理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第194話 温泉掘り当てました

亜狛と耶狛がそれぞれ黒い子猫の燐と地獄鴉の卵、空を持ってきて約数週間後の事だった。ついに耶狛が待ちわびた事が起きていた。

 

パキ…パキ!ピキ……パキン!

 

お空「ピィ~ピィ……」

 

耶狛「生まれた~ー!!」(>∀<)

 

耶狛は生まれて間もない空をタオルで優しく包み込む。そして生まれた事を隣で聞いていた亜狛も喜んだ。

 

亜狛「おめでとう耶狛♪」

 

亜狛は頭の上に燐を乗せながら言うと耶狛も、

 

耶狛「ありがとうお兄ちゃん♪」

 

空が卵からかえったことは地霊殿のメンバー全員に知られた。

 

理 「ほう♪それが空か♪」

 

理久兎は耶狛に抱き抱えられている空の頭を人差し指で軽くつんつんとしながら笑顔で眺める。

 

さと「可愛らしいですね」

 

こい「燐も可愛いけど空も可愛いよ♪」

 

黒 「だな♪燐もそうだが空もでかくなるのが楽し

   みだな♪」

 

そう述べていると亜狛の頭の上を陣取っている燐が鳴き出した。

 

お燐「ミィーミィー」

 

理 「なぁさとりお燐は何で鳴いているか分かるか

   い?」

 

と、さとりに何故鳴いているのかと聞くとさとりはそれに答える。

 

さと「どうやらお腹が空いているみたいですね」

 

亜狛「あっもうそんな時間か…‥…なら牛乳温めない

   とな……」

 

そう言い亜狛が振り向いた瞬間だった。部屋の四隅から怨霊が亜狛目掛けて飛び出してきた。

 

亜狛「なっ!」

 

亜狛が避けようとしたその瞬間頭に乗っていた燐が怨霊に飛びかかり亜狛を守った。

 

理 「亜狛大丈夫か?」

 

亜狛「えぇ何とか……にしてもまさかお燐に助けら

   れるとはありがとうなおr……」

 

亜狛がお燐に近づくと亜狛は固まってしまった。それは、お燐が怨霊を魚か何かのようにむしゃむしゃと食べていたのだが見た感じがエグい。

 

亜狛「マスター猫の食べ物って怨霊でしたっけ?」

 

理 「さぁな………だが昔の俺の友人がとても為にな

   る事を言っていたことがあるんだよ………」

 

さと「因みにそれは?」

 

理 「常識に捕らわれてはいけないってな……」

 

かつての友である祝音の言葉を思い出しそう言い聞かせる。これでも自分も少なからず驚いているのだ。

 

耶狛「おぉ~!為になるね♪」

 

こい「………なるのかな?黒お兄ちゃん」

 

黒 「俺に振るな………」

 

この場の全員は少し顔を青ざめこの話をするのは止めたのだったが1人これを見て野望を抱く者がいた。

 

理 「ペットを増やせば怨霊の掃除が楽になりそう

   だな♪」

 

理久兎はそんな野望を抱くのだった。後に空も怨霊を食べたことが分かり理久兎はこいしにペットを飼って良しと言うのには時間はかからなかったのだった。すると、

 

ドガーーーーーーーーン!!

 

理久兎達のいるダイニングルームの扉が勢いよく開きそこから美須々が現れる。

 

理 「どうした美須々?」

 

美 「理久兎!お前に聞きたいことがあるんだが良

   いか?」

 

理 「ん?」

 

美 「ここって温泉は出るのか!」

 

突然、美須々は訳が分からない事を言い出した。それに対して自分の答えは、

 

理 「まぁ灼熱地獄があるから多分出るには出るん

   じゃないか?」

 

さと「でも何でまた温泉なんですか?」

 

さとりはサードアイで見つめながらそう言うと、

 

美 (それはその………頼むから言わないでくれよ?

   これでも女性としては大事なことだからな?)

 

さと「えぇ保証はしましょう」

 

理 「何の話しているのか分からないけど聞かない

   でおくよ」

 

そう言い理久兎は耳栓を取り出しそれを耳につけて席に座り読書をしだした。

 

亜狛「女性の話を盗み聞きするほどバカではないの

   で私達も席を外しますねほらお燐行くよ」

 

隣 「ミィー♪」

 

耶狛「あっお兄ちゃん待ってよ~」

 

亜狛は隣に牛乳を飲ませるためにお隣を抱き抱えて厨房へと向かうとお空を抱き抱えた耶狛もついていった。

 

黒 「こいし俺らはどっかで時間潰すか?」

 

こい「うん♪」

 

黒とこいしは何処かで時間を潰すために部屋から出ていった。

 

美 (さてとまぁ何で温泉が欲しいかっていうとだ)

 

さと (・_・?)?

 

美 (そのなんだ……鬼達皆やその他の奴らが汗臭く

   なってきてな……」

 

ぶっちゃけると美須々達は汗によるつーんとくる臭いがきつくなってきていた。地底はマグマは腐るほどあるのだが水は限りなく貴重だ。理久兎の従者達3人が月に2回地上で水を汲むがやはり少ない故に体を洗うのが勿体ないのだ。

 

さと「えっでも鬼って酒で喉を潤すんからその分

   水の消費は遅いんじゃ?」

 

美 (いやそうだけどよ………酒作るにも水がいるか

   らな……)

 

さと「成る程それで理久兎さんに聞きに来たって

   事ですか……」

 

美 (あぁ彼奴、結構土地について詳しいからな)

 

美須々は耳栓をして読書をしている理久兎を横目に見る。

 

さと「まぁそれなら理久兎さんも協力してくれそう

   ですね……」

 

美 (とりあえず間欠泉を見つけてくれれば後はこっ

   ちで何とかするだからさとりお前から理久兎に

   頼めないか?)

 

美須々は確かに豪快だが女性としての気恥ずかしさと鬼としてのプライドがあって言い出そうにも言い出せないのだ。

 

さと「はぁまぁ構いませんけど………」

 

美 (いや~助かるぜ……)

 

さと「但し条件があります」

 

美 「条件は?」

 

さと「ここ地霊殿にも温泉の出るお風呂を作って

   くださいそれが条件です」

 

さとりも温泉に興味はあるが種族や能力のせいで中々外出をするのが嫌なのだが自宅に温泉が引けばいつでも入ることが出来るとふんだのだ。そして美須々を断るはずもなくその条件をのむことにした。

 

美 (あぁ構わんその条件でいいなら)

 

さと「交渉は成立ですね♪なら待っていて下さい」

 

さとりは理久兎に近づいて肩を軽く叩く。その合図で理久兎は読書を止めて耳栓を外す。

 

理 「話は終わったかい?」

 

さと「はい♪理久兎さん温泉が吹き出す間欠泉を

   探す事って出来ますか?」

 

理 「ん?そんなんで良いのか?」

 

さと「えぇそんなんで………えっ?」

 

美 「どういう事だ?」

 

さとりと美須々は自分の言っていることが分からず疑問を抱いたのか首を曲げる。

 

理 「簡単だよ♪俺の能力は『理を司り扱う程度

   の能力』だけどねもう1つあるんだよ♪」

 

美 「もう1つってあれか!?」

 

さと「美須々さん知ってるんですか?」

 

美 「あぁ理久兎のもう1つの能力……」

 

この時さとりは美須々の心を読んで美須々が言う前に理久兎の能力を答えた。

 

さと「『災厄を操る程度の能力』……」

 

理 「そっ♪で、どの辺に間欠泉を吹き出させれば

   良い?」

 

魔法地図を開いてテーブルに乗せて何処かと美須々に聞くと美須々は何もない土地に指を置いた。

 

理 「そこね♪なら……」

 

その土地のある方向に手を握って腕をかざし目を閉じて数分その体制を維持する。

 

美 「本当にできるのか?」

 

さと「お手並み拝見ですね……」

 

そして理久兎はその閉じた目を開くと同時に手をパッと広げた。すると……

 

ドボーーーーーーーーーー!!!

 

突然の爆発が起きる。さとりと美須々はその方向を窓から見るとそこから熱湯が噴き出して雨のように降り注いでいた。それは間違いなく美須々が探していた温泉だった。

 

理 「はい終わったよ♪」

 

美 (゜ρ゜)

 

この光景を見ていた美須々は目が点になりならがらその光景を覗きさとりは、

 

さと「すっ凄い……」

 

理久兎の力に感服していた……そして美須々はようやく我に帰った。

 

美 「はっ!そうだ私はすぐにこれの監督しに行く

   から風呂は後日に造るよ!!」

 

そう言い美須々はまたダイニングルームの扉を勢いよく開いて颯爽と出ていった。

 

理 「やれやれ美須々は元気だね♪」

 

さと「理久兎さんの知り合いって面白い者達ばかり

   ですね♪」

 

理 「そうかもな♪」

 

そう言っていると、

 

ガタン……ドゴン!!

 

美須々が勢いよく開けていった扉の明け締めの金具部分が壊れ扉が地面に倒れた。

 

理 「自分で言うのもあれだが本当に面白いのばっ

   かりだな……」┐(´Д`;)┌

 

さと「扉の修理も追加ですね……」

 

かくして理久兎の活躍?によって温泉が吹き出しそれが地底の名物となった。そして後日、美須々は風呂の改修と扉を修理するのだった。


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