色々な事情を抱えた青年が鎮守府に着任しました 作:柊さんの居場所
パーティーでは、将兵の当時は見かけない軍服を着た人が多い印象を持った。
??「お・・・すみません、少しよろしいでしょうか」
初めてここで声をかけられた。
若い将兵だ。あったことはないはずだが、まるで知っているかのような声の掛け方だった。
僕「はい、なんでしょう?」
海軍に対する恨みのせいで声のトーンを落としかけたが、ギリギリのところで飲み込んだ。
??「えーっと・・・、おr・・・僕は大城忠仁と言います。」
少しぎこちなく挨拶された。・・・どうしろと。
僕「・・・ここだと息苦しいので、外でお話しますか?」
ちょうど、先生は嫌々軍の上官と話していた。
大城「それで宜しければ」
バレないように、僕たちはパーティー会場を抜けた。
〜会場外の駐車場にて〜
僕「それで?お話というのは?」
少し不審げに聞いた。
きっと、この若い将兵は、僕のことは何も知らないだろう。
そう思っていた。
大城「ええっと・・・その、お前、いや、あなたは・・・」
軍人で敬語が苦手な人を初めて見た。
僕「敬語じゃなくていいですよ?」
大城「そうか?!なら話が早い!」
変わり身の早さに驚いたが、気にしない。
僕「はい・・・。それで?僕に何の用ですか?」
本題に入った。
大城「お前、うちの鎮守府でアシスタントしないか?」
唐突な話に驚いた。
僕が?また海軍で?アシスタント?あり得ない。
恨んでいる職場に復帰するなんて考えられなかった。
僕「なんで僕なんです?それに、色々こちらにも事情があるんです。」
聞いてから、丁寧に断るつもりだった。
大城「お前、こいつが見えるだろ」
見せられたのは、何かよくわからない生き物(?)だった。
顔がのっぺりとした、1頭身の何か。
僕「なんですか?このよくわからない人ならざるものは」
大城「やっぱり見えるのか・・・あとそんな言い方しないでやってくれ」
よく見ると、その生き物が怒ったように見えた。
不思議な生き物だと思った。
大城「なんでお前か言ってやろうか?ちなみにそいつは妖精だ」
妖精というその何かはこちらに向かって敬礼した。
大城「俺は今から、お前のことを当てて見る。」
僕「どうぞ」
当たるわけがない、そう思っていた。
大城「お前は元々海軍の将校だった。」
僕「!」
大城「んで、その中でもちょっと前に行われていた艦船と魂を合わせるとかいう意味のわからんものに巻き込まれた」
僕「!!」
大城「それから海軍には関わろうとしないようになった・・・こんな感じか?」
まさか、ほぼほぼ当たるとは思ってもいなかった。
僕「どこからそのように感じたんです?」
恐る恐る聞いた。
大城「お?てことは当たってるっぽいな」
彼はすい奈緒に喜び、種明かしをしてくれた。
大城「まず軍と関わりたくないって踏んだのは、他の人に一回も話しかけてなかったからだ」
そういえばそうだった。よく見ていたなという感心しか持てなかった。
僕「それ以外は?」
大城「カン」
僕「は?」
大城「いやあ、外れたらどうしようかと思ったよ、よかったー」
・・・この大城という男がよく分からなくなってきた。
そして、この男に興味が湧いてきた。
大城「んで、そのアシスタントの件だけど」
僕「今度、そっちに伺います」
口が、勝手に言っていた。
僕「その時に判断させてください」
大城は、ニヤリと笑っていた。
大城忠仁は、「おおしろ ただひと」と読みます。