東方外来訪 交わりの刻 ~繋ぎの糸は新たな合流点~ 作:プレインズウォーカー
それが長い時間をかけて得られなかったら、挫折を味わう、これが短い時間で得られたらどんなにいいことか。
特定の何かを得るのにあっけなく得たのに対して長い時間をかけても得られなかった、そういった時間の嫉妬は誰だってある、今回はそんな話。
地霊殿でホルスがさとりの思考と精神の読み合いと勝負してさとりが敗れてさとりは精神崩壊で倒れてしまう。
その現場に偶然居合わせたこいしだが、倒れたさとりを見てホルスを見るが、『そうやってにらんでいる間があるならお姉さんの事が大事だと思うが? ベッドで少し休ませておけば目も覚ます。』と言ってホルスは煙を立てて姿を消す。
~地霊殿~
こいし「燐、お空~~~!!」
燐「こいし様、どうかいたしましたか!?」
お空「何事ですか、こいし様?」
こいし「お姉ちゃんが倒れた、横に落ち着けるところに移動させて! 私は肌が冷えないもの持ってくるから。」
燐、空《わかりました、こいし様!!》
こいしは倒れたさとりを見て燐と空をよんで、客人が落ち着ける横の幅が長い椅子にさとりを寝かせて、その間に毛布を持ってくる、体が冷えるとろくなことがないから。
~三つ目の少女気絶から回復~
少したってからさとりは目を覚ました、精神と思考の読み合いを思い出しながら。
さとり「心が読めなかったとは・・・。サードアイがありながら不覚でしたね。」
燐、空《さとり様、お目覚めになりましたか!?》
こいし「お姉ちゃん、一体何があったの!? 心が読めなかったってどういうこと!?」
さとりは頭を抱えながらゆっくり起きた、記憶の断片を探すのと同時に。
さとりの心中:(何といえばいいのかしら、外来者を【私の迷路に迷わせるつもりが逆に迷路に迷わされた】というか、使う言葉が難しくてこいしにはどういえば・・・。
こういえばこいしも理解してくれるでしょう。
燐とお空には席を外してもらいましょうかね、こういった分野は専門外だから。)
さとり「迷惑をかけてすまないわね、こいしに燐にお空、私は大丈夫だから・・・こいしはここに残って燐とお空はそれぞれの場所(仕事)に戻りなさい。」
燐、空《わかりました、さとり様。》
燐とお空はそれぞれの仕事に戻っていく、気になるところではあるが【好奇心】は【地の毒】と【蝕み】がある、さとりの前には隠し事はできないのだ。
目の前にいる夢遊病に似て非なる無意識の妹をのぞいては。
さとり「私は外からの訪問者の相手をしてきたのよ。」
こいし「それってホルスさんのこと?」
さとり「そう名乗っていたわね、彼は、こいしには私の説明が難しくて理解は遠く及ばないでしょう。」
こいし「何ていえばいいのかな、お姉ちゃんがそのホルスさんって人と心理の読みあいをして歩く道を迷わされて、お姉ちゃんが【出口と思った場所が足がつけるところがなくて落ちちゃった】って感じかな?」
さとり「大体そんな感じよ、こいし。
私が【精神壊しの罠】にはまるとは、姉として合わせる顔がないわ。」
こいし「お姉ちゃん、気を落とさないで・・・。」
姉妹は慰めあっていた、そこに天狗がおかしく脚色化していることまでは気づかず。
~外~
文「姉妹同士で傷をなめあう道化芝居、いい記事になりそうですね、あやや~。」
記者は真相、好奇心を追うことが仕事の一つ、だがそれは意図的に真実の中に嘘を入れて【嘘か真か】ぐしゃぐしゃにさせる、あやふやにする。
見たものの反応を楽しむ、視点を変えれば悪趣味だ。
文「さて、人里に配りに行きましょうかね~♪」
ニヤニヤとした顔をしながら文は地麗殿から飛び出した、その紙切れには『さとり、外から来たものの謎の能力にて敗れたり、外から来たものは何者か!?』との記事が・・・。
ヤマメ「軽はずみな事は部族同士の争いになるから、漏れ出しはやめてほしいな。」
文「あやや~~~!?」
キスメ「・・・。」
ヤマメはたまたまだが文の姿を見ていたため、その姿を見逃さなかった、無数の蜘蛛の糸を張って身動きが取れないようにして文は包帯のように巻かれて動きが封じられて、キスメは口にチャックをしたかのように無言を貫き、井戸を文の頭の上に落として気絶させる。
ヤマメ「地霊殿の主に変な噂が流れては、すんでいるこちらも恥をかくんだよ。」
そういいながら、キスメに見張りを頼み、勇儀のところまでいって文を黙らせるのであった。
~同じ頃・ホルスは~
ホルス「ここなら大丈夫かな・・・プレインズ。」
ホルスは裂け目を作って出てきた、そこは広い平地だった。
地図を出して、次の行動を考えた。
さてどうしたものか。
ひまわり殿と鏡花殿と落ち合う事も考えなければ・・・。
一方、アリスは自分の家をでて紅魔館に向かっていた、パチュリーに借りた本を返すために。
アリス「借りていた本の期限は明日までだったわね、パチュリーの気が悪くならないうちに返しに行きましょうか・・・。」
上海人形、蓬莱人形「しゃんは~い!ほうら~い!」
アリス「全くどこかの白黒さんも返す事を考えてほしいわよ、パチュリーの機嫌が悪くなったらどうするんだか、借りている私の立場にもなってほしいわ、全く。」
白黒と言うのは霧雨魔理沙、とんがり帽子で魔法使いだ。
女の子なのに口調はなぜかぜをつける癖がある、アリスが白黒とたまにいうのも納得である。
いずれは【キランの真意号】に搭乗させる事は、いやいや、とうじょうの意味が違う。
魔理沙を登場させることは保証しておこう。
~紅魔館(門)~
アリス「・・・。頭が痛いわね、門番は目を覚ましていないと意味がないでしょうが・・・。」
門番は寝ていては意味がないでしょうがと軽くツッコミを入れるが・・・。
明鈴「聞こえていないと思っているんですか、失礼ですよ、アリスさん。」
アリス「アラ、ごめんなさい。気分を害させて、パチュリーに本を返しに来たのだけど、通してもらえるかしら?」
明鈴「いいですよ、どうぞ。」
アリス「ありがとう。」
寝ているのか狸寝入りなのか、首をつっこむのはやめておこう。
明鈴は寝ている時はなぜか、力が強い、それは全くの謎酔拳をやっているわけではないのに、どこをどうすればそうなるんだか。
~紅魔館(中)~
アリス「咲夜、パチュリーから借りた本を返しにきたんだけど、案内頼めるかしら?」
アリスが中に入ると【時間のねじれ】が入るかのように咲夜がやってきた、咲夜はレミリアに仕えるメイドでメイドの中では鏡の中の鏡、どこかの懲りないでさぼりまくる鎌を持った少女は見習ってほしいものだ。
咲夜「いらっしゃい、アリス。パチュリー様ならこちらよ。」
アリス「恩にきるわ。それと手ぶらじゃ悪いから、手作りのお菓子よ、みんなで食べてね。」
咲夜「ありがとう、アリス。 全く、パチュリー様の好敵手(魔理沙)はアリスを見習ってほしいわ。」
アリス「それは難しいんじゃないかしら?
魔理沙にそれを言っても無理な話よ。」
案内しながら軽く話しをするアリスと咲夜、そうこうしている間に図書館についた。
~図書館~
咲夜「パチュリー様失礼いたします、アリスが本の返却にまいりました。」
パチュリー「ありがとう、咲夜。下がっていいわよ。」
咲夜「かしこまりました。 私はレミリアお嬢様のところに戻りますね。」
咲夜は姿を消した。アリスが何か違う感じをしたが咲夜は後々の事を考えて口には出さなかった。
パチュリーとアリスは同じ魔法使いという事ですごく仲がいい、たまに魔理沙がその中に入ることもあり時々、魔理沙が二人の【綱引き】、【やじろべえ】になって振り回されることもあるが、魔理沙自身にとって【繰り返す悪夢】同然だ、その話はまたあとで語ろう。
パチュリー「アリスはちゃんと返してくれるからいいわ、それにくらべて魔理沙は・・・。」
アリス「私も同じく思っていることよ、借りるのなら最低限の事は守ってほしいって思うわよ。」
パチュリー「アリス、あなた私に何か隠していないかしら?」
え?パチュリーに隠し事って一体何の話よ、心当たりはないわよ、本は返しているし、何かの間違いなんじゃ?あれこれ考えているアリスにパチュリーは続ける。
パチュリー「私の目は節穴と思っているのかしら、アリス?
あなたが膨大な魔力を持っているのはお見通しなのよ? 違う魔力を感じとれるわ・・・。
この力はプレインズウォーカーの力・・・。」
アリスが何でパチュリーがプレインズウォーカーについて知っているんだ!?って驚きの表情をしながらパチュリーは・・・。
パチュリー「私は書物でプレインズウォーカーの存在を知っているのよ、私は何度も何度もその灯火(ともしび)を宿らせようとしているのに失敗ばかり、ねえアリス、どうやって身につけたのよあなたは、このプレインズウォーカーの力を!?」
がくがくゆさゆさ、苛立ちが隠せないパチュリーを見てアリスは冷静に・・・
アリス「パチュリー、落ち着いて頂戴!! 私は外の世界で迷い込んだものを助けてその人がたまたまプレインズウォーカーだったのよ、プレインズウォーカーの灯火(ともしび)を正しいほうに使っていこうと灯火を受け継いだ、それだけよ。」
パチュリー「そんな作り話信じられると思うのかしら?」
パチュリーは長く時間がかかってもプレインズウォーカーの灯火を宿らせるのに何度も失敗して、一方のアリスは成り行きとはいえあっけなく身に着けてしまったことにより、時間による嫉妬だった。
同じ技の習得でも取り組み方によっては個人差はある、【黄金の願い】、【狡猾な願い】、【燃え立つ願い】、【生ける願い】願いをかけて望むものが手に入ったからといってそれをこなせる技量まで願うものはいるだろうか?
それはいない、望むものが手にはいった事とそれをこなせる技量は別々だからである。
野球で同じ番号を受け継いだとしてもチームのメンバーは同じく見るだろうか、それもないといっていい。
レミリア「パチェ、アリスが言っていることはパチェにとっては受け入れがたい事だけど真実よ。」
話に収拾がつかないためレミリアは翼をばさばさ広げてアリスとパチュリーの間に下りる。
パチュリー「どうしてあなたが入ってくるのよ、レミィ?」
レミリア「紅魔館の主と同時に親友として心配して来たのよ、私は。」
アリス「レミリア、パチュリーがなぜプレインズウォーカーについてそんなにこだわるのよ?」
レミリア「話すと長くなるからね・・・見過ごせない事があってね・・・。」
レミリアはゆっくりと話すのであった。
この話を思いついたのはほんの一握りの人しか入れない生徒会を舞台にしたアニメ極上生徒会からの1話から2話の間です。
ポジションを狙う事は長く時間がかかり、得たものは次に狙うものに対して隙間、付け込む余地を与えずその場を守っていく、そういった競争はどこだってあります。
生徒会の一席を争うのに力を蓄えていたのに、その一席を何の経験もない上京したばかりの生徒にあっけなくとられてしまったら、その一席を狙っていたものはどう思いますかね?
1年かけて狙っていたのに上京したばかりで何の経験もないものがあっけなく一席の確保はおかしい、長い時間をかけてきたのにこんなのはない!!って憤りが隠せないと思います。
(極上生徒会の2話でそういったやりとりがあります。)
時間による嫉妬は誰でも生じる、私はそう思っています。
目の前にあるものがもうすぐ手に入ると思ったところで、横から掠め取られた事があっても怒りに身を任せてはいけませんよ。