仮面ライダーを受け継ぐ者   作:剣 流星

18 / 82
どうも、剣 流星です。
最近夜勤が続いて、夜目がさえてしまう体質なってしまいました。明日から日勤なのにどうしよう・・・
ま、それはさて置き、第16話をどうぞ。


第16話 魔女VS仮面ライダー(前編)

薄暗い部屋の中、情報端末の前に座って端末の画面を見ている一人の男がいた。

彼の名は九 千怜(いちじく ちさと)。魔女と呼ばれる少女達を作り出した研究機関・ヴィンガルフの所長である。

彼は部屋の中で、部下と思わしき人物からの報告を聞いていた。

 

 

部下「薬の識別番号を検索した形跡がありました。また同時にドレスデン製薬の工場も検索されてます。おそらく、逃げ出した魔女たちが薬を手に入れるために検索したのでしょう。」

 

九「・・・・網にかかったか。それで、何処からか割り出せたのか?」

 

部下「いいえ、海外の匿名のプロクシをいくつか経由していて、割り出すのにはかなり時間がかかります。」

 

九「そうか・・・まぁいい。処理すれば済む話だ。」

 

そう言って九は端末を操作した後、備え付けてあるマイクに対して声を出した。

 

九「出番だぞ。6001番、脱走者を始末してこい。」

 

端末のモニターに写っている部屋の中の少女にそう言って命令を出す九。

 

少女『・・・・了解。』

 

そう言ったモニターの少女の言葉を聞いて九は満足そうな顔をした。

 

???『ほぅ・・・脱走者の処理にAAクラスの魔女を使うのか。』

 

九「?!」

 

突如部屋に響いた背後からの声に驚き、九と部下の男は一斉に振り返った。

 

???『どうやら脅かしてしまったみたいだな。』

 

九達が振り返った先にはカナリヤと似た形で、黒い光を放つ鳥が一羽飛んでいた。

 

九「・・・・・お前だったのか。辛島(からしま)。」

 

カラス『それは私のオリジナルの名であって今の私の名では無い。私の名はカラスだ。家族のためだと言って自分の研究成果を捨てるような惰弱な男と一緒にするな。』

 

九「それは失礼した。それで、一体何の用なんだ?財団Xの研究者にしてエージェントでもあるお前が、財団の下部組織であるこのヴィンガルフに。」

 

九は少し嫌味を込めた声で、目の前を浮いているカラスにここに来た目的を聞いた。

 

カラス『なに、お前が魔女を逃がすと言う大失態をしたと聞いてな、少し様子を見に来ただけだ。』

 

九「・・・・・・・・・・」

 

カラスの言葉を聞き、少し不機嫌な顔をする九。

 

カラス「フフッ・・・そう怒るな、冗談だ。こちらの世界にはちょっとした気になる存在が現れ始めたので、それを見るためにこの世界に来た。ヴィンガルフに寄ったのはホンのついでだ。」

 

そう言いながらカラスは九の傍にある端末へと近づいて、その視線を今回出撃する魔女が映るモニターへと落とした。

 

九「・・・ついでか。暇なことだ。」

 

そう言って九はモニターに視線を落とすカラスへと向けた。

 

カラス『今回使う魔女は彼女か。確か「斬撃」と「転時」の魔法を使う。』

 

九「・・・そうだ。よく知っているな。」

 

カラス『当然だ、この世界に有る財団X関連の組織の監視は私の仕事の一つだからな。それより彼女だけで本当に大丈夫か?』

 

九「・・・心配無い、そのためのAAだ。」

 

カラス「なるほど、確かにAAなら心配ないだろう。逃げ出した魔女は全員Bクラスだったからな。相手がただの逃げ出した魔女だけだったら確かに彼女だけで充分だな。逃げ出した魔女だけ(・・・・・・・・・)だったらな。」

 

九「・・どう言う意味だ?」

 

九は含みのある言い方をするカラスに対し、その含みのある言葉の意味を聞いた。

 

カラス『なに、私の心配性な性分が少し出ただけだ。ここ数年の間、この世界で我ら財団Xの活動を妨害している輩が、“逃げ出した魔女に協力していないか”と思ってな。』

 

九「・・・例の仮面ライダー達か。」

 

カラス『そうだ。もしアイツらが逃げ出した魔女達と協力して今回の事に関わっていいたのなら、いくらAAと言っても危ないかもしれないぞ。』

 

九「・・・フン、逃げ出した魔女に協力するような物好きな者など居るものか。」

 

カラス「わからんぞ、仮面ライダーという存在は基本的にお人好しなのだから、もしかしたらということもあるぞ。」

 

九「・・・・・・・・・」

 

カラスの言葉を聞き考え込む九。

 

カラス『フフフッ・・・心配するな。少し協力してやる。ちょうど“やってみたかった事”もあるからな。』

 

九「“やってみたかった事”だと?」

 

カラス『ああ、そうだ。先ほどの魔女と会う事はできるか?』

 

九「6001番に?・・・何をする気だ?」

 

険しい顔をしながら九はカラスを睨み付けるようにしながら、カラスがなにをするつもりかを聞いてみた。

 

カラス『そう睨みつけるな。悪いようにはせん。』

 

九「・・・いいだろう。おい!」

 

九は少し考え込んだ後、側で自分とカラスの会話を黙って聞いていた部下の男に声を掛けた。

 

九「6001番の元に案内してさしあげろ。」

 

部下「はっ!では、こちらになります。」

 

そう言って部下の男はカラスを案内しながら部屋を出て行った。

 

九「・・・・仮面ライダーが脱走した魔女に手を貸す?・・・・まさかな。逃げ出した魔女のような怪しい者に手を差し出すような者など居るものか。あの男の取り越し苦労だ。」

 

そう言って九はカラスが出て行った部屋の入り口に向かってそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誠也「俺が・・・・死ぬ?」

 

佳奈の予知した未来を聞き、押し黙るラボに集まった一同。

 

佳奈『ええ、宝石みたいな仮面をした奴が上半身と下半身にわけられるように胴体を真っ二つにされるわ。』

 

寧子「真っ二つにって・・・やっぱり工場には研究所に残った魔女が待ち伏せしてたんだね、誰なの?」

 

寧子は佳奈に予知で見た、待ち伏せいている魔女が誰かを聞いた。

 

佳奈『あれは・・・・沙織ちゃんだ・・・』

 

カズミ「なっ!?ホンマかそれ?AAランクの魔法使いやないか・・・」

 

良太「な、なんだよソレ?ダブルAって・・・・」

 

かなで「・・・私達魔法使いにはランクがあるの。上はAAA~一番下はCランクまで。」

 

佳奈の話を引き継ぐようにかなでがクラスについて説明をし始めた。

 

銀子「AAA~Cまでのクラス分け・・・・能力の大きさで分けられているのね。」

 

かなで「ええ、前に私達は移動中に逃げ出したって言ってたでしょう?それはね・・・・Bクラス以下の魔女達を全員処分場へ連れて行く護送車からだったの・・・。」

 

かなでは辛そうな顔をしながら、搾り出したような声で話した。

 

霞「なっ!処分って・・・・そんな・・・・・・・」

 

かなでの言葉を聞いて、霞は顔を青くした。他の者達もかなでの言葉を聞いて、複雑そうな・・・あるいは悲しそうな顔をした。

 

千絵「・・・・殺される所だったのよ、私達。出来損ないだから・・・・・・」

 

圭介「・・・・・クソッ!なんだよそれっ!簡単に人を処分って・・・人をなんだと思っているんだ!!」

 

研究所の所業を聞いた圭介が、怒りを顕にして叫びながら立ち上がった。

 

竜輝「・・・圭介、落ち着け。」

 

圭介「けどっ!」

 

竜輝「君が落ち着かないと、話の続きができないだろう?」

 

圭介「えっ?あ・・・・・・」

 

竜輝の言葉を聞いて周りを見渡した圭介は、落ち着きを取り戻し席に座り直した。

 

かなで「・・・話の続きをするわね。処分場に送られた魔女・・・魔法使いは全員Bクラス。だから必然的にその途中で逃げ出した私達は全員Bクラス以下なの。そして・・・研究所に残った魔法使いは当然全員Aクラス以上って訳。」

 

誠也「・・・つまり、今回工場で待ち伏せしている沙織って子は当然Aクラス以上って訳か。」

 

かなで「ええ、ましてや沙織はAA、Aクラスの魔法を二つ使えるハイブリッド、私達が叶う相手じゃないわ。」

 

カナリヤ『逃げた魔法使いは全員Bクラス以下で、研究所に残った者は全員Aクラス以上・・・・魔法使いだけで考えたら、戦力差は圧倒的ね・・・・ねえ、佳奈ちゃん・・・だったわね、あなたの予知の的中率はどのくらいなの?』

 

佳奈『・・・放っておいたら100%よ。けど、その未来は行動で変えられるわ。予知が変わったら変更後の未来が見える。それが見えない限り予知は変わって無いって事よ。』

 

誠也「つまり今後の行動しだいって事か・・・・・なにか作戦を立てないとダメか。」

 

誠也は佳奈の話しを聞いて、考え始めた。

 

圭介「・・・なあ、誠也が死ぬって事なんだから、誠也を工場に行かせないで別の人が行けばいいだけじゃないのか?」

 

今まで話しを聞いていた圭介が自分の考えついた意見を椅子から立ち上がり言った

 

銀子「・・・それじゃあ根本的な解決にはならないと思うわよ。行く人間を変えただけなら、今度はその誠也くんに変わって行った人が死ぬ事になるだけよ。」

 

圭介「そ、そうか・・・・」

 

自分の意見が銀子によって解決しないと説明されて大人しく座り込んだ。

 

誠也「と、兎に角、相手がどんな能力を持っているかわからないと対策の立てようがない。相手のその沙織って子はどんな魔法を使うんだ?ハイブリッドだから2つ使うんだろう?」

 

佳奈『ええ、1つは斬撃の魔法、6m以内の物なら何でも切り裂くことができるの。たとえそれがダイヤモンドだろうと、チタン合金だろうと。』

 

竜輝「な、なんでも切り裂く能力か・・・・これじゃあ接近戦はできないな。接近戦をしようと近づいたとたんに切り裂かれるのがオチだな。」

 

佳奈『ええ、後一つは転時の能力よ。時間を1分だけ戻すことができるの。最もこの魔法はモノずごく力を使うから、一回使ったらすぐにハングアップしてしまうんだけどね。』

 

誠也「じゃあその魔法に関してはあまり考えないで良いな。やっぱり問題は斬撃の魔法か・・・・・・・」

 

そう言って誠也は考え込んだ。

 

誠也(なんでも切り裂く能力・・・・この魔法を防御する事は考えない方が良いな・・・・やっぱり、距離をとっての遠距離攻撃か、攻撃其の物を無効化できればあるいは・・・・ん?無効化・・・効かない・・・)

 

誠也「あっ!」

 

ブツブツと言いながら考え込でいた誠也が、次の瞬間、何か閃いたのか突如席から立ち上がり声をあげた。

 

竜輝「せ、誠也?」

 

カズミ「ど、どないしたんや急に立ち上がって大声上げて?」

 

誠也「斬撃の魔法の攻略方法を思いついたんだ!」

 

かなで達『えっ!?本当なの?!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九『良いな6001番、ハーネスにはビーコンが取り付けてある。』

 

薄暗い部屋の中に、6001番と呼ばれた少女・沙織は、部屋のスピーカーから聞こえてくる九の声を黙って聞いていた。その首に取り付けてあるハーネスにはビーコンと呼ばれている金属の部品が取り付けられていた。

 

九『工場から100メートル離れたらビーコンが遠隔操作でハーネスを強制的にインジェクトさせて、お前は死ぬ。逃げようなどと思わないことだ。』

 

沙織「・・・・逃げようなんて思わないよ。」

 

そう言いながら、沙織は先ほど会ったカラスと名乗った不思議な黒い鳥からもらった“ある物”を見た。

 

カラス『もし、君がピンチに陥ったら、それを使うと良い。君に新たな力を授けてくれるはずだ』

 

手の中にある、渡された“ある物”を見ながら、沙織は先ほどの事を思い返しながら手の中でそれを弄んだ。

 

沙織(・・・なんだったんだアイツ。こんな物まで私に与えて・・・・一体“これ”がなんだって言うんだ・・・・・)

 

そんな風に考え込む沙織だったが次の瞬間、部屋の中に響いた九の声でその思考を中断させた。

 

九『さあ、出撃だ。6001番』

 

沙織「・・・・・・了解。」

 

そう言って沙織は、自動で開け放たれた部屋の入口から外へと出て行った。

 

 

 

つづく

 

 

 

初登場キャラ出典作品

 

九 千怜(いちじく ちさと)(極黒のブリュンヒルデ)

 

カラス(平成仮面ライダーシリーズ(仮面ライダー・バトライドウォー))

 

沙織(極黒のブリュンヒルデ)

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。