理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第97話 縁談は御遠慮します

理久兎達は不比等に連れられいつもの場所もとい不比等家の庭の御座に案内されたそこは紫陽花が咲き誇っている美しい所だ。

 

理 「いや~夏に近づくと紫陽花が映えますね♪」

 

不 「ハハハ♪そうであろう!ささ理桜君

   共に飲もう」

 

そう言いながとっくりをだし理久兎達の前に置いてある盃を持ってこちらにというジェスチャーをする。

 

理 「えぇいただきます」

 

理久兎はそう言って盃をだし不比等に酒を注いでもらう

 

不 「亜狛君と耶狛さんもどうだね?」

 

亜狛「えぇ!良いのですか!」

 

理 「せっかく不比等さんがお誘いしているん

   だ貰っておけ……」

 

耶狛「ありがとう!不比等さま♪」

 

そう言いながら耶狛は遠慮せず不比等に酒を注いでもらう

 

亜狛「ちょ!耶狛!」

 

不 「ハッ♪ハッ♪ほら亜狛君も♪」

 

亜狛「すみませんでは私も失礼します」

 

亜狛も酒を注いでもらう

 

不 「3人共酒はあるかね?」

 

理 「えぇありますよ」

 

亜狛「大丈夫です」

 

耶狛「うん♪」

 

それを確認すると不比等は盃を掲げて、

 

不 「では乾杯!」

 

と、音頭をとる。それに続き自分と亜狛そして耶狛も盃を掲げて、

 

理 「乾杯!」

 

亜狛「乾杯です」

 

耶狛「乾杯~♪」

 

そう言って互いに盃を下ろして盃どうしを軽く当てる。

 

不 「ふぅ~中々いける酒だなぁ」

 

理 「えぇ確かに♪」

 

そんな酒の感想をのべていると、

 

不使「不比等様…酒の肴をお持ちしました」

 

そう言って使いの人は理久兎が持ってきた夏野菜を焼いて持ってきてくれた。

 

不 「おぉ!いい香りだ!どれお味は……」

 

不比等は理久兎が持ってきた獅子唐をひとくち食べた。

 

不 「うむ!この辛味!口の中にも広がり

   とても美味だ!」

 

理 「それは良かった♪持ってきた甲斐が

   ありますよ♪」

 

そう言いながら自分達も食す。

 

亜狛「本当ですね」

 

耶狛「う~ん美味しい!」

 

と、2人は言う。だが自分は笑いながら、

 

理 「どれ俺も頂くとするか亜狛も食わないと

   耶狛に皆食われるぞ?」

 

亜狛「そうなる前に食べないと!」

 

そんな感じで俺らは酒と夏野菜を楽しんだ。そして数時間近く経った頃。

 

耶狛「う~ん厠に行きたくなっちゃったよ

   お兄ちゃん……」

 

亜狛「1人で行ってこい……」

 

耶狛「え~~お兄ちゃんもいこうよ!」

 

亜 「はぁ~ならついでに俺も厠に行ってくるか

   マスター……」

 

それを察した理久兎は亜狛に、

 

理 「行ってらっしゃい」

 

と、言うと亜狛は耶狛に、

 

亜狛「いくぞ耶狛……」

 

耶狛「うん!」

 

そう言って2人は厠に行くために席を立った。

 

不 「ハハハ♪理桜君の従者は面白いな♪」

 

理 「それは♪それは♪」

 

自分の従者を褒めてくれるのは主人として鼻が高くなるものだ。

 

不 「所で話は変わるのだが理桜君……」

 

理 「なんですか?」

 

不 「理桜君は恋人や愛人等はいるのか?」

 

不比等は何故か急に変な話を持ち出した。それを聞いた自分の返答は、

 

理 「それはどういう意味ですか?」

 

不 「いや何……理桜君なら愛人やら側室等

   は居るのかと……」

 

理 「いえ……いませんよ?」

 

ありのままの事を喋ると不比等は真剣な顔つきで、

 

不 「そうかなら私の娘………妹紅を愛人として

   迎えてはくれないか?」

 

理 「へっ!?」(゜_゜)

 

急なことで流石の理久兎も驚くことしか出来なかった。

 

不 「理桜君なら信用できると私はそう思って

   いるのだが……」

 

不比等はそう言った。だが理久兎の答えはすぐに出た。

 

理 「不比等さんそれについてはお断りさせて

   いただきます」

 

理久兎の答えはお断りの答えだ。

 

不 「何故だ?」

 

理 「私としてもこちゃんの意見を尊重させ

   たいと……そして自分自身も結婚という

   のは更々興味もないもので……」

 

理久兎はそう言ったがこれはあくまでも表向きはだ。裏の方はというと、

 

理 (俺と結婚したら多分もこちゃん転落不幸

   人生真っ逆さまだしな……)

 

それはそうだ。ただでさえ寿命や生きる世界が違うのだ。そのような自分と結婚なんてしたら逆に悲しませるだけと理久兎は考えたのだ。

 

不 「そうか……少し残念だな……」

 

理 「でもまたどうしてその話を?」

 

不 「いや……その…何というか…」(/-\*)

 

不比等は顔を赤くして少し戸惑っているそして、ここで理久兎の鋭い勘が働く。

 

理 「もしかしたらそう言う不比等さんこそ

   誰かと結婚したいとか?」(・∀・)

 

理久兎がそう言うと不比等は溜め息をついた。

 

不 「…………はぁ~鋭いね理桜君は……」

 

理 「えっそうなんですか……」(゜.゜)

 

不 「あぁ実は今惚れた女性がいてね」

 

どうやら恋の話は不比等の方だったようだ。

 

理 「因みにお返事は?」

 

不 「フフ…聞いて驚け!」

 

理 (・_・?)?

 

不 「その女性の婿候補の5人の1人として

   我が残ったのだよ!」

 

理 「なるほどそれで気分が良いから私達と共

   に飲もうと……」

 

と、言うが自分は候補が多いと思った。それ程までに魅力的な女性なのだろう。

 

不 「ハハハ♪本当に鋭いな♪」

 

理 「不比等さん私から祝いの言葉として

   伝えたいことがあります」

 

不 「なんだね?」

 

理 「おめでとうございます」

 

不 「ハハハ♪ありがとう理桜君」

 

友人として自分は不比等を祝福する。

 

理 「で、その女性との結婚の条件みたいな物は

   あるのですか?」

 

不 「あぁそれなら明日の朝彼女の家に行きその

   条件を聞きにいくのだよ」

 

理 「そうなんですか………不比等さんそこに私も

   連れって行ってもらってもよろしいでしょ

   うか?」

 

不 「どうしてだ?縁談は興味がないのだろう?」

 

確かに縁談には興味など更々ない。だがその女性から知識が欲しいと思ったのだ。

 

理 「いえその女性から少し知識を授けてもら

   おうかと♪」

 

不 「ハハハ♪変わっているな理桜君は良いぞ!

   なら今日は泊まっていきなさい明日の朝に

   ここをたつのでな!」

 

理 「ではご遠慮なくそれに従わせて頂きます」

 

そんな話を理久兎と不比等とでしていると、

 

亜狛「すみませんマスター遅くなりました」

 

耶狛「ごめんねマスター……」

 

亜狛と耶狛が帰ってきた。

 

理 「おっ!丁度良い所に♪俺ら今日はここに

   泊まるからそのつもりで」

 

亜狛「そうですか分かり……えっ?!」(;゚∇゚)

 

耶狛「お泊まり?やった!」(*≧∇≦)ノ!!

 

不 「なら今晩も酒を飲もうではないか!」

 

理 「程々にですかね……」

 

こうして俺らは今晩は不比等邸に泊まることになったのだった。


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