気の合い方は何か嫌だな…」
B
ティータ「はあ…」
マチルダ「浮かない顔だなティータ、どうかしたのか?」
「あ、マチルダさん 何か起きたわけじゃないんだけど…もし、ジークの記憶が戻ったら…そこに帰っちゃうのかな、って思うの」
「確かにな…仮にクレーベが彼と同じ境遇だと思うと、私も心苦しくなる」
「ジークは、どっちがいいのかな…記憶が戻らないでほしいって思うのは、いけないことなのかな?」
「…分からない、だからこそ、彼のことを大事に思うべきだ 彼とティータが互いに想い合っているのは変わらない事実なのだから 記憶が戻っても、お前を忘れることなどあるものか」
「…ありがとうマチルダさん、ちょっとだけ気が楽になったよ」
A
ティータ「うーん…」
マチルダ「ティータ、また悩んでいるのか?」
「前とはちょっと違うんだけど・・・そういえばジーク、始めて会ったときに、誰かの名前を口にしてたの」
「名前を?記憶の手がかりになることなのかもしれないのだな…」
「うん…確か…ニーナって」
「………女の、名前だな」
「きっと家族だよね、やっぱり家族の人もジークの帰りを待ってるんだわ、うーん…困ったな…」
「ま、待てティータ!もしかしたらその女性は家族というよりは…」
「えっ?」
「…いや、やめようこんな話は!彼の記憶を私達が探る必要はない!そうだろう!」
「そうだよね…うん、分かった、やめよっか」
「…私も今回の件は忘れることにしよう」
ボーイ&エスト
C
ボーイ「ふぅー…この辺はなんとかなりそうだな」
エスト「お疲れボーイ!大丈夫?」
「おう、まだまだ…しっかし…ギースに捕まってるなんていうから、か弱い女の子なのかと思ってたが…まさかここまで強いとはね」
「私だって元とはいえ騎士だったんだよ!姉さま達やみんなには負けないよ!」
「はあ…世の中意外に女性の方が強いのかもな」
B
ボーイ「エストってよ…ホントに三姉妹なんだよな?」
エスト「ええっ?いきなり何言い出すの?」
「いやあ、姉2人はどっちも真面目でおしとやかって感じだから分かるけどよ…お前は全然違うじゃねえか」
「ちょっと!それどういう意味!」
「うわっ、怒るなよ!だって全然似てないじゃねえかよ!」
「そ、それは確かにそうだけど…いつからこういう違いが出るものなんだろう」
「姉の面倒見がいいから、そうなっちまうものなのかもな」
「だーかーらー!」
A
ボーイ「おいあそこ!敵がいる…俺の魔法じゃ届かねえか」
エスト「よーし!だったら私に任せてー!」
「…うわー…やっぱ大した機動力だなあ…」
「ただいま!私がやっつけてきたよ!」
「なんかちょっと羨しく感じるなあ、天馬ってよ 乗りこなせればどんなとこでもひとっ飛びじゃねえか」
「えへへ、まあね!でも良いことばかりじゃないんだ、弓に狙われたら危ないし、ここに来たのだって飛んでるときに風で流されてきたからだし…」
「で、姉が助けに来た、と」
「そ、それは…私、運が悪いからなのかな…いつも助けられてばっかりだよ」
「まあ、姉にとっちゃそういうところも可愛いところなんじゃねえの」
「あれ、今日は優しいんだね?」
「いや…今日はっていうか…なんていうか…なーんかお前見てると放っとけないんだよな…なんでだろうな…」
「ふうん…へんなの」