理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第237話  金銭感覚のない者

理久兎は早苗に連れられてスーパーへとやって来る。かつて水着を買いにいったデパートよりも人は少ないがやはり人は多くいた。

 

早苗「え~と確か香辛料はここの棚ですね」

 

理 「へぇ~欲しい香辛料以外にもこんなにあるん

   だな……」

 

探しているクミン、カルダモン、コリアンダー、オールスパイス、ターメリックはあるがその他にもアジョワンやフェンネル等々色々な香辛料が売られていた。

 

理 「まとめ買いするか………」

 

早苗「……えっ?」

 

理久兔は近くにいる店員に話しかける。

 

理 「すいません1ついいでしょうか?」

 

店員「はいどうかしましたか?」

 

理 「ここにある香辛料を在庫も含めて全部買いた

   いんですが出来ますか?」

 

店員「はい!?」

 

早苗「えぇ~~!!」

 

と、聞いているととんでもない事を言い出す。本当にとんでも無さすぎて恐ろしいといったらありゃしない。店員や早苗も驚いていた。

 

店員「えっえっと少々お待ちください!!」

 

店員は走って何処かへ行ってしまう。自分は言われた通りに待つことにする。

 

早苗「天理さんってそのお金持ちですか?」

 

早苗に金持ちかと聞かれ考える。金持ちかどうかの見分けがよく分からないので自分は財布の中身を見せる。

 

理 「今回の俺が出費する分の限度額がこのぐらい

   かな?」

 

早苗「ふふふふふ福沢諭吉が1…2……かっ数えきれ

   ない!?」

 

因みに理久兔の財布の中身は約100万程入っている。聞いていて恐ろしい。すると先程の店員が別の店員を連れてやってくる。

 

店員「お待たせしてすいません!店長をお連れしま

   した!」

 

店長「えっとここの在庫を含めて購入したいという

   事ですよね?」

 

理 「あぁ♪まぁ遠回しは止めていくらか聞きたい

   んだけど?」

 

店長「えっと……そうですね…一括で買うとして今あ

   る分を考えると………おおよそ40万程ですか

   ね?」

 

と、結構安い。普通ならもう少し倍のお値段はするはずだが、

 

理 「まさかと思うけど残りの在庫が少ない‥‥のか

   な?」

 

店長「えぇ………香辛料はそんなに使う人も少ないの

   で少なく仕入れるものでそれでいて先に購入

   された方もいらっしゃるのでそれを踏まえて

   という事ですね………」

 

理 「ついでに一括で購入してくれるから安くして

   くれてるってのもあるのかな?」

 

店長「えぇそういうことですね………」

 

それを聞いた理久兔は仕方ないと思いながら納得して、

 

理 「そんじゃそれだけ購入させて貰うよ」

 

店長「ありがとうございます君領収書を!」

 

店員「はっはい!」

 

店長に言われた女性店員はすぐさま領収書を書きに走っていった。

 

理 「それじゃこれだけ払えばいい?」

 

理久兔は40万プラスのチップとして2万程プラスして渡す。

 

店長「ありがとうございます♪」

 

店員「すいませんこちら領収書です!」

 

店員が息を切らしながら領収書を理久兔に渡す。

 

理 「ありがとう♪」

 

店長「それと商品の受け取る際にはそちらの領収書

   を店員にお見せください」

 

理 「分かったそれじゃお願いね♪」

 

店長「では引き続きお買い物をお楽しみ下さい」

 

店員「それでは」

 

2人は頭を下げてすぐさま仕事へと取りかかりに向かった。これで理久兎の買い物は終了した。

 

理 「いや~終わった終わった…ん?……どうしたの

   早苗ちゃんそんなに固まって………?」

 

その光景を見ていた早苗は上の空状態だ。目の前でこんな売り買いする人物を見るのは初めてなのだろう。

 

早苗「いっいえ…ただ凄すぎて……」

 

理 「ハハハ♪そうだ折角だから今回の買い物金額

   の支払い俺がやろうか?」

 

早苗「いっいえ!そこまで!」

 

理 「いいよ別に♪どうせ俺はそんなに金は使わな

   いからこういう時に使っておかないといけな

   いからね♪」

 

理久兎の金銭感覚は常人から見れば狂ったレベルだ。基本あまり金銭をそんなに使わないためなのか多く使う癖が強くなっていってる。

 

早苗「えぇ…えっと……それはう~ん」

 

理 「スーパーに案内してくれたお礼だと思って‥‥

   ね♪」

 

早苗「はぁ分かりましたただそれだと此方もお礼を

   したいので家でお茶とお菓子をご馳走させて

   下さい」

 

理 「君は律儀だね~本当に知り合いそっくり」

 

早苗を祝音と重ねて見てしまうが同一人物ではない。子孫だから似ていると思わなければならないがやはり重ねてしまう。

 

早苗「えっとよくは分かりませんがそれなら買い物

   に付き合ってください」

 

理 「おっけ~♪」

 

そうして早苗が買いたい物を大方買い数分後2人は買い物の篭をカートに乗せてレジへと並ぶ。

 

理 「見た感じ今日の晩御飯は鯖の味噌煮?」

 

早苗「はい♪私の同居人達が食べたいとの事でした

   ので」

 

理 「ふぅ~ん…」

 

だいたい食べたいと言ったのは諏訪子でそれを聞いて神奈子が食べたいと言ったのだろうと思った。そして自分達の順番がやって来て店員がレジで商品のバーコードを読み取っていこうとすると早苗が買い物の袋を広げてレジのカウンターに置くと店員はそこに入れていく。そして読み取りが終わると、

 

店員「お会計は6329円です」

 

理 「あぁ~すまんけどこれで頼むわ」

 

店員「はい一万円からですね♪おつりで3671円

   です♪」

 

店員がお会計をしていき自分はおつりを貰うと領収書を取り出して、

 

理 「それとこれ見せればいいって言われたん

   だけど?」

 

店員「あぁ~それは彼方の方に準備してあります」

 

店員が示す方向を見ると荷台につまれたダンボールが約6個ぐらいある。

 

理 「中を確認しても?」

 

店員「はいあっお次の方は少々お待ち下さい」

 

店員がそう言うと自分と早苗を案内する。そして箱の中身を見せると、

 

理 「うん確かに♪無茶ぶりをありがとうね」

 

店員「またのご来店をお待ちしております」

 

そう言い店員は元のレジへと戻っていった。

 

理 「さてと早苗ちゃんのお言葉に甘えてお茶とお

   茶菓子を貰おうかな?」

 

早苗「はい♪では行きましょう♪」

 

そうして早苗に案内されるまま自分はお茶とお菓子を食べに向かうのだった。


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