烏森の魔女ゲーム 〈第1ゲーム〉   作:海神アクアマリン

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第1のお茶会

「起きて、起きてってば。」

僕が目覚めると見覚えのない部屋にいた。周りを見ると、芽亜里、奏太、莉亜、芽琉、神威、美紅利がいた。

「薫様。お茶会はもう始まっていますよ。」

「うふふ。薫お兄ちゃんはお寝坊さんだね。」

「薫お兄ちゃんは遅刻だね。」

僕には何が何なのか分からなかった。

「君たちは死んだんじゃなかったのかい。」

「はい。僕たちは死んでいます。」

「ここは私達死者も存在できる場所です。」

さらに訳が分からなくなった。

 

そうやって頭を悩ましていると、突然みんなが頭を下げ始めた。すると、何処からともなく銀色の蝶が飛んで来て集まり、黒月の魔女クロノエルの姿を作り出した。

「ご機嫌麗しゅう。クロノエル様。」

「すまなかったわね。使用人の出番がほとんど無くて。」

「まったくですよ。一言も喋らなかった使用人はみんな泣いてますよ。」

「それなら、後で謝りに行かなければいけないわね。」

どうしてみんな普通に話しているのだろうか。目の前にいるのは魔女で、しかも僕たちを殺した張本人だというのに。

「おや、もしかしてまだ魔女を信じていない者がいるのかしら。居るなら名乗り出なさい。」

どうやら魔女様にはお見通しのようだ。

「僕は信じられないね。あれは人間で説明できるものだってあったはずだ。」

「私も同意見だが、あんたと敵対する気は無いぜ。」

「俺は魔女を信じてるぜ。」

「僕はあのような殺し方は魔法しかありえないと思いますので、魔女を信じます。」

「私も神威君と同じで信じます。」

「魔女の弟子である莉亜と芽琉は魔女を完全に信じてるよ。」

みんながそう言うと、ユウヒ・クロノエルは不気味な笑みを浮かべてこちらを見つめてきた。

 

「信じぬ者が居ると魔法は完成しない。奏太、神威、美紅利、3人は姿を消しなさい。莉亜、芽琉、2人は準備を手伝いなさい。芽亜里は観戦してなさい。」

みんなは再び頭を下げた。

「かしこまりました。」

「莉亜と芽琉は先に行ってるね。」

「それじゃあ、私はゆっくりと観戦させていただくよ。」

みんなはこの部屋から姿を消した。

「そして、魔女を信じぬ愚か者の薫よ。1つゲームをしようでは無いか。」

「ゲーム?一体そんなことをして何になると言うんだ。」

「うっふふ。そちらが勝てば生きて現実世界のお屋敷から逃がしてやろう。しかし、私が勝てば貴様は我に屈して魔女を認める。ただそれだけよ。」

なぜユウヒがこんなことをするのか意味がわからない。確かにユウヒにもメリットがあるが、なぜそれをゲームでしようとするのか。僕にチャンスを与えてから落とす作戦だろうか。だが、チャンスは貰っておくべきだろう。

「そちらの言うゲームを受けようじゃ無いか。」

「きゃははは!私が勝って魔女を認めさせてやる。」

「僕が勝って生きて帰らせてもらうよ。」

 

ここから悪夢が始まることなど、誰にも知ることは出来なかった。永遠の悪夢は始まりを告げた。

 

 

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