月詠の願いを聞き入れその願いを実行してから1週間後の事、理久兎は地霊殿ではなく地獄の裁判所にいた。そして映姫と向かい合って座る形でだ。
理 「それで?映姫ちゃん何かあったの?」
と、言うと映姫は溜め息を1つ漏らして口を開き、
映姫「色々と話したいことがありますがまず1つ目
理久兎さん‥‥貴方地上で色々とやらかしたみ
たいですね?」
理 「…………………………」
どうやら永夜異変でやらかした事、全てが映姫にバレたようだ。そのため自分は沈黙するしかなかった。
映姫「ここだけの話ですが理久兎さん達が殺ってし
まった者達が地獄へと来ましたが全員上層部
からの命令で黒縄地獄へと送られました理k
………」
理 「映姫ちゃん色々と済まなかったね……」
映姫の言葉を遮り自分は謝罪をする。色々と迷惑をかけてしまったためこれぐらいの謝罪はしなければと思い謝罪をしたが、
映姫「理久兎さんお聞かせ下さい何故基本動かない
貴方が今回の異変で派手に暴れたのかという
ことを………」
映姫は真剣に聞いてくると流石にここで黙ってるのも部が悪いと思い映姫に話した。
理 「なら話そう‥‥ここには映姫ちゃんと俺以外で
いないよね?」
映姫「はい他は出払ってますので………」
理 「なら話すよ今回俺が動いた理由は姪の月読か
らの依頼だ」
その言葉を聞き映姫の目は点となった。しかも口が開いたままで塞がっていない。
理 「ぶっちゃけ月読の願いというのもあるが根本
的に彼奴らの計画が気にくわなかったそうい
うのもあって俺達は動いたんだ」
映姫「待ってください!つまり理久兎さんがしたの
は実行だけで圧力はかけてないって事ですよ
ね?」
理 「圧力って‥‥黒縄地獄に落とした件か?」
映姫「はい理久兎さんじゃないとしたらいったい誰
が圧力を?」
どうやら全て理自分が悪巧みをしたと考えていたようだが事実は違ったようでなら何故圧力がかけられる事となったのか分からなかった。
理 「映姫ちゃん恐らくなんだが2つ程で推測があ
るが聞く?」
映姫「お聞かせ下さい」
理 「1つは月詠からおふくろへ伝わりおふくろが
圧力をかけたっていう推測ともう1つはヘカ
ーティアが単に月人嫌いだからってのがそう
かもしれないな………」
それを聞き映姫は顎に手を添えて考えると、
映姫「恐らく1つ目の推測が当っていると考えた方
がいいでしょういくらヘカーティア様でもそ
こ まではしないと思うので………」
理 「やれやれおふくろは孫大好きBBAかってん
だ………」
映姫「BBAって………」
なおあまり口には出さないため初めて聞いた映姫は少しショックを受けたのか顔をひきつらせていた。
理 「話は戻すがまぁそう言うことだ………」
映姫「ふぅ~困りましたね神達が介入してるとなる
と私では手には負えませんね」
理 「所詮は神のいざこざだ変に首を突っ込むと何
されるかたまったもんじゃないぞ?」
映姫「理久兎さんがそう言うなら手を引きます」
理 「懸命な判断だそれで他に聞きたいことがある
んじゃないのか?」
最初に映姫は「色々」と言った。つまり話はこれだけではないということだ。
映姫「はいそれですが理久兎さんつい先日の事です
が地上で何が起きた知っていますか?」
理 「いや知らんな?」
映姫は何を言っているんだと思いつつも理久兎は話に耳を傾けた。
映姫「実は悪霊に近い何かの反応が幾つもあったん
ですそれで
かの悪意の実像が原因だったみたいなのです
がね………」
理 「その悪意?と俺とどんな関係があるんだ?」
自分とそんな謎めいた悪意に何にも関係などないだろうと思っているとまさかの真実が伝えられた。
映姫「実は永夜異変の時、理久兎さんは葛ノ葉蓮と
戦いましたよね?しかも天沼矛を使って‥‥」
理 「あぁ…………まさか……」
映姫「はい………何かの悪意は理久兎さんが天沼矛を
使ったがためにそれが引き金となって起きた
現象だと私は推測しています」
理 「うわぁまたこういうオチだよ……」
天沼矛による『促進させる程度の能力』によって力を促進させてしまったようで何かの悪意が目覚めたようだ。分かりやすく言うと自分がその原因を作った犯人ということだ。
理 「えっとけじめつけるためにそいつを止めに行
った方がいい?」
映姫「いえ‥‥その心配はありません既に葛ノ葉蓮や
博麗霊夢達によって倒されたようですから」
理 「……何てこったい…で?あの少年やらは強いの
か?」
自分は興味半分面白半分でそう聞くと映姫はやれやれと言った感じで、
映姫「えぇ人間の中では強い部類には入ります特に
博麗の巫女は代々から幻想郷の結界の管理を
するため実力はありますそれにここだけの話
ですが葛ノ葉蓮‥‥彼もまた人間の中だと英雄
の部類に入るでしょう」
理 「へぇ~やっぱり見立て通りか♪」
映姫「それと理久兎さん葛ノ葉蓮の先祖は知ってい
ますか?」
葛ノ葉蓮の先祖について聞いきた。考えたが思い当たる節が見つからないため御茶を啜りながら、
理 「さぁ?……ズズズ…」
と、返すと映姫はクスリと笑い口を開けた。
映姫「かつて平安京において伝説を残し都を数多の
妖怪から救った陰陽師安倍晴明の子孫です」
理 「ブゥーーーーーーー!!」
とんでもない地雷発言で理久兎は盛大に御茶を吹いた。吹き出した御茶は見事な虹を出した。それを見た映姫は慌てて、
映姫「りっ理久兎さん大丈夫ですか!」
と、近くの手拭きを渡してくる。咳をしながら手拭きを貰い口に押さえて、
理 「ゴホッ!ゴホッ!あっありがゴホッ!」
映姫「知らなかったみたいですね?」
理 「はぁはぁそれは初めて聞いたぞまさか彼奴が
晴明の子孫だったとは…‥…」
晴明と同じぐらいに戦闘を楽しめたと思ったらまさかの子孫それは理久兎を驚かせるのには充分だったがもっと驚いたことは、
理 「それよりか晴明が伝説残したって初めて聞い
たぞ?あんな家に来て酒を飲みに来る未成年
がだぞ?」
映姫「えっえと‥‥そこはよく分かりませんが理久兎
さんの家に来ては酒を飲みに来るしかも未成
年ということですよね?」
理 「少なくとも記憶に残ってる限りはな………」
かつて平安京で敵である筈の妖怪の拠点(理久兎の家)に未成年なのにも関わらず酒を飲みに来るダメな陰陽師と記憶していた晴明が伝説を作ったことよりも蓮が子孫と聞いたことよりも驚いた。
映姫「何か想像と欠け離れてますね………」
理 「伝説なんてそんなもんさ因みにどのくらい出
世した?」
と、映姫に聞くと知っている限りの情報を話した。
映姫「地位は従四位下ってところでしたかね?」
理 「へぇ~結構出世したな俺よりは低いけど‥‥」
映姫「因みに理久兎さんはどのくらいでした?」
理 「三位だよ♪」
映姫は目を点にして驚いていた。当時そこいらの貴族よりも地位が高いことにもう驚くことしかできないようだ。なお元いた三位の貴族達の悪事を証拠と共に暴いた結果空いた席に悪事を暴いた褒美として自分がその椅子に座っただけなのだが、
理 「しかし懐かしいな~なぁ晴明は輪廻転生した
のか?」
晴明が輪廻転生をしたのかと聞くと映姫は首を横に振って申し訳なさそうに、
映姫「すみませんがそこまでは分かりませんその時
はまだ私は見習いだったので」
理 「そういえばまだ見習いの時ぐらいか悪いな知
らないならいいよ♪それで?他に聞きたいこ
とはある?」
他にあるかと聞くと映姫は首を横に振って、
映姫「いえこれ以上は何もありませんそれに理久兎
さんそろそろ帰った方がよろしいかと?」
映姫に言われ時計を見るともう午後5時を回ってた。
理 「おっとそうだな♪それじゃ俺は帰るよ」
映姫「はい長話を申し訳ございませんでした」
理 「いいよ♪じゃ~ねぇ~」
そう言い理久兎は扉を開けて外へと出る。そして廊下を歩きながら、
理 「…その悪意の件のお詫びどうするか……そうだ
酒を幾つかこっそりと送るか♪」
そう呟いて理久兎は帰るのだった。そして帰って亜狛と耶狛に酒を博麗神社に送るようにと指示を出したのは言うまでもない。