理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第202話 怨霊退治

理久兎と黒、そして骸3骸4は真っ暗ながらも明かりに照らされる道を走りながら廃品所へと向かった。

 

理 「ここが廃品所か………」

 

街灯で少し明るい夜のほろ暗い闇の空間に一体の何かが浮遊している。それは理久兎達が探していた地獄から逃げ出した怨霊の1体だ。

 

黒 「主よすぐに片付ける」

 

そう言い黒は街灯に照らされた影を腕に集中して一本の長い槍を作り上げる。

 

黒 「行くぞ!!骸共!」

 

骸3[イエス!]

 

骸4[分かりました!]

 

黒と骸達は勇敢に怨霊へと突撃したが、

 

ふわっ……ふわっ……

 

怨霊はゆらゆらと浮遊しながら黒の攻撃と骸達の攻撃をすらすらと避けてく。

 

骸3(#゚Д゚)

 

骸4(゚Д゚#)

 

黒 「ちっ!!」

 

ブゥン!!

 

長槍で振り払うが、

 

悪霊「ケシシ♪」

 

怨霊は嫌な笑い方をして黒や骸達を嘲笑った。

 

黒 「こっこの野郎………影槍!!」

 

そう言い黒は街灯に照らされた自身の影を用いて無数の影で怨霊へと攻撃した瞬間だった。

 

パチン!

 

あり得ないことに停電になったのか街頭の光が消えた。すると黒が作った無数の影の槍は消えてなくなった。

 

黒 「なっ!!」

 

怨霊「ケシシ♪」

 

怨霊は黒の攻撃失敗を笑っていたその隙を見て闇に紛れ一瞬で近づき、

 

ガシッ!

 

怨霊 !?

 

怨霊を掴んだ。怨霊は逃げようと必死に抗うが自分の握力に勝てないのか抜け出せれないみたいだ。

 

理 「お前らこんな雑魚でいちいち切れるなそれだ

   と良知が明かないぞ?」

 

理久兎はそう言うとその怨霊を断罪神書へと幽閉した。

 

黒 「すっすまない……」

 

骸3[すいません……]

 

骸4[サーセン……]

 

3人は理久兎に謝罪をしていると頭の中に声が届いた。

 

亜狛(マスターこちらは終わりました)

 

耶狛(終わったよ♪)

 

脳内念話でそれを聞いた理久兎は顔に笑み浮かべて、

 

理 (なら元の位置へ戻ってきてくれ残りの怨霊を

   探そう……)

 

亜狛(了解しました)

 

耶狛(ウィッス!)

 

それを聞くと亜狛と耶狛の声が響かなくなった。

 

理 「それじゃ行くよ……」

 

そう言い3人は元の位置へと帰っていった。

 

神様従者移動中……

 

理久兎達4人が帰ると亜狛と耶狛そして骸1、骸2が待っていた。それに耶狛が持っているランタンの中で怨霊が渦巻いていた。

 

理 「お疲れさま♪」

 

亜狛「お疲れさまですマスター」

 

耶狛「そっちはどうだったの?」

 

そう言われた理久兎は断罪神書に新しく記載(幽閉)した怨霊を見せる。

 

亜狛「やっぱりマスターは流石ですね」

 

耶狛「うん黒君はもう少し頑張ろう♪」

 

黒 「あぁ……」

 

理 「さてとあと残りは1体か……」

 

亜狛「えぇそれが終わり次第早く帰るか………」

 

理久兎がそう言った時だった断罪神書から光が漏れだしとあるページが展開された。そこには今回の依頼主の四季映姫が映っていた。

 

映姫「理久兎さん依頼の方は順調ですか?」

 

理 「あぁ3体の内2匹は捕獲した」

 

それを聞いた映姫は喜びの笑顔を見せた。

 

映姫「そうですか♪それは良い結果ですね♪」

 

理 「あぁ後は残り1体何だが………」

 

理久兎がそれを言いかけた瞬間だった。映姫は理久兎達に、

 

映姫「実はそれについての報告があり此方にかけさ

   せてもらった次第なんです……」

 

亜狛「どう言うことですか?」

 

映姫「実はその内の1対の反応が先程の現れたので

   すが……」

 

耶狛「ですが?」

 

映姫「目標が消失しました………おそらく存在を消さ

   れました」

 

理 「おいおいマジかよ」

 

それを聞き驚いた。今の現世に怨霊を狩れる奴がいるとは思っていなかったからだ。それが幻想郷または地獄だとかからの使者なら話は別だがそんなことはまずない。つまりこの現世には怨霊を狩れる力を持つ者がいることに驚いてしまったのだ。

 

理 「まさか怨霊を狩れる奴がいるとはな」

 

映姫「えぇ驚いたことにですね‥‥そんな訳で理久兎

   さん達は此方に帰ってきてくださって大丈夫

   ですよ……」

 

理 「分かったならすぐに帰るよ」

 

映姫「お帰りをお待ちしております」

 

そう言い終わると映姫が映っていたページはプツンという音を起てて消えた。

 

理 「てな訳だお前らは撤収するぞ」

 

亜狛「でもマスターこの科学が発展した現世で悪霊

   を狩れる者等はいるのでしょうか?」

 

理 「さぁな………だけど実際に狩った奴はいたんだ

   もしかしたらいるのかもな」

 

耶狛「ねぇマスターゲート繋ぐ?」

 

理 「あぁ繋いでくれ」

 

亜狛「ならやるよ耶狛」

 

亜狛「うんお兄ちゃん♪」

 

2人はその言葉と供に裂け目を作り出す。

 

理 「行くぞ」

 

そう言うと黒から骸達そして理久兎が入り亜狛と耶狛が入って裂け目が消えた。

 

神様、従者達移動中……

 

依頼主の映姫の前に裂け目を造り自分達はそこから現れると真っ先にそこに映った光景は小町がSEIZAをさせられている光景だった。おそらくまたサボったのだろう。

 

理 「よっ映姫ちゃん♪」

 

耶狛「ただいまんす♪」

 

亜狛「ただいま戻りました」

 

黒 「帰った………」

 

映姫「お帰りなさいませ理久兎さん」

 

4人が言うと映姫はにこやかな笑顔で出迎えた。

 

理 「それじゃ映姫ちゃん怨霊達はどうする?」

 

映姫「それなら………小町」

 

映姫が正座している小町を呼ぶと小町は苦笑いを浮かべながら近づいてくる。

 

小町「いや~理久兎さん方おかえりなさい」

 

理 「小町……お前はまたやらかしたのか」

 

映姫「理久兎さんも何か言ってくれませんか?」

 

小町「えっ?!」(;^ω^)

 

映姫の一言は小町を驚かせた。何せ自分より遥かに位が高い神だと今もなお認識されているのか結構びびってもいた。そこまでビビらなくてもと思いつつして口を開き、

 

理 「小町サボるのさ構わないが仕事はしろよ?」

 

映姫「理久兎さん!?」

 

小町( ゚□゚)

 

理久兎が叱るのかと思いきや叱らず逆にサボれと言われれば映姫も驚くが何よりも叱られると思っていた小町ですら口がポッカリと開いていたのだ……

 

理 「俺が言いたいのは仕事も大切だからやるだけ

   やって少し休むそれが良い仕事をする秘訣っ

   てことさ」

 

小町「りっ理久兎さんあんたには負けるよ!」

 

理 「まぁあまりサボりすぎると………ねぇ♪」

 

血管の浮き出た握り拳を見せると小町は若干ビビりシュンとなる。

 

小町「気を付けます………」

 

理 「よろしいそれじゃ小町こいつらは任せるよ」

 

そう言い理久兎は断罪神書から怨霊を解放させて小町に引き渡した。耶狛も怨霊を捕らえているランタンを渡した。

 

小町「それじゃこいつら責任もって片付けておくよ

   それじゃ映姫様私はこれにて」

 

そう言い小町は捕らえた怨霊を連れていきながら部屋から出ていった。

 

映姫「理久兎さん………小町にそんな事を言ったらつ

   け上がりますよ?」

 

理 「そん時は俺らで何とかするさ♪」

 

耶狛「うん♪小町ちゃん良い反応してくれるから楽

   しいんだよね♪」

 

亜狛「小町さんで遊ぶなって……」

 

黒 「…下手したら耶狛がおっかねぇ……」

 

理 「さてとそんじゃ俺らは帰るよ♪さとり達が待

   ってるからな♪亜狛、耶狛、地霊殿まで頼む

   よ♪」

 

亜狛「分かりましたよ」

 

耶狛「オッケー!」

 

そう言い2人は定番のようにゲートを開けた。

 

理 「そんじゃ~な♪」

 

耶狛「さよなライオン!」

 

亜狛「しっかり挨拶をしろって……」

 

黒 「あばよ………」

 

4人は裂け目に入りそして裂け目は消えた。残った映姫はただ考えていた。

 

映姫「しかし怨霊を狩ったのはいったい」

 

映姫その言葉は虚空へと消えるだけだった。

 

神様 従者達移動中……

 

自分達は何とか地霊殿へと帰り門を開けると2階へと続く階段からお空が飛び降りて耶狛に抱きついてきた。

 

お空「お母さんお帰り♪」

 

耶狛「わっととただいまお空♪」

 

耶狛は何とか足で踏ん張ってお空をハグした。すると1階の隅の部屋が開いてそこからお隣も現れる。

 

お隣「お帰りなさい父さん」

 

亜狛「あぁただいま………」

 

お隣は亜狛にお帰りと言うと亜狛は若干照れ臭く答える。

 

黒 「お前らは人気だな……」

 

黒がやれやれといった表情で見ていると後ろから突然誰かが背中に乗っかってきた。

 

黒 「なっなんだ?!」

 

こい「えへへ黒お兄ちゃん一緒に遊ぼ♪」

 

乗っかってきたのは古明地こいしだった。無意識を操るため黒も時々分からなくなってしまうため反応が鈍ったようだ。

 

黒 「たく…しょうがねぇな……」

 

こい「わぁ~い♪」

 

黒はこいしをおぶって外へと出ていった。

 

理 「元気が良いなこいしちゃんは………」

 

理久兎が元気なこいしの姿を見て微笑んでいると階段からまた誰かが降りてきた。それはこいしの姉の古明地さとりだった…

 

さと「理久兎さんお帰りなさい」

 

理 「ただいま♪」

 

さと「やけに遅かったですね………?」

 

理 「まぁ色々とあってな飯は食べたか?」

 

さと「いいえまだです………」

 

理 「なら飯を作ってくるよ♪」

 

さと「お待ちしていますね♪」

 

そう言って自分は厨房へと行き料理を作り始めるのだった。

 


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