ドラゴンボールY 逆行のヤムチャ 作:枝豆豆腐
前回の天下一武道会から4年が経った。未だに10倍の重力を完全に克服することはできていないが、修行は思ったより好調に進んでいる。
とはいえやはり重力の克服には界王星で修行した頃のように生活全てがその重力で行われるのがベストの様だ。流石にここではそういう訳にもいかないので、もう少し時間はかかりそうである。
今回の天下一武道会だが、結局出場を見送る事にした。ブルマからは不思議がられたが、ピッコロ大魔王の手下がやって来た際に直ぐに動けるように気を張っている為だ。細かい事まで覚えてないからクリリンからはできるだけ離れないよう気を配る必要があったしな。
武闘会の結果は前の通り、僅差で天津飯の優勝に終わった。こうして気を感知しながら見てみるとよくわかるが、未来で改良されたそれとは違い、この頃の気功砲は文字通り命がけの危険な技だ。もし直撃を受ければ今の悟空では間違いなく死んでいただろう。天津飯本人は納得していない様子だったが、優勝するだけの実力も執念も確かにあった。
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さて、俺にとってはここからが本番だ。ピッコロ大魔王の部下は驚くほど簡単に撃退した。気を隠すつもりもなくやってきたので奇襲で瞬殺である。
ピッコロ大魔王本人の気も探ってみたが、倒した部下に似た気配を捉える事ができた。こちらも自分の実力に対する自信からか、気を隠す様子は一切ない。
みんなにもピッコロ大魔王の復活と襲撃を知らせたが、奴を知ってる武天老師様がいたおかげで話は早かった。ピッコロ大魔王の部下が襲ってきた事を説明し、ドラゴンボールを探しているという情報を敵が漏らしたと(会話もせずに倒したが)伝える。
当然悟空達は戦う気満々だったが、手下相手ですら非常に苦戦した、とてもではないがピッコロ大魔王本人には勝てないだろうと大袈裟に語った。実際、俺以外の全員で戦っても勝てないだろう。
しかし、今更ながらこいつの性格を忘れていたようだ。あと天津飯も、昔はこんなに無鉄砲な奴だったんだなあ(しみじみ)。
こいつらが実際に負けた訳でもないのに大人しく逃げる筈がなかった。ブルマも楽観的だし、クリリンも周りに感化されて甘く考えているようだ。餃子は天津飯に逆らう訳もない。俺と武天老師様は最後まで反対していたが、結局数の暴力に押されてピッコロ大魔王と戦う事になった。
作戦はドラゴンボールを先に確保しての待ち伏せだ。悟空と天津飯が戦い、反対派の俺と武天老師様が伏兵として潜む事になった。
まさかの事態に俺は混乱して考えがまとまらない。当初の予定では、ピッコロ大魔王がドラゴンボールを集めている間に修行という名目で悟空をカリン塔に連れて行き、そこで超神水を飲ませるつもりだったのだ。
はっきり言って、今の悟空と天津飯の2人ではまず勝てない。俺が戦えば勝てるだろうが、そうするとピッコロが生まれない可能性が高い。そもそも、ピッコロ大魔王を殺せば神様が死んでしまう。若返っていない今のピッコロ大魔王にピッコロを産む事ができるかわからないし、仮にできたとしても上手く誘導して倒す自信なんてない。俺に奴を倒すことはできないのだ。
そんな事を悩んでいる内にもう悟空達とピッコロ大魔王との戦いが始まってしまっていた。最初は押しているように見えた2人だが、ピッコロ大魔王が気を解放すると一気に形勢が逆転する。一瞬で2人は叩きのめされ、既に倒れ伏してまともに動けなくなった。とにかく今すぐ助けに入るしかない。そうして助けに入ろうとした俺よりいち早く動いたのは武天老師様だった。不意打ちでかめはめ波を撃ち込むと、瞬時に2人とピッコロ大魔王の間に割って入る。
俺は武天老師様が何をしようとしているのか知っていた為、慌てたて飛び出し、そして2人をカリン塔に連れて行く事を武天老師様に頼み、足止めを買って出た。
当然武天老師様は反対したが、ここで魔封波を使って失敗した場合、俺1人が残れば2人を背負って逃げることなど不可能だと、未来に希望を繋げる為にはこの2人が生き残る事が第一だと説得して逃げてもらった。
武天老師様がとんでもなく神妙な顔をしていたので申し訳なくなってきた。俺が死ぬつもりだと思っていたのだろうが、そんなつもりは皆無である。寧ろ終わらせようと思えばもう全て終わらせる事ができる。本当に申し訳ない。
俺は半日ほど戦い続けた後に追い詰められたように偽装し、安心と実績の太陽拳を使ってさっさと逃走した。
暫く俺を探していた様子だったが、追いつける訳もない。すぐに諦めてドラゴンボールを使用したようだ。感じる気も若く、大きくなった。そしておそらく神龍は殺されたのだろう。見殺しにしてすまん。後で神様に復活させてもらってくれ。
その後ピッコロ大魔王が都に向かっていた為、ヒット&アウェイのゲリラ戦法で嫌がらせをして足止めした。こいつらが都に入れば大惨事になるのは未来を知らなくてもわかる。やつとしても、自分と互角に渡り合った武闘家は消しておきたかったのだろう。思ったより時間を稼ぐことができた。
結果として、悟空が来るまで都に辿り着かなかったのだから上手くいったと言っていいだろう。
悟空が来れば後はもう任せるだけだ。悟空について来ていたらしい武天老師様達に連れられて戦闘の余波が来ないところまで避難し無茶を叱られ、天津飯には自分のせいで死なせてしまうところだったと謝罪され、そしてブルマには泣かれた。そんな反応をされると本当に申し訳ない。不眠不休で働いたからキツかったのは確かだが、俺からすれば命の危険など全くなかったのだから。
俺たちがそんな事をやっている内に、悟空は無事に勝利した。卵が飛んで行った事も確認済みだ。
今回は随分と苦労するハメになった。予定から大幅にズレてしまったのは、俺がまだ甘く考えていたということだろう。いくら力があっても、何もかも自分の思い通りにできる訳がない。しかし、俺には歴史を変えてしまった責任がある。少しでも良い未来を作る為に、強くなるだけでなく、準備をしていく必要がある。
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悟空が神様の元へ向かってから、俺は天津飯達の修行に同行させてもらう事になった。
修行環境としては重力室のあるカプセルハウスが一番なのだがどうしても取得したい技があった為、天津飯の元で修行させてもらう事にしたのだ。流石に技を教えてもらう側の人間の都合で動いてくれとは言えない。あんな事件の直後にまた長く離れる事になるブルマには埋め合わせをしなければいけないだろう。寧ろ、愛想を尽かされるかもしれないが。
その取得したい技というのは四身の拳だ。
次の天下一武闘会で天津飯が悟空との試合で使う技で、文字通り身体を四つに分ける。力も4分の1になるから実戦での扱いは難しい技なのだが、俺が目をつけたのは修行に使いたいからだ。修行では実力の近い相手との組手がかなり有効だ。1人で修行を続けてもどうしても限界がある。かつてのサイヤ人襲来に備えて仲間達と修行に明け暮れた際に強く実感したことだ。
あの当時地球の為に限界を超えた修行を続けたとはいえ、たった1年で5倍以上強くなったのは、間違いなく俺の人生の中で最も伸びた時期だった。1人で修行を続けてもあの当時程の効果は一度もなかった。
しかしながら、今の俺とまともに戦える奴は地球にはいない。重力室で黙々と修行をしていたのでは、そう遠くない内に限界を迎えるだろう。そう悩んでいた時に思いついたのが天津飯の使っていた四身の拳だ。自分と全く同じ実力の分身を作り出して打ち合えばいくら強くなっても相手に困る事はない。
そんな訳で自分で四身の拳を取得しようとしたのだが、自分の身体を本当に四つに分けるなんて何をどうやっているのかすら想像がつかなかった。早々に取得を諦めて、天津飯と知り合った後に教えてもらおうと考えた次第だ。
ところがこの時の天津飯、まだこの技を開発していなかった。俺の話を聞いて何やら触発されたようで、開発を進めているのだが、今すぐに作り出すのは流石に無理だろう。
結局それまでの間、逆に俺が天津飯達の修行に付き合う事になった。早く取得してブルマのところに帰らないと後が怖いんだが……
天津飯の大小に関わらずかめはめ波は効かない設定は結局有効なのだろうか…
セルと悟飯の撃ち合いに割って入ってセルのかめはめ波を返す天津飯は有りなのか無しなのか…