IS×シャーマンキング   作:melk

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どうも、melkです。

束とのシャーマンファイトの続きです!
葉の能力についての独自解釈があります。また、束のキャラが崩壊しているかもしれませんが、それは怒りのせい、ということでご容赦ください・・・。


心と心

「なん、だとぉおお!」

束のO.S.(オーバーソウル)が再び構成され、葉へと襲い掛かる。最早束に余裕などない。自信のあったO.S.(オーバーソウル)を一瞬で砕かれ、さらには葉の発言から見下されているように感じていた。プライドの塊である束にとって、見下されることは最も許せないことの一つであった。

 

「このっ!クソ!折れろ!死ね!」

束のO.S.(オーバーソウル)は容赦なく葉へと襲い掛かるが、葉は全て余裕をもって防いでいた。苛立ちが収まるどころか、逆に高まっていく中、束は自分を見失っていったのだった。

 

「もう終わりか?ならこっちからいくぞ!」

言い終わるや否や、白鵠が束のO.S.(オーバーソウル)の上から振り下ろされる。防ごうとした剣ごと真っ二つにされ、二度目の破壊となった。O.S.(オーバーソウル)は、破壊されると、使用者に精神的ダメージとして返って来る。そのO.S.(オーバーソウル)に込める巫力が大きければ大きいほど、ダメージも大きくなり、自身の力量を超えて巫力を注いだO.S.(オーバーソウル)ともなれば、一度の破壊で死に至るほどのショックとなることもある。束も二度目のO.S.の破壊ともなれば、自分に跳ね返ってくる精神へのダメージもそれ相応のものとなっていた。

 

「どんな小細工をしてるのか知らないけど、今度の攻撃は確実にお前を殺す!アーサー王伝説と共に語り継がれる黄金の剣、エクスカリバー!!!!」

ISの武装をコールした時のように、金色の剣がそのO.S.(オーバーソウル)の手に握られていた。そして、そこから放たれる黄金の光を纏った斬撃は、今までの攻撃と比べても、明らかなほどの力を持っていた。それを目にしている一夏達はもちろん、全く見えていないはずの千冬ですら空気の違いを感じ取っていた。おそらく、あれが束の持つ最強にして最後の切り札だろうということは全員が理解していた。

 

「何で・・・何でお前はまだ立っている、麻倉葉!!」

束は思わず目を疑った。自身の放った最強の技は、防御する手段などなく、相手を消し去るほどの威力を持っていると確信していた。しかし、葉を見ると、傷一つついておらず、何かをしたような素振りもなかった。

 

「『巫力無効化』、お前の力がどれほどのものだろうが、結局は巫力で具現化された霊の力だ。オイラはそれを無効化できる」

「くっ!そんなことが・・・」

「見たところ、残りの巫力ももうそんなにないんだろ?じゃあ、これで終わりだな」

葉が刀を再び束に向ける。次にO.S.を破壊されたら、もうO.S.を形成する巫力は残らない。そして、圧倒的ともいえる力の差を感じてしまったことにより、束自身も気づいてしまった。自分に葉の攻撃は防げないと。

 

 

だが、その一瞬でもう一つだけ束の頭の中で駆け巡ったことがある。それは葉の巫力無効化についてだ。O.S.(オーバーソウル)やそれを形作る巫力にはその人の性質や精神状態が大きな影響を与える。つまり、それを無効化するということは、相手の心を、さらに言えば相手の存在そのものを受け止める必要があるということだ。それが例え今の自分のように、半ば暴走したような状態であったとしても受け止め、浄化する。それが葉の力の本質だと束は気づいたのだった。まさに、自分の力や都合を押し付け、それ以外には興味も示さなかった束のやり方とは逆であり、それこそが葉と自分との”差”だということに気づいた時、束は不思議な気持ちになった。

 

(これが私との差・・・。完敗だ・・・。でも、負けているのが心だというなら、私の心の持ちよう次第で、今からでも追いつける・・・!?まだ、負けたくない!!!)

 

 

葉が振り下ろす刀を束のISは剣で受け止めた。込められる巫力は依然として大きく変わってはいない。しかし、O.S.(オーバーソウル)としての強度が明らかに上がっている。鍔迫り合いのような状態でありながら、葉も少し驚く。しかし、一番驚いているのは束自身であったりする。

 

「・・・ちょっと強えじゃねえか」

葉の雰囲気も少し変わる。先程までより少し楽しんでいるような笑みを浮かべている。

 

「当然!」

そう言って、束はニヤリと笑う。そこには嘲りの意味はなく、純粋に気持ちが高揚してのことであった。

 

「「はぁああああああ!!!」」

両者が同時に動き出す。これが最後の勝負となるだろう。砂浜の上を縦横無尽に飛び回りながら、お互いに打ち合う。先程までの一方的な展開とは違い、ようやく戦いになってきたところだ。しかし、打ち合うこと数合、束のO.S.(オーバーソウル)が限界を迎える。

 

(ああ、最後まで追いつけなかった。いっくんやちーちゃんの持つ強さ、それとはまた違う強さ、私にはない強さ・・・。悔しい、負けたくなかった。でも、楽しかった)

「オイラも久々に本気で負けたくないと思っちまった。楽しかったな」

そこで束は意識を手放した。

 

 

しばらくたち、辺りは真っ赤に燃えるような夕焼けに照らされていた。葉に負け、意識を失っていた束が目を覚ます。

 

「ありゃりゃ、もう夕方かー。随分長いこと寝てたみたいだね」

「そうだな。まあ、激しい戦いだったみたいだから仕方がない。そういうものなんだろう?お前たちの戦いというのは」

「あら~?『()()()()()()』?ちーちゃんもしかして束さんたちの戦い見られなかったのかな?」

「ほう、冗談を言える元気はあるみたいだな。じゃあ、私のアイアンクローぐらい食らっても問題はないな?それほどの激しい戦いの後なのにそんなに元気があるくらいだから、余裕だろうな?」

「すみません、ほんと許してください」

「はあ・・・。それで、何かつかめたのか?」

「さあね」

「ふ・・・そうか」

 

束自身もまだはっきりとはわかっていない。だが、何かを得たのだろうということは、付き合いの長い千冬にとっては、顔を見れば容易にわかることであった。

 

「さて、じゃあ私は帰るね」

そういって、ニンジン型のマシーンに乗り込む。

 

(麻倉葉・・・。まだまだ遠い、でもそこに近づきたい。それに・・・)

『ちょっと強えじゃねえか』

(たったあれだけ、認められただけだっていうのに、何故かすごく嬉しかった。人から認められるなんてこと、今まで当たり前だったのに・・・。何だろうこの気持ち?)

 

一人この場を去るのであった。

 




ヒロインらしき感じに束もなりました(笑)
束と葉には大きな力の差がありますが、思いの力だけで強さが変わってくるのがシャーマンファイトらしいのかなと思います。

それと、エクスカリバーに関しては、fateのものを想像していただければわかりやすいと思います。エクスカリバーの模造品→本物へと、束のISの持つ武器が変わっています。
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