最近はニコニコ動画の東方の二次作成動画を見るのが趣味になりつつあります。
ちなみに一番のお気に入りは「番長とバカップル夫婦IN幻想郷」で、ペルソナ4と東方のクロス作品です。話が作りこまれており、とても完成度の高い作品で、ペルソナ4好き、東方好き両方の方が見ても楽しめる作品なので、興味がある方は是非一度見てみてください。
では第25話をどうぞ~
春香「まあ!誠也“ちゃん”、いらっしゃい♪」
乃木坂邸の玄関を抜けて入った屋敷内の広間で、誠也は自分を“ちゃん”付で呼ぶある人物に声をかけられた。
誠也の従姉妹で美夏の姉である春香である。
隆史「せ、誠也“ちゃん”?!」
誠也の名前を普段から聞きなれない言い方で呼ばれた事に驚く隆史。
誠也「・・・春香さ~ん、もう小さい子供じゃないんだから、“ちゃん”付で呼ばないでくれるかな(^_^;)」
春香「あら?どうしてです?”ちゃん”付けの方が可愛いじゃないですか。それよりも春香”さん”って何で他人みたいな呼び方なの?
誠也に”さん”付けで呼ばれたのが不服なのか、頬をプク~っとふくらませて拗ねる春香。
誠也「い、いや、俺ももう中学生なんだから、先輩である春香さん「春香姉」って・・・え?」
春香「春香姉って言ってください。じゃないともう口効きません!」
そう言って頬をふくらませてそっぽを向く春香。それを見た誠也は、暫く考え込んだ後、「はぁ~~」と盛大に溜息を吐いた後、春香に向き直った
誠也「分かったよ、”春香姉”。これで良いんだろう?」
春香「うん♪やっぱり誠也ちゃんにはその呼び方をされる方がしっくりきますね♪」
そう言って春香はご満悦な顔をした。
隆史「な、なあ、さっき「
誠也「昔、小さい頃に住んでたんです。母さんが亡くなった時、父さんは刑事をやってて、俺や京香姉さんの面倒を見ることができなかったんだ。だから俺たち二人を俺が6歳位になるまで預かってもらってたんだ。」
隆史「へ~、お屋敷住まいだったなんてすごいな~」
誠也の生い立ちを聞いてすごいな~と言う隆史。
隆史「別にすごくなんてないよ。それに住んでいる家が広いと結構大変なんですよ。俺、住んでいた時、しょっちゅう迷子なってたんですから~。」
そう言って誠也は少し懐かしそうしながら言った。
誠也「・・・とにかく、話が脱線しちゃうからこの話はここでおしまいにしよう。・・・・それにしても“ちゃん”付けで呼ばれたのは本当久しぶりだよ。俺を”ちゃん”付けで呼ぶのは春香姉と、いなくなった早苗姉だけだもんな。所で、美夏はどうしたんです?俺たちが来ても顔を見せないなんて・・・なにか有りました?」
春香「え~と・・・実は美夏、部屋に引き篭って出てこないんです。「幽霊怖い、幽霊怖い」ってブツブツ言って(^_^;)」
霞「み、美夏ちゃん、まだあの状態続いてたんだ(^_^;)」
はやて「あやめさん、全然幽霊って感じしないのにな~。」
誠也「まいったな~、これじゃあ美夏に頼んだ「あやめ」さんに付いて調べてもらうように頼んでいたこと、聞くことができないな~」
そう言って誠也は頭をかきながら困った顔をした。
春香「あら?それって美夏がお祖父さまに聞いてたひい祖母様の妹のことですか?」
誠也「あれ?春香さん、知ってるの?」
春香「ええ、事情は美夏から聞いてます。ご先祖様の一人である幽霊の女の人に出会って、その人の事を調べてもらうよう誠也ちゃんに頼まれたって。そちらの方ですよね?ご先祖様の幽霊である朝霧あやめさんって人は。初めまして、誠也ちゃんの従姉妹の乃木坂春香といいます。」
そう言って春香はあやめの方に向き直ると、深々とお辞儀をして挨拶をした。
あやめ「まあ、ご丁寧に。朝霧あやめと言います。以後お見知りおきを。」
そう言ってあやめも深々と頭を下げて挨拶をした。
悠菜「所で春香、さっき美夏ちゃんから事情を聞いているって言ってたわよね、なら、誠也が美夏ちゃんに頼んでいた、あやめさんについて調べた事についても、何か聞いてない?」
あやめと挨拶を交わし終わった春香に対し、誠也が学校で美夏に頼んだ調べ物に付いての事を悠菜は春香に聞いてみた。
春香「ええ。聞いてます。けど・・・・」
そう言って春香はチラリとあやめの方へと視線を向ける。
誠也「ん?ああ、あやめさんには聞かせない方がいいな。生前の話は・・・」
そう言って誠也は春香のあやめをチラリと見た視線の意図に付いて察した。
春香「那波さん、誠也ちゃんと悠菜さんに話があるから、那波さんは先にあやめさん達を応接室に案内してあげてください。誠也ちゃん達は私が後で案内しますから。それと祝さんに後で誠也ちゃん達の所に行ってもらうように言っておいてください。」
そう言って春香は誠也たちの側で佇んで待機していた那波に指示を出した。
那波「承知しました。では皆さん、こちらに。」
そう言って那波はあやめや隆史、霞、はやて、圭介を連れて応接室へと向かった。
誠也「・・・・・さて、そろそろ良いかな。それであやめさんに付いて調べて分かった事ってなんです?」
あやめ達の姿が見えなくなったのを確認した後、誠也は春香に調べて分かった事を聞いた。
春香「あ、はい。え~と、確かお祖父さまに聞いた話だと、あやめさんはお祖父さまのお母様・・・つまりひい祖母様の妹だと聞きました。」
誠也「やっぱりひい祖母ちゃんの実家の人だったんだ。それで?」
春香「あ、はい。なんでも震災で亡くなったらしいんです。当時の東京の銀座に行ってて、あやめさん一人だけが火事に合って亡くなったらしいんです。」
悠菜「東京の銀座?」
春香「何でも縁談をするために両親や私達のひい祖母様と共に行ったらしいです。けど、あやめさんは縁談が嫌で逃げ出して火事に巻き込まれて・・・・。」
誠也「そうか・・・・ちなみに他の人たち・・・ついて行った人たちは無事だったの?」
誠也は少し悲しそうな顔をした後、連れの人達は無事だったのか聞いてみた。
春香「どうやら無事だったみたいです。当時かなり辛かったみたいですひい祖母様。逃げなければ助かったのにって・・・・」
誠也「そっか・・・・・そう言えば昨日、あやめさんは好きじゃない人に嫁ぐのは嫌だって言ってたな。」
悠菜「あやめさん・・・きっと田中のひいお祖父さんに会いに行ったのね。そして・・・」
誠也「たどり着く前に亡くなったか・・・・先輩のひいお祖父さんも待ってたのかな、気の毒な話だな・・・・」
そう誠也が言った後、三人は悲しそうな顔をしたまま黙り込んだ。
誠也「・・・こんな所で暗い顔をしていても仕方がないよな。取りあえず、霞たちの所に行こう。」
春香「そうですね。じゃあこちらに。」
そう言った春香を先頭にして、誠也達は霞達がいる応接間へと移動を開始した。
*
祝「・・・・「魄」が薄れてますね。」
乃木坂家の応接室。誠也達はそこにあるソファーに座りながら、あやめをじっと見ているメイド、乃木坂家メイド隊・第十位で巫女もやっている雛咲 祝である。
誠也「「魄」が薄れている?」
誠也は、先ほど祝が言った言葉を口にする誠也。
祝「成仏したくはありませんか?」
あやめ「はぁ?」
祝の言葉を聞いても訳がわからないと言うような顔をするあやめ
霞「あやめさん・・・言ってることがわからないって顔してるね(^_^;)」
はやて「まあ、しゃあないやろう。本人は幽霊の自覚ないんやからな。」
祝の言葉を聞いて、訳がわからないという顔をしたあやめを見て、少し呆れ顔をするはやて。そんなはやて達を他所に、祝は話を進めていく。
祝「見た所急激に力を付けた訳では内容ですね。元々、あの公園に居たのはわかってたのですが・・・・」
春香「え?祝さん、あやめさんが公園に居た事知ってたんですか?!」
祝が以前から幽霊の事を知っていた事に驚く春香。そんな春香に対して顔を向けて祝は話し始めた。
祝「はい、元々あの公園に地縛霊としてこの方が居たのは知ってました。けど、意思の疎通もできない様な状態でしたので、話して成仏させて上げることもできず、悪意のないものだったので放っておいたのですが・・・」
そう言って祝は再び視線をあやめの方へと向けた。
祝「驚きました。まさか自ら動けるようになるなんて。けど・・・・どうやら急激に力を付けたわけではなく、消える寸前になったから動けるようになったようですね。」
隆史「き、消える寸前?!ど、どういう事です!」
祝から聞いた言葉に驚き、大きな声を思わず出す隆史。
祝「ロウソクの火は消える寸前に激しく燃え上がるじゃないですか。あれと同じです。この方は霊体を形作る要素の一つである「魄」が薄れてきているのです。「魄」が薄れれば霊は地上にはいられません。だからと言ってあの世に行ける訳でもありません。同時に魂も消滅しますからね。」
あやめは黙ったまま祝の言葉を聞いていたが、その顔を見ている限り何を言っているのか訳がわからないと言った感じの顔をしていた。
祝「自分から死を受け入れて上がらないと」
あやめ「はぁ」
祝「時間はあまり残されていませんよ、ある程度の覚悟はしておいてください。」
あやめ「そう・・・ですか。」
そう言って曖昧な返事をするあやめ。
そんな二人の会話を聞いていた誠也達は、当事者であるあやめ以上に深刻そうな顔をしていた。祝の言っていることは、あやめに対して「あなたはもうじき死にますよ?」(もう死んでいるが)と言っていることと同義である。
知らない間柄だったならともかく、言葉をかわし、あやめの身の上を知った今となってはあやめの消滅は辛いものになっていた。中でも、あやめと一番長くいた隆史は相当辛そうな顔をしていた。
誠也「・・・・祝さん、どうやったらあやめさんを成仏させてあげられるんですか?」
押し黙った一同を代表するかのように誠也が祝に、あやめを消滅させずに成仏させる方法を聞いた。
祝「・・・この世の未練、それを晴らしてあげられれば成仏させてあげられると思うのですが・・・・それをするには時間が足りないでしょう。」
誠也「時間が・・・足りない?どういう事です?」
祝「「魄」の薄れぐあいから、後一週間も持ちません。」
誠也「なっ!」
はやて「そ、そんな・・・・」
祝の言葉を聞いて愕然となる誠也達。
春香「祝さん、なんとかならないんですか?せめて未練を晴らしてあげられる時間を作ってあげられる事は・・・」
祝の言葉を聞いてなんとかならないかと言う春香。
祝「方法はなくもないです。薄れている魄を外からの力・・・・霊力、あるいはそれに準ずる気力や魔力の様なもので補ってあげれば消滅を引き伸ばす事もできます。ですがこれはあまりオススメできませんね。」
誠也「どうしてです。」
祝があやめの消滅を引き伸ばす方法を渋る訳を聞く誠也。
祝「消滅しかかっている幽霊の存在を引き伸ばすのです。それなりの力を補充しなくてはいけません。でも、それほどの力を注いだら、逆に力を注ぐ方が普通まいってしまいますし、最悪命を落としかねません。」
霞「い、命を・・・」
祝の言葉を聞き驚愕する霞。
祝「ええ、幽霊に力を注いでも平気でいられるような強い力を持ち、さらに他人に力を注ぐ方法が普段から定期的かつ安易にできる方法を持っている方でなければまず無理です。ですが、そんな都合の良い方が居るわけありませし・・・」
そう言って祝は押し黙った。
春香「祝さんじゃダメなんですか?」
祝「私の霊力など微々たるものです。私の霊力ではあやめさんの消滅の引き伸ばしにすらなりません。」
そう言って申しわけなさそうな顔をする祝。
はやて「う~ん・・・霊力、あるいは魔力をあやめさんに定期的補充しても大丈夫なぐらい力があって、さらに力を注ぐ方法が普段から定期的かつ安易にできる方法を持っている人物か~」
悠菜「そんな都合の良い人物、居るわけないわよね、はぁ~」
そう言って大きなため息を吐く悠菜。そんな悠菜の側で、誠也は過去に出会った人物達を思い出しながら条件にあてはまる人物が居ないか思い返していた。
誠也(・・・それなりの力と、力を注ぐ方法が普段から定期的かつ安易にできる方法を持っている人物・・・・)
誠也の脳裏に過去に出会った人物達の顔を思い浮かぶ。その中には思い出すのも嫌な人物の顔や懐かしい人物の物、思い出すと悲しくなってくる者の物と様々であった。
そんな風に思い返している中、誠也はいつの間にか、かつて門矢士に付いて、はやてと共に異世界を旅した時に出会った人物達の事を思い返していた。そんな人物の中、誠也はふと、自分の力を他人に注ぐと言うキーワードに当てはまるある人物を思い出した。その人物はウィザードの世界の人物・操真晴人であった。操真晴人は誠也が変身する「仮面ライダー・ウィザード」の先代である人物である。彼は魔力の供給を定期的に受けなければ体を維持できないパートナーであるコヨミに対して、プリーズウィザードリングで魔力を普段から供給していたのを誠也は思い出していた。
誠也(・・・・そうだ。晴人さん、あの人は確かコヨミさんに定期的に魔力を供給していた・・・その方法を使えば!でも、そうなるとあやめさんにプリーズウィザードリングをハメてもらわなければならないが、幽霊であるあやめさんは物を身につけることができない・・・う~ん・・・あやめさんにリングを身につけさせる方法は・・・・・)
そんな風にさらに考え込む誠也の目にはやての姿がうつり、誠也はここに来る前、アパートではやてが起こした一件をふと思い出した。
誠也(・・・それにしてもはやてのヤツ、あやめさんの胸をいきなり揉むなんて、何考えてるんだ?全くしょうもないな~・・・ん?あやめさんの胸を揉む?!幽霊のあやめさんの体にさわれる・・・・・)
誠也はあやめの体にさわれるという言葉に何かピンと来る物を感じた。
誠也(・・・・触れないなら触れるようにする・・・・・指輪を・・・・・魔力が・・・ば・・・・・)
誠也「これだ!この方法だ!!」
はやて「うわっ!考え込んでいたと思ったらいきなり立ち上がって大声あげてどないしたん?!」
考え込んでいた誠也が突如立ち上がって大声を上げたことに驚くはやて達。
圭介「ど、どうしたんだよ。なにが「この方法だ!」なんだよ。なにかあやめさんの消滅を引き伸ばす方法でも思いついたのか?」
誠也「ああ、思いついたんだよ!方法を!この方法ならあやめさんの消滅を引き伸ばすことができる!」
隆史「本当なのか!どんな方法なんだ!!今すぐにできるのか!」
誠也「まってください。この方法をするには少しばかり準備が必要です。今日帰ったら早速準備に取り掛かるんで、明日の放課後までまってください。」
そう誠也が言った後、誠也達はいくつかの談話をした後、乃木坂邸を後にした。
つづく
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