ここは何もない真っ白な世界本当にクリーンな真っ白さだ。人の心で例えるなら純粋で穢れを知らない人間と言った方がいいのかもしれない。そんな世界に自分は立っていた。
理 「ここは……確か俺…死んだん…だよな?」
吐血や全身麻痺に呼吸困難となって死んだ筈の自分がそこにいた。
理 「あれ…今までこんな事なかったのにな……」
これまで死んで気づいたら現世にいたみたいな事を繰り返していたためこんな経験は初めてだった。そんな中、理久兎に対して声を掛けてくる者がいた。その声は理久兎にとってとても懐かしい声だった。
? 「ようやく来たか……理久兎よ……」
その声のした方を理久兎は向く。その声の正体は小さなロリ…いや全を司る神といった方が良いのかもしれない読者様もわかる通りそのロリの正体は、
理 「何でここにいるんだ…おふくろ……」
そう母親でありかつて理久兎と殴り合いをした少女?の千だった。
千 「にしても遅いぞここに来るのが!」(≧Д≦)
そう言い千は若干だが不貞腐れ気味に言われるが知ったこっちゃない。
理 「いや!知らねぇよ!てか何しに来たんだ
おふくろ!」
千 「何って…息子の顔を見に来てはいけない
のか?」
理 「いや……それは…まぁその…てっ!違う!!
おふくろの事だから何か企んでるだろ!」
千 「いやソナタに隠し事をしてもしょうが
なかろう!」(>д<♯)
と、言っているが何かを隠しているのは明白だ。明らかに今の言葉だけトーンが違いすぎる。様子を伺いながら、
理 「たくよ……でっ…用件は何だ?」
千 「まぁまぁほれこれを見ればわかるぞ♪」
そう言い千は笑顔で薄い書物を渡してくる。なおこれは定番ネタの薄い本ではない。
理 「なんだこれ?」
そう言い理久兎はその本を広げて中を覗くと艶やかな服を着ている女性の写真がずらりと並んでいた。恐らくは大和に住む女神達だろう。中には何故か分からないが神奈来の写真もあった。
理 「おふくろ……これって何だよ?」
疑問に思い千に聞くと、
千 「何って……見合い写真じゃが?」
理 「……………………………………………………………」
何て物を用意してくれたのだろう。恐らくだが今の発言で自分の額に血管が浮き出たかもしれない。
千 「いや~本当に苦労したぞ♪独身の女神を
捜すの……グヘェッ!!」(°ε´(□=
千が話している途中で理久兎は手に持っていた見合い写真を千の顔に向かってスパーキングした。やられた千はキッと睨みながら。
千 「理久兎よ何するのじゃ!!」( `皿´ )
理 「ざけんな!誰が見合いなどするか!!」
と、千に言うと千は理久兎に向かって、
千 「理久兎!ワシはそなたの子供の顔が見たい
のじゃ!!」
このロリは何を言い出すかと思えば子供がみたいとほざき始めた。
理 「それならイザナギとイザナミの息子や
娘達で充分だろ!!」
千 「確かにあの2人の息子や娘達も可愛い……
じゃが!ワシは理久兎……そなたの子が
どうしても見たいのじゃ!!一番思い
入れのある息子の子が!」
そう言われた理久兎は千に対して、
理 「あのさそれが大きな間違いだ!」
千 「なんじゃと?!」
理 「俺からしてみればお互いが同意の上での
結婚……それは大いに結構……だけど!
愛がない結婚など結婚ではない!」
と、正論?を言われた千は先程とは打って変わり落ち着いた声で、
千 「ぐっ……確かにそうじゃな……すまなかった
理久兎……少し焦りすぎた……」
理 「おふくろ……」
千 「じゃがな理久兎よ…そなたに身を固めて
欲しいのは事実なのじゃ……それだけは
分かって欲しいのじゃ………」
理 「言っておくがおふくろ………俺は多分結婚
する気は毛頭ないそれだけ言っておく」
そう言われた千は悲しそうに、
千 「そうか……残念じゃな……」
千は儚げに遠くを見るような目でそう言う。
理 「まったく…おふくろ……そんなんで気に
や…グヘッ!!」(°Д゜(○=
突然理久兎は頬を殴られるいや殴り飛ばされるが正しい。勿論殴ったのは……
千 「ハッハッ!理久兎よ少し腑抜けたのう?」
母の千だった……先程の悲しそうな顔はどうやら演技だったようだ……これには理久兎もキレるのには充分だった。
理 「この…クソBBA!!やりやがったな!」
千 「誰がクソBBAじゃ貴様!口を直せと
言っておろうが!!それに先の仕返し
じゃ!」
理 「うっせー!やっぱりここで白黒つけて
やるよクソBBA…」
ゴキ!ゴキ!
理久兎は拳を鳴らしながら戦闘体制をとる。なおこの場に断罪神書はあるわけがないため素手のみで戦うしかない。
千 「言うようになったの……バカ息子!」
そう言うと千は手で何かを合図すると千の背後に5本の刀剣が付き従う。飛翔剣と呼ばれる物だ。
理 「オイゴラBBA!汚いぞ!!」
千 「ハハハ理久兎よ!その拳で来るがよい!
ワシはこの飛翔剣で相手しやろう!」
さすがBBA超汚いと言わんばかりである。
理 「いいだろならその刀ごとへし折って
やるよBBB!!」
そう言い理久兎は千に向かって特効を仕掛け千に殴りかかるが、
キン!!
千が手で飛空剣を操作し理久兎の拳を防ぐ。
千 「ほれほれどうした?」
理 「この!!」
理久兎は防いでいる剣の隙間に足をいれて千を蹴ろうとするが、
ガシ!
千はその蹴りを片手で難なく受け止める。
千 「つまらぬぞ理久兎よ……?」
パシッ!
千はそう言うと理久兎の蹴りを押し返す。
理 「ちっやっぱし不利だな!」
千 「ほっほっほ……まだまだ未熟よのう?」
千は勝ち誇ってそう言うとある決心をする。
理 「いいだろうマジでやってやらーー!!」
そう言い理久兎は『災厄を操る程度の能力』を解放する。すると今まで何もなかった真っ白な世界に雷雲が出来始め暴風が吹き荒れる。
千 「理久兎の能力か!」
理 「うぉらぁーー!!」
理久兎はその能力をフルに使って千に暴風と落雷をぶつける。この時、理久兎の予想では千は避けると思っていたが子が子なら親も親だ。千がとった行動は、
千 「そんなもの!」
千は飛空剣を操作して散会させる。そして落ちる雷は全て千には当たらず千が刺した剣へと雷が落ちていく。避雷針という知識で千は雷を避けたのだ。これを見た自分も感服せざるえない。次に暴風が千へと襲いかかるが千は自身の神力を引き出して暴風へと当てると暴風は相殺される。
理 「なっ!おふくろ……やりやがる!」
千 「ふん!伊達に怠惰の教科書をただ見ている
だけではないわ!」
どうやら千は怠惰と呼ばれる人物の教科書から習ったようだ。
理 「怠惰?誰かは分からないがとりあえず一回
地面なめろ!!」
千 「ほざけ!ならばそなたは溝の水でも飲むが
よい!」
理久兎と千の戦いは続きかれこれ数時間弱の時が過ぎる。
理 「はぁ……はぁ…………」
千 「ふっハハ!まだまだじゃな……」
理久兎と千はまだ戦っていた。「本当にこいつらいつまでやるんだ!」と言いたくなるぐらいまで勝負していたのだ。
理 「いい加減負けを認めろクソBBA!」
千 「だから誰がクソBBAじゃ!」
この2神相当な負けず嫌いなのは知っているだろう。理久兎は母には負けたくないという思いそして千にとっては息子には負けたくないという思いが交差してここまでの時間戦っていたのだ。
理 「いい加減降参しろや!!」
理久兎は手を合わせ合掌の構えをとると、
理 「仙術十ニ式千手観音!」
その言葉と共に理久兎から無数の手が千に向かって襲いかかるが、
千 「少しは言葉をわきまえろ青二才が!!」
そう言うと千の体は先程までの人の形からかけ離れ白龍となると、
千 「ギイャーーーーー!!!」
その一声をあげると千の口から光が漏れだす。そしてその光を口いっぱいに溜めてそれを理久兎の千手観音に向かって放出した。そう龍の得意技の1つブレスだ。そしてその2つが激突すると理久兎の千手観音が圧されていく。
理 「おふくろがそれを使うなら!」
そう言うと理久兎は千手観音の構えをやめると、
理 「仙術一式龍我天昇!」
そう唱えると理久兎の体から鱗、角、龍翼が生えて先程の千と同じ姿へと変わると千のブレスをギリギリ回避し千へと突撃する。それを見た千もブレスを止めてその巨大な額で理久兎へと突撃する。
理 「くたばれ!クソBBA!!」
千 「ギイャーーーー!!!」
2人がぶつかり合うとそこから爆発と衝撃波が生まれ全てを揺るがすが、奇跡的な事にここは何もない世界だ。もし何かあれば確実に破壊されるだろう。そして爆発が収まるとその場にいたのは、
理 「ちっ……相変わらずしぶといな……」
龍人の姿からもとの姿に戻り服がボロボロになった理久兎と、
千 「うるさいわ!そちこそしぶいといで
あろうが!」
白龍からロリへと戻り服が少しボロボロになった千だった。つまりこの勝負は決着がつかなかったのだ。
千 「ほら!来るがよい!」
そう言い千は理久兎に「かかってこい!」と言わんばかりに手を動かすが理久兎は、
理 「もうやめだ…かたがつかない……」
そう言い理久兎は戦闘体制を解くと千も、
千 「そうじゃな……こんな事馬鹿馬鹿しく思え
てきたわ……」
千も戦闘体制を解いてこの戦いは終了となった。
理 「はぁ~疲れた……変に体力を使っちまった」
千 「それはこっちの台詞じゃ……」
お互いに愚痴を言うあうと2人は、
理 「ハッハハハハハ」
千 「ハハハハハ」
と、笑いだした。理久兎はずっと手加減をしつつ戦ってきていたため久々に全力で戦えた事が嬉しく、千は日頃から怠惰をしばいているが手加減しながらしばいているため全力で理久兎とぶつかり合いが楽しくなったようだ。そして笑いあうこと数分後、
理 「なぁおふくろ……」
理久兎は先程の荒々しさとはうって変わって冷静な声で千に声をかける。
千 「なんじゃ?」
理 「大和の国の地形の少しが消えるかもしれな
いけど構わないか?」
千 「どう言うことじゃ?」
理 「理由はだ……」
そんな遠くない未来に妖怪達は忘れ去られ消えると考えていた理久兎の計画の1つ妖怪達の楽園の事を千に話した。
千 「成る程……それで楽園を作るにあたって土
地がいると言うことか……」
理 「あぁ……許してくれるか?」
理久兎の願いに千は少し考えてその口を開いて、
千 「構わぬぞ大和の土地の少しぐらいなら差程
問題はなかろう……」
千は理久兎の願いを聞き入れた。それを聞いた理久兎は少しだが笑みをこぼした。
理 「そうか…ありがとうな……」
千 「ワシの息子が珍しく頼み込んできたのじゃ
それぐらいはせんとな♪」
理 「そうかい…なぁ……おふくろ何時になったら
俺は外に帰れるんだ?」
理久兎は今疑問に思っている何時になったら戻れるかを千に聞くと千は、
千 「そうじゃったな!すっかり忘れておったわ
い……」
理 「おいおい……」
千 「ならそろそろ帰そうかの?」
理 「頼むぜおふくろ……」
理久兎がそう言うと千は理久兎の前で手を掲げるが、
千 「じゃが1つ言っておくことがあるぞ?」
理 「何だ?」
千 「そなたが目覚めるのは約200年後じゃ」
それを聞いた理久兎は自身の使った仙術十式封神演武の代償を思い出し、
理 「そうか…やっぱり代償は………」
千 「そなたの仙術じゃな……」
理 「やっぱり……」
千 「本来ならば500年は眠る所を200年
におまけしてやったんじゃ感謝しろよ?」
理 「おい!それなら1年にしろよ!」
千 「ならぬぞ!そなたは少し休め!ワシから
の罰じゃ!」
理 「なっ!おふくろ!!」
千 「ではさらばじゃ!理久兎!」
千がそう言い掲げた手を握ると理久兎はその世界から姿を消した。
千 「まったく…ワシを心配させおって……あの
バカ息子は…じゃが……」
その言葉と共に真っ白な世界の空を見て、
千 「あやつは変わりなく元気でおって良かっ
たぞ理久兎……」
千は誰もいない真っ白な世界でそう言うと千もその世界から姿を消すのだった。