理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第211話 二日酔いにはご注意を……

飲み会から明けた翌日、理久兎は何気ないように厨房で朝食を作り料理をダイニングへと運んでいる所だったが、

 

理 「えぇっさとりか二日酔い?」

 

亜狛「えぇそうみたいですよ……」

 

耶狛「まぁ昨日あれほど飲んだから………」

 

黒 「たまたま様子を見たが結構凄いことになっ

   てるぞ」

 

黒の話から推測するとどうやらかなり酷い二日酔いのようだ。

 

理 「ふぅ~ん……今寝てるの?」

 

黒 「多分自室に籠ってる気はするが……」

 

理 「………分かった亜狛、耶狛、黒お前らは他の動

   物達に会ったらさとりの部屋の前では静かに

   するようにと言っておいてくれ一番の対処と

   してははうるさくしないのが良いからな」

 

理久兎の言葉を聞いた3人は頷いて、

 

亜狛「分かりましたお燐や皆にも伝えておきます」

 

耶狛「お空ちゃんにも言っておかないと……」

 

黒 「手当たり次第に出会ったら言っとく主よ」

 

理 「頼んだぞとりあえず朝飯を食えよ♪俺はもう

   少し厨房に籠ったらさとりの看病をしに行く

   から」

 

そう言い理久兎は厨房へと向かった。

 

亜狛「それじゃいただこうか?」

 

耶狛「だね……」

 

黒 「そんじゃいただきます」

 

そうして3人は何時ものように朝食へとありつく。そして厨房へと戻った理久兎は、

 

理 「う~んまいったな二日酔いに効く食べ物って

   何かあったけかな……」

 

そう言い理久兎は断罪神書を開いて食材を探し手当たり次第に食材を並べる。

 

理 「とりあえずお粥を作ってその上に梅干しを乗

   せてそれからしじみで味噌汁かな?そういえ

   ば甘く熟した柿もあったな……」

 

理久兎はパズルを組むかのように食材を選択し組み合わせていきその後調理へと入った。

 

理 「うん♪良い香りだね…」

 

味噌汁そしてお粥が出来ると次にウーロン茶の茶葉をティーポットに入れてお湯を注ぐとウーロン茶が出来上がり最後に柿本を小さく口に入れやすいように切って皿にもれば簡単な二日酔い対処料理の出来上がるとそれらをお盆に乗せる。

 

理 「さてと、さとりの部屋までいくか」

 

理久兎はお盆を持ってさとりの部屋へと向かった。

 

理 「寝てるかな?」

 

念のためにと扉を軽くノックすることにした。

 

コン…コン…

 

理 「さとり起きてる?」

 

理久兎の呼び掛けに中から返事が返ってくる。

 

さと「はい…起きてますよ……」

 

理 「なら入るよ……」

 

扉をそっと開けて中を見るとベットの上にさとりはいたが寝癖が酷く顔色が優れていないのは容易に分かる。

 

理 「朝食持ってきたよ♪」

 

さと「すいません態々………」

 

理 「いいって事よ♪ほら冷めないうちに食べな

   よ♪」

 

理久兎は机に料理を乗せているお盆を置いてお粥をもそってその上に梅干しを乗せてさとりにスプーンと共に渡す。

 

さと「すいません……」

 

さとりはそれを受け取ってお粥を口にいれる。

 

さと「美味しい………」

 

理 「それは良かった♪そういえば頭痛とかは大丈

   夫か?」

 

理久兎は椅子に座って聞くとさとりは参ったかのように……

 

さと「いえ…割れるほど痛いです……」

 

理 「う~ん二日酔いの薬は流石にないよなそうな

   ると今日は安静にするのが一番かな?」

 

さと「…………いつも私は思うんです何で理久兎さん

   は何時も私やこいしと仲良くしてくれるのか

   って私達は昔から能力故に嫌われてきたのに

   どうして………」

 

さとりがこれ以上言おうとすると理久兎はさとりの口に人差し指を当てて笑顔で、

 

理 「俺はね能力だとか性格だとかでは差別はしな

   いむしろそういう個性を大切にして欲しいと

   思ってるんだ♪」

 

さと「理久兎さん……」

 

理 「それに俺が差別をする時はそれは恐らく俺の

   大切で欠けがえのないものを傷つけられた時

   だけだよ………」

 

さと「欠けがえのないもの?」

 

理 「あぁ♪それは友や仲間それらを傷つけられた

   時さその中には亜狛や耶狛に黒‥‥他にも美須

   々や勇儀にヤマメやパルスィーにキスメそし

   てお燐やお空、こいしに目の前にいるさとり

   も例外じゃないそれ以外にも地上にいる弟子

   や友達そうだけどね♪」

 

さと「………………ふふっ♪理久兎さんらしい

   ですね♪」

 

さとりは分かってしまった。理久兎は優しすぎるとそれ故に差別などなく接してくれているのだと……だからこそ自分が憧れる人なのだと。

 

理 「そうだね♪ほら早く食べないと冷めちまう

   ぞ?」

 

さと「あっすいません……」

 

そうしてさとりは理久兎が作った料理を完食しウーロン茶を飲みながら一息つく。

 

さと「………理久兎さんありがとうございます」

 

理 「気にすんなってそれじゃ俺はそろそろ部屋を

   出るなここにいると迷惑だからな」

 

そう言い理久兎は立ち上がろうとするが……

 

さと「理久兎さん………そのもう少しだけ居てくれま

   せんか少し理久兎さんの話が聞きたいので」

 

理 「えっ?安静にしなくて良いのかい?」

 

さと「いえ♪少し話を聞いたらまた横になり

   ますから……」

 

理 「ならちょっとだけな♪」

 

そうして理久兎はまた椅子に座りさとりと会話を始めた。今回話したのは平安京にいた時の生活やその時の欠けがえのない友である安倍晴明の事を楽しく語った。

 

理 「といった感じだね♪」

 

さと「………晴明って人は後に伝説となった陰陽師で

   すよね理久兎さんって人脈が広いですね」

 

さとりが言った伝説という言葉に理久兎は、

 

理 「それでも出会った当初は弱かったぞ?正直底

   辺のレベルだったからなそれに昔よく俺の住

   みかに遊びに来てわ酒を飲んでいったもんだ

   よ………」

 

さと「えっ…想像と全然違いますね……」

 

理 「まぁ実際はそんなもんさね………それじゃそろ

   そろ寝なよ♪」

 

さと「そう…ですね……理久兎さん話をありがとうご

   ざいました♪」

 

理 「いいって事よ♪それじゃおやすみ♪」

 

そう言い理久兎は立ち上がって食器がのったお盆を持って部屋から出ていった。

 

さと「…理久兎さん私はそんな貴方が大好きです

   よ♪」

 

さとりはそう呟いて目を閉じるのだった。


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