理久兎達は紫が来るかと思ったが結局来なかったので飯を済ませて今日はもう寝ることにしたのだが、
理 「う~ん……」
亜狛「マスターどうかしたのですか?」
耶狛「紫ちゃんが来なかったことが心配なの?」
耶狛に思っていることを言わ頷き、
理 「あぁ………あの紫が飯を食いに来ないのが
どうも不思議でな……」
理久兎達が平安京にいた時は1週間1回か2回程よく話をするついでに飯を食っていっていたのだが今は常に妖怪の山にいる。そういうのもあって紫はよく頻繁に来ていたのだ。そのせいもあって不思議でしょうがなかったのだ。
理 「う~ん妙に胸騒ぎがするんだよな……」
亜狛「マスター気にしすぎでは?」
耶狛「でもマスターの勘って結構な確率で当
たるよね……」
理 「うむ……まぁ…考えてもしょうがない何か
やらかすようなら止めれば良いしとりあ
えず寝ようか」
この胸騒ぎを後にまわして寝ることを提案した。
亜狛「そうですね……お休みなさいマスター」
耶狛「うん…お休みなさい……」
そう言い2人は布団に入ると、
亜狛「グゥ~Zzグゥ~Zz……」
耶狛「スゥ~zZスゥ~zZ」
2人はすぐに寝てしまった。それを何度も見ているとこう思ってしまう。
理 (いつも思うけど寝るの…早くない……?)
亜狛と耶狛は理久兎に頼まれた仕事をいつもこなしそして夜はぐっすり眠る。それが亜狛と耶狛の生活リズムだ。恐らく動物としてのリズムが未だに抜けないのだろう。
理 (考えるのはよしてもう寝るか……)
自分も亜狛と耶狛と同じように布団に入り眼をつぶって眠るのだった。一方で紫達は河童達の溜まり場の大池に集まっていた。
紫 「皆、準備は出来たかしら?」
紫の一言を聞いた妖怪達は、
妖怪「オォーーーー!!!」
大声で叫ぶ。妖怪の中には鬼や天狗達は勿論のこと河童や他にも沢山の妖怪達が終結していた。
美 「紫、私ら鬼は大丈夫だ!」
萃香「さぁ~てといっちょ暴れるよっか♪」
勇儀「あぁ!がんがん暴れてやるぜ!」
美 「しかし華扇…お前は本当に行かないのか?」
美須々にそう言われた華扇は頷き呆れながら、
華扇「えぇ生憎暴れる気は起きてないのよね」
萃香「まっお土産を期待してよ♪」
勇儀「お前の分も勝利を味わってくるぜ華扇♪」
華扇「ハイハイお好きにどうぞ………上手くいくならね」
華扇はいかない理由は理久兎の昔話からだ。あの理久兎が拒否するということは何かあると華扇はそう考えていたからだ。そして天狗達は、
風雅「こちらも編成はした……狼牙達ここは任
せるぞ……」
風雅がそう言うと狼牙達は、
狼牙「わかっております天魔様……」
文 「私も行きたかったなぁ……」( ̄З ̄)
はた「まったく文は……」
文 「だって……」
文が若干不満そうにしていると風雅は文に近寄って頭に手を置き、
風雅「ハハハ♪文は相変わらず変わらないな」
文 「だって凄く気になりますもん!」
風雅「だがまだはたてや文は若いそれを分かっ
てくれ……」
彼女達はまだ若い。故にこの戦いで命を落とされてもたまったものではないそのためお留守番だ。そして文は諦めたのか、
文 「ならお土産話を期待してます……」
風雅「あぁ任せておけ」
はた「行ってらっしゃい天魔様……」
風雅「あぁ行ってくるよ♪」
天狗達の会話が進んでいる一方で河童達は、
ゲン「さぁ~てと月の民達の技術を奪います
かね♪」
河童「ゲンガイさん楽しみですね!」
ゲン「あぁ!これで夢の光学迷彩に辿り着ければ
良いんだけどなぁ……」
ゲンガイは月の民達の技術を見ることが楽しみのようだ。
幽 「紫、そろそろよくないからしら?」
紫 「それもそうね♪」
幽々子に言われた紫は手をかざすと水辺にこれまでよりも大きなスキマを展開させる。
紫 「それとここに残る者達はくれぐれもこの
事は御師匠様達には言わないでおいて頂
戴♪」
狼牙「分かったまぁ言わないでおく」
文 「まっ私も言う気はありませんね♪」
はた「私も言わないからね……」
華扇「………………………」
天狗達がそう言っている中でも華扇は黙り続けていた。
紫 「さぁ!月へ侵攻を開始しますわ!」
妖怪「オォーーーー!!!」
妖怪「楽しみだぜぇ!!」
その一言と共に妖怪達は池に出来たスキマに飛び込んでいき殆どの妖怪達がスキマに入ると、
紫 「それじゃ私達も行くかしらね♪」
幽 「えぇ♪」
紫と幽々子もスキマに入る。そして2人が入ったと同時にスキマは閉じられたのだった。そして残った者達は、
狼 「見送りも終わったし帰るとするか」
文 「さてと!今から記事を作りますか!」
はた「妙に気合い入ってるわね文…」
文 「えぇ本当はこの河童に作って貰ったカメラ
で戦いを記録したかったんですけどねぇ」
はた「えっでもどうやって記事を作るの?」
文 「勝つんですから今のうちにね♪」
はた「はぁ~本当にずる賢いわね…」
そう言いながら文とはたて達の天狗達も天狗達の住処へと帰っていく。だが紫達や他の妖怪達は知らなかった。いや1人だけ知っていたというのが正しい華扇は誰も居なくなった場所で独り言いや誰かと話し始めた。
華扇「そういえば貴女は行かなかったのね」
? 「私もそこまで馬鹿じゃないわ………所で
どうするの貴女は?」
華扇「何がかしら?」
? 「理久兎達にこの事を言うの?」
夜のとばりに紛れて言う声の主は理久兎達にこの事を伝えるのかを華仙に聞くと、
華扇「私は無理ね………美須々様にも言うなって
口止めされたもの………」
? 「そう……」
華扇「だから貴女がいえば万事解決だと思うけ
ど闇の食人妖怪さん?」
そうさっきから華仙が話していたのは闇の食人妖怪ことルーミアだ。
ル 「そうね………まっ伝えるだけは伝えておく
わよ……」
華扇「なら覚悟して伝えなさい……」
ル 「どうして?」
ルーミアが聞くと華仙は、
華扇「理久兎のことだから物凄い形相になって
紫達の後を追うから……」
ル 「まぁ覚悟はしておくわ………」
ルーミアはそう言って夜のとばりに闇に紛れてこの場からいなくなるのを感じた華仙は、
華扇「確実に荒れることになるわね……」
そう言って華仙も夜に輝く満月を背にして自身の住処へと帰っていった。