旧地獄の面々達のおかげでボロボロとなった廃屋や廃墟は修復され一部の室内の血だらけの床も換えて綺麗な床となり、木材の伐採が終わった亜狛達が人里で和紙を購入してそれを利用して提灯を作ったりとした結果、
理 「見違えたな……」
さと「前と比べると凄く変わりましたね」
美 「おうよ♪私らにかかればこんなもんさ♪」
200年ちょっと前と比べるとその町並みは歴然と変化していた。住むにくいと思っていたところも今では都だ。
亜狛「凄いですね♪」
耶狛「修繕終わりました!」
黒 「あぁ♪」
勇儀「中々良い仕事が出来たな♪」
黒谷「凄い……」
パル「しかも橋まで作ってくれたのね……」
こい「綺麗♪」
こいしが言っているとおり薄暗い都は提灯の光が灯されて妖怪達の都といっても良い風景だ。
理 「そういえば美須々俺らの家ってどうなった
んだ?」
美 「あぁ♪安心しろ飛びっきりのを作ってある
からよついてきな♪」
そう言い美須々は自分達を案内してくれた。その場所はかつて黒が見つけた灼熱地獄への洞窟の上に家が建っていたがそれ以前に目を疑った。
理 「なぁ………この家って俺らの家か?」
美 「あぁ♪私が作った中でも一級品の家だ♪」
さと「凄い………」
こい「大きいお家だ♪」
亜狛「何でか昔のデジャブを思い出すな」
耶狛「本当だね………」
黒 「魔界の一軒家ちっくな家だな」
皆も驚くのも無理はない。何故ならその家は大理石を使っているのか真っ白な洋風な建物で自分達がかつて拠点としていた平安京の寝殿造りとは違い2階建てだがそれよりもとても広い家だったからだ。
理 「なぁ中に入っても?」
美 「あぁ構わんその前にお前らの家だろ?」
理 「なら遠慮なく♪」
そう言いその新築の家へと入ると広い玄関ホールに薔薇の紋章が描かれその先には階段があるが少し登ると2つに別れていた。そして天窓としてステンドグラスが装飾としてされておりさらに辺りを見渡すと幾つもの部屋が完備されていて昔の拠点の寝殿造りを思い出していた。
理 「凄いな……てかどうやってこんな内装を考え
たんだよ?」
大和の建設物とは思えないため美須々にどうやってこんな内装や外装を考えたかを聞くと、
美 「あぁ昔、紫がっ持ってきた大和の国の国外の
家とかの見取り図を見てなそれを自己流で再
現したんだ………不満か?」
理 「いや全然良い寧ろセンスがあって良いね♪」
気に入ってしまった。本当に良いセンスだ。そして自分以外の5人はというと、
こい「凄いよお姉ちゃん♪こんなんにも広いお家は
初めてだよ♪」
耶狛「お兄ちゃん!二階があるよ!」
耶狛とこいしも気に入ったようではしゃぎ回っていた。
亜狛「こら走るなって!」
黒 「本当に広いなそれでいてこのちょっと大人の
雰囲気の内装センスが良いな」
美 「おっ!嬉しいことを言ってくれるねぇ!」
理 「さとりは気に入った?」
さと「えぇとても♪」
それを聞いて理久兎も良かったと笑顔となり美須々に対して礼を述べることにした。
理 「美須々こんな良い家をありがとうな♪」
美 「ハハハ♪気にすんな理久兎♪このぐらい趣味
でやってるようなもんさ♪」
これが趣味と言っている美須々の力量が計り知れない。
さと「理久兎さん私達も少し見取りを見に行きま
しょう?」
理 「そうだな♪」
美 「なら私が案内してやるよ♪」
理 「頼むよ♪」
さと「お願いします……」
そうして理久兎とさとりは美須々に連れられて家を案内してもらう。
美 「見て分かるがこの真正面の階段を登れば2階
に行けるがまずは下を案内するよ」
理 「あぁ分かった♪」
美 「ならまずはこの階段の右の通路からだ」
そう言っている美須々の後を着いて行くと飾りの柵で囲まれた小さな庭が見えてくる。それを美須々は説明してくれる。
美 「あれはまぁ簡単に言えば中庭みたいなもんだ
あそこに好きな植物でも植えてくれ」
理 「あぁ♪そうさせてもらうよ♪」
さと「緑を増やせば憩いの場になりそうですね」
美 「そんであそこの扉は分かるだろ?」
美須々が指差した所を見ると結構頑丈に作られた扉と言うよりか門が見える。
美 「あそこは灼熱地獄へと繋がっているから入る
時は気を付けろよ?」
どうやら黒が見つけた灼熱地獄への入り口に扉を設置してくれたようだ。
美 「後は‥‥その灼熱地獄を利用して床暖房も完備
してるから1階はけっこう暖かいぞ?」
理 「…昔より進化してるだと……」
美須々のスペックに驚いていると、
さと「美須々さん厨房はどこにありますか?」
美 「厨房はこっちだ」
そう言い美須々厨房へと案内してくれる。そこに映った厨房は洋風ならではの白を貴重としたキッチンが完備されており台所に流し台はたまた食器を入れる食器棚までもが完備されていた。しかもまだ使っていないためピカピカだ。
理 「スゲェ……」( ; ゜Д゜)
さと「最早匠の領域を越えてますよね……」
美 「はっはっは♪気に入ったか?」
理 「気に入らないわけがない!」
なおこれを滅茶苦茶嬉しい昔からこんな自分だけの真っ白なキッチンで料理するのが少なからず夢だったからだ。
美 「そいつは良かったよ♪他にも案内してやる
よ来な♪」
理 「おう♪」
その後美須々は図書室の場所や洗面場それに多数の部屋をこと細かく説明をしてくれた。
理 「いやはや本当にありがとうね」
さと「ありがとうございます………」
美 「おう気にすんな理久兎にさとり私が作りたく
て作ってるようなもんだからな♪」
理 「これは此方もそれ相応のお礼をしないとな‥‥
そうだなら美須々達にお礼として2つ程お礼
をするよ♪」
美 「何だいお礼って?」
自分が考えたお礼を笑顔で美寿々に伝える。
理 「1つは美須々達が作り直した旧都それらを
美須々達が統治できるようにするよ♪」
美 「つまり私らに旧都を任せるってことかい?」
理 「まぁそうだな好きに使ってくれもう1つは」
理久兎がもう1つを言いかけようとすると、
さと「お礼に大量のお酒を送って宴会しようって
とこでしょうか?」
理 「そうそうお酒を……えっ!さとり!まさか俺
の心を読んだのか!?」
自分の心が読まれないように相手のからの能力による干渉は理で効かない筈なのも関わらず考えていることがバレてしまい驚いたためさとりに問うとさとりはクスクス笑いながら、
さと「いえ♪理久兎さんが言いそうな事を予想した
だけですよ♪」
理 「そっそうか………ビビったよ♪」
さと「ふふっ♪」
そんな会話をしていると、
美 「仲が良いんだなお前ら」( ・∀・)
美須々にそう言われたさとりは若干だが顔が紅くなったが自分は笑いながら、
理 「そうか普通だと思うけど?」
と、言うとさとりは少しムスッとするがまた元の平常心に戻り、
さと「理久兎さん美須々達にお酒を分けなくて良い
んですか?」
理 「あっそうだった………まぁさとりが言っちまっ
たけど美須々♪皆で仲良く酒飲まない?」
美須々に提案すると美須々は笑いながら、
美 「良いねぇならせっかくだ皆で飲もう!」
理 「決まりだな♪なら亜狛と耶狛に頼んであの
2人も呼ぶとするかな♪」
さと「あの2人?」
理 「あぁ色々と世話になったからね♪」
それが誰なのかは宴会で会うだろうから内緒にしようと思った。だが恐らく皆はびっくりする存在だろう。
美 「まぁ良いかよし理久兎!そうと決まれば皆
で宴会だ!」
理 「はいはい♪」
と、言いかけているとさとりは2人に、
さと「所でこの家の名前ってあるのですか?」
それを聞いた理久兎と美須々の2人はお互いに見つめ合うと
理 「あるの?」
美 「いや考えてないな?」
さと「そうですか……なら私がこの家に名前をつけ
ても?」
理 「構わないよ♪」
それを聞いたさとりは少し考えて家の名前を答えた。
さと「地下にありなおかつ悪霊が潜む場所からとっ
て地霊殿と言うのはどうでしょうか?」
理 「良いんじゃない?」
美 「中々センスあるな……」
さと「なら決まりですね♪」
こうして理久兎達は旧都の復興と自分達の家もとい地霊殿が建った記念の宴会を開催するのだった。