『あれ?次…10話じゃね?』
早いですねぇ…まさかここまで続くとは…
ついでにお礼を。お気に入りが100人突破してました!UAも10000超えてまして…本当にありがとうございます!前の話に書こうと思ってたんですけどね…深夜テンションで忘れてました。
とりあえず記念すべき10話!昔の彼らを描こうと思います!
それと、ちゃっかり名前決めました。詳しくは本編にて。
&この話は本筋には関係ありません。一応読まなくても話は通じると思う(というか一話完結短編小説のつもり)なので飛ばしてもらっても結構です。
………さて。エロ要素入れないように頑張らなきゃ(使命感)
ある日俺は夢を見た。
はるか昔の…まだ彼女と僕の関係が今ほどではなかった時代。
今の俺たちの関係を作ったある事件の夢。
ぼんやりとだが…頭に浮かぶその景色は…忘れることのできない記憶。
僕の名前は佐藤敦。幼稚園に通う小さな男の子。
そして偶然にも隣の家も佐藤さんちで、同い年の女の子がいた。
隣の家ということもあり、僕たちが生まれる前から親同士は仲が良かったらしい。
お互い子供が生まれたときは『将来は結婚させようね!』みたいな約束までしていたようだ。僕はまんざらでもなかったが、彼女は『お父さんと結婚するの!』だってさ…はは、初めての玉砕だ。
しかし、彼女の気持ちを変えたとある出来事が…
「カナちゃん。幼稚園行こ~!」
隣の家の女の子の名前は佐藤佳奈さん。僕はカナちゃんと呼んでいた。
いつも通り一緒に幼稚園に行こうと、お母さんと一緒にカナちゃんの家に行ったのだが…
「ごめんなさいね。佳奈はちょっと熱気味で…」
「あら、そうなんですか。お大事にね。敦、今日はカナちゃん一緒に行けないって。残念だけど今日は一人で行きましょう。」
「え?」
僕は言っている意味がわからなかった。どうして一緒に行けないの?カナちゃん…僕のこと嫌いになったのかな…?
「ほら、行くわよ。」
頭の中がぐるぐると回っていた僕はお母さんに引っ張られ、ずるずると幼稚園へ行った。
こんな状況で楽しく過ごせるわけがない。
そもそもカナちゃんがいないのだ。もはや何を楽しめというのか。
「敦君?大丈夫?調子悪そうだね。先生と休もうか。」
先生が何かを言っている。
それでも、僕の頭は未だにぐるぐる。
僕、何かしたのかな…
鬼ごっこで捕まえちゃったからかな…
それとも…ピーマン食べてもらったからかな…
それとも…それとも…
思い出せばきりがない。たくさん僕は助けてもらっていた。だからカナちゃんはきっと何もできなかった僕のことが嫌いになったんだ。
「うぅ…ぐすっ…」
「あ、あれ?敦君?どうしたの?どこか痛いの?」
「うあぁぁぁぁぁ!!!!!」
どんどん涙がこぼれてきた…
「ねぇ敦。ちょっとスーパー寄ってさ。リンゴ買ってカナちゃんのお見舞い行こうよ。」
幼稚園からの帰り道。僕の手を引いて歩くお母さんは言った。
しかし、僕の心は晴れなかった。きっと僕から会いに行ったらまた嫌いになられちゃう…
だからこそ僕は子供ながらに一つのことを誓った。
もう迷惑はかけない
そのためにどうすれば良いか
カナちゃんに…会うのを止めよう
そんなことはムリだ。家が隣だし、なにより同じ幼稚園で同じ組なのだ。
でも、そこまで頭の回る男の子ではない。とにかく僕は『もう会わない!』と決めた。
「んーん。行かない。」
「え?どうして?敦がお見舞いに行ったらきっとカナちゃん喜んですぐ元気になると思うけどな~」
「行かない。」
「どうしたの?何かあった?いつもはカナちゃんカナちゃんうるさいくらいなのに…」
「行かないもん…」
「でも敦泣きそうに…」
「行かないもん!」
「………そう。でも夜ご飯は買うからスーパーには寄って帰るね。」
「ん…」
その後は『夜ご飯何がいい?』とか『おやつ買っていこうか』とか話しながらスーパーを回った。
カナちゃんのことだけではなく、幼稚園のことすら話題にしないあたりはさすがお母さんと言えるだろう。
対する僕はずっと上の空。ひたすら『ん』と繰り返す機械と化した。
夜ご飯はカレーだってさ…はは…やったね…大好きだよ…
数日後。
今日も今日とてボーッと一日を過ごして家に帰ってきた僕たちの耳にピンポーンという機械音が響いた。
「はーい」
机の上で荷物を並べていたお母さんがその音に反応する。そしてパタパタとかけていった。
僕の動きはいつも通りだ。まずは部屋に荷物を置き、簡単に着替える。
そして3DSを取り出し、バケモンを捕まえる旅に…
「敦~!カナちゃんが来たわよ!」
「え!?」
出ることはできなかった。持っていた3DSが床に転がる。焦点を失った視界が右往左往と移動する。
ダメだよ…僕が会っちゃったら…もっと嫌われちゃう…
「カナちゃん。敦は向こうの部屋にいるからね。」
「うん!」
あぁまずい。確かにカナちゃんの声だ。ヤバいよヤバいよ。どこかに隠れなきゃ…
「あっ、ここなら…」
「あっくん?」
ガチャリ、という音と共に足音が入ってくる。
うろうろと歩き回っている。ばれませんよーに…
「見つけたぁぁぁ!!!」
「えええええ!?!?」
はやっ!なんで?なんでわかったの?
「あっくん久しぶり!どうしたの?眠いの?」
「いや…その…」
「ん~?」
つい~…(目線を右へ)
「ん~?」
つい~…(目線を左へ)
「ん~…ん!」
「んん!?」
唐突に視界が塞がれる。
長いまつげが目の前で揺れていた。腕は首に絡みつき、体は膝の上に乗っている。
甘い香りや柔らかい唇。直にかかる重みは僕の混乱する頭をさらに混乱させていく。
「んちゅ…ぁ…んむ…」
「ん…カナちゃ…あぅ…」
閉じられたドアの向こうにはお互いの母親がいる。
少しでも大きな声を出せば聞こえるだろう。
いくら子供とはいえ、キスの意味くらいはわかる。簡単にしてはいけないことだということも。
「や…め…ぅぁ」
「あっく…んふ…」
静かな部屋にくちゅくちゅと水音が響く。
ベッドの上でムリヤリに奪われる初めての前に僕の決意は崩れ落ちていった。
「あふぅ…はぁ…はぁ…ねぇ、あっくん。」
「けほ…あっ…ふぅ………なに?」
「なんでお見舞い来てくれなかったの?」
「え…その…」
ガラガラと崩れていった決意が復活していく。
ついでに理性も復活していく。
「いや…だって…」
「私ずっと待ってたのに…」
膝の上でシュンと下を向いてしまう。
「でもカナちゃん僕のこと嫌いになっちゃったし…」
「え?私、あっくんのこと好きだよ?」
「でも…会えないって…」
「熱あったもん。」
「ね…つ…?」
「うん。」
ねつって…あの病気の熱?
そういえばお母さんはお見舞いって言ってた。あの時は聞き流しちゃったけど…カナちゃん病気だったんだ…だから会えなかったんだ…
「よかったぁぁぁ……」
「なになに?どうしたの?」
大量の空気が肺から抜けていく。
口から空気が抜けると共に、体からも力が抜けていく。
嫌われていない、と言われて嬉しかったのだ。カナちゃんは…僕のこと好きなんだ…!
「ぁぁ…」
ベッドにボスッと寝転がる。柔らかいベッドが僕の体を受け止めてくれた。
その柔らかさに安心感もプラスされ、急に眠気が襲ってくる。
「ふぁぁ…」
「寝るの?じゃあ私も~」
体を覆い被せてくる。
柔らかさに温もりが加わり、眠気に拍車がかかる。
「ねぇ。あっくん。」
「ん~…なにぃ…」
「男の子と女の子が一緒に寝たらね…?赤ちゃん…できちゃうんだって…」
「へ~…そっかぁ…」
思考が止まった。
目が覚める。
そこにはいつもの天井。見慣れた景色。そして、いつもの重み。
しかし今日は重みだけ。不思議な下半身の違和感はない。
とりあえず布団を捲ってみると、
「んぅ~…♪」
毎度おなじみ幼なじみの姿が。
こいつは…俺を起こしに来てるんじゃないのか。一緒に寝てどうするよ。
「おい」
「うっ…」
脳天にチョップを入れるとすぐにこいつは目を覚ました。
絡めた足をほどき、気持ちよさそうに口元を拭きながら起き上がったこいつは開口一口目に…
「いい夢見れたかい!?」
「服着ろバカめ」
着ていたのは俺のシャツ一枚のみ。
前のボタンは一つもとまっておらず、ほんのりと赤く染まる肌を大胆に露出していた。
ギリギリ胸の先端は隠れて見えないが…少しでも動くと見えてしまいそうなほど。もはや今も桜色のあれがうっすらと透けている。
よくラノベの挿絵などで見かけそうなこの状況。ただ一つの違いは…
「なんでパンツまで脱いでんの?」
「え?なんではいてるの?」
「なんでそこで疑問系になるわけ!?」
「本当だよね!なんではいてるわけ!?」
「ほんっとうに話通じねぇなこのバカめ!」
「バカめ~~~!!!」
そんなことを言い合いながら俺はさっきの夢を思い出していた。
昔は全然べったりじゃなかったのに。むしろ俺の方がこいつにくっついていた。誠に遺憾ながら。
それが今ではどうだ。異様にこいつはくっついてくる。もはやウザい、と思えるほど。
今思えばこいつが変わったのはあの日だ。あの夢の日だ。
どうしてだろう。一体あの日こいつに何があったのか。
「なぁ」
「ん?」
「俺のこと…好きか?」
「愚問だね!!」
一瞬で空が晴れ渡るほどの笑顔。これが俺だけに向けられている、というのは少し嬉しい気も…
「まともな格好ならなぁ…」
「へい!レッツ子作り!」
「するか!」
昔と今の違いが再確認できた夢だった。
にしても…どうして今更あんな夢を見たんだ…?
「もう絶対…離れたりしないんだからね…」
「ん?なんか言ったか?」
「んーん♪別に♪」
あっくーん!!(バナナ片手に)