理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第147話 復活の亡霊姫

西行妖との戦いから3日の時が過ぎ紫が気絶してまだ目覚めない。それどころか妖忌もその後腰を痛めて部屋から出れないので亜狛と耶狛とで看病してもらっている。そして理久兎は、

 

タン!タン!タン!タン!

 

理 「後は鰹節で出汁をとってと……」

 

理久兎は白玉桜の厨房を借りて朝飯を作っていた。理由としては動けるのが今現在で理久兎と亜狛と耶狛だけだが2人共料理があまりできないというのが理由のため何時ものように理久兎が厨房に立っていた。

 

理 「ズズズ……うむ良い出汁だね」

 

理久兎がそう言っていると……

 

ガタン!

 

襖が思いっきり開き耶狛が息をきらしながら現れる。

 

耶狛「ボス!大変だよ!……」

 

と、意味のわからないことを言われた理久兎は、

 

理 「へっ?なんだボスって……」

 

耶狛「あっごめんマスターってそんな事より!」

 

耶狛はボスからいつものようにマスターへと訂正する。

 

理 「で、どうしたんだ?亜狛が妖忌さんの隠

   している官能小説でも見つけて気絶した

   のか?」

 

と、耶狛に冗談混じりにどうしたのかを聞くと自分が飛んで行くようなことを知らせた。

 

耶狛「紫ちゃんが目覚めたんだよ!」

 

理 !!

 

紫が目覚めたと聞いた理久兎の行動は速かった。

 

ダッ!

 

紫の寝ている部屋までダッシュで向かった。

 

耶狛「あっマスター待ってよ~ー!!」

 

耶狛も理久兎を追いかける。だが理久兎達は知らなかった理久兎達が厨房から出ていくと、

 

? 「良い香りね~♪」

 

と、言いながら1人の女性が厨房に侵入したのを。そしてダッシュで紫のいる部屋の前に着くと紫のいる部屋の襖を勢いよく開ける。

 

ガタン!

 

理 「はぁーはぁー……」

 

理久兎が紫の寝ている布団を見ると、

 

紫 「御師匠様?」

 

布団の上に座っている紫がいたそれを見て安心した。

 

理 「良かったようやく目が覚めたんだな……」

 

紫 「御師匠様……私あれからいったい……」

 

紫が気絶した後どうなったのかを聞くとそれに答える。

 

理 「あの後に紫が気絶して俺と亜狛と耶狛と

   で紫と弱っている妖忌さんを運んだんだ

   よ………そんで紫が気絶したのが今日を入

   れて4日前だ……」

 

紫 「えってことは私3日も寝てたの!」

 

理 「あぁ中々起きないから心配したぞ」

 

紫 「そう…ごめんなさい手間をとらせて」

 

理 「いや気にするな……そうだ腹減ってない

   か?」

 

紫に聞くと若干恥ずかしそうに、

 

紫 「えっと……少しだけですが…」(///▽///)

 

理 「ハハハあいよ少し待っててくれよ今特製

   おじやを作ってくるからな♪」

 

そう言って理久兎が立ち上がると、

 

耶狛「ぜぇーぜぇーマスター早いよ!」

 

ようやく耶狛が到着した。

 

理 「耶狛、しばらく紫の相手をしててくれ」

 

耶狛「OKマスター!」

 

理 「頼んだよ♪」

 

理久兎は耶狛に頼むと紫の部屋から出ていきおじやを作るために厨房に向かうために廊下を歩いていくと、

 

亜狛「マスターどうなさったのですか?やけ

   に上機嫌で……」

 

亜狛に遭遇し理久兎が何故上機嫌かと聞いてくる。そして理久兎はそれに答える。

 

理 「あぁやっと紫が目覚めてな♪」

 

それを聞いた亜狛も嬉しそうに、

 

亜狛「そうでしたか♪」

 

理 「それで今から厨房に向かっておじやを

   作ろうとな♪」

 

亜狛「なるほど……」

 

理 「ところで妖忌さんの調子は?」

 

妖忌の調子を聞くと亜狛は答える。

 

亜狛「えぇ大分楽にはなってきてますよ」

 

理 「そうかそうかなら良かったよ…そうだ!

   そろそろ妖忌さんに薬を渡す時間か」

 

亜狛「あっそうだった私もそう思って取りに

   来たんですよ」

 

理 「そうかあぁ亜狛、妖忌さんの薬を取ったら

   厨房に来てくれ妖忌さんの分の料理と煎餅

   を渡すから」

 

亜狛「分かりました」

 

そうして2人は廊下を歩いていき亜狛は薬を取りに別の部屋へ向かい理久兎は厨房に着く。

 

理 「さてとおじやを作るかな」

 

そう言って理久兎は厨房に入ると、

 

? バリッ!バリッ!バリッ!バリッ!(^〇^)

 

と、豪快な音を立てて煎餅をかじっている少女もとい死んだはずの幽々子を見てしまう。

 

理 「………………………」

 

黙って厨房から出て目に手を置いて、

 

理 「あれ……俺も年かな……幻覚が見え初めて

   きたぞ………」

 

そう言うと理久兎はもう一度厨房に入ると、

 

幽? ゴク!ゴク!ゴク!ゴク!(。^。^。)

 

今度は幽々子?が自分が丹精込めて鰹節から抽出した熱々の出汁を鍋ごといっき飲みをしていた。それを見てしまい、

 

理 「………………………………………」

 

黙ってまた厨房から出て、

 

理 「あれれ~おっかしいな……これまで寿命が

   近づいて来ても幻覚は見たこと無かった

   のにな……」

 

可笑しい。ついに自分の目は可笑しくなっていた。こうなると次は小便の切れが悪くなるのかと思っていると、

 

亜狛「マスターやって来ましたよ♪」

 

そう言いながら亜狛が厨房にやって来ると亜狛に、

 

理 「亜狛ちょっと厨房覗いて見てくれないか?」

 

理久兎は自分1人だけが幽々子を見てしまったなら幻覚だと考える。なら亜狛達にも見せれば幻覚ではないと考えられるので亜狛にそう頼んだ。

 

亜狛「はぁ~?」

 

どうしたんだといった表情で亜狛が厨房を覗くと、

 

幽? モグモグモグモグ(*´∀`*)

 

今度は厨房に隠しある妖忌のおやつであろう大福を食べている幽々子を見てしまった亜狛は、

 

亜狛「………………………………」((゚□゚;))

 

理久兎と同じように黙ってはいたが開いた口が閉まらないまま厨房の外に出る。

 

理 「何を見た亜狛……」

 

理久兎は亜狛に聞くと亜狛は正直に答える。

 

亜狛「ゆっ…幽々子さんが台所で大福を食べて

   ました……」

 

理 「そうか…………」

 

亜狛「……………………」

 

理 「……………………………」

 

自分と亜狛とで暫くの沈黙が続く。そして、

 

2人「ちょっと待て~ーー!!!」

 

亜狛とで大声をあげて厨房に突撃する。

 

幽?「んっ?貴方達はだぁ!?」

 

ガシッ!

 

幽々子?が何かを言う前に腕を掴むと、

 

理 「亜狛!妖忌さんに知らせろ!!」

 

亜狛「分かりました!!」

 

亜狛は理久兎にそう言われいち速く妖忌の部屋へと向かい理久兎は幽々子?の腕を掴み紫達のいる部屋へとダッシュをする。

 

幽?「ちょっ!キャー~!!」

 

理久兎の走りで幽々子の体は宙に浮きながら引っ張られた。そして理久兎と引っ張られている幽々子?が紫と耶狛のいる部屋に着くと、

 

ドスン!!

 

理久兎は襖を蹴り破って紫達のいる部屋へと入った。

 

紫 「えっ!御師匠様なんですかいったい!」

 

耶狛「マスターいったいどうしたの!?」

 

突然のこと過ぎて紫も耶狛も混乱していたが、

 

理 「たっ大変だ紫!幽々子が!!」

 

そう言いわれ紫は理久兎の手に引っ張られている、自分の親友であり死んだはずの幽々子を見ると、

 

紫 「ゆっ幽々子!!」

 

耶 「えっ!幽々子ちゃん!?」

 

紫も布団からすぐに起き上がり理久兎に引っ張られてきた幽々子?を見ると、

 

幽?  (@_@)

 

幽々子?は目を回していた……そしてそれを見た理久兎は……

 

理 「やっべ……」

 

理久兎も驚きすぎて幽々子?の手を強引に引っ張ってしまったことにやり過ぎたと感じた。すると、

 

妖忌「幽々子様がいると言うのは誠ですか!」

 

そう言いながら妖忌が叫びながら走ってきた。

 

亜狛「妖忌さん無茶はダメですって!!」

 

亜狛も妖忌の後ろから現れる。そして妖忌は幽々子?を見ると

 

妖忌「ゆっ幽々子様~!!」

 

そう言いながら妖忌は目を回している幽々子?の肩を掴んで揺さぶると、

 

幽?「あれ……ここは………」

 

幽々子?が起き出すと妖忌は

 

妖忌「うぉー~!幽々子様!!」

 

と、歓喜の涙を流して叫ぶのだが、

 

幽?「貴方達は誰かしら?」

 

幽々子?のその一言によってこの場の全員は、

 

全員「えっ!?」

 

驚いて固まってしまった。そして色々と話をまとめるために数分後が経過する。

 

理 「つまり……幽々子ちゃんが覚えている

   のは自分の名前だけってこと?」

 

理久兎がそう訊ねると幽々子は笑顔で

 

幽 「そうね……何をやっていたのかも覚えて

   ないのよ……」

 

理 「俺や紫もしく妖忌さんですら分からない

   のか?」

 

理久兎はもう一度聞くと、

 

幽 「ごめんなさい……貴方達のことも分から

   ないわ……」

 

これによって理久兎はわかってしまった幽々子が記憶喪失だということに、

 

理 「紫…幽々子ちゃんの記憶やっぱり無いっぽ

   いな………ごめんな妖忌さんも期待させちゃ

   って」

 

紫 「そう…………」

 

妖忌「いやむしろ良かったのですよ」

 

紫 「そうね……」

 

紫や妖忌は思っていた。過去の幽々子は自身の父親や他の従者達が死んで悲しみに心が侵食された故にそこを西行妖にとり入られたのだと。だからこそ今の幽々子は幸せになれると紫と妖忌は確信していた。そして紫は幽々子に近づき、

 

紫 「私は八雲紫よ♪よろしくね幽々子♪」

 

また改めて自己紹介をすると幽々子は笑顔で、

 

幽 「よろしくね紫♪」

 

紫が自己紹介をすると今度は妖忌が幽々子の前に座り

 

妖忌「魂魄妖忌……幽々子様の従者で御座います」

 

妖忌もまた自己紹介をすると幽々子は紫にも見せた笑顔で

 

幽 「私って従者がいたのね♪」

 

そして、今度は亜狛と耶狛が幽々子の前に来ると

 

耶狛「私は耶狛!よろしくね幽々子ちゃん♪」

 

亜狛「耶狛の兄の亜狛ですよろしくお願いいた

   します幽々子さん」

 

亜狛と耶狛も初の自己紹介をすると、

 

幽 「フフ♪耶狛ちゃんにそのお兄さんの

   亜狛くんねよろしく♪」

 

そして肝心のこの作品の主人公、理久兎も幽々子に近づいて

 

理 「俺は深常理久兎……紫の師匠で亜狛と耶狛

   の主人だ……後さっきは悪かったな…」

 

理久兎は自己紹介を合わせて幽々子に謝る。

 

幽 「フフ♪気にしないでそれとよろしくね♪」

 

と、この場にいる全員が自己紹介を終えると理久兎は

 

理 「そうだ飯を作らないと!」

 

妖忌「理久兎殿お手伝いします」

 

理 「妖忌さん腰は?」

 

妖忌「ほっほっほっこんなもの幽々子様を

   また見ることが出来て直ってしまい

   ましたよ♪」

 

理 「そうですかならお願いしますねシェフ?」

 

妖忌「分かりました理久兎殿」

 

そうして理久兎と復活した妖忌は料理を作り直すのだった。なお料理の量は約3倍に増えたのだった。そしてその2日後、

 

妖忌「理久兎殿、紫殿それに亜狛殿、耶狛殿

   お世話になりました」

 

幽 「ありがとう紫、理久兎さん、亜狛くんに

   耶狛ちゃん♪」

 

そう言い幽々子と妖忌はお礼を言う。そう今日この日やっと理久兎達は現世に帰るのだ……

 

理 「いえいえ此方も妖忌さんの腕を見られた

   ので満足ですよ♪」

 

紫 「えぇまたいつか会いに来るわ幽々子♪」

 

耶狛「私もまた会いに行くよ!ねっお兄ちゃん」

 

亜狛「あぁそうだな♪」

 

理 「さてと紫、スキマを開いてくれ♪」

 

紫 「えぇ勿論よ♪」

 

そう言い紫は境界を弄りスキマを開く、すると妖忌が理久兎の側に近づくと幽々子や紫達には聞こえないようにそっと話をする。

 

妖忌「(理久兎殿………)

 

理 「(どうかしましたか?)

 

妖忌「(それがしは、しばらく旅に出ます)

 

理 「(えっ!)

 

妖忌「(なので幽々子様を時々は見てやってください)

 

そう言われた理久兎は妖忌に、

 

理 「(大丈夫ですよ俺の愛弟子が見に来ます♪)

 

妖忌「(そうでございましたな♪)

 

そうヒソヒソ話をしていると

 

紫 「御師匠様そろそろ良いですか?」

 

理 「あぁそうだね……ありがとう妖忌さん

   その方法いつか試して見ますね」

 

妖忌「そうですか」

  (かたじけない理久兎殿)

 

そう言うと妖忌は幽々子の側に戻る。

 

紫 「何を話していたのですか?」

 

理 「料理の方法だよ♪」

 

紫 「そう……なら行きましょう御師匠様♪」

 

理 「そうだねありがとう幽々子ちゃん

   妖忌さん」

 

亜狛「ありがとうございました」

 

耶狛「バイバイ」( ´∀`)/~~

 

理久兎と亜狛そして耶狛はもう一度お礼を言って紫のスキマへとダイブした。

 

紫 「それじゃあね幽々子♪妖忌さん♪」

 

そして紫もスキマへと入りスキマは閉じる。

 

幽 「また会いましょう紫、理久兎さん」

 

妖忌(本当にかたじけない理久兎殿)

 

そうして理久兎達も元の生活に戻るのだった。


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