十師族的なあれで、将輝はその場合、弟にNTRれますがwww
タイトルを少し変更します
「一条家次男は第一高校」に変更させていただきます、誠に勝手ながら申し訳ありません…
九校戦前日、懇親会のため会場のホテルには前日までに入っていなければならない。九校戦の会場は山梨県のため、東京の一高は当日の出発となる。出発の予定時間は過ぎているのだが真由美が『家の都合』で遅れてくると連絡があった。真由美は先に行ってて構わないと言っていたのだが、生徒側が待つという意見で纏まったため現在は真由美が到着するのを待っている状態だ。
点呼を取っているのは技術スタッフの達也だ。炎天下の中、外で真由美が到着するのを待っている。摩利と何やら話しているようだが恐らくは他愛もない世間話だろう。
出発予定時間から一時間後、真由美が到着し、達也は技術スタッフの乗っている車へと移動する。その際に何やら真由美が達也をからかっていたようだが、達也は軽く流したようだ。
バスが出発し各々が雑談に耽っている。煌輝は人数の関係上、隣がいないため九校戦の各校の出場選手のデータを眺めていた。
移動中の空気が何やら穏やかではない。原因は花音と深雪のようだ。花音は啓が、深雪は達也が作業車にギュウギュウ詰めにされていることに納得がいかないようで。
「・・・ええと、深雪、お茶でもどう・・・?」
「ありがとう、ほのか。でも、ごめんなさい。まだそんなに喉は渇いていないの。私はお兄様のように、この炎天下に、わざわざ、外に立たされていたわけじゃないから」
ほのかが深雪の御機嫌取りをしていたようだが、どうやら地雷を踏む結果になってしまったらしく、深雪の機嫌はますます悪くなっていく一方だった。
「・・・まったく、誰が遅れてくるのか分かっているんだから、わざわざ外で待つ必要なんて無いはずなのに・・・。なぜお兄様がそんなにお辛いことを・・・」
深雪はどうやら自分の世界に入ってしまったらしく、何やら独り言をぶつぶつと話し始める。
「・・・しかも機材で狭くなった作業車で移動なんて・・・せめて移動の間くらい、ゆっくりとお休みになっていただきたかったのに・・・」
この独り言を聞いていた人は『私の隣で・・・』が抜けていると突っ込みたかっただろうが、今の彼女にそんな突っ込みをする蛮勇の持ち主はいなかった。
独り言をつぶやいている状況に誰もが近付き難い状況になっている中、雫が深雪に話しかける。
「でも深雪、そこが御兄さんの凄いところだと思うよ」
独り言を聞かれていたと思っていなかった深雪は、咄嗟の事に反応できなかった。
「バスの中で待っていても文句を言うような人は、多分ここにはいない。でもお兄さんは『選手の乗車を確認する』という仕事を誠実に果たしたんだよ。確かに出欠確認なんてどうでもいい雑用だけど、そんなつまらない仕事でも、手を抜かず、思いがけないトラブルがあったにもかかわらず当たり前のようにやり遂げるなんてなかなかできることじゃない。やっぱり深雪のお兄さんって凄いんだね」
雫のセリフが効いたのか、深雪は機嫌を急上昇させていく。
しかしここで一つ問題が起こる。先ほどまでは不機嫌オーラ全快だった深雪だが、現在は機嫌がいい。普段話す機会が違う他学年の男子が急に深雪の所へと群がりだしたのだ。
このままだと深雪のフラストレーションがたまっていく一方だと思った摩利は深雪を煌輝の隣へ移動するように言ってきた。煌輝は現在避けられているような状況のため、番犬のような役割を果たしているのだ。
「すいません、一条君。ご迷惑ではありませんか?」
「これくらいなら全然構いませんよ。人気者は大変ですね」
「揶揄わないでください・・・」
そうしてバスの中に平穏が保たれた。
しかし束の間の平穏もすぐに崩れることになる。
「危ない!」
花音が外を見ながら急に声をあげた。皆が慌てて窓の外を見てみると一台の車が高速の対向車線から炎上しながら乗り上げて来た。
バスが急ブレーキをかけ、止まったところでバスに乗っていた生徒たちが魔法を発動しようとCADを操作し始める。
「吹き飛べ!」「消えろ!」「止まって!」
「おい!止めろ!」
摩利が叫ぶが耳には届かない。それぞれが勝手に車を止めようと魔法を行使し始める。
同じ空間で違う魔法を使おうとすると相克が起こってしまい、キャストジャミングのような状態になってしまう。自分の魔法が使えないどころか周りの者の魔法を阻害してしまうのだ。
「深雪さん、今よりも相克が収まれば火を消すことはできますか?」
「え?え、ええ、可能ですが・・・何を?」
「その答えで充分」
煌輝は想子を手に集中させて『術式解体』二発、を恐らく干渉力がこの場で一番高い花音と、距離的な問題で雫に向かって放つ。
「「えっ!?」」
急に魔法式が吹き飛ばされたことにより驚きの声をあげる両名。そして急激な想子枯渇のため煌輝は気を失った。
「一条君!?大丈夫ですか!?」
深雪が声をかけるが、顔色を悪くしたままその問いかけには応じない。そして深雪は煌輝に直前に言われたことを思い出した。
(そうだ、消火!)
「私が火を!」
障壁魔法で車を止めようとしていたが、相克が酷く魔法を発動していなかった克人がそれに頷く。
深雪はCADを操作し凍結魔法を使い車の火を消す。消火が確認されたところで克人が障壁魔法を張り車はその衝撃でひしゃげて止まる。
「みんな、大丈夫?」
今の今まで寝ていた真由美が起き、現状を確認する。
「危なかったけど、もう心配はいらないわ。十文字君と深雪さんの活躍で大惨事は免れたみたい。けがをした人は、シートベルトの大切さをかみしめて、次の機会に役立ててね?」
ウィンクをしながらおどけて言い放つ。
しばらく証拠確認のために停車していたが、それも終わるとバスは九校戦の会場に向けて出発する。
九校戦の会場には午後には到着したが、その間に煌輝が目覚めることは一度としてなかった。
これヒロイン深雪路線のつもりで進めていくことにします。
どうなるかは知りませんが…タグも追加しておきます