理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第233話 初の共同仕事

ここ地上では現在1人の最高神と1人の死神が花に憑依した幽霊達の捕獲をしていたのだが……

 

理 「お~い小町そっちは終わったか?」

 

何時ものように黒いコートにフードを着こんだ格好それでいて大量の霊魂を網にいれ肩に担いだ状態の理久兎は小町に聞くと、

 

小町「こっこっちは…大型片付いたよ……」

 

小町の隣には無数の霊魂が網に捕獲されていた。

 

理 「結構捕獲したな……」

 

小町「りっ理久兎さんそろそろ休憩に……」

 

理 「よし次行くぞ♪」

 

小町「そんな~」( ;∀;)

 

少しでも休憩をとりたいと思ったが理久兎にその提案は受け付けられなかった。だがこっそりとサボると後が恐いためサボりたくてもサボれない。

 

小町「トホホ……」

 

理 「ほら頑張れ♪後ほんの少しだ」

 

因みに今の時刻は昼を過ぎてもう数時間したら夕方になりそうな時刻だ。

 

小町「もうこなれば自棄だべらぼうめぇ!!」

 

小町はもう腹を括るしかないと思ったのかさっさと終わらせて休もうと考えた。理久兎はフードで顔は隠れているが笑顔で、

 

理 「その意気だ♪」

 

と、言いまた作業を開始した。そうして更に数時間後、

 

理 「うん片付いたね♪」

 

近くにあった岩で出来た山の頂で幻想郷の辺り一帯を見ると殆どの花から霊魂を捕獲したと分かる。これで数日すれば季節外の花は枯れるだろう。

 

小町「よっようやく終わった~ー!」

 

小町は地べたで大の字で寝そべる。基本サボってそれともマイペースに仕事をしている小町のお気楽型と面倒な事はさっさと終わらせようという先手必勝型の理久兎このタイプが全くもって違う2人の共同仕事は難があると思ったが何とか仕事を終わらせられた。

 

理 「お~い小町ちゃんそろそろ行くよ♪」

 

そう言い岩山から降りて大の字で寝ている小町の隣に立つが、

 

小町「理久兎さんアタイはもう少し休んでから……」

 

理 「頑張ったご褒美に夜雀の屋台で何でも奢って

   やろうかと思ったのにな~残念だな~……」

 

ガバッ!

 

わざとらしく言うと小町はさっと起き上がった。先程とはうって変わって素早くにだ。

 

小町「それならさっさと行きましょう!」

 

理 「調子良い奴だな………」

 

呆れながらも楽しそうに言うと捕まえた怨霊達は断罪神書に納め小町は大鎌を肩に背負うと2人は迷いの竹林へと向かうのだった。

 

神様 死神移動中……

 

理久兎と小町は迷いの竹林にある小さな屋台、夜雀亭と暖簾の書かれた屋台へとたどり着く。

 

小町「理久兎さんフードは……」

 

理 「取るわけにはいかないからパスそれと無闇に

   俺の名前は言うなよ?一応は俺は御存命なん

   だからな?」

 

小町「そりゃ悪いね~とりあえず入りましょう♪」

 

そう言い理久兎と小町は暖簾を潜りそこの店主に2人は挨拶をした。

 

小町「やっほ~ミスチー♪」

 

小町がミスチーと言うと目の前の夜雀は気がついたのか笑顔で、

 

ミス「こんばんは小町さん♪それとあっ貴方は!」

 

理 「よっお久々ね♪」

 

どうやら理久兎の事も覚えていたようだ。自分と小町は席に座ると、

 

小町「アタイは焼酎と蒲焼きね♪」

 

理 「俺もそれでいいよ♪」

 

ミス「分かりました♪」

 

注文を頼むとミスチーは焼酎を徳利に注ぎお猪口と徳利を渡してくる。それを手に取り、

 

理 「そんじゃ乾杯ね♪」

 

小町「お疲れさん♪」

 

カンッ♪

 

乾杯をしているとミスチーは手慣れたように八ツ目鰻を炭火で焼いていく。焼きながら自分に笑顔で、

 

ミス「そういえばあの時は名乗れませんでしたね私

   はここ夜雀の店主をしている夜雀のミスティ

   ア・ローレライといいます♪ミスチーと呼ん

   でくれて構いませんよ♪」

 

と、自己紹介をしてくると理久兎も礼儀と考え自分のコードネームを答えた。

 

理 「そうか俺は隠者って言うんだよろしくなミス

   チー」

 

ミス「はい♪」

 

軽く自己紹介を済ます。するとお猪口に入っている酒を一気に飲むと、

 

小町「隠者さんも飲みましょうよ~♪」

 

理 「はいはい……」

 

そうして自分と小町は会話をしながら酒を飲んでいるとミスチーが鰻をだしてくる。前に食べた時と同じ香りが鼻孔をつく。それは心地よい香りだ。

 

小町「いただきます!」

 

理 「いただきます……」

 

2人は八ツ目鰻を食べ初めふっくらと熱々の食感を楽しむと焼酎で胃へと流す。

 

小町「ひゃ~ーー旨いねぇ!」

 

理 「今日は酒を飲めるから良いもんだ」

 

と、話しているとミスティアは疑問に思った事を話す。

 

ミス「そういえば隠者さんって小町さんといるって

   ことは死神なんですか?」

 

小町といるだけで死神に思われるらしい。格好からして無理もないこれにセットで大鎌を持ったら本当に死神というかグリムリーパーにしか見えないだろう。

 

小町「いやいやミスチーこのお方は私の上司で地獄

   でも結構な権力を持つお方さ♪」

 

ミス「へ!?」

 

理 「あぁ~そんな緊張しなくても良いから気楽に

   行こうやお互いにね♪」

 

ミス「そう言ってくれると助かります♪」

 

と、ミスティアが言った時だった。突然もう夜へと変わりそうな空から1つの影が降り立った。その影は鳥のような黒い翼を持ち頭には六角形の小さな帽子、靴は高下駄を履いている。だが何よりも目立つのはその手に握られたカメラだ。理久兎はその女性を知っていた。何故ならその少女は、

 

文 「こんばんわ♪清く正しい射命丸で~す♪」

 

その少女はかつての仲間、射命丸文が立っていたからだ。


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