Re:雪のように白く、美しく 作:海童(ワダツミ)
オフィスビルの地下、刀魔のすんでいるその一室で刀魔は倒れこんでいた。
「ガハッ………グ……ゲホッゲホッ…………はぁ、まだ、このぐらいなら………」
レイズコアで作られたパワードスーツにはすこしばかりの欠点がある。一番の特徴としては、ISではない、単なるパワードスーツだということだ。つまるところ、空中移動でのGをダイレクトに受ける、ビーム兵器・ミサイル・近接格闘すべてのダメージをダイレクトに受けるのだ。現に左肩には薄く切り傷が残り、服を赤く染めている。どうやら装甲をわずかだが貫通したようだ。
それだけでなく、一時的に反射速度をあげることはできるが、それは使用者の脳に大きな負担をかけるため、使いすぎると廃人同然となってしまうのだ。
先の戦いでも、春雷に対応するためにリミッターを少し解除したため、今の咳き込む状態になっている。
「はぁ、はぁ……………ふぅ、とりあえず1週間は休まないと。次の目標は―――」
イギリス、潰させてもらうぞ。
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IS学園司令室。そこに専用機持ち全員が集まっていた。
「集まってもらったのは他でもない、亡国機業と、京都での戦闘結果、未確認機の報告だ。山田先生」
「はい。亡国機業が京都に拠点を持っている、との情報でしたが、更識楯無さん含む教師陣の捜索の結果、拠点は確認できましたが、完全に放棄した模様です。恐らく拠点は他にも複数あると思われます。そして、皆さんのISですが、打鉄弐式は問題ありませんが、シュヴァルツェア・レーゲン、白式がダメージレベルB、それ以外はCと判断されましたので、現在修復中です。そのため現段階でIS学園に存在する戦闘可能ISは打鉄弐式と訓練機のみです」
この言葉に、場は凍りついた。簡単に言えば、今ここを攻められると陥落することはほぼ確定しているということだ。
「そして織斑君たちが交戦した未確認機ですが、完全にデータがありません。登録されているコアとは別の存在です」
一夏と箒は千冬の方を見る。
「……あいつに聞いてみたが、『あんなのを作った覚えはない』そうだ。恐らく完全に自作だろう」
「織斑先生、しかしそれではあのコアはどこから入手したのでしょうか」
セシリアがもっともな質問をする。
「…………亡国機業が盗んだ、と考えていたのだが、あれのパイロットがサイレント・ゼフィルスを攻撃したとなると最早予想がつかない。とにかく、現状はあの未確認機に注意するよう! そしてこの事は機密情報だということを忘れず、解散!」
専用機持ち、山田先生が部屋を出て二人だけになる。口を開いたのは一夏だった。
「………なぁ、千冬姉」
「織斑先生と呼べ」
「…………やっぱり、俺たち以外にも兄妹はいるんじゃ「一夏」…っ」
「私たち以外に姉弟はいない」
「千冬姉!」
「……部屋に帰れ、今日はもう遅い」
それだけいって彼女は部屋をあとにした。
「なんでだよ、千冬姉…………」
一夏の声は悲しくこだました。
223系新快速さん、感想ありがとうございます。