理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第198話 死から蘇りし者達

理久兎は風呂から上がり地霊殿のとある一室で黒ととある儀式を執り行っていた。

 

黒 「ここはあぁなって……」

 

理 「用意するのは……」

 

2人は断罪神書のとある魔法儀式の説明を読みながら作業を進めていく。黒は魔方陣を描き自分はそれに必要な道具を出していく。

 

理 「まずは死者の骨と……」

 

そう言い巨大な壺を取り出した。それはかつてルーミアが食い散らかした月の兵士達4人の骨だった。

 

理 「次に…人形の心……」

 

数百年前に神綺が造り出した魔界人のアリス・マーガドロイドから貰った人形の心の4つ取り出して更に、

 

理 「後は肉と目か……」

 

何か分からない謎の肉や何の目なのか分からない物を次々にを台座の上にのせる。形としては黒が描いている魔方陣の中央にその台座がありそこに素材をのせていっている。

 

黒 「よしこっちは出来たぞ主よ………」

 

理 「俺も準備するものはしたから黒頼むぞ」

 

黒 「了解した………」

 

そう言い理久兎は手から小さな光の玉を出すとそれを天井まで浮遊させる。すると辺りに影が出来た。

 

黒 「ならやってみるか」

 

黒は手を翳してその口から呪文を詠唱し始めた。

 

黒 「影と光は1対なり…………」

 

黒の詠唱を始めると台座の上で変化が起きていた。先程自分がおいた人形の心が光だした。すると巨大な骨壺から骨が溢れだしそれは人形の心を中心として合わさっていき人間の骨格が4つ出来上がる更にそこに大量の謎肉がその骨を包んでいっているのだ。そして黒の詠唱が終わると台座の上には4つの死体?が置かれていた。

 

黒 「主よ俺のやることはやったぞ?」

 

理 「ならバトンタッチだな♪」

 

黒は下がり今度は理久兎が前に出ていき魔方陣の中へと入り4つの死体が置かれている台座に近づきその台座に手を置いて、

 

理 「仙術十七式骸ノ歌」

 

そう唱えると自分から現れた4体の神霊はそれぞれ死体の中へと入っていった。すると眠っていた死体達は起き上がった。

 

理 「おっ♪起き上がったね♪」

 

黒 「成功だな主よ………」

 

2人は成功を喜んだが、

 

死体「カタ?」

 

死体「カタタ?」

 

死体「カタカタカタカタ」

 

死体「……カ?」

 

黒 「なっ何言ってるか分からん………」

 

と、何を言っているのか分からないもはや「カタ」としか言っていないが……

 

理 「ほうほう……」

 

黒 「主にはわかるのか?!」

 

理 「あぁ何せこいつらの魂は俺の分霊だぞ?」

 

そう自分には分かるのだ。4人が何を言っているのかが、

 

死体[ここは?]

 

死体[俺は誰だったんだ?]

 

死体[分けが分からんぞ何が何でなんだ]

 

死体[……本当にここはどこだ?]

 

突然起こされた死体達は混乱していたようだ。

 

理 「君ら記憶はあるの?」

 

死体[記憶…何もない……]

 

死体[何も思い出せない]

 

死体[確か……いや分からん]

 

死体[……何も分からない]

 

と、4人全員はかつて戦った自分や紫そしてルーミアはたまた捕獲対象となった永琳ら輝夜のことすらも忘れていた。そんな4人に理久兎は、

 

理 「君らはね俺らの使い魔だよ♪俺と隣にいる黒

   とここにはいないが亜狛と耶狛それら4人が

   君らの主さ♪」

 

あながち間違ってはいない。何せこの儀式は使い魔を造る儀式なのだから。

 

死体[……いいだろ]

 

死体[…我らは貴殿らをボスとみよう……]

 

死体[……ボスご指示を……]

 

死体[命令を……]

 

死体達は台座から降りて理久兎と黒の前で片膝と片腕を地面につけて頭をたれる。

 

理 「そうだな‥‥なら指示というよりかはまずは誕

   生したお祝いに君らの名前を与えよう左から

   骸1骸2骸3骸4でいいか?」

 

骸1[悪くはない]

 

骸2[同じく]

 

骸3[以下同文]

 

骸4[問題ないな]

 

理 「なら決まりだね♪そうだ黒♪」

 

呆然としてたたずんでいる黒に声をかけると黒は我にかえる。

 

黒 「あっなっなんだ?」

 

理 「こいつらの部隊名でいいのある?」

 

黒 「部隊名……そうだな……死から蘇り死の恐怖を

   持たない者達で骸部隊(スカルズ)でよくないか?」

 

理 「うん良いかもね♪なら決定♪これからよろ

   しくね♪」

 

黒 「あっあぁ…よろしくな……」

 

全員[お任せあれ!]

 

全員がそう言った瞬間だった。理久兎達のいる部屋の扉が勢いよく開いた。その扉を開けたのは先程から鬼ごっこの鬼をしている亜狛だった。

 

亜狛「マスター?黒さん?それと……」

 

亜狛が言う瞬間だった骸達は一瞬で亜狛との間合いをつめ飛びかかった。これには亜狛もついていけず、

 

亜狛「ぐおぅ!!」

 

亜狛は骸達4人にのしかかられて身動きがとれなくなった。

 

骸1[ボス!捕まえました!]

 

骸2[尋問しますか!]

 

骸3[それともテイクダウンさせるか!]

 

骸4[ボスご指示を!]

 

と、いっている最中、亜狛からしてみれば先程の「カタカタ」としか聞こえていない。そして亜狛は自分と黒に、

 

亜狛「マスター!黒さん!助けてくださいよ!!」

 

骸1[暴れるな!]

 

亜狛「ぐふ!」

 

骸1に亜狛は頭を抑えられて喋れなくなる。それを見ていてあちゃーと思いながら、

 

理 「あぁお前ら今抑えてるのはお前らの上司

   だぞ?」

 

それを聞いて骸達は即座に亜狛を放して深々と頭を下げる。

 

全員[申し訳ございません!!]

 

だが言葉は亜狛と黒には通じないため、

 

亜狛「お前らのふざけてるのか!?」

 

理 「亜狛彼らはしっかりと謝ってるよ……」

 

亜狛「えっ?」

 

亜狛がどう言うことかと思っていると亜狛が開けた扉の前を耶狛が通るが耶狛は亜狛がいるのを気づくと、

 

耶狛「やっヤバイ!」

 

理 「あぁ耶狛ちょっと待て!!」

 

そう言い逃げ出そうとすると理久兎に耶狛は呼び止められる。

 

耶狛「えっ?」

 

理久兎は亜狛と耶狛に骸部隊ことを全て話した。

 

亜狛「つまりこの顔色の悪い人達は……」

 

耶狛「ルーミアちゃんの食べ残しの骨だったあれっ

   て事だよね?」

 

理 「あぁ合ってるよ♪」

 

全員[ボス達に敬礼!]("`д´)ゞ

 

骸達は理久兎達に向かって敬礼をしていた。

 

耶狛「マスターみんな強いの?」

 

理 「う~ん前の死体達と比べると肉体もいじって

   はいるからな………人間よりかは強いんじゃな

   い当たり前だけど?」

 

亜狛「でしょうね……」

 

なお例で言えばバイ(ピー)ハザードのネメ(ピー)ス第1形態となら骸達4人でなら張り合えるレベルではある。

 

耶狛「でもマスターこの子達どうするの?多分皆

   怖がるよ?」

 

理 「ん?それなら大丈夫だよ♪お前らこれに入

   れ!」

 

そう言い胸ポケットに入っている断罪神書をこれまでより大きくして扉と同じぐらいの大きさになる。すると骸達は大きくなった断罪神書に入っていき全員が入ると元の大きさに戻った。

 

理 「これでほらね♪」

 

骸達のページを広げると確かにそこには骸達の絵が描かれていた。

 

亜狛「これなら問題ないですね」

 

耶狛「本当にマスターの本って便利だね♪」

 

黒 「それは俺も思うな……」

 

理 「そいつはありがとうな♪……とりあえず

   亜狛と耶狛はまた遊んでおいで♪」

 

耶狛「あっ……逃げる!」

 

亜狛「逃がすか~!!」

 

亜狛と耶狛はまた鬼ごっこを再開した。そして残った自分と黒は、

 

黒 「片付けるか」

 

理 「そうだな変に悪魔とか召喚されても困る

   からな」

 

そうして理久兎と黒は魔方陣とそれの道具を片付けるのだった。


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