仮面ライダーを受け継ぐ者   作:剣 流星

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どうも、剣 流星です。
少しずつですが暖かくなってきました。これであと少ししたら、毎年恒例の花粉シーズンに突入です。
また今年も来たな~。憂鬱になる・・・・・

では第50話をどうぞ~


第50話 もう一つの太極の欠けら、真の紋章の目覚め④

自分達へとジリジリと迫ってくる「グノーシス」の「コブリン」数体と「アラガミ」の大型種である「ヴァジュラ」数体。そしてそれ等を少し離れた所から様子を伺っている黒いヴァジュラ。

誠也は先ほど財団Xの親衛隊長である「リュート」によって折られたアバラからの痛みに耐えながら、ヨロヨロと立ち上がって「グノーシス」と「アラガミ」を睨みつけた。

 

 

誠也「・・・・モモタロス、俺がこいつらを引きつけている間に、二人を連れて逃げて。」

 

こあ「そ、そんな!危険です!」

 

良太(M)「そんなボロボロの体で何言ってるんだ!お前まさか、自分を犠牲にして俺達を逃がそうって考えてるんじゃないだろうな!大体、残るんだったら俺だろう!」

 

誠也「・・・いいえ、残るんなら俺です。初めての戦闘で良太さんの体は既に限界です。これ以上酷使させるわけにはいかないでしょう。それに死ぬつもりはありません。モモタロス達には援軍を・・・カナリヤを連れて来てもらいたいんです。」

 

良太(M)「援軍・・・カナリヤを?」

 

 

誠也の口から突如出てきたカナリヤの名前。モモタロスは以前、財団Xが出資していた。「Cage of Memory(通称C.O.M.)」のカラスが起こした「ムネモシュネ」に関わる事件で「カナリヤ」と会っていた。それゆえに、誠也の口から「カナリヤ」の名前が出てきた事に驚いた。

 

誠也「今、目の前にいるアイツ等には身に覚えがあります。以前カナリヤが「森羅」と言う組織のサーバーに侵入した時に持ち帰った「ゆらぎ」に関する資料に載っていました。カナリヤならアイツ等に対しての何らかの対抗手段を思いつくはずです。」

 

こあ「けど・・・・やっぱり危険です!一人でなんて・・・・・」

 

 

誠也を心配そうな顔で見つめ、誠也の服の橋を握って引きとめようとする。

 

 

誠也「どっちみち、こいつらをここで足止めしてないと、アイツ等が街へ行ってしまう。そうなったら大勢の人達が犠牲になる。誰かがアイツ等の足止めをしなきゃならないんだ。」

 

 

誠也は自分の服の橋を握るこあの手を振り切りって前に進み出ると腰のウィザードライバーのハンドオーサーを操作してウレイムウィザードリングをかざして変身した。

 

 

電子音声『シャバドゥビタッチヘーンシーン!!フレイム!!プリーズ!!・・・・・ヒー!ヒー!ヒーヒーヒー!!!』

 

 

誠也「さあ、行って!」

 

 

ウィザード・フレイムスタイルとなった誠也は、手に持っているウィザーソードガンをガンモードにして、駆け出す。

 

 

誠也「(グッ!)」

 

走り出しと同時に折れた肋骨から激しい痛みが来るが、それをグッと堪えると、手近にいる「グノーシス」の「ゴブリン」や「アラガミ」の「ヴァジュラ」に向けてウィザーソードガンの引き金を引く。銃口から発射した弾丸はヴァジュラに当たるがダメージは全くなく、ゴブリンに至っては弾丸はすり抜けてしまう、当たりさえしなかった。だが敵の注意を引くことはできた。自分達を撃った誠也に意識が向いた敵は、誠也に向かって殺到する。

 

 

こあ「ああ!」

 

 

誠也に向けて殺到するゴブリンとヴァジュラを見て悲痛な声をあげるこあ。

 

 

そんな「こあ」の手を片手に握った電王である良太(M)は、もう片方の手で寧子の手を握り、誠也が駆け出した反対方向へこあと寧子を引っ張って走り始めた。

 

 

良太(M)「おら!とっとと行くぞ!お前ら居たって足でまといになるだけだ!」

 

寧子「けど!」

 

 

誠也を置いていく事に抵抗を感じ、その場に残ろうと自分の手を引っ張る良太(M)の手を振りほどく寧子とこあ。

 

 

良太(M)「アイツの事を本当に思うんだったら。早く「カナリヤ」を連れて来るのが正解だろうが!」

 

こあ「た、確かに・・・でも・・・・」

 

良太(M)「大丈夫だ。見ろよアイツは銃で攻撃して、相手との距離を常にあけながら戦っている。あれなら相手の攻撃をかわしやすいし、致命傷も受けづらいだろう。」

 

敵と戦う誠也の姿を見て寧子とこあに説明する良太(M)。敵をウィザーソードガンで牽制し、常に一定以上の距離をあけ、近寄ってきた相手をウィザーソードガンで牽制し、大型の巨体である事を利用して相手の死角に逃れるように避ける誠也のかわし方は見事としか言い様のないものだった。

 

 

寧子「た、確かに・・・・」

 

 

誠也の危なげながらも、敵の攻撃を交わし続ける誠也を見てひとまず納得をする寧子。

 

 

良太(M)「わかったろう。ならとっととこの場を「ああっ!」って・・・なに!?」

 

こあが震えながら誠也のいる方を指を差していたので、一斉に誠也の方へと視線を向ける良太(M)と寧子。

 

 

良太(M)「なっ!」

 

寧子「ああっ!」

 

 

三人の視線の先、そこには変身が解除され、地面に倒れ伏した誠也の姿があった。

誠也は良太(M)の言うとおり、相手の攻撃をなんとかかわしてその場をしのいでいた。だが不意に激しい痛みが全身を襲った後、変身が解除され、口から大量の吐血をして倒れたのである。

 

 

誠也「グハッ!・・・・な、内蔵も・・・痛めてたんだな・・・・・くそ!時間稼ぎすらできないのか・・・・」

 

 

倒れ伏した誠也に向かってゆっくりとゴブリンとヴァジュラ達が近づいてくるのが誠也の目に映った。その誠也の視界に、少し遠くにいるこあが自分に走って近寄ろうとするのが見えた。

 

 

誠也「来るな!!」

 

 

誠也に「来るな!!」と叫ばれて、走って近寄ろうとする「こあ」の足が止まる。そんな「こあ」の視界に、互が触れるくらいの距離まで近づいたゴブリンの腕が、倒れた誠也の頭上に振り上げられ・・・・

 

 

こあ(・・・・・・・・・・イヤ)

 

 

振り上げられた腕が、まるでスローモーションのようにゆっくりと・・・・

 

 

こあ(・・・・・イヤッ!!・・・・やっと・・・・・)

 

 

振り下ろされる・・・・・

 

 

こあ(やっと・・・・・・また会えた(・・・・・)のに!)

 

 

 

こあ「イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

マスターーーーーーーーー!!」

 

 

誠也にゴブリンの腕が振り下ろされると同時にこあの叫び声が辺りに響く。その時!

 

 

カッ!

 

 

こあの左胸に、女性を象った様な紋章が浮かび上がると、こあ自身が強い光を発し、強大な光の柱となった。

 

 

良太(M)「なっ!」

 

寧子「これは?」

 

 

突如光の柱となったこあを見て驚く良太(M)と寧子。

 

 

ゴブリン・ヴァジュラ「ゴアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

 

こあの発した光を受けて、断末魔の叫び声を上げて体がまるで光に溶けるようにして消えるゴブリンとヴァジュラ達。

やがて誠也を取り囲んでいたゴブリンとヴァジュラが全て消え失せると、光の柱は消え去り、その跡地には倒れたこあが居た。

 

 

誠也「こあ!」

 

 

先ほどの光を受けて妙に疼く右手の甲(・・・・・・・・)のうずきと、全身を襲う痛に耐えながらこあへと近寄る誠也。良太(M)と寧子もそれに続くようにこあへと近寄った。

 

 

誠也「こあ!こあ!!」

 

 

倒れたこあを抱き起こして体を揺さぶり声をかける誠也。だが意識を失っているのか、目を閉じたまま一向に目を覚まさないこあ。

 

 

寧子「大丈夫なの?」

 

良太(M)「今のは一体・・・」

 

 

誠也に抱き起こされているこあを恐る恐る覗き込むようにしてみる寧子と良太(M)の二人。その二人の視界に映るこあの体に不意に変化が起こる。

 

 

寧子「えっ?」

 

良太(M)「なっ!」

 

 

二人の視界の中。誠也に抱き起こされているこあの体が、徐々に空気に溶け込むように薄くなっているのである。

 

 

寧子「これは?」

 

誠也「たぶん、魔力が切れかかっているんだ。」

 

 

誠也は前に、初めて会った時、こあが魔力切れで消えかけた事を思い出し、今のこあの状況があの時のこあと似ている事からそう判断した。

 

 

寧子「魔力が切れかかる・・・・」

 

良太(M)「おい、切れるとどうなるんだ?コイツどうなるんだ?」

 

誠也「消滅します。」

 

寧子「えっ!?」

 

良太(M)「なっ!?」

 

 

誠也の「消滅」と言う言葉に驚き慌てる二人。だが誠也は慌てる様子も無く、落ち着いた様子で一つの指輪・プリーズウィザードリングを取り出すと、それをこあの左手にはめた。

 

 

誠也「大丈夫ですよ。魔力を補給すれば元に戻ります。」

 

 

誠也はプリーズウィザードリングをはめたこあの左手を自分の腰にあるウィザードライバーへとかかげる。

 

 

電子音声『プリーズ!』

 

 

電子音声が辺りに響くと同時に、誠也の魔力がプリーズウィザードリングを通してこあへと流れていく。すると先程まで消えかけていたこあの体が徐々に元に戻っていった。

 

 

寧子「体が元に戻っていく・・・・」

 

誠也「これでもう大丈夫です。」

 

握っていたこあの手をそっとこあのお腹の辺りに置きながら「もう大丈夫」と言う誠也。そんな誠也の言葉を聞いてホッと胸をなでおろす寧子と良太(M)。

 

 

誠也「さあ、後はこあをラボの医療室に(ズキッ!)グッ!」

 

 

こあを抱きかかえて立ち上がろうとした誠也の体に再び激しい痛みが発し、「グッ!」と声を発して動きを止める誠也。

 

 

良太(M)「おい!無茶するな!!コスプレ娘を俺にまかせてお前は・・・・・・・?」

 

 

こあを抱きかかえて移動しようとする誠也に対して、「自分が運ぶ」といった良太(M)を始めとした誠也達に不意に大きな影が誠也達の背中から差してきた。「影の元は何だ?」と思い、誠也達は一斉に影の元を見るべく向一斉に振り向いた。

 

 

黒いヴァジュラ「ゴアアアアアアアアアアッ!!」

 

 

誠也「なっ!」

 

 

誠也達が振り向いた先、そこには先ほどの光のせいで所々が損傷していた黒いヴァジュラ・・・元いた世界で帝王の名を冠する名で呼ばれていたアラガミ、ディアウス・ピターがそこに居た。

 

 

 

つづく

 

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