三年E組は暗殺教室。私達は殺し屋。ターゲットは先生。
今日も授業のベルが鳴る。
「ははっ、壮観だ」
コンクリートとアスファルトの地平線に延々と続く光の海を見下ろす。見たこともない絶景だ。何千何万もの光の粒。あの一つ一つに命が輝きが宿っている。彼等に暗殺も地球の未来も関係ない。
「私達がやろうとしていることなんて、きっとちっぽけなことなんだろうな」
私の呟きはローターの振動とエンジンの爆音に掻き消された。でも、私達はそのちっぽけな一瞬のために命を賭けてきた。今までも、そしてこれからも。万感の思いを胸に息を吸う。酸素が薄い、いつもより多めに吸おう。
『降下予定地点まで残り15000メートル!』
「そろそろか」
ヘッドセットのスピーカーから聞こえる頼もしい友達のアナウンスに装備の最終点検を始める。皆もそろそろ登校してくる時間だろう。私だけ遅刻するわけにはいくまい。そんなことになったらまたお姉ちゃんにどやされる。
「これを着るのも今日で最後だ」
身にまとった漆黒の超体育着を指でつまむ。この服には本当に世話になった。どんな無茶なことにも耐えてくれた。これ以上の代物はこの先一生出会えないだろう。
ベルトとブーツの締まりを点検。万が一にも脱げるようなことがあっては命に関わる。入念に調子を確認する。よし、いつも通り問題なしだ。
ジャケットの内ポケットに仕込んでいたエアガンを確認。弾倉を抜きスライドを引いて見慣れたピンク色のBB弾が装填されていることを視認する。
これからすることにこいつは必要ない。だが、この銃は一年間共に戦い続けた大切な相棒だ。置いてけぼりにするわけにいはいかない。
「今日も頼むぞ」
スライドにキスをし内ポケットに戻す。次は麻酔銃だ。腰裏のホルスターからVP9を抜く。今の私にこれ以上の銃はない。あの殺し屋には本当に感謝しなければな。ボルトを操作し麻酔弾を装填。再びホルスターに差し戻す。
『降下予定地点まで残り10000メートル!』
これで暗殺者としての私の準備は整った。これらから先は兵士としての準備時間。腰に差し込んでいたシースからナイフを引き抜く。
ポケットに突っ込んでいたシャープナーを使い7インチのブレードを軽く研ぐ。鋭い刃が牙を向いた。ナイフをこれで十分だろう。シースに戻し留め金で固定する。
「さて……」
右腿のホルスターに差し込んでいた拳銃を引き抜き顔の前に持っていく。その懐かしいフォルムに思わず自嘲の笑みを浮かべた。
「まさか、こいつを使うことになるなんてな……」
FNブローニング・ハイパワーMkI。私が初めて人を殺した拳銃。ご丁寧に木製のグリップまで同じだ。
「とんだ皮肉だ……」
弾倉を抜きスライドストップを掛ける。薬室は案の定煤で汚れているようだ。突貫で用意させたからこんな型落ち品しか手に入らなかったのだろう。まあいい、弾倉を再び差し込む。
「……上等だよ」
スライドストップ解除。冷たい金属の塊が誇り高く鳴り響き私のこれからの戦いを鼓舞し、そしてセーフティを掛けいつものように銃を額に当てた。酷く冷たい金属の感触が私の過去を否応なしに思い出させる。
「虫の良いことを言っているのはわかっている。だが、どうか力を貸してくれ……」
今一度捨てた過去に立ち戻る。これが私にとっての最後の戦場になるだろう。これから相手にするのは私一人では到底太刀打ちできない強大な敵。だけど私と皆、そして銃があればどんな壁も乗り越えられるに違いない。
「律、あとどれくらいだ?」
『降下予定地点まで残り8000メートルです』
時間がなくなってきた。ハイパワーをホルスターに戻し座席に無造作に放っていたスーツを身にまとう。
「ボディラインが出るようにしてくれたビッチ先生には感謝しないよな」
ずれがないことを確認。バックパックを背負いハーネスで胴体に固定。ファスナーを首元まで引き上げ身体に密着させる。まさか、人生六回目の降下がこんなぶっ飛んだものになるなんて思わなかった。
『あの、祥子さん……』
「なんだ律」
『本当に、やるのですか?』
ヘッドセットから聞こえる律の声はどこか不安気なものだった。まあ理由はわかる。私のこれからやることは無茶を通り越して無謀でしかないからだ。
「理論上は行けるんだろう?」
『シミュレートによれば祥子さんの身体能力と私のナビゲーションがあれば十分に可能だとの結果がでました。ですが……』
「じゃあ大丈夫だ。律が間違えたことなど一度もないからな」
私一人なら失敗するかもしれない。だが、今の私は一人じゃない。ロケットの軌道計算すらできる最強の電脳娘が協力してくれているのだ。これで失敗するほうがおかしい。
『……わかりました!』
窓から眼下に除く景色を見る。どこまでも続く光の海。その中に一つだけまっくらな穴が開いている。私達の裏山だ。酷く未開発だとは思っていたが、まさか本当に電灯の一つもないとは。
『降下予定地点まで残り5000メートル! 準備をお願いします』
「了解、鳥になってくるとしよう」
ノブを掴みドアをスライドさせる。その瞬間、超低温の風が私を殴りつけた。予想はしていたが笑ってしまうほどに凄まじい風だ。首を出し下を覗く。豆粒のような自動車が自分が今途轍もない高さにいることを思い知らせた。
「もし落ちれば高度4000メートルから真っ逆さまだ……」
もしも何も今から飛び降りるのだがな。そう、今私がいるのは高度4000メートル、時速180キロで飛ぶヘリコプターの機内。偵察の結果、地上から裏山に潜入するのは無理だと判断した。
しかし空からの空挺降下もパトロールの配置と装備から断念せざるを得なかった。ただ、それは通常の降下に限定される。私が選択したプランは至極単純だった。
「高度4000メートル、時速180キロのヘリからのウィングスーツによる超低高度侵入……しかも見通しの効かない夜間、我ながら頭がおかしいな」
椚ヶ丘市は現在全域で飛行禁止令が発令されている。だが私には関係ない。何故なら私がいるのは市外上空だからだ。
私はここから降下し身にまとったウィングスーツによって約8000メートル滑空、裏山に侵入しベースジャンプ用のパラシュートによる高度70メートルでの超低高度開傘を敢行。捕捉される確率を最小限まで抑える。
生まれて初めてのウィングスーツ、低高度開傘のため予備パラシュートはない。失敗すれば私は時速200キロで地面に叩きつけられて粉々になるだろう。
「さぁ、学校に行くとしよう!!」
ゴーグルを被りリボンをきつく結び直す。もう一度だけウィングスーツの点検を行い私は開いたヘリのドアから乗り出した。
「やはり寒いなあ!!」
梯子を降りるようにドアの縁を握り足をヘリのソリに引っかける。私の身体を殴りつける高度4000メートルの突風。
『降下予定地点まで残り60秒!』
眼下に広がる光の海。その絶景に今からすることを忘れ息を呑む。生きているうちにこれほどまでの絶景を拝める日が来ようとは……
「神様、私は生まれて初めてあんたに祈る。祈り方なんて知らないし、聖書の一説も読めやしない」
恐怖か、それとも気が昂っているのか、気が付けば私は自然と祈りの言葉を口にしていた。
『50秒!』
突風によって髪が暴れ狂い、心臓が高鳴る。だが心は不思議と冷静だ。絶対に成功する。そんな確信が私にはあるからだ。絶対に私は生きて皆と一緒に登校する。だってそう約束したから。
「今からすることが正しいのか間違っているのか、それは私にはわからない。でもそんなことはどうだっていい。いつだって、私は私のために戦うだけだ」
『40秒!』
善も悪も関係ない。ただひたすらに己の魂に従って戦うのみ。何が来ようと、何が相手だろうと関係ない。
「あんたなんて信じてないし、信じたくもない。でも、もしこの声が聞こえているのなら一つだけ願いを叶えてくれ」
いもしない神に祈る。準備は整えた。道具は揃えた。プランも練った。覚悟も十分ある。あと必要なのは運。願いを掴み取る幸運。
「……みんなで、卒業させてほしい。そのための勇気をくれ」
『30秒!』
お姉ちゃんは一生分の不幸を使い切ったと言ってくれた。ならば私の願いが叶うのは必然。必ず掴み取ってみせる。
「もしこの願いを叶えないというのなら、その時は二度と祈らないぞ!」
『20秒!』
そして、全員で卒業するのだ。愛しきわが母校を。
「ショウタイムだ」
『10秒!』
息を整える。世界が何倍も遅く感じる。ヘリのローター、風、そして私の息遣いだけの世界。この手を離せば後は飛ぶだけ。
『5、4、3……』
さぁ来い。やってやる。私の底意地を見せてやる。
『2、1……降下!!』
手を離す。光の海に落ちる。
「ッ!!」
凄まじ浮遊感。内臓が持ち上がり、ヘリが猛烈な勢いで離れていく。パイロットに一礼、空中で一回転。姿勢を正し腕と脚を開きウィングスーツが風を受け翼を作り上げる。
「クッ!!」
予想以上にきつい。姿勢を維持しながら凄まじい空気抵抗に逆らい己の筋力のみで翼を維持しなければならない。
だが、一年間烏間先生の下で訓練を受けてきた私ならこの無茶な要求を叶えることができる。身体を水平にし街を滑空する。
『仰角そのまま。左15度バンク』
律の無機質な指示に従い身体を操作。航空力学に従い身体がゆっくりと旋回。その瞬間も私の身体は重力加速度に従い猛烈な勢いで速度を増していく。
『高度3000、速力198、進路そのまま』
真っ暗な裏山に頭を向けて滑空を続ける。三月と言えどここは高度4000メートルの空の彼方。容赦なく叩きつけられる外気によって手足と顔の感覚がなくなっていく。
『降下地点まで6000。進路そのまま』
眼下には絶景が広がっているが、今の私にはそんなことを考える暇はない。荒い息遣いと空気を切り裂く音だけが脳を支配する。
『残り5500、仰角プラス10度』
冷たさも緊張も忘れ機械のような精密さで身体の操作を続ける。徐々に近づいていく裏山。ビッチ先生に教えてもらった情報によれば皆は監禁施設を脱出し既に山に入っているはず。
『5000、進路そのまま』
胸にあるのはただ一つの思いだけ。あの人に会いたい。会ってみんなで卒業したい。その願いを胸にただ飛び続ける。
殺せんせーの暗殺期限まで、残り三時間。
『3000メートル! 左20度!』
現在高度1500メートル、予定では旧校舎を一週したのち皆が侵入するだろうルートに向けて頭を突っ込むように降下する。
「凄い光景だ……」
旋回しながら光のドームを目に焼き付ける。学校を囲う形で建設された六基のマンションに偽装したレーザー発振器から照射されたレーザーが超巨大なバリアを形成している。
「ただのエロダコにここまでする必要なんてないだろうに……」
まるでこの世の終わりのような光景だ。殺せんせーが出られないということは、地中も完璧に覆っているに違いない。
「上手くいくといいんだがな……」
私の呟きは風切り音によって掻き消された。私に発砲して来る気配はない。今のところ捕捉はされていないようだ。それも当然、私が纏っているウィングスーツは夜に溶け込むダークブルー。
パラシュートでゆっくりと降りてくるのならともかく、時速200キロオーバーで滑空する人間をこの暗さで目視するのは不可能だ。いや、そもそも奴らは想定すらしていないだろう。
『1500メートル!』
眼前に山肌。少しでも身体の角度を間違えれば森に頭から叩きつけられる。心拍数が増大し額から流れた汗が風に流されていく。だが不思議と恐怖は感じない。
『1000メートル!』
秒速50メートルで裏山を突っ切る。あと少し。私は加速した意識の中でパラシュートのグリップに意識を集中した。近づく山肌、もう地面の土の色まで判別できる距離だ。
『地表まで300メートル!』
通常なら開傘しなければならない高度。強烈な勢いで近づく地表に恐怖も感じることなく飛行姿勢を維持し続ける。
『200!』
狙うは山を一望できるモミの木の高台。意識を極限まで研ぎ澄まし着陸に全てを賭ける。
『100!』
90、80、70……今だ!
パラシュートのグリップを引き開傘。強烈な衝撃と共にパラシュートが空気抵抗によって膨らむ。開傘成功、トグルを操作しながら螺旋軌道を描きゆっくりと地表に近づく。
「……やはりか」
しかし、向こうも降下ポイントなど予測済み。視界の先には当然のように銃座陣地が作られていた。
敵を視認、数は二、真上にいる私にはまだ気が付いていない。今のうちにウィングスーツのファスナーを開き手足を自由にする。
「───がやられた。俺達も気を付けるぞ」
「了解、にしてもあの少年兵崩れはどこ行ったんだろうな。不気味だぜ」
「知らねえよ。どうせ逃げたんだろ」
地上まで15メートル、パラシュートを切り離し空中に身を投げ出す。まだ向こうはこちらには気が付いていない。重力に身を任せ奴らの真後ろに音もなく着地する。
「ごきげんよう」
「ッ! どこから!」
着地の衝撃で気が付いた機関銃手が動揺しつつも振り向きながら腰の拳銃を引き抜こうとする。
だが私のほうが速い。ダッシュで距離を詰め手首を掴み拳銃を叩き落とす。
「ッ!」
しかし相手も手練れ。掴んだ手を振りほどかれる。続け様にナイフを抜き喉元に刺突。弾き飛ばし顔面にジャブ、弾かれる。
顎にフック。弾かれるも相手の耳を握ることに成功。
「こいつ、この!」
鼻息が掛かる超至近距離でのインファイト。私の襟を掴み執行に脇腹へ繰り出されるナイフを弾きながら脛へローキック。
崩れる姿勢。加速した思考で横にもう一人の敵が接近してくることを視認。さっさとこいつを片づけよう。
「こんの、ガキィ!」
四回目の刺突を弾いたと同時に耳の穴へ平手打ち。鼓膜が破れたのだろう。右耳から血を流し男が唸る。
襟を掴んだ腕を解き距離を取って脇腹に向けて強烈なミドルキックを叩きこむ。
「うぉっ!?」
大きくバランスを崩しマチェット持ちと共に倒れ込む男。その隙を逃す私ではない。すぐさまVP9をドロウ。サイトを男の首筋に合わせ発砲。
くぐもった音と共に麻酔弾が放たれ男が意識を失う。
「おい起きろ! クソッ、舐めるなよ!」
下敷きになったマチェット持ちが男を蹴飛ばしながら急接近。素早い連撃で威嚇しながら徐々に私との距離を縮める。VP9を再装填する時間はない。ホルスターに戻しバックステップと足捌きで回避。
「その顔、あの時のガキじゃねえか!」
月明かりに照らされた私の顔に男の目が見開く。どうやら私を知っているらしい。
「ちょうどいい、フラムとゴライアの仇だ!」
多分、私が殺してきてしまった誰かなのだろう。マチェットの勢いが更に増す。血塗られた私の過去がマチェットの刃となり私に襲い掛かる。
「悪いな、立ち止まるわけにはいかないんだ」
「死ねッ!」
男がマチェットを大きく振りかぶる。今だ。懐に踏み込みマチェットを捌きながら胸元に拳を叩きつける。
上半身のバネをフルに使った完璧なバースティング。肉を叩く鈍い音が鳴り響き男がよろめく。
「ッ!?」
その隙を逃さず突貫。マチェットを持つ腕を肘と腋を使ってホールド。零れ落ちたマチェットが土に突き刺ささり、顔ががら空きになる。
顔面に肘鉄。血飛沫が舞い圧し折れる鼻。追撃、肘を何度も叩きつけホールドした肩と顔面に徹底的にダメージを与える。
計五回、脳震盪によって前後不覚になった男の首を掴み。股間を蹴りあげ更に追撃。何度も身体が浮き上がりその度に女のような悲鳴が男から漏れ出る。
「も、もう、や、やめ──」
「じゃあな!」
最後にふらふらになった男の項に肘を叩きつけフィニッシュ。地面に叩きつけられた男は泡を吹いて痙攣したのち意識を失った。気の毒だとは思うがこっちにも事情があるんだ。
「とりあえず片付いた──」
「こんの、糞アマッ……」
声、振り向けば先ほど眠らせたはずの男がふらつきながらも立ち上がろうとしている。伊達に精鋭を名乗っているわけではないらしい。ブーツからナイフを引き抜き今にも私に飛びかかりそうだ。
「くたば──」
「お兄さん何してんの?」
が、男の意識は背後から襲ってきた陰によって刈り取られた。男の後頭部を踏みつけ影の主が露わになる。赤い髪に琥珀色の瞳を携え、不敵な笑みを浮かべた男。
「やっほー、臼井さん」
「カルマ!」
戦闘中だということも忘れ彼に駆け寄る。怪我も見当たらない、元気そうで何よりだ。私が再開に喜びを露わにしていると茂みから見知った顔が現れる。
「中村に菅谷!!」
一週間前と何も変わらない二人の姿に思わず大声を上げてしまう。
「臼井ちゃん、声でかい」
「あ、すまん」
二人は喜ぶ私を余所に気絶した男たちをテープで拘束していく。随分と手慣れているな、多分もう何回も繰り返しているのだろう。そう思っているとカルマが私に近づいてきた。
「臼井さん、大丈夫だった?」
「ああ、烏間先生が逃がしてくれたお陰で自由に動くことができたよ」
「やるじゃん烏間先生」
「本当だよ。あの人には感謝しかない」
彼があそこで逃がしてくれなかったら、私は何もできずに今も閉じ込められていただろう。脱走も不可能だったに違いない。
「にしてもいきなり臼井ちゃんが現れたって聞いてびっくりしたんだから。どうやってここまできたの?」
「飛んできた」
「……え?」
そう言って空を指さす。現実味のない言葉に皆の目が点になった。でも、驚くのはまだこれからだ。
「ウィングスーツを着て高度4000メートルから時速200キロで8キロ滑空してきた」
「う、ウィングスーツって、テレビでたまにみるムササビみたいな服?」
「そうだ。多分君達の上を飛んでたはずだよ」
「ま、マジ?」
頷く。菅谷と中村の顔が引き攣った。もうこの反応も慣れっこだ。まあ私も同じことを言われたら正気を疑う。ちなみにカルマは口と腹を押さえて笑いを必死に堪えていた。相変わらず笑いのツボがよくわからない。
「が、学校行くのにスカイダイビングって……う、臼井さんほんと頭おかしい」
「夜景が凄く綺麗だったぞ」
「やめて、追い打ちほんとやめて」
「カルマが爆笑してる……」
普段なら絶対見せない彼の爆笑する姿に二人の顔が引き攣る。決して普段通りの日常とは言えないが、こうして仲間たちが揃っていると今までの不安が猛烈な勢いで霧散していくのを実感する。
「そうだ、今の状況は──」
「祥子!!」
緑色の影が私に飛びかかる。腰に衝撃が走り見慣れたツインテールが胸に飛び込んできた。私はこの感覚を良く知っている。
「無事でよかった……」
抱き着きながら緑色の頭を私の胸に押し付け心の底から安堵するあかりに、私も心が解きほぐされていくのがわかった。この一週間で感じていた不安が泡のように溶けていく。
「久しぶり、お姉ちゃん」
「もう! ほんとに心配したんだからぁ!」
わかっていたことだが本当に心配させてしまっていたようだ。今回の件に関しては私が悪いというわけではないが、それでもこれだけ涙声で心配されると罪悪感が沸き起こってくる。
「また無茶してない?」
「無茶…………してないよ」
必死に目を逸らす。今の今まで命がけの空中散歩をしてましたなどと言ったらどんな顔をされるか。どっちにしろ言うつもりではあるが、今言うことでもないだろう。
「祥子、お姉ちゃんの目見て話そうか」
が、例によってあかりはニコニコ顔で私を睨んでいた。これは駄目な奴だな。
「……ごめんなさい」
勿論、耐えきれるわけもなく肩を下ろしうな垂れる。そんな私に確信を抱いたのか、頭を押えて溜息を吐くあかり。これはお説教コースだろうな。
「はぁ……祥子、後で話聞かせてもらうからね」
「……はい」
「ははは、相変わらず二人は平常運転っと」
再会を喜ぶのもこれくらいにしておこう。今は戦闘中、機銃陣地から連絡が途絶したことで向こうも怪しんでいるに違いない。ここは釣りだして一網打尽と言ったところか。
「どうするカルマ、ここでもう少し釣っておくか?」
「さんせー、臼井さん手伝ってよ」
「了解」
互いに見つめ合ってニヤリと笑う。さて、どう料理してやろうか。そんなことを考えていると、視界の端に菅谷がライフルを持って近づいてきた。エアガンではない、男たちの持っていたライフルだろう。
「臼井、これあいつらが持ってた銃だけど使うか?」
「そうだな……」
手渡されたライフルを構える。冷たい銃の懐かしい重み。ロシアのAK-12か。まだ試作段階だと聞いたんだが、私と同じように奴らも伝手があるのだろう。
「口径は5.45mm、テレスコピックストック、セレクターはアンビか……」
機関部の側面に取り付けられたチャージングハンドルを引き弾薬を再装填。慣れしたしんだ金属音に隣にいたあかりの目が暗くなった。テレスコピックストックを私の腕に合わせて調節。しっかりと構え直す。
「サイトはACOGと……ふむ、悪くない銃だな」
「また……銃撃つの?」
とても悲しそうな瞳だ。あかりは私に銃など必要ないと何度も強く言い聞かせてくれた。お陰で私は八年続いた呪縛から解放された。そして何の因果かまた銃を握っている。
こいつを使えば戦いは格段に楽になるだろう……
「いや、こいつは必要ないな」
弾倉を外しハンドルを引いて弾薬を破棄。AKを投げ捨てる。あかり達の目が見開いた。そう、もう必要ないのだ。
「あれ……使わないの?」
「こんなサプレッサーもついてない銃を撃ちまくったところで居場所を教えるだけだ。それに、AKは私の趣味じゃないんでね」
東側の武器は私には大雑把すぎる。丈夫で汚れに強いのは利点だが正直なところ誤差の範囲だ。と、これが今までの私の理由。これからの私の理由は違う。
「それにな、もう人を撃つのはごめんなんだよ」
口径の違い、趣味、作戦の内容、使わない理由はいくらでも言える。けれど、本当のところ私は単にもう銃を撃ちたくないだけなのだ。
「もう撃たないって決めたんだ……」
腰に吊ったハイパワー、私が最後に持つ銃はこれだけだ。初めて人を殺した銃で、最後の戦いに臨む。なんという皮肉か。だが、私にはこれくらいがちょうどいい。
「カルマ、みんなとはどうやって連絡を取ってる?」
「スマホの無線アプリ。律がもう教えてるだろうけど、一声かけてあげたら? みんな心配してたみたいだし」
「だろうな」
携帯電話を取り出しマイクに口を近づける。何も操作しなくても、律が勝手にやってくれるだろう。さて、何を話したものか。
「聞こえてるか皆……臼井だ。今から君達に合流する。交信終わり」
携帯電話をポケットにしまう。ヘッドセットからは案の定みんなからの通信が山のように聞こえてきた。それが嬉しくて思わず涙しそうになるが、すんでで堪える。今はその時ではないからだ。
「じゃあ、行くとするか……」
VP9のボルトを操作。9mm麻酔弾を薬室に叩きこむ。そんな私に続くように各自の得物を握りしめる。相手が最強の傭兵団だろうが皆がいるのなら負ける気がしない。
「待って臼井ちゃん、菅谷あれある?」
呼び止められ振り返る。しばらくすると菅谷が草木に覆われた布のようなものを持ってきた。
「はいよ、ハーフギリー」
手渡されたそれを広げる。私のよく使うハーフギリーだ。即席で作ったのだろうか、麻紐ではなく本物の草木で出来ている。凄い完成度だ。
「ちょっと待ってくれよ、今迷彩塗り替えてやるから」
彼がスプレーを吹きかけると一瞬でダークブルーだった超体育着が裏山迷彩に塗り替わる。その上からハーフギリーを羽織ればあっという間に私は慣れ親しんだ姿に早変わりした。
「でた、モリゾー」
なるほど、確かにこれのほうがずっと私らしい。
「さぁてみんな、戦争屋共に殺し屋の殺り方を教えてやろうじゃないか」
口角が吊り上がってるわけでも、犬歯を剥き出しにしているわけでもない、至って普通の不敵な笑み。
「悪いなホウジョウ、あんたの部隊の最強伝説は今日で終わりだよ」
子供だからと舐めていると痛い目見るぞ。
「糞、連絡が取れねえ! またやられたみたいだ」
「畜生、情報と違うぞ! アイツら化物かよ」
「黙ってろ! 奴らに聞かれるだろうが」
男どもは戦々恐々としながらも的確なフォーメーションで私の真横を通過する。数は10、こいつらを倒せば恐らく部隊はほぼ全滅だろう。
『臼井さん、俺が合図したら後ろから二番目のリーダーっぽい奴殺って』
木の上にいるカルマに目を合わせ頷く。
あれから私たちは片っ端から敵を無力化していった。時に麻酔銃で眠らせ、またある時には殴り倒し、ありとあらゆる方法で一方的に敵を屠っていった。
『寺坂達は真ん中のガタイの良い奴等』
一度たりとも撃ち合いにも殴り合いにもなっていない。この山で行われているのはただただ一方的な処理だ。
『千葉と速水は先頭と後ろの奴お願い』
彼等とて弱くはない。土地勘のないこの地、しかも夜間にこれだけ動けるのは流石プロと言ったところだろう。私たちがただのゲリラだったら一方的にやられていたに違いない。
『残りは各自で、渚はまあ好きに動いてよ』
『何で僕だけ適当……』
彼等はどんな場所も常に95点の動きができる。はっきり言って異常だ。何処の国の精鋭部隊だって実戦でここまで動くことなどそうそうできないだろう。最強と呼ばれるだけのことはある。
しかしだ。
「糞ったれ、どこからでもかかって──」
私達はここでなら常に100点の動きができるのだ。
『やれ』
合図。同時に千葉と凛香の狙撃がポイントマンとテールガンを眠らせる。まさかエアガン用の麻酔弾が役に立つ日が来るなんてな。
「コンタクト! 固まれ!」
進路と退路を同時に叩れ恐慌状態に陥りかけるが、すぐさま分隊長らしき男が立て直そうとする。しかし、それは私が許さない。
「円陣を組──」
暗闇から飛び出す。狙うは後方から指示を出している分隊長。敵は影の中から突然現れた私に驚きながらも銃を構えようとする。やはり素晴らしい反射速度だな。でも私のほうが速い。
「コンタクトレフ──」
構えていたAKを押えつけ喉笛にピストルパンチ。鉄の塊で喉を突かれ呼吸困難になった男がよろめく。奥の敵が銃を私に向けようとする。
「この化──」
私が目の前の男に麻酔弾を叩きこむのと、銃を向けようとしていた男の真後ろにふらりと現れた渚が首筋にスタンガンを喰らわせるのは同時だった。
視界の端では寺坂達と磯貝達が巧みな連携プレーで男たちを叩きのめしている。これで敵は全滅、今の工程には恐らく三秒と掛かっていない。まさに一方的な殺しだ。
「オールクリア!」
麻酔銃を再装填し周囲を警戒する。本当に皆強くなったものだ。正直なところもう私一人では全員を相手取るのは不可能だろう。
「渚、ありがとう。一つ借りができたな」
「お礼なんていいよ、大人になったらビールでも奢って」
指を立てていつか私が言った台詞をそっくりそのまま返される。精一杯かっこつけたつもりなのだろうが、恥ずかしいのか少し赤くなっているせいでなんともしまらない。
「これで隊員は全員倒した、残るはホウジョウだけか……」
「……確か、凄い強いんでしょ?」
この情報は既に烏間先生から聞いているのだろう。ということは対策もきっちり考えているはずだ。この状況なら普通は逃げるだろうが奴は普通じゃない。
「凄いなんてものじゃないさ、多分私の四倍は強いな」
「あ、それでも四倍なんだ……」
何故そこで微妙そうな顔をするのだろうか。まあいい、周りを見れば倒した隊員の拘束も終わったようなので移動するとしよう。
「多分、向こうも私を待っているだろうしな」
「さっちゃんさんのこと?」
渚が心配そうに私を見つめる。奴は今度対峙した時、その時は自分が私の相手になると言っていた。そして恐らく既に私が戻ってきたことは勘づいているに違いない。
「行こう、渚。あいつを倒して殺せんせーに会いに行くんだ」
「うん!」
走り出す。不思議と恐れは感じない。あるのはただ先生に会いたいという思いだけ。一週間前から何も変わっていない。昔の私なら奴の名前を聞いただけで震えあがるほど警戒していたはずなのにな。
「ああ、そういうことか」
「どうしたの!」
「いや、なんでもない」
奴はとっくの昔に過去の存在になっている。きっとそういうことなのだろう。今の私にとって、奴はただの行く手を阻む障害物。障害物は避ければいいだけだ。
「さぁ、決着をつけるとしよう」
奴、そして私の過去に……
「待っていたぞハードラック」
旧校舎に続く一本道。あと少しで先生に会えるという距離にホウジョウはただ一人立っていた。右手にはライフル、その気になればすぐにでも撃ってくるだろう。
「まさか、たかが中学生に自慢の部隊をやられるとはな。私は君の仲間を過小評価しすぎていたようだ」
「今更気が付いても遅いだろうに」
腰のハイパワーに意識を集中させる。奴の自動小銃に対してこちらは拳銃。火力が致命的に足りない。せめて短機関銃でもないと真面に戦えないだろう。
「なあ、通してくれないか? もうあんたの部隊は全滅。仕事なんてできやしない」
私の問にホウジョウは鼻で笑う。それが何よりもの答えだ。まあ私だって同じように断っただろう。
「一度引き受けた依頼は絶対にやり遂げる。それがプロと言うものだ」
「同感だ」
腰を落とし足を肩幅に開く。奴から発せられる空気が一気に変わるのを感じた。
「時間稼ぎはそれで終わりかね? そろそろ始めようではないかハードラック。君のお仲間も既に私を包囲しているようだしな」
奴は当たり前のように木々や岩に隠れる皆の気配を察知してみせた。当然だ。私だってできることをこいつができないはずがない。腰のハイパワーに意識を集中させる。
「どうしたハードラック、腰の拳銃を抜きたまえ。腰に吊った鉄の塊は玩具ではあるまい」
眼鏡を指で押し上げ問いかける。きっと私がハイパワーを抜いた瞬間、奴は眼鏡を外して私を躊躇なく殺すのだろう。それが彼等の世界の掟だからだ。
だからこそ……
「いや、もうこんなものは必要ない」
銃をホルスターごと外す。人を撃たないと約束した。誰かを傷つけるだけの人生は今日で終わりだ。
「私の人生にこんなものはいらない」
銃を投げ捨てる。ホウジョウの目が一瞬だけ見開いた。そう、もう私の人生に銃など必要ない、誰かを傷つける道具なんてもういらない。
「一つ断言しておくホウジョウ」
影に溶け込む。こいつの知っているハードラックはずっと前にみんなに殺された。今ここにいるのは兵士ではない。
「お前は戦うことすらできない」
私達の目が殺意で輝く。二十九対の突き刺さるような殺意に奴が一歩後ずさった。
ここから始まるのはただただ一方的な殺し。そう、私は兵士ではない。私達は、殺し屋だ。
「さぁ、殺ろうか」
これから先のことは語るまでもないだろう。今から起きるのは戦いではなく、ただただ一方的な殺しなのだから。
「お前の負けだよ、ホウジョウ」
私は四肢をテープで拘束されたホウジョウに言い放った。
一歩踏み出そうとすれば麻酔弾を撃ち込まれ、手を動かそうとすれば影から飛びかかり銃を叩き落とし、振り向けば死角へ容赦なく攻撃を叩きこむ。
「そうか、俺は負けたのか……」
呼吸を乱させ、動きを封じ、そこから生じる致命的な意識の隙間に重い一撃を叩きこむ。たった一年だけど私達はこれに命を賭けてきた。ただそれだけのために、ただ殺すために。
戦争屋が殺し屋に殺しで勝てるわけがない。つまりはそういうことだ。
「なぁ、なんで初めから銃を撃たなかった」
無駄に使う時間はない。でも、私はどうしても聞きたいことがあった。こいつは戦闘中、一度も銃を撃たなかった。撃たせないようにしたのは私達だが、やりようはいくらでもあったはずだ。
「子供なんて今まで散々撃ってきただろう?」
私もこいつも、元は同じ戦争の犬。女も子供も老人も何人も殺してきたに違いない。私だってそうだったのだ。今更躊躇なんてあるはずもない。
「勘違いするな……俺は兵士だ」
「ああ、あんたは兵士だ」
こいつはたった一人になっても最後まで戦うことをやめなかった。どんな状況に陥ろうとも、己を信じ実力を以って障害を排除する。正に兵士の鑑だ。
「ナイフすら持ってない子供を警告もなしに撃ち殺す奴など、兵士とは呼ばん。そんな奴はただの──」
「「チンピラだ」」
ホウジョウと私の言葉が重なる。奴の眼鏡の奥に隠れた目が見開く。奇しくも同じ考えを持つ初めての人間に出会い、私は思わず笑ってしまった。
「あんた、意外と優しいんだな」
私がそう言うとホウジョウは心底嫌そうに顔をしかめた。化物だの人外だの呼ばれることはあっても、優しいと言われたことなんてないのだろう。
「冗談は止せ、何人殺してきたと思ってる」
軽く千は超えているだろう。私なんて足元にも及ばない。でもそれは重要じゃない。私はそれをここで学んだ。
「関係ないさ、あの時だって問答無用で殺せたはずだろう」
ホウジョウがその気になれば一週間前に奴と相対した際に私は殺されていただろう。例え殺さなくても捕まえるなりどうにでもできたはず。だが、奴はそのどちらも選ばなかった。
「初めて君の目を見たとき驚いた……人殺しではない、ただのどこにでもいる子供の目をしていた」
ただの子供。その道のプロにすらこう言われたのだ。もう私は本当にただの子供なのだろう。
「仕事とはいえ俺にもプライドがあるんでな、つまらない殺しでそれを汚したくはないないのだよ」
「……やっぱり、あんたいい奴だよ」
掴まっていた渚達にも怪我はなかった。文字通り世界がバックについているのだ。多少手荒にしたところでいくらでももみ消せたはずだ。
多分こいつはプロだからと言うのだろうが、殺せんせーの言葉を借りるのなら、そういうのはきっと優しさと言うのだろう。
「じゃあ私は行くよ。悪いがしばらくそこでじっとしててくれ」
「……待て」
振りかえる。人殺しの目が私を見つめていた。懐かしい目だ。もう二度とこの目になることはできない。
「忠告しておくぞ。これからどう生きるのかは知らないが、過去を捨てることはできない。どこまでもお前を追い回し、引きずり戻そうとする」
背中越しに聞こえる奴の言葉が月明かりで作られた影に染み込んでいく。一言一句、その通りだ。過去を捨てることはできない。これからも私の過去は幾度となく私の前に立ちはだかり私を苦しめるだろう。
「足を洗おうとして戻ってくる奴をガキの頃から何人も見てきた。君もいずれ己の鬼を抑えきれなくなる時が来る」
己の鬼……鷹岡や死神に抱いた仄暗い殺意を思い出す。渚やビッチ先生に止められなければ私はきっと彼等を殺していた。私の中にそういった自分がいることを否定はしない。
「そうだな、その通りだ……」
銃がなくたって人は殺せる。いつかどうしようもなく耐えきれなく日が来るのかもしれない。だが、それでも私は──
「大丈夫だよ、その時は襟掴んで引きずり戻してあげるから」
顔を見上げる。視界の先にはいつの間にかあかりがいて、いつもように私を見上げていた。
「行くよ祥子、殺せんせーが待ってるよ」
「ああ、そうだな」
そして手を掴みいつものように勝手に歩きだす。そうだ、私はもう一人ではない。道を踏み外しそうになったらぷりぷり怒りながらして叱ってくれる姉や友達が山ほどいる。
「忠告してくれてありがとうホウジョウ。でも、こういうことだから多分私は大丈夫だ」
「そうか……」
奴は呆れたように笑みを浮かべた。過去を受け止めるための強さはみんなに貰った。捨てる必要なんてない、忘れる必要なんてない。全部私だ。今までの全てが私なのだ。
だから私はもう大丈夫だ。胸元のネックレスを握りしめる。相変わらず冷たいけれど、どこか温かかった。
「もうすぐだな……」
空を見上げる。レーザーもう間もなく発射されるだろう。その証拠に空に怪しげな赤い光点が輝いている。バリアは相変わらず健在、このまま行けば先生は成す術もなく殺されるに違いない。
「私も覚悟を決めるとしよう……」
「何か言った祥子?」
「いや……」
恩師に向かってただ走る。殺せんせーの暗殺期限まで、残り一時間。
用語解説
ブローニングハイパワー
ベルギーのFN社が第二次世界大戦時に開発した9mm口径の自動拳銃。複列弾倉を採用し13発という当時としては破格の装弾数を実現した。多分今でも現役。
AK-12
原作で群狼が使用していた自動小銃。左右対称のチャージングハンドルや小型されたセレクター、マウントレール等、初期モデルではめっちゃ近代的だったのに、色々あって従来のAKと見分けがつかないレベルにまで逆戻りした不憫な銃。
いよいよ次回でラストです。今までありがとうございました。どうか最後までよろしくお願いします。