理久兎が風呂に向かった後、さとりは1人、図書室で何の本を読もうかと考えていた。
さと「何の本を読もうかしら……」
普段は読みたいジャンルを決めてそこから探すのだが今回はそんなジャンルなんて考えてもいない。故に時間がかかる。
さと「……はぁ……やっぱり思い付かないな……」
さとりは深くため息をつくと扉が開かれる。それに気づいたさとりはその方向を向くと帽子を被っている少女もとい妹のこいしが入ってきた。
さと「こいし?貴女は何しているの?」
さとりはこいしに聞くとこいしは鼻の前で人指し指を立てて、
こい「しーーーー!!」( ̄b ̄)
すると外の通路から理久兎の従者の亜狛の声がしだした。
亜狛「悪い子はいねぇか!!」
秋田のなまはげのような台詞を言いながら辺りを徘徊していた。どうやら鬼ごっこはまだ続いているようだ。そして声はだんだん遠ざかっていって行った。
こい「ふぅ~……セーフセーフ♪」
さと「楽しそうね♪」
こい「うん♪皆と遊ぶのすごく楽しいよ
お姉ちゃん♪」
さと「そうなら良かった♪」
こいしの笑顔を見ていてさとりも自然と笑みをこぼした。するとこいしは無意識に、
こい「お姉ちゃん昔とは違って笑うようになった
よね♪」
こいしは先程(前回)の理久兎と同じことを言った。それを聞いてさとりは理久兎の事を思い出した。
さと「そっそうかしら?」
こい「うん♪お姉ちゃんは理久兎お兄ちゃんの影
響かな?」
さと「そうなのかもしれないわね……」
さとりの顔は少し紅くなっていた。それを見ていてこいしはニコニコと笑っていた。
こい「アハハハハ♪お姉ちゃん顔真っ赤だよ」
さと「えっ!いやこれは………」
こい(そういえ理久兎お兄ちゃんばお風呂に行くっ
て黒お兄ちゃんから聞いたな……よ~し♪)
そわなさとりの表情を見てこいしはさとりにある行動にでた。
こい「お姉ちゃんのとが乾いたからその紅茶少し飲
んでもいい?」
さと「えぇ構わないわよ?」
さとりがそれを許すとこいしは紅茶のおいてあるテーブルに近づきその紅茶を片手に持つと、
こい「それじゃいただき………ハックシュン!」
バチャ!!
こいしはいかにもわざとらしくでくしゃみして紅茶をさとりにぶちまけた。さとりは頭から紅茶を被り髪の毛や服までもが紅茶まみれになった。
さと「…………こいし……」
こい「ごめんお姉ちゃん!大丈夫!!」
さと「えぇ……でも服がびちゃびちゃね……」
こい「ならお風呂に行ったら?」
さと「えぇそうさせてもらうわ……」
そう言いさとりは図書室から出て浴室まで向かうのだった。
こい「作戦大成功♪」
そうしてさとりは脱衣所で服を脱ぎ浴室の扉を開けた。かつて温泉が涌き出たことによって温泉がひかれ更に改装工事もされており結構広い。だがその浴槽に1人いた。そしてそれを見てさとりは思い出した。「風呂に入ってくる」と言った理久兎の存在を、
理 「おや?さとりどうしたんだ?」
さと「えっ!?」
その光景を見てさとりは赤面した。そしてすぐさま後ろを振り向いて扉を開けようとするが、
ガタ!ガタ!ガタ!
何故か浴室から脱衣所への扉が開かない。その扉の向こうでは……
こい(お姉ちゃん♪頑張ってね♪)
こいしがいてその目の前では棒が扉を押さえているためさとりがどれだけ踏ん張っても扉が開かない。
さと「はぁはぁどっどうなっているの!」
理 「どうした?入らないのか?」
理久兎が浴槽に浸かりながらそう言うとさとりは少し黙ってから、
さと「えぇ入らせてもらいます……」
そう言いタオルをまいてさとりは浴槽へと浸かった。
理 「さっきからどうしたんだ?」
さと「いえ……何も……」
そう言いさとりはただ風呂に浸かるしかなかった。
理 「なぁ良かったら飲むか?」
そう言い理久兎の隣でプカプカと浮かんでいたお盆をさとりに寄せる。その上には徳利とおちょこが乗せられていた。
さと「なら少しだけ……」
そう言いさとりはおちょこを手に取るとそこに理久兎が酒を注いだ。
さと「ではいただきます……」
さとりはその酒を一口で飲み干す。
理 「どうだ?前にお飲んだ酒より度数は少なく
したんだが……」
理久兎が感想を聞くとさとりは笑顔でそれに答えた。
さと「えぇ前より飲みやすいです」
理 「なら良かったよ♪」
さと「………でも何でまた度数の低いお酒なんか飲
んでいたんですか?いつもなら結構高いや
つなのに……」
さとりの記憶が確かなら理久兎は度数の強い酒を好むのだが今回の酒は度数は低い。さとりはそれが気になり聞いたのだ。そして理久兎はそれに答えた。
理 「まぁ……この後に黒と協力して少しやること
があってな……」
さと「やること?」
理 「あぁ今そんな関係で黒は風呂からあがって
その支度をしているんだよ………」
さと「そのやるこ事とはいったい?」
理 「それは……まぁお楽しみってことで♪」
さと「気になりますね」
理 「ハハハ…さてと俺も上がるか……」
そう言い理久兎は立ち上がり浴槽から出るとさとりが止める。
さと「理久兎さんこのおちょこなどは……」
理 「あ……片付けようか?」
さと「いえ♪私が片付けておきますよ♪」
と、さとりが言うと理久兎は頭を掻いて笑いながら、
理 「ハハ……すまないね♪」
さと「いえ……」
さとりはこいしがつっかえ棒で押さえた扉に目をやる。そこに理久兎が引き戸に手をかけて開けるが、
ガタ!ガタ!ガタ!
扉が開きそうにもない。
理 「あれ?開かないな……しょうがないな」
ガタン!
そう言うとその扉を持ち上げて引くと扉がレールからずれる。すると同時につっかえ棒が落ちる。
理 「これが原因か……よっと!」
カタン!
理久兎はそのつっかえ棒を軽く蹴ってレールから離して持っている扉を再度レールにはめると引き戸は自由に開け閉めができるようになった。
理 「それじゃさとりお先ね♪」
理久兎は扉を開けて脱衣所へと入っていった。
さと「居なくなって良かったというか残念という
か…でもあの棒は誰が……」
さとりは理久兎が居なくなったことに少し残念な気持ちになったのだった。
さと「そういえば…これって……」
さとりは手に持っているおちょこを見てあることを理解し赤面してしまった。
さと「まっまさか……かっ間接キス?!」
この後さとりはのぼせて風呂で気絶するがそこをずっと観察していたこいしにベッドまで運ばれるのだった。