理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第136話 正体バレました

因果。それは行いは結果として帰ってくる。そんな意味が込められている。自分はこれまで人間も妖怪も神も全てに対して地位も名誉も関係なく平等に接してきた。だが何処で狂ったのだろうか。

 

ル 「これ外しなさいよ!」

 

耶狛「早くこの枷を外してよ!!」

 

耶狛とルーミアは声を荒げて言うが、

 

武士「黙れ!人に仇なす妖怪共!」

 

亜狛「マスターどうするんですか!」

 

帝 「理桜君……本当に君は妖怪なのかね?」

 

帝にそう言われ自分は拘束されながら顔を向けるが、

 

理  /(^o^)\

 

もうこんな顔しか出来なかった。そしてこれを引き起こした張本人が声をだす。

 

道満「帝様!この者……八弦理桜そして今この場

   にいる理桜の従者達は妖怪でこざいます!」

 

こんな状況になったのも全てはこいつ蘆屋道満のせいである。ことの発端は今から数時間前に遡る。

 

理 「ふぅ~もこちゃん元気でやってるかな?」

 

妹紅が都から離れて僅か3日の月日がたった。この3日間は何事もなくとても平和に過ごせた。

 

亜狛「マスターお茶をお持ちしました」

 

そう言いい亜狛は自分の前にお茶を置く。

 

理 「ありがとうね♪」

 

亜狛「平和ですね……」

 

理 「あぁここ最近は色々と忙しかったからたま

   には良いと思うけどね?」

 

亜狛「そうですね……」

 

そう言っていると、

 

理 「…!……客人だな……」

 

亜狛「えっ!本当ですか!?まいったなまだ

   仕事が……」

 

理 「あぁなら耶狛に行かせるか耶狛~!」

 

耶狛を呼ぶ。すると数秒も経たずに耶狛が襖を開けて現れる。

 

耶狛「な~にマスター?」

 

理 「客が来たからここまで案内してくれ」

 

耶狛「は~い♪」

 

理 「後、指輪を着けてけよ!」

 

耶狛「もっちろ~ん♪」

 

そう言って耶狛は客を迎えに行った。すると、

 

ル 「あれ?理久兎……耶狛は?」

 

そう言いながらルーミアが理久兎の部屋に来る。

 

理 「お客が来たから案内しに行ったよ♪」

 

ル 「そう……」

 

そう言いながら貰ったお茶を飲もうかと口に運んだと同時だった。

 

耶狛「何するの止めてよ!!

 

亜狛「なんだ!?」

 

ル 「えっなに!?」

 

理 「あっつ!」

 

耶狛の大声で全員が驚いた。しかも突然で熱々のお茶が唇に触れてしまいとても熱い。

 

理 「つつ……今の声は?」

 

亜狛「耶狛に何かが!」

 

そういっている庭の方から男がやって来る。

 

? 「やぁ理桜さん♪」

 

その男は自分の偽名を呼ぶ。しかも自分はその男を知っていた。そうその男は、

 

理 「お前は!」

 

亜狛「マスター知り合いですか?」

 

ル 「誰なの!」

 

亜狛とルーミアに言われた理久兎はこの男の名前を言う。

 

理 「足臭豆腐!」

 

道満「違う!蘆屋道満だ!!」

 

あえて言おう。眼中に入っていなかったため名前すら忘れていた。

 

亜狛「足臭でも豆腐でもどうでもいい!妹を

   どうした!!」

 

ル 「本当よ腐った豆腐!耶狛をどうしたの!」

 

道満「きっ貴様ら!!」

 

理久兎達によって段々と道満の名前は降格していっていた。すると道満は苛立つのを止めて平静になると、

 

道満「貴様の妹ってのはこの女か?」

 

そう言うと武士が手枷をつけられた耶狛を連れてくる。そしてその手枷には札がついていることから対妖怪ようの手枷というのが分かる。

 

耶狛「お兄ちゃん助けて!!」(/≧◇≦\)

 

亜狛「てめぇ!妹に何してやがる!!」

 

亜狛は耶狛の今の状態にぶちギレて殴りかかろうとするが、

 

武士「どこを見ているんだ!」

 

ガン!

 

亜狛「あがっ!!」

 

殴りかかろうとした直後側面から武士によって殴られて、

 

武士「取り押さえろ!!」

 

亜狛「離せ!!」

 

ガチャ!

 

亜狛は呆気なく取り押さえられ手枷をつけられた。流石の自分もこれを黙って見ることは出来る筈がない。

 

理 「お前ら!!」

 

理久兎が、近づこうとすると……

 

道満「おっと動くなよ?動けばこいつらの

   体に傷が増えるぞ?」

 

理 (なんて言ってるけど亜狛と耶狛は問題

  ないんだけどな……不老不死だからな)

 

所が亜狛と耶狛は前みたいに不老長寿ではなく今は不老不死だ。だから彼らに傷をつけるのは不可能なのだ。そう思って近づこうとすると、

 

ル 「何すんのよ!!」

 

理 「ルーミア!!」

 

理久兎ルーミアの方を向くとルーミアの回りには結界が張られていた。

 

道満「ここにいる従者全員はこれで抑えた」

 

そう言いいながら道満は理久兎に指を刺して勝ち誇りながら、

 

道満「後はお前だけだ……八弦!!」

 

どうやら前に誘いを断ったことや名前ミスで等を結構根に持っているようだ。

 

理 (どうするかルーミアは不死身じゃないしな)

 

そう考えた理久兎は両手を揚げて一言、

 

理 「降参だ……」

 

そうして理久兎、亜狛、耶狛、ルーミアは何がなんだか分からないまま両手を枷で拘束され帝の前まで連れていかれる。だがしかしその光景を見ていた妖怪が1人、

 

紫 「御師匠様を助けないと……」

 

そう紫がその光景を覗いていたのだった。では今の視点に戻そう。現在は無数の武士に陰陽師がいる朝廷では帝が自分達を見下ろしていた。その隣には晴明は勿論だが他にも色々な陰陽師達が立っている。すると道満が口を開き、

 

道満「帝様この男はこの都の民達を欺きそして

   帝様も欺いた男です!」

 

と、自分達を指して言ってくる。自分は面倒な奴だと思っているなか晴明は歯噛みをしていた。それを見たのか道満は、

 

道満「そして晴明…貴様も理桜の仲間だよな?」

   

帝 「なっ!」

 

武士「なっおいおいマジかよ…」

 

陰陽「いい様だな……」

 

それをただ聞いていた自分は晴明は関係ないために猛反発する。

 

理 「いや彼女はただ俺の従者達と遊んでくれ

   ていた娘だ!仲間ではない!」

 

道満「黙れ!この不届き者め!」

 

道満は自分に向かって怒鳴ってくる。仕方がないため黙り策を練る。

 

理 (まいったな……何か良い策は……)

 

そう考えているとある物を見つけた。それは、

 

理 (あれはスキマ!てことは……)

 

そう考えているとそのスキマから紫が顔を出して笑顔でVサインをしてくる。どうやら助けに来てくれたようだ。そして理久兎は少し拘束されている腕を動かしてこっちに来いとジェスチャーをすると、

 

紫 コクリ

 

スキマから除かせている顔で頷くとスキマが消える。すると後ろにスキマが開いたら感じがした。そして理久兎は手に文字を描いて作戦を伝える。

 

理 [紫、俺のこの文字がなんて描いてあるか

  分かるか?分かるなら右手の人指し指を

  触れ]

 

そう描くと紫は、人指を触ってくる

 

理 [なら、俺が合図したら俺らの足元にスキマ

  を展開してくれ大丈夫なら中指を無理なら

  人差し指を触れ……]

 

そして紫は、中指を触るどうやら大丈夫みたいだ。

 

理 [頼むぞ紫……]

 

そう描くと背後の紫のスキマが消えるような感覚がした。

 

理 (さて、あの男に少し地獄を見せるか神だけ

  れども仏の顔も三度までということを教えて

  やる)

 

そう考えた理久兎は今もしゃべり続けている道満に、

 

理 「ククッアハハハハハ!」

 

全員「!?」

 

ただ笑いだした。獰猛な笑顔で。これを見ていた周りの人間そして一緒に捕まっている、亜狛と耶狛そしてルーミアは突然の事で驚いていた。

 

道満「貴様何を笑っている!!」

 

道満が黙らせようと理久兎の近くに来ると、

 

理 「ペッ!」

 

ピチャッ!

 

道満の顔面に痰の混じった唾が命中する。それを間近で見ていた亜狛と耶狛そしてルーミアは、

 

亜狛 ( ; ゜Д゜)

 

耶狛 (゜o゜;)

 

ル  ( ̄□||||!!

 

こんな顔をしながら心の中では恐らく「何してんだ!!!」と思っているだろう。ただでさえ今は危機的な状況なのにこんなことをすれば周りの者をこう思っても仕方ない。そしてやられた道満は、

 

道満「きっ…貴様…!!俺を愚弄するか!!」

 

今の行為で道満はさらにキレだした。そこにケラケラ獰猛な笑顔で笑いながら、

 

理 「愚弄?君はバカなの?アホなの?頭は死ん

   でるの?てか頭ごと爆発四散して死ねよ?」

 

更に理久兎は道満を煽ると、

 

道満「こっこいつが!!!」

 

道満は顔を歪ませるほどの怒っていた。

 

理 「あぁそうそう俺は妖怪か?って話ね……

   そうだよ?俺は妖怪だよ♪だから何?」

 

それを聞いた人間達はざわめき始めた。

 

陰陽「やはりそうか!」

 

武士「帝様!直ぐにこの者を打つ許可を!」

 

帝 「……そうか……それは本当なのだね?

   理桜君……」

 

理 「えぇですが……」

 

バキン!!

 

全員  「!?」

 

何とか理久兎は腕に着いている枷を壊して立ち上がって数歩前に出て、

 

理 「俺の名前が間違えてます俺の名前は理桜

   なんかじゃない………俺の本当の名前は…‥

   深常理久兎それが俺の名前だ!」

 

理久兎は自身の名を語るとこの場の全員が驚き騒ぎ始める。無論だが晴明も目を点にして驚いていた。

 

道満「なっ何だと!!」

 

帝 「バカな!確かに理久兎の首は!」

 

因みに帝が言っているのは理久兎(偽者)の首の事だ。それについても挑発をしながら答える。

 

理 「いやあれは偽者には決まってるじゃない

   ですか?そんなことも分からないなんて

   人間のバカさ加減にはうんざりしますね

   あっ因みにその理久兎の首は俺らと敵対

   してた妖怪の首だからそこは雑兵レベル

   の人間たちにも感謝しないとなぁ♪」

 

理久兎はここにいる人間達に罵声をあびさせるそれを聞いていた人間達は段々と怒り始めてきていた。

 

道満「ならば貴様は本物の理久兎でいいのだな!」

 

理 「勿論さ足臭豆腐♪ほら来いよ雑魚豆腐

   お札やら陰陽術なんか捨てて殴りかか

   って来いよ」

 

蘆 「貴様!ぶっころしてやる!帝様!この者を

   すぐに!理久兎を滅っする許可を!」

 

道満がそう言うと帝は、

 

帝 「許そう!その罪人…深常理久兎を直ちに

   滅っせよ!」

 

そう言うと大勢の武士達が理久兎達を取り囲む。陰陽師達(晴明を除いた)はその後ろで陰陽術を唱え始める。

 

亜狛「マスター!?」

 

耶狛「どうしよ~ー!」

 

ル 「何か考えがあるのかしら!?」

 

亜狛と耶狛は自分が壊れたと思い叫びルーミアは理久兎が単純にあんなバカなことはしないと思い黙って見ていたがこれには叫んで自分の名前を呼ぶ。すると帝が理久兎に、

 

帝 「理桜……‥いや理久兎…君には色々と世話

   になった…せめてもだ最後に何か言いた

   い事は?」

 

帝は自分にそう言ってくる。帝は本当に良い人だと思ったが自分は少し心を鬼にして、

 

理 「なら3つほど良いですか?」

 

理久兎はそう言うと帝は

 

帝 「よいぞ……道満よ少し待ってやれ」

 

蘆 「わかりました…」

道満はイライラしながら足を揺さぶり始める。

 

帝 「晴明もよいな?」

 

晴明「えぇ……」

 

晴明は何もせずただ黙って話を聞くことにした。

 

帝 「では…話してみよ」

 

そう言われた理久兎は笑顔で語り出した。

 

理 「では1つ目はここのほとんどの貴族達や

   そこの豆腐は本当にクズ以下でした♪」

 

道満に指を刺して理久兎はヘラヘラと笑いながら言うと、

 

道満「後で惨たらしくぶっ殺してやる!!」

 

道満はそう叫ぶ。どうやら更に怒りが沸騰してきているようだ。見ていて愉快だ。だがまだ自分の話しは続く。

 

理 「2つ目はこの場の人間達全員に言うけど

   ここにいる妖怪は俺も入れて全部で5人

   だぜ♪」

 

理久兎はこの場にいる人間達に少し種を明かす。

 

帝 「なっどういう事だ!」

 

道満「何!?」

 

晴明「まさか」

 

帝達は最悪の考えが頭に思い浮かんだだろう。そして晴明は恐らく紫がいる事に感ずいたみたいだ。

 

理 「そして最後の3つ目は深常理久兎と愉快

   な仲間達を無様に取り逃がした記念日に

   拍手をってな♪」

 

理久兎の最後の言葉?の3つ目を言い終わると道満が大声で武士や陰陽師に命令する。

 

道満「武士達!すぐ取り押さえろ!陰陽師達も

   即刻に奴を滅せよ!」

 

道満がそう言うがもう遅い。此方が速い。

 

理 「紫~頼んだ!!」

 

理久兎がそう言うと虚空の彼方から、

 

紫 「はいは~い♪」

 

と、紫が返事をする。すると理久兎達の足元にスキマが展開される。そしてスキマが展開された真上にいた亜狛と耶狛そしてルーミアは、

 

亜狛「うわぁー~!!」

 

耶狛「ヒャッホーーー!!」

 

ル 「またこれ~ー!!」

 

3人がスキマに落ちていく。帝達は突然の事で動きか止まっていた。そして人間達に一礼をして笑顔で、

 

理 「それでは皆さん御機嫌よ~♪」

 

そう言うとバックステップをとってスキマに入るとスキマは閉じられた。そして一歩遅れた武士達は理久兎達を捕らえることに失敗した。

 

武士「帝様…理久兎達に逃げられました!!」

 

帝 「直ぐに捕らえよ!」

 

道満「おのれ~深常理久兎!!!」

 

帝 「陰陽師達は何をしている早く捜索しろ!」

 

陰陽「かっかしこまりました!!」

 

帝 「道満!貴様も行け!!」

 

道満「わっ分かりました……」

 

帝 「晴明そなたも……晴明どうした!?」

 

帝が辺りを見渡すと晴明がいないことに気がつく。すると1人の陰陽師が帝に申し上げた。

 

陰陽「晴明なら走って外にいれましたよ?」

 

それを聞いた帝は晴明に感心しながら首を縦に振る。

 

帝 「あやつは仕事が早いな…それに比べて

   この男はな」 |Д ̄)チラッ

 

そう言いながら帝は道満を細目で見る。それに気づいた道満は少し焦りながら、

 

道満「うっ!おっお前ら理久兎を探すぞ!」

 

そうして都の武士達や陰陽師達による大捜索が行われる事になった。一方、紫のスキマで移動した理久兎達は都にある自身の仮住まいに来ていた。

 

理 「サンキュー紫♪」

 

紫 「えぇ構いませんよ♪」

 

亜狛「しっ死ぬかと思った……」

 

耶狛「ねぇ………」

 

言っておく亜狛と耶狛はもう死ねませんと。

 

耶狛「でも楽しかった♪」

 

ル 「どこがよ!その前にこれを早く取らない

   と……てか取ってよ!」

 

なお亜狛と耶狛そしてルーミアはまだ拘束された状態だ。

 

理 「はいはいすぐ取ってやるから」

 

そう言って理久兎は、

 

バキン!!バキン!!バキン!!

 

3人の腕の拘束道具を全て手刀で破壊する。

 

亜狛「何とか自由になれた……」

 

耶狛「うぅ~ーんはぁ~肩が痛い……」

 

ル 「人間達もバカに出来ないわね……」

 

3人がそう言っていると紫は、

 

紫 「しかし良かったのですか?自分から

   正体を明かして……」

 

理 「あぁもういいよ♪そろそろ山に帰ろう

   かと思っていたところだったしね♪」

 

紫 「そうですか……」

 

それを聞き紫は何故か少し嬉しそうだ。だがそんな事を今は考えている暇はない。

 

理 「さてと……亜狛、耶狛、ルーミア」

 

理久兎は3人を呼ぶ3人は何だという表情で、

 

亜狛「なんですか?」

 

耶狛「な~にマスター?」

 

ル 「何……理久兎?」

 

理 「3人は荷物の整理をしてくれここの倉庫

   に入っている物もあるから」

 

そう指示を出すと亜狛が理久兎に質問する。

 

亜狛「それは良いですけどマスターは?

   何かするんですか?」

 

理 「俺は………っ!」

 

この時に感じた。結界を干渉して空から誰かが来るのを、

 

理 「俺は少し客人を相手しないといけなく

   なってな……」

 

耶狛「えっ?マスターそれって……」

 

? 「キュェーーーーー!!」

 

ル 「何?!この鳴き声!」

 

理 「どつやらおいでなさったな……」

 

理久兎がそう言うと上空から誰かが落ちてきて見事に着地をした。

 

タン!

 

華麗に着地をした人間は自分を見る。その人物は理久兎も亜狛も耶狛も紫も知っている人物。その名を、

 

晴明「理久兎さん……」

 

そう晴明だ。理久兎がスキマで逃げた後、晴明は朱雀を使ってここまで追いかけて来たみたいだ。そして理久兎は晴明に質問をする。

 

理 「晴明……お前がここに来たってことは?」

 

晴明「無論…深常理久兎……貴方を滅するため

   です……」

 

晴明がここに来た理由は理久兎を自分滅するためだ。それを聞いた紫は、

 

紫 「貴方!今更なんで!」

 

紫がそう言うと晴明は目を潤わせる。そう泣くのを我慢しているのだ。

 

晴明「私だって理久兎さんを滅っしたくない!

   でも帝様には恩がある…だから!」

 

そう言うと晴明は式神札と御札を構える。

 

晴明「私は友である貴方を滅します!」

 

晴明は来る途中で覚悟を決めていたみたいだ。もう敵ではなく友と言えるような理久兎と戦うことを。それを察した理久兎は晴明を除いた全員に指示を出す。

 

理 「亜狛!耶狛!ルーミア!お前らは手筈

   通り荷物をまとめろ!」

 

耶狛「マスター!」

 

耶狛がそう言うとすると亜狛が耶狛の首辺りに手をかざして静止させる。

 

亜狛「耶狛………俺らはマスターの言われた事を

   するだけだ……」

 

耶狛「……分かったよお兄ちゃん行こう!

   ルーミアちゃんも!」

 

ル 「分かったわ……」

 

そう言って3人は物置の方に向かっていった。そして今度は紫が質問してくる。

 

紫 「御師匠様……私は?」

 

理 「紫には他の連中が手出しできないように

   して欲しい俺は晴明と一騎討ちがしたい」

 

そう頼むと紫は1つ確認をしてきた。

 

紫 「陰陽師達や武士達は殺しても?」

 

そう聞かれた理久兎はそれの答えを言う。

 

理 「殺すも生かすも紫の考えに任せるよ」

 

紫 「分かりましたわ………気を付けて下さい

   御師匠様……」

 

そう言うと紫はスキマに入っていった。

 

理 「さて…晴明……覚悟はあるな?」

 

理久兎が晴明に聞くとそれについての返事が来る。

 

晴明「勿論です!」

 

晴明の目は覚悟を決めた者の目でそう答える。

 

理 「そうか……ならば!」

 

理久兎は言葉一つ一つに力を込めて晴明に向かって言う。

 

理 「汝が覚悟をしかと受け止めた!来るが

   よい人の子よ!貴殿の勇気、力、知力

   その全てを持ってして我に挑め!我は

   妖怪の総大将深常理久兎!貴殿の友で

   あり貴殿に試練を与える者だ!」

 

そう言うと理久兎は断罪神書からと空紅と黒椿を出して晴明に刀を向ける。そして晴明もそれに答えるように、

 

晴 「私は安倍晴明!妖怪を滅する者であり

   深常理久兎、友である貴方を滅する者

   の名よ!」

 

こうして理久兎と晴明の戦いは火蓋を切ったのだった。

 


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