みたま「よろしくね♪」
織姫「さて、今回のお話は外伝のお話です。このお話は本来なら本編のお話がもう少し進んでから載せるはずの物でしたけど、予定を繰り上げて急遽載せる事になりました。なんでだろうね?たまちゃん。」
みたま「それは、このお話の元になっている作品がアニメ化されて放送されるから、その記念に載せることにしたんだって。」
織姫「へ~、そうだったんだ。このお話は星の事も色々と絡んでくるし、時期もちょうど七夕だからちょうどいいかもね♪」
みたま「そうね。それじゃあ外伝3のお話を・・・」
織姫・みたま「「どうぞ~♪」」
カナリヤ『・・・・以上が、私が手に入れた財団Xの情報と現在の状況よ。』
クリム『そうか。・・・やはりあの時、蛮野に接触していたのは財団Xだったのか。』
通信越しで、カナリヤから送ってもらった資料に目を通しながら唸るクリフ。
彼の名はクリム・スタインベルト。元は人間の科学者であったが、自らが開発した機械生命体「ロイミュード」達の襲撃にあって肉体を亡くし、その意識を「仮面ライダードライブ」へと変身するためのツールである「ドライブドライバー」に移した。そして、
そして108体全てのロイミュードと黒幕である
最初クリムはこの通信に答えるつもりはなかった。自分の発明がまた悪用されるのを恐れたためである。だが、あまりにもしつこく通信を何回もかけてくるので、いい加減にウザったくなり、文句の一つでも言ってすぐに切ってやろうとして出た時、カナリヤの口から真っ先に出た二人の人物の名前に驚き、すぐに通信を切るのを止めた。通信の相手、カナリヤの言った人物の名前。そのうちの一人は
その死んだチェイスから「あなたの存在を知った」と言ったカナリヤの言葉は、クリムにカナリヤの話を聞く価値があると思わせるには十分なものであった。
クリム『チェイスはあの戦いで死んだ。そのチェイスから私の事を聞いたとはどういう意味かね?』
クリムは死んだはずのチェイスから話を聞いたとはどう言う事かとカナリヤに聞いた。その問いに対してカナリヤは詳しく経緯を話した。
きっかけはチェイスを復活するための旅に出ていた剛であった。彼は自分を庇って死んだチェイスに対して素直に「『ダチ』だ」と言えなかったことを深く後悔し、チェイスを復活させるため世界中を旅していた。そしてついには世界をも超えてカナリヤのオリジナルである
剛は梨絵が有名な科学者だと聞いて、梨絵にチェイスを復活させて欲しいと頼んだ所、「良いわよ」とあっさりと頼み事を聞いてもらえた。
剛「・・・・なんであっさり「良い」って返事をしたんです?」
あっさり「OK」の返事を貰った剛は、拍子抜けしてしまったが、すぐに「何故OKの返事を出したのか?」と疑問に思い、それを聞いてみた。
カナリヤはそれに対して、こう答えた。
実は梨絵自身も、剛達「ドライブの世界」のライダー達に接触を取ろうとしていたのであった。
何故接触を図ろうとしたのか?それに答えるには、梨絵が今も探り続けている財団Xの事について話さなければならない。
梨絵はカナリヤを送り出した後も財団Xついての情報を引き続き集めていた。その結果、財団がほとんどのライダーの世界に干渉していたと言う驚愕の事実が判明したのである。
過去の調査で判明した、財団Xが資金援助をしたりして関わっていると判明した物だけでも、人を怪人へと変身させるガイアメモリとアストロスイッチ。死んだ人間を蘇らせる技術・ネクロオーバー。超能力兵士を生み出すクオークス。強制突然変異による超進化生命・ミュータミット。欲望の怪人グリードの元であるコアメダル&セルメダル。そして、梨絵も関わっていたムネモシュネとこれだけの技術に対して資金援助し、その見返りとしてその技術を吸収していたのである。しかし、それさえも氷山の一角で、さらにこれら以外に資金提供して、その技術を手に入れていたという事実が判明したのである。そして判明した世界と資金提供した技術は次のとおりである。
「龍騎」の世界で「神崎士郎」の「カードデッキ」の技術に資金提供。
「555」の世界で「スマートブレイン」に資金提供しライダーズギアを作成させる。
「剣」の世界で「BOARD」のアンデット・ライダーシステムに資金提供。
「カブト」の世界でネイティブ達に資金提供し、マスクドライダー計画を支援する。
「キバ」の世界で「素晴らしき青空の会」のイクサシステムに資金提供。
「ウィザード」の世界で「笛木 奏」に資金提供をして、ウィザードライバーと人造ファントム・カーバンクルに資金提供
「鎧武」の世界で「ユグドラシル・コーポレーション」の戦極ドライバーとロックシードに資金提供
「ドライブ」の世界で「蛮野 天十郎」のロイミュード作成の技術に資金提供。
これだけでもかなりの数なのに、さらに他の世界にも手を伸ばしている思われる手がかりがいくつも見つかり、梨絵は自分の背中に冷たい汗が流れるのを感じた。
梨絵「・・・・敵が大きすぎる!」
自分たちが相手をする敵があまりにも大きい敵だった事に対して、勝つ姿を思い浮かべず、どうすればいいのかと呆然とした。
だが、自分が戦うと決めた時に自分の背中を押した、仮面の戦士達の事を思い出し、気力を取り戻した。
かつて自分の夫が暴走しておきたムネモシュネの事件で夫の暴走を止めて、意識不明となっていた息子を助けてくれた仮面ライダー達。
彼らは例え敵がとれほど巨大でも、ひるまずに戦いを続けた。それを思いし、財団Xと戦うにはどのようにすればいいかを考えた。
梨絵「・・・・相手と同じように、こちらも他の世界に協力者を見つけることができれば。」
そう考えた梨絵は、まず最初に各世界に居る仮面ライダーとその協力者に接触を図ろうと行動を開始しようとした。その矢先に、剛が接触してきたのである。梨絵にとって、剛からの接触はまさに渡りに船であったのである。
梨絵は、剛に事情を説明し、協力求めると同時にチェイス復活に協力する事を約束した。梨絵自身にも仮面ライダーであるチェイスの復活は望むところであった。やがてチェイスをカナリヤを制作するために使用した核の「マテリアル」から引き出した知識と、財団からハッキングなので手に入れた知識と技術を使用し、チェイスの形見であるシグナルチェイサー内に保存されているチェイスの情報を元にチェイスを再生・復活させる事に成功した。
復活したチェイスを前に、剛は涙ながらに「おかえりダチ公」と言って、肩を抱き合い、梨絵はそれを微笑みながら見つめていたと言う。
こうして梨絵はチェイスの復活に成功させ、剛とそして復活させてもらったお礼にと梨絵に協力することにした。剛とチェイス自身も、ロイミュードを作る技術を持っている財団X自身を危険だと判断し、進んで協力した。そして、剛とチェイスの提案で、ドライブピットの地下深くで眠っているクリムに協力を求めようと提案を出され、クリムに接触を図ろうとしたのである。
地下深くに居るクリムに断続的にクリムに通信を送る梨絵。それを受け取ったクリムは事情を説明され、自分の戦いはまだ終わっていない事を悟り、梨絵に協力する事を約束し、地上へと再び舞い戻った。
突然のクリムの帰還に、進ノ介をはじめとした仲間達は喜んだ。だがその喜びもつかの間、クリムから聞かされた自分が戻ってきた理由を聞かされ、進ノ介をはじめとした仲間達は新たな戦いが始まると気を引き締めた。そして梨絵の元にいる剛とチェイスと共に、自分達に協力してくれる者達を探しながら財団Xを追う事を始めた。
財団Xを追うクリム達。その中で財団Xは各世界に支部のような物を置き、そこにその世界の協力者を置いて任せている事が分かり、そして今、ある世界に財団は「フリーエージェント」と切り札の一つである「親衛隊」を送り込み、探し物をしている事が判明した。そして、その探し物をしている世界というのは、カナリヤが向かった誠也達の居る世界であった。
梨絵「あの世界に何が?」
梨絵は財団Xが切り札の一つである親衛隊を送り込んで探させているほど、その探し物がよほど大事な物だと考え、そしてそれが戦況を変える位の重要なものだと考え、それが何なのか一刻も早く探る必要があると思った。
梨絵は新たな協力者である「アルコス」が送り込んだ「木場勇治」と「斬鬼」に続き、新たな戦力をカナリヤの元に送る事を提案した。そしてその人選にチェイスとクリムが選ばれた。最初は進ノ介と剛も行くと言ったが、クリムとチェイス、梨絵の意見により却下された。もちろん二人は納得ができず、その理由を聞いた。その理由は一度向こうの世界に行けば、また再び帰ってこれなくなる可能性がある事が一つと、そしてもう一つは次元の壁を突破するための衝撃に生身の人間が耐えられないのがその理由であった。誠也達の居る世界は行くためには次元断層を突破する必要があり、それを行うためにトライドロンにライドブースターを装備したブースタートライドロンに、梨絵とクリムが共同で新たに発明した次元跳躍装置を乗せて突破する方法があった。だが、この次元跳躍装置はまだまだ問題が多く、次元断層を突破する時に、乗っている者に多大な負荷がかかり、それに生身の人間が耐えられないのである。よって生身の人間である進ノ介と剛はメンバーから外された。
最も梨絵とクリム、チェイスは家族がこの世界に居る二人に帰ってくるかわからない旅に出させようとは思っておらず、初めから二人を外す気で居た。
着々と進む次元跳躍装置をブースタートライドロンに乗せる作業。そして今日、チェイスとクリムが旅立つ。
進ノ介「ベルトさんチェイス・・・二人共、気をつけて」
晴れたある日の午後、とある広場で、次元跳躍装置を装備したブースタートライドロンの前に、ベルトであるクリムを持ったチェイスが立ち、その前に進ノ介や剛を始めとした仲間達が集まっていた。
霧子「無事に帰ってきてね。」
剛「必ず帰ってこいよ“ダチ公”」
チェイス「ああ、全て終わったら必ず帰ってくる。“ダチ”であるお前達がいるこの世界に。」
追田 現八郎「こっちの世界の事は心配するな。俺達が守る!」
西城 究「財団Xの事で、何か判明したらすぐにそっちに送るよ。」
沢神 りんな「トライドロン呼び全シフトカー、マッハドライバー炎にライドチェイサーは整備済みで、ドライドロンに乗せてあるわ。うまく使ってね。」
本願寺 純「こっちは私達で何とかしますから。向こうの事はお願いしますね。」
クリム「ああ、本願寺。君には本当に世話になった。帰ってきたら、またゆっくりと語り合おう。」
仲間達と別れの言葉をかわすクリムとチェイス。
梨絵「向こうに行ったらまず、カナリヤに接触して。カナリヤには先には向こうの世界でドライブの装着者としての素質を持った人を探すように言ってあるから。カナリヤは今まで何人かの新しいライダーの装着者を見つけているから、あなたのお眼鏡に適う人物を見つけているはずよ。」
クリム「新しいドライブの装着者か・・・・ふ~む、君を疑うわけではないが、どうも進ノ介以外の装着者と言うのはピンとこないし、少し不安も感じる。」
梨絵「まあ、最初はそうでしょうね。けどカナリヤが見つけた他の新しいライダー達はちゃんと活躍しているわ。大丈夫、もう一人の私を信じてあげて。」
クリム「ふむ・・・まあ君がそう言うなら信じてみよう。」
梨絵「ありがとうクリム。さあ、そろそろ時間よ。二人共トライドロンに。」
梨絵の言葉を聞いて頷いた二人は、改めて見送りに来た仲間達の方へと視線を向ける。
チェイス「では行ってっくる。」
クリム「では諸君、行ってくる。」
二人は「行ってくる」と行った後、ブースタートライドロンへと乗り込んだ。やがてブースタートライドロンはゆっくりと浮かび上がると上空へと飛んでいき、加速し始め、そして車体が光り輝き始めた瞬間「シュバン!」と大きな音を出し、その姿を消した。
進ノ介「必ず帰って来いよ二人共。」
ブースタートライドロンが消えた空を見つめ、旅立った二人の仲間に進ノ介はそっと呟くように言った。
*
クリム「ぐっ!も、もうすぐ次元断層を突破する。あと少しだ、踏ん張れチェイス。」
チェイス「ぐっ!あ、ああ。」
ドライブの世界を旅立った二人は、目的地の世界へと向かうべく次元の狭間をブースタートライドロンで飛行していたが、ほどなくして、一番の難所である次元断層へと到達し、今現在は次元断層を突破中であった。
ブースタートライドロンの窓の外は赤く染まり、とてつもない圧力が乗っている二人を圧迫した。
二人はその圧力に耐えながらもブースタートライドロンを操作し、次元断層の突破を試む。
クリム「次元断層の出口だ・・・・。」
チェイス「ぐっ・・・・い、行けーーーーーーーっ!」
見えた次元断層の出口に向かって、叫びながらブースタートライドロンを操作し、出口に突っ込ませる。そして・・・・
シュパン!
次元断層を無事抜けて、ブースタートライドロンは無事通常の次元の狭間に出た。
クリム「やったぞチェイス!次元断層を抜けたぞ!」
チェイス「ああ。」
無事次元断層を突破しホッと一息つくクリムとチェイス。
クリム「最大の難所を抜けた、後は「ドゴン!」っとな、なんだ?!」
次元断層を抜けて、ホッと一息をついた二人は、突如ブースタートライドロンを襲った振動、そして車内に響く警報音。
チェイス「ぐっ!な、なんだ?!何が起きた!」
クリム「車体に何かがぶつかってバランスが!有り得ない、まさか何も無いはずの次元の狭間に物が!」
チェイス「ぐっ!・・・バランスを!」
何かがぶつかり、バランスを崩したブースタートライドロンのバランスを、必死に操縦してバランスを戻そうとするチェイス。だがチェイスの必死の操縦も虚しくますますバランスを崩すブースタートライドロン。
クリム「だ、ダメだ!近くの世界に墜落する・・・うわあああああああああっ!!」
クリムの叫び声を響かせながら、バランスを崩したブースタートライドロンは次元の狭間を抜け、近くにあった世界へと落ちていった。
*
どんよりとした雨雲が空を覆い、酸性雨が降りしきる無人のビルや建物が立ち並ぶとある都市。その一角に、煙を上げたブースタートライドロンは墜落していた。
チェイス「うっ!・・・・ここは?」
墜落したブースタートライドロンの車内。そこで意識を失っていたチェイスは、窓ガラスを叩く酸性雨の音で目を覚ました。
クリム「む・・・・・チェイス。」
チェイス「クリム、目を覚ましたか。」
クリム「ああ、どうやら墜落のショックで気を失っていたようだ。」
チェイス「大丈夫か?」
クリム「私は大丈夫だ。君の方はどうだ?」
チェイス「俺も問題ない。だが・・・・」
クリム「ああ、ドライドロンの方は無事とは言えないな」
ふたり揃って窓の外を見る。窓越しに見える範囲で車体を見て、二人はトライドロンの車体のダメージを見た。車内を見ればダメージは無いように見えるが、外側を見るとあちこちが破損しているのが見えたのである。
チェイスはクリムを持って酸性雨が降りしきる中、車外へと出た。
クリム「ふ~む・・・・・・」
車外に出たチェイスはクリムに手に持ち、トライドロンのダメージ状況を確認してながら自分でもトライドロンを見た。トライドロンはあちこちが傷つき変形し、一部煙を出していた。素人目で見た限りでも、ダメージが結構大きように見えた。
チェイス「どうだ?直りそうか?」
クリム「ふ~む、詳しく見てみないと何とも言えないが、マッドドクターを始めとしたいくつかのシフトカーを使えば何とか修理は可能だ。」
チェイス「そうか。ならすぐに修理を」
クリム「ああ、そうしよ。それにしても・・・」
修理可能だと分かり、安心したクリムは多少の余裕が出来たため、周りを見回してみた。
クリム「随分と寂しげな風景だね。」
チェイス「ああ、少し物悲しい感じだ。」
自分の周りにある廃ビル群を見て寂しそうだというクリム。周りには無人の建物が続き、その幾つかには戦闘でもあったのか、強力な力で吹き飛ばされ建物やビルが立ち並んでいた。
チェイス「随分と寂しげな世界に落ちてしまったな。」
クリム「ああ。こんな寂しげな廃墟を見続けると気分が滅入ってくる。さっさと修理して、こんな世界とっとと出よう。」
チェイス「そうしよ・・・・・むっ!」
クリム「?どうしたチェイス?」
突如鋭い目つきになり、辺りを見回し始めたチェイスを見て声をかけるクリム。
チェイス「・・・今、そっちに動く何かが居た。」
クリム「なんだって?」
チェイスの言葉を聞き、クリムも辺りを見回し始めるクリム。と、当然「ドドドドドッ!」と言う音と同時に、チェイスの足元に銃弾が炸裂した。
チェイス「くっ!」
チェイスは咄嗟にその場を飛びのき、その銃弾をかわした。
クリム「な、なんだ一体!」
クリムは叫び声をあげながら、銃弾が飛んできた方向を見た。チェイス租数メートルの距離、そこにはマシンガンのような物を装備した、自走砲のような物が3体、銃口を向けて立っていた。
自走砲のような物は銃口から弾丸を発射しながら近づいてくる。
クリム「この廃墟に配置された自律型の戦闘機械か!」
迫り来る四本足の自律型の戦闘機械。それを見据えたチェイスは持っているクリムをその場の地面に置くと、マッハドライバー炎を取り出すと、それを腰に装着した。
チェイス「迎撃する!」
チェイスはシグナルチェイサーを取り出し、それをマッハドライバー炎に装填した。
チェイサー「変身!」
電子音声『シグナルバイク!ライダー! チェイサー!』
辺りに電子音声が響くと同時にチェイスの体に銀と紫のアーマーが装着されていき、チェイサーは仮面ライダーチェイサーへと変身した。
チェイス「はっ!」
チェイスは迫り来る3体の自律型の戦闘機械に対して、右手に持ったブレイクガンナーをガンモードにして、2体の戦闘機械を打ち抜き、破壊・爆散させて、さらに迫ってくる残り1に対して、今度はシンゴウアックスで迎え撃つ。
チェイス「ハッ!」
気合一閃。戦闘機械の銃弾をかわして近づき、シンゴウアックスを振り下ろし、真っ二つになる戦闘機械。
チェイス「・・・・終わったか。」
辺りを警戒しながら見回した後、もう敵が居ない事を確認した後、チェイスは変身を解除した。
電子音声『オツカーレ!』
辺りに電子音声が鳴り響くと同時に元の姿に戻ったチェイスは、地面に置いたクリムを拾い上げて話しかけた。
チェイス「大丈夫か?」
クリム「ああ、問題ない、助かったよ。それにしても警告もなしにいきなり撃たれるとはね。」
破壊された戦闘機械達を見ながら言うクリム。
クリム「このままここで修理をするのは危険だ。場所を変えよう。どこか手頃な場所は・・・・」
クリムは修理するのに手頃な場所はないかと周りを見回した。
チェイス「ん?クリム、あそこはどうだ?」
酸性雨が降りしきる中、雨で霞む数百メートル先を指さしたチェイス。そこには小型のドームのような物が備わっている百貨店と思わしき建物。その隣に、その百貨店に買い物に来た客が使用する立体駐車場があった。
クリム「立体駐車場か!あそこならトライドロンを隠せるな。よし!早速移動しよう。」
*
立体駐車場内
あの後、発見した立体駐車場内にトライドロンを移動させたチェイスとクリムは、立体駐車場内の片隅にトライドロンを止めると、早速トライドロンの修理にかかった。
立体駐車場内に止まっている車は殆どおらず、わずかに止まっている車も壊れていたり、部品を抜かれているなどして、動きそうにないものがほとんどであった。そんな立体駐車場の中の片隅に、クリムとチェイスはトライドロンを停めて修理に取り掛かった。
マッドドクターを始めとしたいくつかのシフトカーがトライドロンの破損箇所に群がり修理に取り掛かり、それをクリムは眺めていた。そんなクリムにチェイスは修理状況を聞くために声をかけた。
チェイス「修理状況はどうだ?直りそうか?」
クリム「ふむ・・・肝心な部分は破損してはいない。だが、完全に直すには部品が足りない。次元跳躍は私にとっても未知の領域。次元跳躍を安全に行うためには、なるべく完璧な状態に近い状態にしたい。」
チェイス「部品が足りないのか。」
クリム「幸い足りない部品は代替えが可能な物ばかり。この世界の文明レベルなら充分手に入れられる。今シフトカー達に部品の調達を頼んでいる。部品が集まり次第修理に取り掛かれる。」
チェイス「そうか。なら、部品待ちという事か。なら、その待っている間、俺は周りの安全を見てくる。さっきのような戦闘機械が居るかも知れないからな。」
クリム「わかった。気を付けて行ってきてくれ。」
チェイス「ああ。」
チェイスはクリムに背を向けると、自分達の居る立体駐車場の周りと、その周辺の建物を見回る為に移動を開始した。立体駐車場内を警戒しながら移動し、立体駐車場を出た後は、周りにある建物の中を探索した。
チェイス(・・・・・人が居なくなってからだいぶ立っているな。)
ホコリが積り、あちこちが薄汚れている建物内を探索したチェイスが第一に思った感想はソレだった。
いくつかの建物内はその全てが無人で、人がいなくなってから数十年以上経っている物ばかりだった。そんな建物を探索しながら、チェイスは建物内に残された新聞や雑誌などを読んで、この世界の情報を得ようとした。そして、それらから得た断片的な情報をつなぎ合わせて得た情報で、この場所、この世界が何故無人なのか、その理由を得た。
チェイス(・・・・世界規模での戦争での細菌兵器の打ち合いか。)
チェイスが得たこの世界の情報。それは、かつて世界規模の戦争が起き、その終盤で細菌兵器を打ち合いとなり、世界が荒廃したと言うとても悲しい真実だった。
チェイス(なるほど・・・・この世界の荒廃ぶりはその戦争のせいなのか。街に人が居ないのはそのせいか。死体が無いのを見ると、住民は避難したのだろうが、人が戻った形跡が無いのを見ると、ここの住人達は・・・・)
チェイスは建物内に残された、写真立てを手に取って見つめた。そこにはかつてこの建物を使っていた者達が笑顔で写っていた。それを見て、そこに写っている者がどうなったのか、先ほど出た考えで出た答えのせいでチェイスは物悲しくなり、その写真立てを元の場所に戻し、建物内の探索を再開した。
いくつかの部屋を周り、フロアーのような場所を移動するチェイス。建物内の様子や、ショーケースや物が並んで置いてあるのを見て、この建物がかつてデパートだった場所だと推測するチェイス。そのデパート内を探索し、来場した客が使用する表側を一通り探索したチェイスは、次にデパートの従業員が使用するバックヤードに当たる部分の探索を開始した。
いくつかの部屋を周り、誇りの積もった部屋いくつも回るチェイス。そしてその何個かの部屋を回ったチェイスは、次の部屋へと移動するために扉のノブに手を掛けた。そしてその部屋へ入った瞬間、その部屋の様子を見て驚いた。
チェイス「電源が・・・・生きてる?」
部屋の中、その部屋は薄暗く、部屋内には長椅子といくつかの機会がパネルを発光させて鎮座していた。
チェイス(この長椅子・・・・俺のような人型の機械を診るためのメンテナンスベットに見えるな)
部屋の中央に置いてある長椅子は側にある機械と無数のコードで繋がれており、チェイスは自分のような人型の機械・ロボットの様な者が使用するメンテナンスベットだと思った。
チェイス(機械が動いているという事は、ここの電源は生きているのか・・・・何かに使えるかもしれない。この場所は覚えておこう)
チェイスは部屋の中の機械をざっと見回した後、この部屋出て行った。
チェイス(この部屋が最後か・・・)
電源が生きていた部屋を出た後、チェイスは最後の部屋へと移動した。そして、その部屋の入口である両開きの扉をゆっくりと開いて中へと入った。
???「おめでとうございます!あなたは250万人目のお客様です♪」
チェイス「なっ・・・・人間?」
扉を開けて入った部屋の中、そこでチェイスが見た物。それは部屋の中に入ってきたチェイスに対してニッコリと笑顔を向ける一人の少女だった。
つづく
初登場キャラ出典作品
クリム・スタインベルト (平成仮面ライダーシリーズ(仮面ライダードライブ)
チェイス (平成仮面ライダーシリーズ(仮面ライダードライブ)